地下室が得意なハウスメーカーは?厳選5社の特徴を紹介

地下室が得意なハウスメーカーは?厳選5社の特徴を紹介

限られた土地を有効活用して部屋数を増やす方法のひとつに、地下室の設置があります。防音効果が高いことから、多目的スペースとして使えるのも魅力です。
ただし、地下室を造るには専門的な知見と技術が必要なため、経験豊富なハウスメーカーでないと後悔することになりかねません。

そこで本記事では、地下室の特徴やメリット・デメリットとともに、地下室の設置を得意とするハウスメーカーをピックアップしてご紹介します。

mokuji目次

  1. 地下室とは?
  2. 地下室の種類
    1. 全地下タイプ
    2. 半地下タイプ
  3. 地下室を居室として利用するための条件
  4. 地下室の設計が得意なハウスメーカー5選
    1. 住友林業
    2. ミサワホーム
    3. セキスイハイム
    4. 大和ハウス
    5. クレバリーホーム
  5. 地下室を造るメリット
    1. 防音性の高い部屋ができる
    2. 敷地面積を有効に活用できる
    3. 耐震性のある空間を作ることができる
  6. 地下室を造るデメリット
    1. 建築費用が高くなる
    2. 浸水の危険がある
    3. 湿気が発生しやすい
  7. 地下室で失敗しないための家づくりのコツ
    1. 用途を明確にする
    2. 湿気・採光・浸水対策を検討する
    3. 地盤の調査を行う
    4. 実績のあるハウスメーカーに依頼する
  8. 地下室を造る際の費用相場
  9. 地下室のある家を建てるなら、実績豊富なハウスメーカーに相談を

地下室とは?

建築基準法では、地盤面の下に設けたスペースを「地階」と総称し、下記のように定義しています。
<地階の定義>
床が地盤面下にある階で、床面から地盤面までの高さがその階の天井の高さの三分の一以上のものをいう。
※「建築基準法施行令第一条第二号」より
つまり、床から天井までの高さのうち、3分の1以上が地盤面の下に埋まっていれば「地下室」と呼べるということです。

地下室は原則として鉄筋コンクリート造(RC造)のため、一年を通じて温度が安定しており、酒類など温度管理が必要なものの収納場所として最適です。遮音性にも優れているため、楽器や歌の練習場所にしたり、ホームシアターにしたりといった使い方もできるでしょう。頑丈なので、災害用シェルターとしても使えます。
また、換気設備や防水設備があるといった条件を満たせば、地上と同じように居室として使用可能です。

ただし、どのような土地でも問題なく地下室が造れるわけではありません。地盤がゆるい地域や水害リスクが高い地域などは、地盤改良をしたり高度な排水設備を整えたりする必要があり、土地の状態によっては地下室を造れないこともあります。
地下室を造っても問題ない土地かどうか、あらかじめ確認した上で計画を立てるようにしてください

地下室の種類

地下室の種類は、部屋がどこまで地面に埋まっているかによって、「全地下タイプ」と「半地下タイプ」に分けられます。ここでは、それぞれの特徴やメリットなどについて見ていきましょう。

全地下タイプ

全地下タイプは、地下室全体が地盤面より下にあるタイプです。外から一切見えないため、周囲の視線が気になりません。断熱性が高いため、直射日光を避けて冷暗所で保存したいワインなどの貯蔵に適しています。遮音性も優れているため、歌やダンス、楽器、演劇など、大きな音や声が出るものの練習場所として活用するのもおすすめです。

ただし、通風孔や採光窓を造れないので、居室として使うことはできません。また、湿気がたまりやすい性質上、収納として使用する場合は湿気で痛む可能性があるものは避けたほうが無難です。

半地下タイプ

地下室の半分が地盤の下に埋まっているのが半地下タイプです。地面の上に出ている残り半分に窓を造ることで明るい光を確保でき、換気によって湿気も軽減できます。シーズンオフの洋服の収納場所にしたり、仕事部屋にしたりするといいでしょう。傾斜や段差のある土地をうまく使って半地下タイプの地下室を造り、駐車場にするケースも多いようです。
全地下タイプに比べて土を掘る量が少ないため、費用を抑えて地下室を造りたい場合にもおすすめです。

地下室を居室として利用するための条件

地下室を居室として利用するための条件

地下室を趣味の部屋として使うケースもあれば、食事や就寝、仕事などを行う居室として使いたいと考える人もいるでしょう。注意したいのは、すべての地下室が居室として使えるわけではない点です。

地下室を居住空間として利用するには、下記4つの条件を満たす必要があります。
<地下室を居室として使うための条件>
・通風や採光に必要なドライエリアが設けられている
・換気設備がある
・温度を調節できる
・防水措置が講じられている
ドライエリアとは、建物の周りの地面を掘り下げて造ったスペース(開口部)のことです。地下室を寝室などにする場合、通風や採光のための窓を設置する必要があり、全地下であれ半地下であれ、ドライエリアが必須です。これは、建築基準法第二十九条によって定められています。

なお、ドライエリアは低く掘り下げている分、雨水が溜まりやすいことに注意が必要です。居住空間として快適に使うためには、排水設備を整え、災害リスクを抑えることが大切です。

地下室の設計が得意なハウスメーカー5選

地下室を造る場合、地盤改良工事や必要な設備に詳しく、実績豊富なハウスメーカーに依頼することが大切です。ここでは、地下室づくりを得意とするハウスメーカーを5社、ピックアップしてご紹介します。

住友林業

住友林業は、限られた土地を有効活用する設計に定評があるハウスメーカーです。狭小地や旗竿地(はたざおち:道路に接する間口が狭く、細い敷地の奥に広がっている土地)でも、ミリ単位の設計で住み心地の良い家を造ることができ、地下室にも対応しています。
居住空間を想定していない場合は、日用品の収納やワインセラーなどとして活用できる地下収納にすることも可能です。

住友林業については、下記の記事をご覧ください。
住友林業 ハウスメーカー 注文住宅の評判・口コミ

ミサワホーム

ミサワホームは、一般的にデッドスペースとされる空間を活用した設計を得意としており、1960年代から地下室を手掛けてきた実績があります。
ドライエリア付きの地下室を造ってリビングとして利用するなど、自由度の高い提案で住空間づくりをサポートしてくれます。

ミサワホームについては、下記の記事をご覧ください。
ミサワホーム ハウスメーカー 注文住宅の評判・口コミ

セキスイハイム

耐震性の高い家づくりを手掛けるセキスイハイムは、地下室の堅牢性だけでなく、防水性能の高さにも定評があります。地下室を避難場所として使いたい場合などは、安心・安全な地下室づくりが可能なセキスイハイムがおすすめです。
また、遮音・防音性能を高めた建築設計によって、室内からの音漏れを抑えられるので、楽器の演奏やシアタールーム、オーディオルームでの映画・音楽の鑑賞にも適した地下室が造れるでしょう。

セキスイハイムについては、下記の記事をご覧ください。
セキスイハイム ハウスメーカー 注文住宅の評判・口コミ

大和ハウス

大和ハウスの注文住宅は、個々のニーズに合ったプランニングと、細部にまで配慮した設計が強みです。営業、建築士、インテリアコーディネーター、施工技術者などがチームを組んで住まいづくりに並走してくれるため、土地の条件を活かしたオリジナリティある地下室を実現できます。
木造とRC造の混構造を採用した住宅を提供しているので、傾斜地や高低差のある土地など、さまざまな環境下での地下室の提案が可能です。

大和ハウスについては、下記の記事をご覧ください。
大和ハウス ハウスメーカー 注文住宅の評判・口コミ

クレバリーホーム

クレバリーホームは、独自の「プレミアム・ハイブリッド構法」を採用した、地震に強い家づくりが特徴のハウスメーカーです。1Fと2Fを一体化した「SPG構造」と、激しい揺れに抵抗する「モノコック構造」の掛け合わせによって、地下室を含めた建物全体の安全性を高めます。
また、狭小住宅で間口が狭い都心の家でも、余裕のある造りの地下シアタールームを設計・施工できるなど、制限のある中での建築にも強みがあります。

クレバリーホームについては、下記の記事をご覧ください。
クレバリーホーム ハウスメーカー 注文住宅の評判・口コミ

地下室を造るメリット

地下室を造るメリット

地下室は防音性が高いため、趣味の部屋としても使いやすいでしょう。また、耐震性の向上なども期待できます。地下室を設置することのメリットには、大きく次の3つが挙げられます。

防音性の高い部屋ができる

周りが土で囲まれ、鉄筋コンクリートで造られている全地下タイプの地下室は、大きな音や声が外に伝わりにくい構造です。防音・遮音性の高い建材を使ったり、ハウスメーカー独自の構法を採用していたりする場合には、上階にもあまり音が響きません。

この性質を活かして、通常の居室では近隣トラブルに発展する可能性がある歌や楽器演奏映画鑑賞といった大きな音を伴う趣味の部屋として活用するのに適しています。パーティースペースとして人を呼べるようにしたり、ダンススタジオピアノ教室を開いたりする使い方も可能です。

敷地面積を有効に活用できる

地下室を設けることで、「容積率の緩和」を受けられるケースがあるため、限られた敷地面積を有効に利用できます。
容積率とは、敷地面積に対して建てられる延べ床面積(家のすべての床面積の合計)の割合のことです。例えば、100平米の敷地面積で容積率が100%の場合、建てられる延べ床面積は100平米です。

このとき、延べ床面積の3分の1までの大きさで地下室を造ると、容積率を計算する際の延べ床面積に、地下室の面積は含まないという「容積率の緩和」が適用されるのです。つまり、この例では、延べ床面積が150平米までなら問題ないため、50平米までの地下室が建設可能になるのです。
なお、容積率の緩和の適用を受けるためには、「地階であること」「地階の天井が地盤面から1m以内であること」「住宅用として使われること」の3条件を満たす必要がある点に留意しておきましょう。

耐震性のある空間を作ることができる

四方を鉄筋コンクリートに囲まれた地下室は、地震に強い空間です。地上に建つ建物に比べて揺れの影響を受けにくいため、上階がダメージを受けても地下室は被害を免れる可能性が高いでしょう。
地震の多い地域や、将来的に大きな地震が予測されている地域などでは、万が一の災害リスクに備える災害用シェルターとして地下室を導入するのもおすすめです。

地下室を造るデメリット

地下室には多くのメリットがありますが、デメリットも存在します。地下室を造る際には、デメリットについてもしっかり把握し、対策を立てた上で導入することが大切です。

建築費用が高くなる

地下室を造るには、地盤の状態を確認するボーリング調査や、土を掘るための作業スペースを確保する土留(どどめ)作業、掘削、残土処分といった特別な調査や工事が必要です。
地盤の状況や地下室の仕様にもよりますが、1,000万円以上の費用がかかることも珍しくありません。また、鉄筋コンクリート造りの住宅は、木造建築に比べて固定資産税や都市計画税といった税金も高くなるため、安易に決断すると膨大な金額になることもあります。
容積率の緩和を受けて1部屋増やせるのは大きなメリットですが、特に目的がないまま地下室を造るのは避けたほうがいいでしょう。

浸水の危険がある

地下室は、浸水被害を受けるリスクがあります。集中豪雨などで下水道管の水量が一気に増えると、下水が逆流して道路面より低い場所にあるトイレや風呂場から逆流したり、下水道管に収まらなくなった雨水が道路側から建物に流れ込んだりします。
半地下を含む地下室は被害を受ける可能性が高いため、排水設備や雨水の侵入を防ぐ対策が必須です。

湿気が発生しやすい

地下室は、周囲の土に含まれる水分が多いことと、気密性が高く外気との温度差が大きいことから、湿気が溜まりやすい特性を持っています。
エアコンを設置して湿度をコントロールすることはもちろん、壁に断熱材を入れる、換気システムを整えるといった建築・設計段階からの対策も不可欠です。

地下室で失敗しないための家づくりのコツ

地下室で失敗しないための家づくりのコツ

費用と時間をかけて地下室を造るからには、失敗は避けたいものです。ここでは、地下室づくりのポイントを4つご紹介します。

用途を明確にする

地下室の設置で失敗しないためには、用途を明確にすることが重要です。用途が曖昧なまま地下室を造ると、「楽器を演奏するには遮音性が低い」「ダンススタジオにしたいが、広さが足りない」といった問題が発生する可能性があります。
費用を無駄に費やすことがないよう、まずは地下室を設置する目的を定めてから必要な設備や性能を考えるようにしてください。

湿気・採光・浸水対策を検討する

地下室は湿気が発生しやすく、浸水のリスクもあるのでしっかりと対策を講じておく必要があります。
湿気と浸水は快適性や安全性にも大きく影響する部分です。そのため、多少費用がかかっても、最初から換気や除湿のシステムを完備しておいたほうがいいでしょう

また、薄暗くじめじめした地下室は、快適性が損なわれるため、いずれ使わなくなる可能性すらあります。ドライエリアを造って窓をつけたり、天窓を設けたりして、採光性にも配慮することがポイントです。

地盤の調査を行う

地下室の設置を検討する際には、ハウスメーカーなどによる地盤調査が不可欠です。地盤が軟弱な土地や、近隣の下水道管に近い土地などで適切な基礎工事をせずに地下室を造ると、窓やドアが閉まらなくなったり、壁などに亀裂が入ったりして使いものにならなくなることがあります。

過去に川や池だった場所や地下水を多く含む土地などでは、特に危険性が高いため十分に調査を行い、必要な改良工事をすることが大切です。

なお、「建築基準法」(第38条、第93条)によって、家を建築する前には地盤調査の実施が法律で義務付けられています。そのため、ハウスメーカーや工務店などの建築業者に地下室の建築を依頼する場合には、地盤調査が行われるものと考えて良いのです。

実績のあるハウスメーカーに依頼する

地下室づくりで後悔しないためには、依頼するハウスメーカーを比較検討して選ぶことが重要です。ここまでご紹介したとおり、地下室を造る工程は、通常の家づくりとは異なります。費用やデザイン性だけでなく、ハウスメーカーは実績を見て選びましょう。

地下室を造る際の費用相場

地下室を造る場合、地盤調査・地盤改良、浸水対策、断熱工事、除湿工事など、地下特有のリスクに備えるための費用がかかります。

土地の場所や地盤の状態、地下室の広さなどによっても異なりますが、ワンフロア10坪程(約33.1平米)の住宅で地下室を造る場合、800万〜1,000万円程度は見積もっておきましょう

地下室のある家を建てるなら、実績豊富なハウスメーカーに相談を

地下室は、大人も子供も一度は憧れる空間です。ただし、地下室の建築には費用がかかるため、後悔のないよう慎重に建築計画を進めることが大切です。また、地下室の安全性・快適性を高めるには、専門的な知識と豊富な経験が欠かせません。
失敗しないためには、地下室づくりの実績が豊富なハウスメーカーを選んで依頼するようにしましょう。

オリコンでは、日本最大級の規模で調査を行い、毎年「ハウスメーカー 顧客満足度ランキング」を発表しています。デザインや価格の納得感、モデルハウス、営業担当者の対応など、さまざまな視点でのランキングを確認できますので、ハウスメーカー選びの参考にしてください。

ハウスメーカー 注文住宅 オリコン顧客満足度ランキング

ハウスメーカー 注文住宅オリコン顧客満足度ランキング

  • 1位

    81.0

    スウェーデンハウス

    ※公式サイトへ遷移します。

  • 2位

    78.7

    住友林業

  • 2位

    78.7

    ヘーベルハウス

  • 4位

    78.5

    積水ハウス

  • 5位

    77.5

    一条工務店

  • 6位

    77.2

    パナソニック ホームズ

  • 7位

    76.9

    セキスイハイム

  • 7位

    76.9

    三井ホーム

  • 9位

    76.6

    大和ハウス

  • 10位

    76.1

    ミサワホーム

  • 11位

    76.0

    イシンホーム

  • 12位

    75.8

    住友不動産ハウジング

  • 13位

    75.5

    トヨタホーム

  • 14位

    74.9

    クレバリーホーム

  • 15位

    74.6

    アイ工務店

  • 16位

    73.4

    富士住建

  • 17位

    73.3

    アキュラホーム

    ※公式サイトへ遷移します。

  • 17位

    73.3

    イシカワ

  • 19位

    73.1

    アイフルホーム

  • 19位

    73.1

    桧家住宅

  • 21位

    73.0

    住宅情報館

  • 22位

    72.9

    ユニバーサルホーム

  • 23位

    72.5

    パパまるハウス

  • 24位

    72.3

    ヤマダホームズ

  • 25位

    72.2

    タマホーム

  • 26位

    71.3

    秀光ビルド

  • 27位

    69.7

    アイダ設計

  • 28位

    69.0

    オープンハウス・アーキテクト

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