地震保険料控除の対象条件は?控除額の計算と申告書の書き方
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年末調整や確定申告で地震保険料控除の申告をすると、所得税や住民税の軽減につながるため、節税効果も期待できます。
本記事では、地震保険料控除を利用するための条件や控除額、地震保険料控除を利用するときのポイントなどを解説します。
地震保険に加入している人や加入を予定している人は、ぜひ参考にしてください。
目次
地震保険料控除とは?対象となる条件と控除額
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地震による災害の多い日本では、リスクへの備えとして、地震保険に加入することが重要です。
地震保険に加入してリスクに備える個人を支援するために、地震保険料控除という制度が設けられました。
地震保険料控除を利用すると、所得税や住民税の税額を計算するもととなる所得額から、一定の額を差し引けます。
所得額は5万円を差し引いた295万円となります。
通常、地震保険は火災保険に付帯して加入しますが、控除の対象になるのは地震保険のみで、火災保険は対象外です。
居住用建物・家財への地震保険が対象
国税庁では、控除の対象となる資産を「自己や自己と生計を一にする配偶者その他の親族の所有する家屋で常時その居住の用に供するもの」または「生活に通常必要な家具、じゅう器、衣服などの生活用動産」と定めています。
別荘や空き家のように常時住居として使用していない建物や、店舗・事務所といった事業用の建物は、控除の対象外です。
ただし、自宅の一部を店舗や事務所として利用している店舗併用住宅の場合、居住用部分の面積に応じた保険料が控除の対象になります。居住用部分の面積が建物全体の90%以上を占めるときは、保険料の全額を控除対象にすることが可能です。
契約者本人または生計を一にする親族が対象
「生計を一にする」とは、日常の生活費を共にしている状態を指し、同居している家族のほか、仕送りで生計を支えている一人暮らしの子どもなども含まれます。
たとえば、建物の名義が配偶者であっても、保険料を納税者本人が支払っている場合は、本人の控除として申告が可能です。
同じ契約の地震保険料を夫婦それぞれの控除に分けて申告するといった使い方はできないため、注意しましょう。
控除額の上限は所得税5万円・住民税2.5万円
地震保険料と旧長期損害保険料では、控除額の計算方法が異なります。
それぞれの控除額は以下のとおりです。
年間の払込保険料額 | 控除額 |
5万円以下 | 払込額の全額 |
5万円超 | 一律5万円 |
年間の払込保険料額 | 控除額 |
1万円以下 | 払込額の全額 |
1万円超2万円以下 | 払込額×1/2+5,000円 |
2万円超 | 一律1万5,000円 |
年間の払込保険料額 | 控除額 |
5万円以下 | 払込額の1/2 |
5万円超 | 一律2万5,000円 |
年間の払込保険料額 | 控除額 |
5,000円以下 | 払込額の全額 |
5,000円超1万5,000円以下 | 払込額×1/2+2,500円 |
1万5,000円超 | 一律1万円 |
旧長期損害保険料も控除対象になるケース
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2006年(平成18年)の税制改正で損害保険料控除が廃止された際、経過措置として一定の要件を満たす旧長期損害保険契約の保険料も控除対象に含まれることになりました。
ここでは、旧長期損害保険料が控除対象になる条件と、地震保険料と旧長期損害保険料の両方がある場合の計算方法を解説します。
2006年以前の契約で満期返戻金があるもの
2007年(平成19年)分から損害保険料控除が廃止されましたが、経過措置として以下の3つの要件をすべて満たす場合に限り、現在も地震保険料控除の対象にできます。
地震保険料控除の対象にできる旧長期損害保険契約の要件
- 2006年(平成18年)12月31日までに契約を締結していること(保険期間の開始が2007年1月1日以降のものは除く)
- 満期返戻金等があり、保険期間または共済期間が10年以上であること
- 2007年(平成19年)1月1日以降に契約内容の変更をしていないこと
地震保険と旧長期損害保険の両方がある場合の計算
たとえば、地震保険料の控除額が4万円、旧長期損害保険料の控除額が1万5,000円だった場合、合計は5万5,000円になりますが、所得税の控除額は上限の5万円が適用されます。
一方、1つの契約で地震保険料と旧長期損害保険料の両方を支払っている場合は、納税者の選択により、いずれか一方のみの控除を受けることになります。
確定申告が必要なケースと手続きの流れ
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用紙の右側「地震保険料控除」の欄に、下記の項目を記入してください。
年末調整における地震保険料控除の記入項目
- 加入している地震保険の保険会社名
- 保険の種類
- 保険期間
- 契約者の氏名
- 地震保険料と旧長期損害保険料のどちらに該当するか
- 年間の保険料支払額
控除額の計算と記載までを自分で行わなければなりません。
保険の種類や保険期間などは、契約している地震保険の保険会社から届く地震保険料控除証明書に記載されている内容を、そのまま転記してください。
なお、勤務先が年末調整システムを導入している場合は、画面上に必要事項を入力すると、自動で控除額が計算されます。
勤務先の案内に従って申告しましょう。
自営業や年末調整を忘れた会社員は確定申告
年末調整と確定申告のどちらで申告しても、控除額の上限は変わりません。
ただし、会社員の場合は年末調整のほうが手続きの手間を少なく済ませられます。確定申告では申告書の作成や必要書類の準備を自分で行わなければならないため、会社員の方は年末調整の時期に申告を忘れないようにしましょう。
確定申告の期限(3月15日)も過ぎてしまった場合でも、控除をあきらめる必要はありません。
確定申告は済ませたものの地震保険料控除の記載を忘れていた場合は、「更正の請求」により控除を追加できます。更正の請求は法定申告期限から5年以内であれば手続きが可能です。
また、確定申告の義務がない会社員などの場合は、「還付申告」によって控除を受けられます。
確定申告書への記載とe-Taxの利用
第一表では、「所得から差し引かれる金額」の欄にある「地震保険料控除O」に控除額を記入してください。第二表では、「O地震保険料控除」の欄に、地震保険料と旧長期損害保険料のそれぞれの支払保険料を記入します。
確定申告書は最寄りの税務署窓口で入手できるほか、国税庁の「確定申告書等作成コーナー」を利用してオンラインで作成することも可能です。確定申告書等作成コーナーでは、画面の案内に沿って金額を入力すると控除額が自動で計算されるため、手書きに比べて記入ミスを防ぎやすくなっています。
また、e-Tax(国税電子申告・納税システム)を利用すれば、申告書の作成から提出までをインターネット上で完結させることが可能です。
地震保険料控除を受ける際のポイント
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ポイントは主に下記の2つです。
保険料を複数年分一括払いした場合、1年分が控除対象になる
控除の申告をする際は、一括で支払った払込額を年数で割り、1年分の地震保険料を算出する必要があります。
1年あたりの地震保険料は15万円÷5年間=3万円
控除の申告は払込額を3万円として毎年行わなくてはなりません。
地震保険料控除証明書を添付する
年末調整をする場合は勤務先に、確定申告をする場合は税務署に、地震保険料控除証明書を提出します。
地震保険料控除証明書は、加入している地震保険の保険会社から毎年秋頃に送られてくるため、大切に保管しておいてください。
紛失してしまった場合や届かない場合は、保険会社に連絡しましょう。
e-Taxで確定申告をする場合は、書類を添付する必要はありません。
地震保険料控除の正しい知識を身に付け、生活に安心を
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地震保険料控除を受けるためには、地震保険の補償対象が居住用の建物であることが前提で、年末調整や確定申告を通じて保険料の払込額と控除額を申告する必要があります。
控除額の算出、書類の提出といった手間はかかりますが、安心して生活するために、正しい知識を身に付けて対応してください。
地震は、発生時期が予測できない上、甚大な被害につながるおそれのある災害です。
火災保険だけでなく地震保険にも加入し、災害に備えておくと安心といえます。
地震保険を付帯できる火災保険はさまざまな保険会社が提供しているため、比較検討するところから始めてみてはいかがでしょうか。
オリコンでは、日本最大級の規模で調査を行い、毎年「火災保険 顧客満足度ランキング」を発表しています。保険料や商品内容、加入手続き、サービス体制など、さまざまな視点でのランキングを確認できますので、保険会社選びの参考にしてください。
監修者金子 賢司
東証一部上場企業(現在は東証スタンダード)で10年間サラリーマンを務める中、業務中の交通事故をきっかけに企業の福利厚生に興味を持ち、社会保障の勉強を始める。
以降ファイナンシャルプランナーとして活動し、個人・法人のお金に関する相談、北海道のテレビ番組のコメンテーター、年間約100件のセミナー講師なども務める。趣味はフィットネス。健康とお金、豊かなライフスタイルを実践・発信しています。
・CFP®資格(資格番号:90260739)
・日本FP(ファイナンシャルプランナー協会)幹事
ホームページ:https://fp-kane.com/