2015年11月03日 10時10分

FP直伝!【ネット証券入門講座】 店舗型との違いは何?<取引編>

利用前に抑えておきたい! 「ネット証券」と「店舗型証券」の違いを紹介 [拡大する]

利用前に抑えておきたい! 「ネット証券」と「店舗型証券」の違いを紹介

 時間や場所を問わずに取引できることや取引手数料が格安であることが魅力の「ネット証券」。とはいえ、初めて利用する人にとっては、慣れないネット上の取引に不安を覚える人も少なくないはず。そこで、株取引やネット証券に詳しいファイナンシャルプランナー(以下、FP)が、投資初心者に向けて投資の魅力や便利な情報を毎回わかりやすく紹介していく。初回でもある今回は、「取引」をテーマにネット証券会社と店舗型証券会社の違いについて解説していく。

▼取引には「口座開設」が必要!
 まず、株式などの証券取引を始めるには、証券会社に口座を開設することが最初の1歩となる。ネット証券会社にするか店舗型証券会社の大手証券会社にするかは迷うところだ。

 口座開設の仕方は、双方ともそう変わりはない。電話やネットで口座開設の書類を取り寄せて必要事項を記入して返送するという手順は同じ。郵送でのやり取りでは、書類の不備がある場合、口座開設に時間がかかることもある。相場の変動が常にあるのが証券投資。口座開設は、余裕をもって行うようにしよう。

 また、口座開設時には、証券投資においての約款や規定、同意を得る書類があり、文字数が多く完全に理解することは難しいかもしれない。それらは、すべて読んで同意を得ているとみなされるので、疑問点はコールセンターなどで問い合わせをするといいだろう。

 店舗型証券会社では、店頭でも口座開設が可能。記入の仕方でわからないところを聞くことができ、書類の不備も防げる。約款や規定、同意を得る書類についても、不明な点は店舗で説明を受けることができる。

▼取引に重要なIDとパスワード
 口座が開設されると、取引に必要なIDとパスワードを与えられる。取引の際には必ず、IDとパスワードを用い、ネット上か電話で株式や投資信託を購入することになる。もちろん、パスワードは変更できるので、すぐに自分のわかりやすいものに変更することをお勧めする。いつでもどこでも証券投資ができるのがネット証券会社のメリットの一つ。IDとパスワードはしっかり自己管理するようにしよう。

 店舗型証券会社でも、ネットや電話で取引ができるところがほとんどだが、パソコンの操作に不安であったり、パスワードの管理が苦手であったりするときは、店舗での取引がより安心だ。

 ネット証券会社で初めて取引をする場合、株式の注文する際の操作の仕方など、戸惑うこともあるだろう。不安を解消する方法として、実際に取引をする前にデモ取引をやってみるのもいいだろう。ネット証券会社のサイトには、デモ画面があるので、実際の入力画面を体験してみると、実際の取引の際戸惑うことなく、入力ミスを防げるはずだ。

▼取引での違い
 ネットと店舗での取引の最大の違いは、情報収集と取引を自分ですべて行うか、そうでないかの違いだ。ネット証券会社は、自分で取引のすべてを行う。一方で、ネットでの取引は「人」を介さないので、その分手数料が非常に割安となっている。

 ネットでの取引では、投資を行う上で最も重要な情報収集も自分で行う必要がある。例えば、2016年1月以降、債券や公社債投信の税制が新しく変わる。このような投資する上で大きな影響がある情報は、ネット証券会社の場合はネット上に掲載される。店舗型証券会社の場合は、書面で郵送されたり、保有しているものへの影響なども電話で説明をしてくれたりする。常に情報収集をしていないと損失を被る可能性があるので注意も必要だ。

 証券取引において、ネット証券会社は手数料が安く、いつでもどこでも取引ができる点が最大のメリット。そのメリットを生かすには、証券投資における情報収集が不可欠となるので、日々のニュースや取引しているネット証券会社のサイトを見る癖をつけておくといいだろう。

<記事/中村真佐子(マイアドバイザー登録FP)>
金融商品を提供しない独立系FP事務所所属。ファミリー層における家計管理、教育資金等の相談及びシニア層の金銭管理、住み替え、成年後見、介護等の相談、実行支援を得意としている。投資歴は25年。

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