4000万円の家を買える人の年収はいくら?住宅ローン返済プラン・注意点を解説

4000万円の家を買える人の年収はいくら?住宅ローン返済プラン・注意点を解説

マイホーム購入を検討する中で「自分の年収で返済できるのか」という不安を抱えている方も多いのではないでしょうか。この記事では、年収別の返済シミュレーションを詳しく解説し、4000万円の住宅ローンを無理なく返済するために必要な年収の目安をご紹介します。

また、返済を確実に続けていくためのポイントもお伝えしますので、マイホーム購入計画の参考にしてください。

mokuji目次

  1. 4000万円の住宅ローンを組むために必要な年収
    1. 年収倍率から考える適正年収
    2. 返済負担率から考える適正年収
  2. 年収別に見る4000万円の住宅ローン返済シミュレーション
    1. 年収500万円の場合の返済プランと生活への影響
    2. 年収600万円の場合の返済プランと生活への影響
    3. 年収700万円の場合の返済プランと生活への影響
    4. 年収800万円の場合の返済プランと生活への影響
  3. 4000万円の住宅ローンを組む際の注意点
    1. 額面の収入だけで判断しない
    2. ライフスタイルの変化に備える
    3. ローン破綻のリスクを理解する
  4. 4000万円の住宅ローンを無理なく返済するためのポイント
    1. 頭金をできるだけ用意する
    2. 低金利の住宅ローンを選ぶ
    3. 金利の種類を比較する
    4. 繰り上げ返済を検討する
    5. 住宅ローン控除を活用する
  5. 年収とローン返済のバランスを見極めて、賢く家を購入

4000万円の住宅ローンを組むために必要な年収

4000万円の住宅ローンを組むために必要な年収

4000万円の住宅ローンを組むために必要な年収を考える際は、「年収倍率」と「返済負担率」という2つの指標があります。これらは、借入可能額や返済の余裕度を判断する重要な指標です。

年収倍率と返済負担率のそれぞれの観点から、4000万円の住宅ローンに必要な年収を見ていきましょう。

年収倍率から考える適正年収

年収倍率とは、住宅ローンの借入額を年収で割った数値で、一般的に5〜6倍以内が望ましいとされています。この基準に照らし合わせると、4000万円の住宅ローンを組むには、少なくとも年収670万円前後(4000万円÷6倍)が必要です

なお、住宅金融支援機構の2023年度調査によると、住宅の種類別の平均年収倍率は以下の通りとなっています。

【2023年度】平均年収倍率

種類

年収倍率

土地付注文住宅

7.6倍

マンション

7.2倍

注文住宅

7.0倍

建売住宅

6.6倍

中古マンション

5.6倍

中古戸建

5.3倍

参考:住宅金融支援機構|2023年度 フラット35利用者調査

このデータを見ると、一般的に望ましいとされている5〜6倍を超えている種類も見受けられます。年収倍率は新築住宅が高く、中古住宅や建売住宅は抑えられている傾向にあるため、購入の際は幅広く検討してみるのがおすすめです。

返済負担率から考える適正年収

返済負担率とは、世帯の年収に対する毎月の返済額の割合です

金融機関では、返済負担率が25%以内に収めることを推奨しており、一般的に20〜25%が適正な範囲とされています。

なお、住宅金融支援機構の「住宅ローン利用者の実態調査」によると、返済負担率は「15%超〜20%以内」が最も多い結果となっています。つまり、年収700万円の場合は年間105万〜140万円です。

この数値を参考に、4000万円の住宅ローンに必要な年収を具体的に試算してみましょう。
例:4000万円を35年返済(元利均等)、金利1%で借り入れた場合

・毎月の返済額:約11.3万円
・必要な月収(返済負担率20%以内):56.5万円以上(11.3万円÷0.20=56.5万円)
・必要な年収(概算):約680万円
ただし、実際に試算する際は、教育費や将来の支出増加なども考慮しておきましょう。返済負担率限界で借り入れをすると、将来的な返済に困窮する恐れがあります。

家族構成や生活スタイル、将来の収支計画などを踏まえて、個々の状況に応じた判断が必要です。

年収別に見る4000万円の住宅ローン返済シミュレーション

年収別に見る4000万円の住宅ローン返済シミュレーション

年収500万円から800万円までの世帯について、具体的な返済シミュレーションを見ていきましょう。シミュレーションの条件は以下のとおりです。
【シミュレーション条件】
・借入金額:4000万円
・返済方式:元利均等方式
・返済期間:35年
・頭金:なし
・支払金額:毎月一定
・ボーナス払い:なし
・金利:1.0%(固定金利を想定)
・毎月返済額:約11.3万円
これらの条件下で、各年収帯における実際の返済額や、収入に占める返済の割合、生活への影響などを解説します。

返済負担率は20%以内が望ましいとされていますが、年収によって返済の余裕度がどのように変化するのか、また実際の生活にどのような影響があるのかを具体的に確認していきましょう。

年収500万円の場合の返済プランと生活への影響

年収500万円の場合、月収は約41.7万円です。毎月の返済額11.3万円に対する返済負担率は約27.1%となり、一般的な基準である20〜25%を超えています

この返済負担率だと、公共料金、食費、教育費など基本的な生活費を賄うのが厳しくなる可能性が高いでしょう。また、将来的な支出増加や不測の事態への備えも難しくなってしまいます。

この年収帯での4000万円の住宅ローンは避けるべきでしょう

年収600万円の場合の返済プランと生活への影響

年収600万円の場合、月収は約50万円です。毎月の返済額11.3万円に対する返済負担率は約22.6%となり、推奨される基準内に収まります

基本的な生活費の支払いは可能ですが、教育費や将来の支出増加を考えると、余裕のある生活はやや難しい可能性があります。計画的な家計管理が必要となるでしょう。

将来的な金利上昇も考慮に入れ、できるだけ頭金を用意するなど、借入額を抑える工夫が重要です。

年収700万円の場合の返済プランと生活への影響

年収700万円の場合、月収は約58.3万円です。毎月の返済額11.3万円に対する返済負担率は約19.4%となり、推奨される基準を下回ります

基本的な生活費に加えて、ある程度の余裕を持った家計運営が可能です。教育費の増加や将来的なリフォーム費用などにも対応できる余地が生まれ、安定的な返済が見込めます。

この年収帯であれば、比較的安心して住宅ローンを組めるでしょう

年収800万円の場合の返済プランと生活への影響

年収800万円の場合、月収は約66.7万円です。毎月の返済額11.3万円に対する返済負担率は約16.9%となり、推奨される基準を大きく下回ります

十分な生活費を確保しながら、教育費や将来の支出増加にも余裕を持って対応できるでしょう。また、毎月の収入から一定額を貯蓄に回すことも可能となり、安定した返済計画を立てられます。

この収入レベルであれば、金利上昇にも十分な余裕を持って対応できるため、安全な借り入れと言えるでしょう

4000万円の住宅ローンを組む際の注意点

4000万円の住宅ローンを組む際の注意点

4000万円の住宅ローンを組む際の注意点は以下のとおりです。
・額面の収入だけで判断しない
・ライフスタイルの変化に備える
・ローン破綻のリスクを理解する
それぞれについて解説します。

額面の収入だけで判断しない

返済比率を計算する際、一般的に額面収入を用いますが、額面収入だけで返済計画を立てるのは危険です。実際には税金や社会保険などの差し引きがあり、額面収入と手取り収入に差が生じるためです。

なるべく余裕を持った返済計画を立てたい方は、手取り収入をもとに返済計画を考えてみましょう

また、残業代や賞与など変動する収入に関しては保守的に見積もって返済計画を立てたほうが、将来的に安定した返済が可能です。

ライフスタイルの変化に備える

住宅ローンを組む際は、現在の収支だけでなく、将来的なことも考えなければなりません。

35年という長期の返済期間中には、結婚、出産、子どもの教育費増加など、様々なライフイベントが発生します。特に子育て世代では、教育費が徐々に増加していく傾向にあり、学校選択によっては月々数万円から数十万円の支出増加も考えられます。

また、共働き世帯の場合、育児休業中の収入減少なども考慮に入れる必要があるでしょう。将来的な支出増加を見据えた資金計画を立てることが重要です

ローン破綻のリスクを理解する

失業や病気による収入の減少、金利の上昇などが住宅ローン破綻の原因となります。特に4000万円という高額ローンの場合、金利が0.5%上昇するだけでも月々1万円ほど返済額が増加します

また、住宅の資産価値の下落により、売却しても借入金を返済できない「債務超過(オーバーローン)」となるリスクも理解しておきましょう。仮に債務超過となった場合、売却する際は自己資金を入れて住宅ローンを完済しなければなりません

これらのリスクを十分理解し、余裕を持った返済計画を立てることが重要です。

4000万円の住宅ローンを無理なく返済するためのポイント

4000万円の住宅ローンを無理なく返済するためのポイント

4000万円の住宅ローンを無理なく返済するためには、以下のポイントを意識しましょう。
・頭金をできるだけ用意する
・低金利の住宅ローンを選ぶ
・金利の種類を比較する
・繰り上げ返済を検討する
・住宅ローン控除を活用する
それぞれについて解説します。

頭金をできるだけ用意する

できるだけ多くの頭金を用意することで、毎月の返済負担を軽減できます。例えば、500万円の頭金を用意できれば、借入額は3500万円となり、月々の返済額を約1.4万円(借入期間35年、金利1%)減らせます。

35年間の支払い総額で考えると、約590万円ほど減らせるため、長期で見ると大きな違いといえるでしょう。

頭金を用意するには、計画的な貯蓄が重要です。財形貯蓄住宅積立などの制度も検討してみましょう。また、親からの資金援助も有効です。住宅取得での資金援助は最大500万円(物件によっては1,000万円)まで非課税で贈与を受けられます。

低金利の住宅ローンを選ぶ

4000万円という高額の借り入れでは、わずかな金利差で返済総額が大きく変わります。例えば、金利が0.1%違うだけでも、35年の返済期間で70万円以上の差が生じます

そのため、住宅ローンを組む際は、複数の金融機関の商品を比較することが重要です。また、団体信用生命保険の保障内容や手数料なども含めた総合的なコスト比較を行い、自分に合った住宅ローンを選択しましょう。

金利の種類を比較する

金利の種類が変わると、月々の返済額が異なります。固定金利型変動金利型固定期間選択型それぞれの特徴を理解し、自身の収入状況やリスク許容度に合わせて選択する必要があります。

それぞれの特徴を見ていきましょう。

固定金利型のメリット・デメリット

メリット

デメリット

・将来の家計設計が立てやすい

・変動金利に比べて金利が高め

・金利上昇リスクを回避できる

・金利が下がっても恩恵を受けられない

固定金利型とは、借り入れから完済まで金利が変動しないタイプの住宅ローンです。返済額が固定されるため、安定した返済計画を立てられる反面、金利が高めに設定されています

特に4000万円のローンを組む場合、金利の差が総返済額に大きく影響するため、慎重な検討する必要があります。

変動金利型のメリット・デメリット

メリット

デメリット

・初期金利が低く、返済負担が少ない

・金利上昇時に返済額が増加する

・金利が下がった場合の恩恵を受けられる

・将来の返済額が予測しにくい

変動金利型とは、借入期間中に金利が変動するタイプの住宅ローンです。借り入れ当初は固定金利型よりも低い金利が設定されているため、返済負担は少ない特徴がありますが、金利変動リスクを伴います

金利が大きく上昇した場合、返済額の増加し家計を圧迫する恐れがあるため、自己資金などを踏まえて考える必要があります。

固定期間選択型のメリット・デメリット

メリット

デメリット

・一定期間は返済額が確定する

・固定期間終了後の金利変動リスクがある

・固定金利と変動金利の特徴を組み合わせられる

・期間によって金利が異なる

・ライフプランに合わせた期間設定が可能

・固定期間終了時の判断が必要

固定期間選択型とは、固定金利型と変動金利型のハイブリッドタイプです。2年、3年、5年、10年、20年など、固定する期間を選べます。子育て期など支出が増える時期を固定期間に設定するなど、計画的な返済ができます。ただし、固定期間が長期になるほど金利が高くなる点には注意しましょう

繰り上げ返済を検討する

繰り上げ返済を活用することで、返済総額を大きく削減できます

例えば、毎年100万円の繰り上げ返済を行うことで、返済期間を10年以上短縮し、数百万円の利息を節約できます

繰り上げ返済は、返済期間を短くする「期間短縮型」と、月々の返済額を減らす「返済額軽減型」のいずれかを選べるため、自身の収入状況に合わせ返済計画を立てましょう。

住宅ローン控除を活用する

4000万円の住宅ローンを無理なく返済するためには、住宅ローン控除制度の活用がおすすめです。この控除制度では、年末のローン残高の0.7%が所得税(一部住民税)から控除され、最長13年間にわたって税負担が軽減されます

具体的な活用方法は以下のとおりです。
・ローン借入時に、控除対象となる条件を満たす住宅を購入する
・購入した翌年に確定申告を行う
・翌年以降は年末調整(会社員の場合)で手続きをする
4000万円の住宅ローンを組む場合、13年間で300万円以上の節税効果があるため、必ず返済計画に組み込んでおきましょう。

年収とローン返済のバランスを見極めて、賢く家を購入

4000万円の住宅ローンを無理なく返済するために必要な年収の目安をご紹介しました。

4000万円の住宅ローンは、年収倍率や返済負担率から見て、年収700万円以上が望ましい水準です。特に安定的な返済を目指す場合、年収800万円程度あれば、返済負担率20%以内に収めることができ、ゆとりのある返済計画を立てられます。

ただし、年収だけでなく、頭金や金利、繰り上げ返済なども踏まえて、総合的な観点から購入を検討しましょう。なお、住宅ローンの選択にあたっては、オリコン顧客満足度調査の結果が参考になるため、ぜひご覧ください。

ハウスメーカー 注文住宅オリコン顧客満足度ランキング

  • 1位

    81.0

    スウェーデンハウス

    ※公式サイトへ遷移します。

  • 2位

    78.7

    住友林業

  • 2位

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    ヘーベルハウス

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    積水ハウス

  • 5位

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    一条工務店

  • 6位

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    パナソニック ホームズ

  • 7位

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    セキスイハイム

  • 7位

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    三井ホーム

  • 9位

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    大和ハウス

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    ミサワホーム

  • 11位

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    イシンホーム

  • 12位

    75.8

    住友不動産ハウジング

  • 13位

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    トヨタホーム

  • 14位

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    クレバリーホーム

  • 15位

    74.6

    アイ工務店

  • 16位

    73.4

    富士住建

  • 17位

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    アキュラホーム

    ※公式サイトへ遷移します。

  • 17位

    73.3

    イシカワ

  • 19位

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    アイフルホーム

  • 19位

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    桧家住宅

  • 21位

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    住宅情報館

  • 22位

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    ユニバーサルホーム

  • 23位

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    パパまるハウス

  • 24位

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    ヤマダホームズ

  • 25位

    72.2

    タマホーム

  • 26位

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    秀光ビルド

  • 27位

    69.7

    アイダ設計

  • 28位

    69.0

    オープンハウス・アーキテクト

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