ツーバイフォー対応のハウスメーカー8選!比較ポイントを徹底解説
今回は、ツーバイフォー工法の特徴やメリット・デメリットに加え、おすすめのハウスメーカー8社を厳選してご紹介します。ツーバイフォー工法を得意とするハウスメーカーを探している人は、ぜひ参考にしてください。
目次
ツーバイフォー(2×4)工法は、木造建築の工法のひとつ
北米で誕生して日本に伝わった工法で、地震の揺れをバランス良く分散させる六面体構造(箱構造)に特徴があります。
木造在来工法では、住宅を柱や梁といった「線」で組み立てるのに対し、ツーバイフォー工法では柱の周りをパネルで覆った「面」で構成します。
ツーバイフォー工法と木造在来工法の違いは下記のとおりです。
ツーバイフォー(2×4)工法のメリット
主なメリット3点について解説します。
災害に強い
壁・床・天井をそれぞれ六面体で支える構造になっているため、木造在来工法と比べて建物の重みが一点に集中しにくい傾向があります。そのため、地震や風など横方向から受ける力に強いことが大きな特徴です。
また、ツーバイフォー工法に使われる枠組み材などがファイヤーストップ材となって空気の流れを遮断し、火が燃え広がるのを防ぐため、耐火性にも優れています。
自然災害が多い日本において、災害に強い構造であることは大きなメリットといえるでしょう。
省エネ性能が高い
木造在来工法で建てられた住宅は、柱と梁で組み立てられている構造上、隙間が発生しやすく、暖かい空気や冷たい空気が屋外に漏れやすくなります。
一方、ツーバイフォー工法の住宅は面で構成されているため、隙間が少なく、家の中の空気が屋外に逃げにくい構造です。
その結果、必要以上に冷暖房を使う必要がなく、省エネを実現できます。
品質が安定している
ツーバイフォー工法は工場で部材を大量生産し、現場で組み立てるシステム化された方法を採用しています。
木造在来工法とは異なり、高度な専門技術が必要ないため、施工会社や施工者の技術レベルに左右されることが少なく、安定した品質の住宅を作ることが可能です。
ツーバイフォー(2×4)工法のデメリット
主なデメリットは下記の2点です。
間取りの自由度が低い
この工法はパネルを使って壁面を形成するため、壁や窓の配置が制限されやすくなります。
例えば、「壁一面を窓にする」といった要望を持っていたとしても、構造的な制約により実現が難しいことがあるでしょう
。さらに、将来的に増改築する際にも間取りを大きく変更したり、壁や窓の位置を大幅に変更したりすることも難しいと考えられます。
結露しやすい
ツーバイフォー工法発祥の地である北米と比べて日本の湿度は高く、結露が起こりやすい気候です。結露はカビや害虫が発生する原因となり、長く住み続けるためには対策が必要です。
そのため、ツーバイフォー工法を採用するハウスメーカー各社は、それぞれ独自の結露対策を講じています。ハウスメーカーを選ぶ際には、結露対策についても確認することが重要です。
ツーバイフォー(2×4)工法のおすすめハウスメーカー8選
各社の特徴や保証・アフターサービス、対応エリア、工法などをまとめていますので、ハウスメーカーを選ぶ際にぜひ活用してください。
一条工務店
高品質な住宅づくりに徹底的にこだわりながらも価格を抑え、コストパフォーマンスの良い住宅づくりをしているのが特徴です。
ツーバイフォー工法に関しては、天井・剛床・耐力壁の組み合わせによる強靱な箱型構造である「ツインモノコック構造」にすることで、巨大地震などの外圧に備えた高い耐震性能を実現しています。
また、適材適所に防腐・防蟻処理を施すことにより、長期間にわたって快適に住み続けられる家づくりを目指しています。
建築後に見えなくなる構造材や下地材にも徹底的に防腐・防蟻対策を施し、建築基準法の規定を超える施工範囲をカバーすることにより、建物が傷みにくく、長期間快適に住み続けることが可能です。
■一条工務店の特徴
保証・アフターサービス | ・30年保証システム |
対応エリア | 高知県、沖縄県以外の全国 |
工法 | 木造 |
※参照:一条工務店「ツインモノコック構造」
一条工務店については、下記の記事をご覧ください。
・一条工務店の評判・口コミ
三井ホーム
耐震性・断熱性・耐久性を兼ね備えたツーバイフォー工法の特徴を保ちつつ、日本の風土や気候に合わせて進化させた「プレミアム・モノコック構法」を生み出しました。
同社独自の技術として、断熱性と構造耐力を強化する部材である「ダブルシールドパネル」や、耐火性・遮音性・防水性・対衝撃性を強化する「ブロック・アンド・シームレスウォール」などを取り入れることにより、ツーバイフォー工法をより強化しています。
また、構造材には含水率19%以下に乾燥させた「KD材」を使用することで強度を増し、湿気や温度変化による反りや変形のリスク軽減を図っています。
実際に、同社が築28年になる住宅を解体調査したところ、壁内結露は一切なく、断熱材は新品同様だったほか、躯体も健全でした。
■三井ホームの特徴
保証・アフターサービス | ・60年保証システム |
対応エリア | 一部エリアを除き全国 |
工法 | 木造がメイン |
参照:三井ホーム「進化した木造壁構法「プレミアム・モノコック構法」」
三井ホームについては、下記の記事をご覧ください。
・三井ホームの評判・口コミ
三菱地所ホーム
また、同社はツーバイフォー工法を進化させた「ツーバイネクスト構法」を採用しており、これにより耐久性が高く、設計の自由度も高い住宅を実現。
この技術は、間仕切り壁を必要としない広大な空間の設計を可能にしています。
さらに、外壁の内側には防湿・気密シートを使用し、湿気の侵入を防止。このように、ツーバイフォー工法の一般的な欠点である、設計の自由度の低さや結露問題を克服しています。
■三菱地所ホームの特徴
保証・アフターサービス | ・長期50年保証 |
対応エリア | 東京、神奈川、千葉、埼玉、関西 |
工法 | 木造 |
※参照:三菱地所ホーム「強靱さと自由デザインを両立 ツーバイネクスト構法」
三菱地所ホームについては、下記の記事をご覧ください。
・三菱地所ホームの評判・口コミ
ヤマダホームズ
グループの強みを活かし、ヤマダデンキと大塚家具で住まいのインテリアをまるごと提案してくれるのが特徴です。
同社のツーバイフォー工法の住宅は、強度と設計の自由度を兼ね備えた「S×L(エスバイエル)構法」を用い、木造在来工法を大きく上回る強度を実現。
さらに、建築材には厳しい基準をクリアした含水率19%以下のキルンドライ材を使用し、優良工場にて一貫生産しているため、品質も優れています。
なお、同社の住宅は60年以上にわたり、地震による全・半壊ゼロの記録を守り続けています。
■ヤマダホームズの特徴
保証・アフターサービス | ・初期保証(構造躯体:20年、雨水の浸入防止・防蟻:10年) |
対応エリア | 一部エリアを除き全国 |
工法 | 木造、鉄筋コンクリート造 |
※参照:ヤマダホームズ「品質と性能にこだわる「木の住まい」S×Lシグマ。」
ヤマダホームズについては、下記の記事をご覧ください。
・ヤマダホームズの評判・口コミ
住友不動産
1972年から木造住宅の建築にも携わっており、独自の技術を活かした多数の制震・耐震建築を手掛けてきました。
ツーバイフォー工法については、耐震性はもちろん、省エネにもこだわった住宅を実現。
長期優良住宅に標準対応しており、住宅ローン減税などさまざまな優遇制度が適用されます。
同社はツーバイフォー工法の弱点である結露の対策として、通気層により水蒸気を壁内から追い出す「外壁通気工法」で結露を防止したり、建物と土台の連結部分に「基礎パッキン」を採用して床下換気を促したりするなど、さまざまな防止策を施しています。
■住友不動産の特徴
保証・アフターサービス | ・初期保証10年 |
対応エリア | 北海道、宮城、東京、神奈川、千葉、埼玉、群馬、茨城、栃木、新潟、愛知、三重、岐阜、静岡、大阪、兵庫、京都、奈良、岡山、広島、福岡 |
工法 | 木造 |
※参照:住友不動産「住友不動産の2×4工法」
住友不動産については、下記の記事をご覧ください。
・住友不動産の評判・口コミ
スウェーデンハウス
創業当時、日本における住宅の寿命は25〜30年程度といわれていた中、「100年住み継ぐ家」をコンセプトに掲げたことで知られています。
高気密・高断熱で、災害や火事などの被害を最小限に抑える住宅は、機能性だけでなくデザイン性にも優れている点が特徴です。
同社がツーバイフォーの工法をさらに進化させた「木質パネル工法」では、一般的なツーバイフォー工法の約1.6倍もの断面積を持つ構造材で、外壁の枠組みを構築。
木目が密に詰まった樹齢80年前後の木を厳選して使用し、強度の優れた家づくりを行っています。
■スウェーデンハウスの特徴
保証・アフターサービス | ・初期保証10年 |
対応エリア | 北海道、宮城、茨城、栃木、群馬、埼玉、千葉、東京、神奈川、新潟、富山、石川、滋賀、大阪、兵庫、福井、長野、静岡、愛知、広島、福岡、長崎、大分 |
工法 | 木造 |
※参照:スウェーデンハウス「スウェーデンハウスについて」
スウェーデンハウスについては、下記の記事をご覧ください。
・スウェーデンハウスの評判・口コミ
ミサワホーム
このコンセプトにもとづき、サステナブルな暮らしを楽しめる住宅デザインや、カーボンニュートラルに対応する構造体、いつもの暮らしを送りながら非常時に備えるライフスタイルなどを実現します。
ツーバイフォー工法の住宅には、120mm厚木質パネルと高耐力の接合技術で高断熱・高耐震を実現する「センチュリーモノコック」を採用。
大空間でも耐震・耐風性能を損なわない設計を可能にしています。
広々とした空間を確保しつつ、安全で丈夫な家づくりをしたい人におすすめです。
■ミサワホームの特徴
保証・アフターサービス | ・長期初期保証(構造体:35年、防水:30年、白蟻:10年、設備:5年、仕上げ付属部分:2年) |
対応エリア | 一部エリアを除く全国 |
工法 | 木造 |
※参照:ミサワホーム「テクノロジー 木質系住宅」
ミサワホームについては、下記の記事をご覧ください。
・ミサワホームの評判・口コミ
セルコホーム
世界が注目する住宅先進国とされるカナダの思想や先進技術を取り入れた住宅を展開しています。
同社の住宅は、ツーバイフォー工法の六面体構造と、床根太に235mmのI型ジョイストを採用することにより、外部からの力に対して圧倒的な強さを発揮する住宅を実現しています。
北米式のツーバイフォー工法のため、間仕切りのない広々としたリビング・ダイニングや吹き抜けのほか、ビルトインガレージといった設計にも対応可能。
ツーバイフォー工法の弱点となりやすい、間取りの制約を解決できる技術力の高さが魅力です。
■セルコホームの特徴
保証・アフターサービス | ・初期保証10年 |
対応エリア | 一部エリアを除く全国 |
工法 | 木造 |
※参照:セルコホーム「住宅性能」
セルコホームについては、下記の記事をご覧ください。
・セルコホームの評判・口コミ
ツーバイフォー(2×4)工法のメリットを活かした家づくりはハウスメーカー選びが重要
ツーバイフォー工法のメリットを活かしつつ、デメリットとなりがちな間取りの制約や結露の問題を解決するべく、各社が独自の技術を持っています。
各ハウスメーカーの特徴や強みを把握しておくことが、納得のいく家づくりを実現するポイントといえるでしょう。
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