インフレで貯金が減る?物価上昇から資産を守るための方法を解説
今回は、インフレ下の日本の現状や、インフレから資産を守るための方法についてご紹介します。
インフレとは物価が継続して上がること
インフレは、経済が活性化し、景気が回復する過程で起こることが一般的です。景気が上昇すると雇用が増えて賃金が上昇し、消費者の購買力が強まります。これにより、消費者は価格が上がっても商品やサービスを購入し続けるため、企業の収益が増え、さらに賃金が上昇します。これが経済の好循環を生み、物価の上昇につながるのです。
しかし、インフレのデメリットは、お金の実質的な価値が下がることです。例えば、以前150円で買えていたペットボトルのお茶が、インフレにより200円に値上がりしたとします。商品は同じであっても、購入するためには以前より50円多くの支払いが必要です。同じ150円では以前と同じ商品を買うことができなくなるため、お金の実質的な価値が低下していることになります。
日本におけるインフレ
2024年1月時点の消費者物価指数(総合指数)は、2023年比で2.2%上昇(※)しています。2024年以降の物価上昇率は鈍化するといわれていますが、先行きが不透明な現在、家計の負担軽減や、将来に向けた資産形成をするための対策が欠かせません。
※総務省「2020年基準 消費者物価指数 全国 2024年(令和6年)1月分」
インフレ時には貯金の価値が下がる
日本の現状では、インフレ率が上昇し続けている一方で、貯金の利率は依然として低い水準にとどまっています。この状況では、貯金だけに頼る資産運用では、資産の価値が実質的に減少しているのです。
インフレ下で資産を守るためには、インフレを上回るリターンが期待できる投資に目を向けることが重要です。しかし、投資はリスクを伴うため、すべての資金を1つの投資先に集中させるのではなく、リスクの分散を行います。安全性の高い貯金と、資産を増やせる投資をバランスよく組み合わせて運用しましょう。
インフレ対策については、下記の記事をご覧ください。
個人でできるインフレ対策とは?資産を守る方法を解説
インフレに有効な資産運用方法
有価証券
有価証券の中でも特におすすめしたいのが、次に説明する株式投資と投資信託です。
株式投資
株式投資は、企業が発行する株式を購入し、企業が出した収益の一部を配当金として受け取ったり、株式を売却したりして利益を得る方法です。また、株主優待として特定のサービスや商品を受け取れることもあります。
インフレで企業の収益が伸びれば、株価も大きく上昇する可能性があります。しかし、市場は不確実性が高く、株価の下落時には資産が減少するリスクがある点には注意が必要です。
投資信託
投資信託は、複数の投資家から集めた資金を、資産運用の専門家がさまざまな金融商品に投資して運用し、利益を投資家に分配する金融商品です。
個々の投資家が投資先を選ぶ必要がなく、複数の金融商品にリスクを分散できるため、初心者でも取り組みやすいのが特徴です。
現物資産
不動産投資
不動産投資とは、不動産を取得して貸し付けることで家賃収入を得たり、不動産が値上がりしたときに売却して利益を得たりする方法です。一般的に、インフレ時には不動産の価格は上昇し、家賃も上がる傾向があります。
しかし、立地や物件の条件が悪いと思うように入居者が集まらず、期待した家賃収入が得られないリスクもあります。また、不動産は流動性が低く、必要なときにすぐに売却できない点にも注意が必要です。
金投資
金は、世界情勢の変化や経済危機が起きても価値が下がりにくい金融資産といわれています。インフレ時や災害時、世界情勢や経済が混乱しているときに、資産を守るために金投資を行う投資家が増えます。信用度が高く、世界中どこでも換金できることも特徴です。
ただし、盗難などのリスクに備えるための設備費用や管理費用などのコストがかかります。
外貨建て資産
外貨建て資産には、外貨預金や外国株式のほか、外国債券、外貨建ての保険商品などがあります。特に外貨預金は、外貨建ての金融商品の中でも比較的仕組みがわかりやすく、初心者でも取り組みやすいのが特徴です。
外貨預金は、円高時に外貨を購入し、円安時に日本円に戻すことで、為替差益(為替レートの変動により生じる利益)を得る仕組みです。例えば、1米ドル=100円のときに100万円を米ドルに交換して預金し、1米ドル=120円のときに円に交換すれば、20万円の為替差益を得ることができます。
外貨預金をする上で金融機関やサービス選びに迷った際には、オリコン顧客満足度ランキングをはじめとする、比較サイトを参考にしましょう。「外貨預金 オリコン顧客満足度ランキング」では、手数料や金利、入出金のしやすさなど、さまざまな観点から外貨預金を比較検討できます。
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インフレ時の資産運用を成功させるコツ
ここからは、インフレ時の資産運用を成功させるためのコツをご紹介します。
長期投資
長期投資の最大の魅力は、日々の市場の変動に左右されずに、長い目で見た資産の成長を目指せる点にあります。短期的な価格の変動に一喜一憂することなく、安定した資産運用を行うことで、長期的には安定した利益を得られる可能性が高くなります。
分散投資
1つの企業の株式に集中的に投資した場合、業績が急激に悪化して倒産してしまったり、経済危機などで株価が大暴落したりしたときのダメージが大きくなります。一方、分散投資をしておけば、1つの金融資産や金融商品の価格が下落した場合でも、ほか金融資産や金融商品の上昇で損失を補い、資産を守ることができます。
インフレから資産を守るために投資に挑戦しよう
資産運用の初心者には、仕組みがわかりやすくお金の出し入れも比較的しやすい、外貨預金がおすすめです。オリコンでは日本最大級の規模で調査を行い、毎年「外貨預金 オリコン顧客満足度ランキング」を発表しています。外貨預金を始めるにあたって知っておきたい取引メニューや手数料、金利の満足度など、さまざまな視点のランキングを発表しているので、外貨預金選びの参考にしてください。
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