地震保険はいくら払ってる?5年相場やマンション・戸建ての目安

地震保険はいくら払ってる?5年相場やマンション・戸建ての目安

地震保険への加入を検討しているものの、保険料がいくらかかるのかわからず不安に感じている方も多いのではないでしょうか。地震保険料は建物の所在地や構造によって異なり、都道府県ごとに相場が変わります。

この記事では、戸建てやマンション別の保険料目安や月額換算での費用感を紹介するとともに、長期契約や割引制度を活用して保険料負担を抑えるポイントをわかりやすく解説します。
ファイナンシャルプランナー 金子賢司

監修者ファイナンシャルプランナー 金子賢司

東証一部上場企業で10年間勤務後、業務中の交通事故を機に福利厚生や社会保障に関心を持ち、学びを深める。

現在はファイナンシャルプランナーとして、個人・法人の相談対応やテレビ番組のコメンテーター、セミナー講師(年約100件)として活動。健康とお金を軸に豊かなライフスタイルを発信している。

mokuji目次

  1. 地震保険とは?火災保険とセットで加入する仕組み
  2. 地震保険料の相場はいくら?戸建て・マンションの事例
    1. 【1年契約】都道府県別の地震保険料目安
    2. 【5年契約】長期一括払いの場合の保険料相場
    3. 地震保険は月々いくら?月額換算での費用感
  3. 地震保険の補償対象
    1. 戸建て住宅の場合
    2. 集合住宅の場合
  4. 地震保険料が決まる3つの要素と計算方法
    1. 所在地(都道府県)による保険料率の違い
    2. 建物構造(イ構造・ロ構造)による区分の違い
    3. 免震・耐震性能による割引適用
  5. 地震保険の保険金を決める損害区分
    1. 保険金額の設定範囲と上限(建物・家財)
  6. 地震保険の保険金が支払われないケース
  7. 地震保険料を安く抑える3つのポイント
    1. 長期契約(5年)と一括払いで保険料を抑える
    2. 耐震等級割引などの割引制度をフル活用する
    3. 地震保険料控除で所得税・住民税を軽減する
  8. 地震保険がいくらになるかを把握し、火災保険に付帯しよう

地震保険とは?火災保険とセットで加入する仕組み

地震保険とは?火災保険とセットで加入する仕組み

地震保険は、地震・噴火・津波を原因とする火災や損壊、埋没、流失による被害を補償するための保険です。火災保険に付帯する形で契約するため、地震保険のみ単独で加入することはできません

火災保険は、火災や風災、水災などに備える保険ですが、地震・噴火・津波による損害は補償の対象外となっています。地震が原因で発生した火災であっても、火災保険では補償されない点に注意が必要です。

そのため、地震に起因する損害に備えるには、火災保険とあわせて地震保険に加入する必要があります。すでに火災保険を契約している場合は、契約期間の途中からでも地震保険を付帯できます

地震保険は「地震保険に関する法律」にもとづき、政府と民間の保険会社が共同で運営しています。公共性の高い保険であるため、補償内容や保険料はどの保険会社で契約しても同一です。

地震保険料の相場はいくら?戸建て・マンションの事例

地震保険料の相場はいくら?戸建て・マンションの事例

地震保険料は、建物の構造や所在地によって異なり、保険金額1,000万円あたりの年間保険料は7,300円〜41,100円の範囲で設定されています。

鉄骨・コンクリート造のマンション(イ構造)は保険料が低く、木造の戸建て住宅(ロ構造)は保険料が高くなる傾向にあります。

また、地震リスクの高い地域ほど保険料は高額です。東京都と北海道では保険料に約3.8倍の差が生じることもあるでしょう。まとまった支出になるケースもあるため、事前に保険料の目安を確認しておくことが大切です。

【1年契約】都道府県別の地震保険料目安

1年契約の場合、主な都道府県における地震保険料の目安は下記のとおりです。保険金額1,000万円あたり、割引適用なしの年間保険料を示しています。
主な都道府県の地震保険料目安(保険金額1,000万円・1年契約)
都道府県 等地区分 イ構造(鉄骨・コンクリート造など) ロ構造(木造など)
北海道 1等地 7,300円 11,200円
宮城県 2等地 11,600円 19,500円
東京都 3等地 27,500円 41,100円
神奈川県 3等地 27,500円 41,100円
静岡県 3等地 27,500円 41,100円
愛知県 2等地 11,600円 19,500円
大阪府 2等地 11,600円 19,500円
福岡県 1等地 7,300円 11,200円

参考:財務省|地震保険の基本料率(令和4年10月1日以降保険始期の地震保険契約)

このように、等地区分(1等地〜3等地)によって保険料には差があります。自分が住む地域の等地区分を確認し、保険料の目安を把握しておきましょう。

【5年契約】長期一括払いの場合の保険料相場

地震保険を5年契約で一括払いにすると、長期係数(5年=4.70)が適用され、1年ごとに更新するよりも保険料の総額を抑えられます。たとえば、東京都のマンション(イ構造)で保険金額1,000万円の場合を比較してみましょう。
1年契約更新と5年一括払いの比較(東京都・イ構造・保険金額1,000万円)

契約方法

保険料の計算

5年間の総額

1年契約を毎年更新

27,500円×5年

137,500円

5年契約で一括払い

27,500円×4.70(長期係数)

129,250円

参考:財務省|地震保険制度の概要
上記の例では、5年一括払いにすることで、1年契約を更新し続けるよりも5年間で8,250円の節約になります。なお、木造の戸建て住宅(ロ構造)の場合はさらに保険料が高くなるため、長期契約による節約額も大きくなります。

地震保険は月々いくら?月額換算での費用感

地震保険の支払いは年払いや一括払いが基本ですが、月額に換算すると家計への負担感を把握しやすくなります。保険金額1,000万円の場合における月額換算の目安は下記のとおりです。
月額換算の目安(保険金額1,000万円・1年契約の場合)

都道府県

イ構造(月額換算)

ロ構造(月額換算)

北海道(1等地)

約608円

約933円

大阪府(2等地)

約967円

約1,625円

東京都(3等地)

約2,292円

約3,425円

東京都のマンション(イ構造)であれば月々約2,300円の負担となります。一方、木造の戸建て(ロ構造)では月々約3,400円と負担が増えます。

地域や構造によって差があるため、まずは自分の条件で保険料を確認してみましょう。

地震保険の補償対象

地震保険の補償対象

地震保険の補償の対象になるのは、自宅と家財の損害です。実際の損害額にもとづいて定められた保険金額を上限として、補償を受けることができます。

ただし、現金や有価証券、自動車などは補償対象になりません。30万円を超える貴金属や骨董品も同様です。30万円を超える貴金属などについては、家財保険の対象にすることは可能ですが、地震保険の対象にはならない点に注意しましょう。

また、自宅の補償については、下記のように戸建て住宅と集合住宅で考え方が変わります。

戸建て住宅の場合

戸建て住宅では、居住用の建物の損害が補償されます。店舗兼住宅などの場合、店舗内の什器・備品・設備の損害は補償対象外です。

また、損害が居住用の建物以外の塀や門のみに生じた場合も、補償を受けることはできません

集合住宅の場合

分譲マンションのような集合住宅では、個人が所有する専有部分が地震保険の補償対象です。地震で自宅の部屋の天井がはがれた、壁紙がはがれたといった場合は、補償の対象になります。

一方で、マンションのエレベーターやエントランス、階段のような共用部分は、個人の地震保険の補償対象にはなりません。通常は、管理組合が別途地震保険に加入して補償を受けられるようにします。

また、窓ガラスやベランダについては、マンションの管理規約などによって扱いが異なるため、個別に確認してください。

地震保険料が決まる3つの要素と計算方法

地震保険料が決まる3つの要素と計算方法

地震保険の保険料は、「建物の所在地」「建物の構造」「免震・耐震性能」の3つの要素で決まります。

地震保険は政策にもとづく保険であり、保険料や補償内容はどの保険会社で契約しても変わりません。同じ条件であれば、A社でもB社でも保険料は同額になる仕組みです。

それぞれの要素がどのように保険料に影響するのか、以下で詳しく見ていきましょう。

所在地(都道府県)による保険料率の違い

地震の発生リスクは地域によって異なるため、都道府県ごとに3つの等地区分が設けられ、保険料率に違いが設けられています。リスクの高い地域ほど保険料は高くなる仕組みです。

各等地区分に該当する都道府県は、下記のとおりです。

等地図

地震保険の保険料を決める等地区分
・1等地(リスクが低い):
北海道、青森県、岩手県、秋田県、山形県、栃木県、群馬県、新潟県、富山県、石川県、福井県、長野県、岐阜県、滋賀県、京都府、兵庫県、奈良県、鳥取県、島根県、岡山県、広島県、山口県、福岡県、佐賀県、長崎県、熊本県、大分県、鹿児島県
・2等地(リスクが中程度):
宮城県、福島県、山梨県、愛知県、三重県、大阪府、和歌山県、香川県、愛媛県、宮崎県、沖縄県
・3等地(リスクが高い):
茨城県、埼玉県、千葉県、東京都、神奈川県、静岡県、徳島県、高知県
たとえば、イ構造(鉄骨・コンクリート造など)で保険金額1,000万円の場合、1等地の北海道では年間7,300円であるのに対し、3等地の東京都では年間27,500円と、約3.8倍の差があります。

まずは自分が住んでいる地域の等地区分を確認してみましょう。

建物構造(イ構造・ロ構造)による区分の違い

地震保険では、建物の構造を「イ構造」と「ロ構造」の2つに区分し、保険料に差を設けています。
地震保険における建物の構造区分

構造区分

該当する建物

保険料の傾向

イ構造

耐火建築物、準耐火建築物、省令準耐火建物など(鉄骨・コンクリート造が中心)

低い

ロ構造

イ構造以外の建物(木造が中心)

高い

イ構造は地震による倒壊や火災のリスクが低いため、ロ構造よりも保険料が安く設定されています。マンションの多くはイ構造に該当するため、木造の戸建て住宅と比べると保険料負担は軽くなる可能性が高いでしょう。

ただし、木造であっても省令準耐火建物などに該当する場合はイ構造に分類されることがあります。自宅がどちらの構造区分に該当するかは、保険会社や代理店にご確認ください。

免震・耐震性能による割引適用

建物の免震・耐震性能が一定の基準を満たしている場合、地震保険料の割引が適用されます。割引制度は下記の4種類で、最大50%の保険料割引を受けることが可能です。

割引制度

割引率

適用条件の概要

免震建築物割引

50%

「免震建築物」の基準に適合する建物であること

耐震等級割引

10%〜50%

耐震等級に応じて割引率が変動します。
・耐震等級3:50%
・耐震等級2:30%
・耐震等級1:10%

耐震診断割引

10%

耐震診断または改修の結果、改正建築基準法(1981年6月施行)の耐震基準を満たすことが確認された建物

建築年割引

10%

1981年(昭和56年)6月1日以降に新築された建物であること

参考:財務省|地震保険制度の概要
これらの割引制度は重複して適用することはできません。複数の割引条件に該当する場合は、最も割引率の高いものが適用されます。なお、割引率は建物と家財の両方に適用される仕組みです。

地震保険の保険金を決める損害区分

地震保険の保険金を決める損害区分

地震保険の保険金は、損害を受けた建物や家財の程度に応じて決まるのが一般的です。

実費を請求できるわけではないため、実際にかかった修理費用と保険金の額が一致しない可能性もあります。損害区分に応じた保険金額は下記のとおりです。

■地震保険の損害区分と保険金額
損害区分 住居の損害 家財の損害 保険金
主要構造部の損害割合 焼失または流出した床面積
全損 時価額の50%以上 70%以上 時価額の80%以上
保険金額の100%
(時価額が限度)
大半損 40%以上50%未満 50%以上70%未満 60%以上80%未満
保険金額の60%
(時価額の60%が限度)
小半損 20%以上40%未満 20%以上50%未満 30%以上60%未満 保険金額の30%
(時価額の30%が限度)
一部損 3%以上20%未満 なし 10%以上30%未満 保険金額の5%
(時価額の5%が限度)
参考:財務省|地震保険制度の概要

実際の損害区分は、保険会社による被害状況の立ち会い調査を経て決まります。立ち会い調査までに一定の時間がかかることもあるため、片付けなどをする際は被害状況を写真に残しておくことが大切です。

なお、時価額とは、建物や家財の現時点での価値を指します。新築時や購入時の価格から、築年数や使用による劣化分を差し引いた金額です。

保険金額の設定範囲と上限(建物・家財)

地震保険の保険金額は、セットで加入する火災保険の保険金額の30%〜50%の範囲内で設定する必要があります。ただし、保険金額には上限が設けられており、建物は5,000万円、家財は1,000万円が限度です。

たとえば、火災保険の保険金額を建物3,000万円で設定している場合、地震保険の保険金額は900万円〜1,500万円の範囲で決めることになります。

地震保険は、住まいを元どおりにするためのものではなく、被災後の生活再建を支援する目的の保険です。補償される金額に上限がある点を理解したうえで、必要な保険金額を検討しましょう。
参考:財務省|地震保険制度の概要

地震保険の保険金が支払われないケース

地震保険の保険金が支払われないケース

地震・噴火・津波によって損害を受けたとしても、地震保険の保険金が支払われないことがあります。下記に該当する場合、補償の対象になりません。
地震保険の保険金が支払われない主なケース
・損害が一部損未満の場合
・地震発生してから10日以降に損害が生じた場合
・門、塀、垣のみが損害を受けた場合
・補償対象が紛失、盗難に遭った場合
地震保険の対象はあくまでも家屋と家財であり、門や塀のみの損害は補償対象外です。また、損害が一定以下である場合や、地震発生から10日を過ぎてから損害が生じた場合も、保険金は支払われません

なお、補償対象の紛失・盗難とは、いわゆる火事場泥棒のようなケースなどが該当します。災害に乗じた盗難や、災害時に家財を紛失した場合は、地震保険でも火災保険でも保険金は支払われません。

地震保険料を安く抑える3つのポイント

地震保険料を安く抑える3つのポイント

地震保険料の負担を軽減する方法として、「長期契約」「割引制度の活用」「地震保険料控除」の3つがあります。これらを組み合わせることで、必要な補償を確保しながら家計への影響をできるだけ抑えることができるでしょう。

長期契約(5年)と一括払いで保険料を抑える

地震保険は長期で契約すると、保険料を抑えることができます。

地震保険には、2年以上の長期契約をして保険料を一括払いすると割引が適用される「長期係数」があります。長期係数とは、地震保険を長期契約して、保険料を一括払いにすると適用される割引係数のことです。

地震保険の契約期間は最長5年で、契約期間ごとの長期係数と割引率は下記のとおりです。
地震保険の契約期間ごとの長期係数と割引率

契約期間

長期係数

割引率

2年

1.90

5%

3年

2.85

5%

4年

3.75

6.25%

5年

4.70

6%

参考:財務省|地震保険制度の概要
たとえば、1年間の保険料が4万円の場合、5年間で20万円になりますが、5年契約で一括払いをすると6%割引(1万2,000円引き)で18万8,000円となります。

耐震等級割引などの割引制度をフル活用する

前述のとおり、建物の免震・耐震性能に応じた割引制度を活用することで、保険料を抑えることが可能です。

特に、免震建築物割引や耐震等級3の割引が適用されれば、保険料は半額になります。1981年6月1日以降に建てられた建物であれば、建築年割引として10%の割引が受けられる可能性があります。

割引の適用を受けるには、契約時に耐震性能を証明する書類(住宅性能評価書、耐震基準適合証明書など)を保険会社に提出する必要があります。対象となる割引がないか、加入時に確認してみましょう。

地震保険料控除で所得税・住民税を軽減する

地震保険料控除は、支払った地震保険料に応じて所得税や住民税の負担を軽減できる制度です。年末調整や確定申告で申告することで、控除が適用されます。

控除の上限額は、所得税で最大5万円、住民税で最大2万5,000円です。保険料が5万円以下の場合は、支払った保険料の全額が所得税の控除対象となります。

控除を受けるには、保険会社から届く「地震保険料控除証明書」が必要です。毎年10月頃に届くことが多いため、届いたら年末調整や確定申告まで保管しておきましょう。

なお、地震保険料控除は自動的に適用されるわけではなく、申告制となっています。申告を忘れると控除を受けられないため、毎年忘れずに手続きを行ってください
参考:一般社団法人 日本損害保険協会|B保険料と税金の関係

地震保険がいくらになるかを把握し、火災保険に付帯しよう

地震保険がいくらになるかを把握し、火災保険に付帯しよう

火災保険に加入する際は、地震保険の付帯も検討することをおすすめします。大規模な地震が発生する可能性がある日本では、火災保険だけでなく、地震保険にも加入しておくと安心です。

地震保険の保険料は、家屋の所在地や構造などによって決まります。加入を検討する際は、まずは見積もりを取ってみてください。保険料がいくらになるかを知ることで、加入期間などを検討しやすくなるでしょう。

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ファイナンシャルプランナー 金子賢司

監修者ファイナンシャルプランナー 金子賢司

東証一部上場企業(現在は東証スタンダード)で10年間サラリーマンを務める中、業務中の交通事故をきっかけに企業の福利厚生に興味を持ち、社会保障の勉強を始める。

以降ファイナンシャルプランナーとして活動し、個人・法人のお金に関する相談、北海道のテレビ番組のコメンテーター、年間約100件のセミナー講師なども務める。趣味はフィットネス。健康とお金、豊かなライフスタイルを実践・発信しています。

・CFP ®資格(資格番号:90260739)
・日本FP(ファイナンシャルプランナー協会)幹事

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