外貨預金とは?やり方や仕組み・注意点を初心者にもわかりやすく解説

外貨預金とは?やり方や仕組み・注意点を初心者にもわかりやすく解説

外貨預金とは文字どおり「外貨で預金をすること」ですが、資産運用の手段としても注目されています。他の金融商品と比べ仕組みは簡単ですが、手数料や為替差損益など、外貨預金ならではの特徴的な点に注意しなくてはいけません。

このあたりの理解があいまいなまま進めると、思わぬ損失に巻き込まれることも考えられます。

今回の記事では、外貨預金に興味がある人のために、基本的な仕組みや注意点を詳しく解説します。

mokuji目次

  1. 外貨預金とは?初心者向けにわかりやすく解説
    1. 外貨預金の基本的な仕組み
    2. 外貨預金と円預金の違い
    3. 主な外貨預金の種類
    4. 外貨預金のメリットとデメリット
  2. 外貨預金の始め方|初心者でもできる簡単な手順
    1. 外貨預金口座の開設方法
    2. 外貨預金の取引方法
    3. 外貨預金の最低預入額と預入期間
    4. 外貨預金の金利比較と選び方
  3. 外貨預金の運用方法と為替変動のリスク管理
    1. 外貨預金の運用戦略:長期と短期の違い
    2. 為替変動のリスクとヘッジ方法
    3. 複利効果を活用した外貨預金の運用テクニック
  4. 外貨預金を始める際の注意点
    1. 為替手数料と金利の関係
    2. 税金の取り扱い
    3. 元本割れの可能性
    4. 解約時の注意事項
  5. 外貨預金に関するよくある質問
    1. 外貨預金はいくらから始められる?
    2. 外貨預金と外貨MMFの違いは?
    3. 外貨預金の資金は保護されている?
  6. 外貨預金のやり方を理解して、初心者でも資産運用にチャレンジ

外貨預金とは?初心者向けにわかりやすく解説

外貨預金とは?初心者向けにわかりやすく解説

外貨預金とは、文字どおり「外貨で預金をすること」です。詳しくは後述しますが、円預金と同様金利が発生するとともに、為替差益により資産を増やせることもあるので、資産運用の選択肢としても注目されています

外貨預金の基本的な仕組み

外貨預金の基本的な仕組みは以下のとおりです。
1.金融機関に円預金口座および外貨預金口座を開設する
2.円預金口座に円で入金したのち、外貨を購入して外貨預金口座に入金する
3.外貨預金口座から引き出す際は、外貨のまま引き出すか、円に換算して引き出すかを選択する
金融機関によっても細かい部分は異なりますが、大まかな流れをまずは知っておきましょう。

また、外貨預金の特徴として為替レートの変動が価値に大きな影響を及ぼすことが挙げられます。例えば、1米ドル=100円の時に1万ドルを購入して外貨預金として預け、1米ドル=150円になってから1万ドルを引き出し、円に換金したとしましょう。

このとき、同じ1万ドルであっても、日本円に換算すれば150万円になっている計算です(税金、手数料等は除く)。つまり、その外貨が円安傾向にあれば為替差益が出る可能性が高く、逆に円高傾向にあれば為替差損が出る可能性が高くなります

なお、外貨預金の金利は、各国の金利水準に基づき決定されます。例えば、米ドルの金利はアメリカの金利水準、ユーロの金利は欧州中央銀行の金利水準に基づくと考えましょう。

そして、外貨預金の金利は「年利〇%」と表示されることが多くなっていますが、これはあくまで「1年間預けた場合にもらえる利息から計算される利率」を表すに過ぎません。

そのため、1年より短い期間での預け入れだった場合、利息はもっと少なくなります。外貨預金で資産運用をしたいなら、あくまで長期間預けることを前提にしたほうが良いでしょう。

外貨預金と円預金の違い

外貨預金と円預金の主な違いは以下のとおりです。
外貨預金 円預金
通貨 外貨(米ドル、ユーロ、豪ドル、NZドル、英ポンドなど) 日本円
金利 外貨によって異なるが、円預金より高いケースも多い 外貨預金より低いことがほとんど
リスク 円預金に比べると高い 外貨預金に比べると低い
手数料 円預金に比べると高い(為替手数料など、円預金にはない手数料がかかる) 外貨預金に比べると安い

主な外貨預金の種類

代表的な外貨預金の種類と特徴を紹介します。金融機関によってはここで紹介していない通貨も扱っていることがあるので、金融機関選びの参考にしてください。

通貨

特徴

米ドル(USD)

米=アメリカで流通しているドルで預金を行う。外貨預金に対応している金融機関であればほぼ扱いがある。流動性が高く、取引量も多いため相場変動は比較的小さい。

ユーロ(EUR)

EU(欧州連合)加盟国で流通している通貨・ユーロで預金を行う。米ドルと同様、外貨預金に対応している金融機関であればほぼ扱いがある。また、流動性が高く、取引量も多いことから相場変動は比較的小さい。

豪ドル(AUD)

オーストラリアで流通しているドルで預金を行う。資源が豊富な国であり、中国への輸出量も多いことから、鉄鉱石や石炭など資源価格の動向に反応しやすく、中国の景気の影響を受けやすい。

NZドル(NZD)

ニュージーランドで流通しているドルを使って預金を行う。酪農業が主要産業であり、主な輸出国が中国・オーストラリアであることから、両国の景気動向や乳製品などの農産物価格の影響を受けやすい。

英ポンド(GBP)

イギリスで流通しているポンドを使って預金を行う。米ドルやユーロに比べ投機の対象になりやすく、また、1単位あたりの円価格が大きいことから、値動きが激しくなりやすい。

外貨預金のメリットとデメリット

外貨預金のメリット・デメリットは以下のとおりです。

メリット

デメリット

・円預金よりも金利が高い
・レート次第では為替差益が得られる
・投資初心者でも取り組みやすい
・複数の通貨に分散投資すればリスクヘッジができる

・為替手数料がかかる
・レート次第では為替差損が生じ、元本割れが起きる
・ペイオフ対象外
・確定申告が必要になる場合もあるので手間がかかる

このようなメリット・デメリットがあるため、分散投資を心がけ、長期運用に取り組める人に外貨預金は向いているといえます。また、外貨預金に限ったことではありませんが、あくまで損失が出ても問題がない程度の余裕資金での運用を心がけましょう。
関連記事:外貨預金のメリット・デメリットとは?リスク対策や始め方を解説

外貨預金の始め方|初心者でもできる簡単な手順

外貨預金の始め方|初心者でもできる簡単な手順

外貨預金を始めるための大まかな流れは以下のとおりです。
外貨預金を始めるための流れ
1.円預金口座および外貨預金口座を開設する
2.オンラインもしくは店頭で外貨預金口座に入金する
以降においては、外貨預金を始める前に必要な準備や知識について、詳しく解説します。

外貨預金口座の開設方法

金融機関によっても多少の差はありますが、外貨預金口座はアプリ、Webサイトなどオンラインもしくは店頭での手続きで解説できます。細かい操作方法や対応方法については金融機関によって異なるため、事前に確認してください。

また、外貨預金口座を開設するためには、以下の書類が必要になります
・犯罪による収益の移転防止に関する法律に定める書類
(身分証明書のこと、運転免許証や健康保険証など)
・個人番号が確認できる書類(マイナンバーカードや住民票)
・印鑑
オンラインでの口座開設は、インターネット環境さえあればいつでもできることがメリットです。ただし、不明な点を確認しながら進めるのは難しいため、不安がある場合は店舗での手続きも選択肢に入れましょう

外貨預金の取引方法

外貨預金の取引方法は、店舗での場合とインターネットバンキングの場合とで異なります。加えて、金融機関ごとに細かい部分での違いがあるため、実際に利用する際は自分が利用する金融機関での扱いがどうなっているかを確認しましょう。

店頭での外貨預金取引

まず、店頭で外貨預金取引(預入・引出)をする場合の流れは以下のとおりです。
1.店舗に出向く
2.窓口もしくはATMの操作により、預入・引出をする
店舗で外貨預金取引をするメリットとして、不明な点があればすぐに行員に聞くことができる点が挙げられます。

ただし、窓口・ATMでの対応時間に制限があるうえに、金融機関によっては「窓口での対応は口座開設店のみ」などの決まりが設けられていることがあるため注意が必要です。

自宅もしくは職場の近隣の支店で外貨預金口座を開設しており、比較的時間の融通が利く人に向いていると言えます

インターネットバンキングでの外貨預金取引

インターネットバンキングで外貨預金取引をする際の手順は以下のとおりです。
1.インターネットバンキングにログインする
2.お取引・残高照会」タブをクリックするなど、所定の方法で操作を行う
3.画面の表示に従い、手続きを進めていく
インターネットバンキングで外貨預金取引をする方法のメリットとして、時間を問わず取引ができることが挙げられます。ただし、不明な点をすぐに質問することはできないため、ある程度は自分で対応できる人向けの方法です。

また、金融機関によっては入金の際、最低通貨単位が定められていることがあるため、事前に確認するのをおすすめします。

外貨預金の最低預入額と預入期間

外貨預金の最低預入額は、金融機関や商品によっても異なります。以下、主要な銀行の最低預入額を紹介しますが、実際に利用する際は都度確認してください。

三菱UFJ銀行「外貨普通預金」

1補助通貨単位以上(0.01米ドル、0.01ユーロ等)

三井住友銀行「外貨普通預金」

1通貨単位以上

みずほ銀行「外貨普通預金」

1補助通貨単位以上

※補助通貨とは、1通貨に満たない金額を表現するために用いる単位のこと。例えば米ドルの場合「セント」が補助通貨に当たる。

また、外貨建預金も、円預金と同様、普通預金定期預金に分類することができます。

種類

特徴

普通預金

預入期間に定めがない

定額預金(定期預金)

「1年満期」など預入期間に定めがある

定期預金は預入期間が定められているため、普通預金に比べると高い利息を受け取れます。ただし、中途解約した場合、本来の利率より低い中途解約利率が適用されるため、受け取れる利息も少なくなることに注意が必要です。

将来の特定の時期に必要になるお金を準備する場合は定期預金、こまめに引き出す可能性がある場合は普通預金と使い分けましょう。

外貨預金の金利比較と選び方

外貨預金口座を開設する金融機関を選ぶ際は、金利にも着目しましょう。金利は金融機関によって異なるため、高いに越したことはないためです。そこで、1年もの定期預金の各通貨の金利を紹介するため、参考にしてください。
通貨 ソニー銀行
(外貨普通預金からの預入・自動継続の場合)
住信SBIネット銀行
(ランク1の場合)
auじぶん銀行外貨定期預金金利
(円普通預金からの預入の場合)
米ドル(USD) 4.00000% 3.900% 3.700%
ユーロ(EUR) 2.00000% 2.300% 1.600%
豪ドル(AUD) 3.70000% 3.900% 1.900%
NZドル(NZD) 3.60000% 3.800% 2.200%
英ポンド(GBP) 2.90000% 3.000% 扱いなし
※2024年11月時点
※金利は税引前の年利率です。利息には、「復興特別所得税」を含め、20.315%の源泉分離課税(国税15.315%、地方税5%)が適用されます。
※外貨普通預金の金利は変動金利です。金融情勢などによって変動する場合があります。また為替レートが大幅に変動するリスクや取り引きが停止となる場合もあります。契約前には、各金融機関が交付する商品説明書を必ずご確認ください。
※掲載内容は定期的に見直しを行っていますが、最新の情報と異なる場合があります。また、取引方法や優遇制度などの条件によって金利が異なる場合があります。検討の際は、必ず各社公式ウェブサイトで最新の情報をご確認ください。
※住信SBIネット銀行の定期預金については、円からの預け入れの金利を掲載しています。
※auじぶん銀行の定期預金については、円からの預け入れの金利を掲載しています。
※SMBC信託銀行の定期預金については、円からの預け入れの金利を掲載しています。
金利の高い外貨預金口座を選ぶ際は、まず自分がどの通貨で預入をしたいかを考えましょう。金融機関によっても通貨の種類によって金利は異なるためです。また、金融機関によっては通貨自体の扱いがないケースもある点に注意しなくてはいけません。

さらに、同じ金融機関・通貨であっても預入期間によって金利が大きく異なることもあるため、都度確認するのをおすすめします

外貨預金の運用方法と為替変動のリスク管理

外貨預金の運用方法と為替変動のリスク管理

外貨預金で資産運用をする際は、長期運用短期運用かの方針を決めなくてはいけません。また、為替変動により元本割れを起こすリスクがあるため、ヘッジ方法を知り、実践すると効果的です。

以下、外貨預金で効果的な資産運用をするために意識して欲しいポイントとして、以下の3つを解説します。

外貨預金の運用戦略
為替変動のリスクとヘッジ方法
複利効果を活用した外貨預金の運用テクニック

外貨預金の運用戦略:長期と短期の違い

まず、外貨預金の運用戦略は、長期運用と短期運用のパターンに分類できます。それぞれのメリット・デメリットは以下のとおりです。
メリット デメリット
長期運用 ・リスクを抑え、安定的な運用ができる
・短期の為替変動を気にする必要がない
・手数料負担が少ない
・利益を得るまでに時間がかかる
・満期を迎えるまで資金を引き出しにくい
・長期的な予測に基づき運用を行う必要がある
短期運用 ・短期間で利益が獲得できる
・長期的な予測を行う必要がない
・損失を被る可能性が高い
・素早い判断と対応が必要
なお、一般的に運用期間が1年未満のものを短期投資数年から数十年単位で運用するものを長期投資といいます。

そのため、短期投資をする場合は、金利が高い国の通貨に投資するとともに、短期的な為替レートの変動をこまめにチェックし、適切なタイミングで円に両替すると為替差益を得ることが可能です。

一方、長期投資をする場合は、米ドルやユーロなど価格変動が少ない通貨に投資をし、安定的に利息を得ていくと良いでしょう。

為替変動のリスクとヘッジ方法

為替変動のリスクとは、為替相場の変動により生じるリスクのことです。ただし「リスク」は「危険」ではなく「不確実性」といったほうが近いかもしれません。為替変動のリスクは、さらに次の3つに細かく分類できます。

為替換算リスク

外貨建ての資産や負債の評価額が為替変動により増減するリスク

為替取引リスク

取引時の円建ての換算金額から、取引決済時の円建ての換算金額が変動するリスク

為替経済性リスク

為替相場の変動が価格競争力や企業の生産構造などに影響を与えるリスク

個人として外貨預金による資産運用をする場合は、主に為替換算リスクについて考える必要があります。

例えば、100万円の元手を使い、1米ドル=100円のときに1万ドルを預け、将来的に引き出したとしましょう。

このとき、1米ドル=110円などいわゆる円安になっていれば為替差益が生じますが、1米ドル=80円など円高になっていれば為替差損が生じます。

為替換算リスクをヘッジするためには、投資する通貨を分散させることが重要です

例えば、100万円を投資するなら全て米ドルに投資するのではなく、一部はユーロ、英ポンド、豪ドルに振り分けることで、米ドルが円高になった場合の影響を緩和することができます。

また、一度に円から外貨に換算して預け入れるのではなく、タイミングをずらすことでも為替換算リスクをヘッジすることは可能です。

ただし、預入・払戻の度に手数料がかかるうえに、通貨によっては手数料が割高になることがあります。手数料を加味したらかえって損をするケースもあるため、都度確認しましょう。

複利効果を活用した外貨預金の運用テクニック

複利効果とは運用で得た利益を再び投資することで、利益が利益を生み資産が増える効果を指します。例えば、1万ドルを1年間、年利3.9%で運用した場合、1年後には10,039ドルになります(税金等は考慮していない)。

さらにその後1年間、元本と利息の運用を続けると10,078ドルになるというように、年数を重ねれば重ねるほど増えていく仕組みです。

外貨預金で複利効果を最大限に享受するためには、毎月少額ずつの積立投資をしていくと良いでしょう。預入期間が長いほど、複利効果が大きくなることが期待できるためです。

外貨預金を始める際の注意点

外貨預金を始める際の注意点

外貨預金を始める際は、円預金では起こりえないトラブルがあることも考えなくてはいけません。具体的な注意点として以下の4点について解説します。

為替手数料と金利の関係

為替手数料とは、外貨預金への預入・引出しなど取引に伴って生じる手数料のことです。外貨の種類や金融機関によっても具体的な金額は異なります。

為替手数料の金額次第では、受け取れる金額が預入時の金額を下回ることがあるため注意が必要です。引き出す際は、手数料も含めて、具体的にいくら受け取れるのかを事前にチェックしておきましょう。

また、頻繁に預入・引出しをするとその分手数料がかかります。できるだけ手数料を掛けないよう、必要がない預入・引出しはなるべく避けましょう

税金の取り扱い

外貨預金において、為替差益が発生し、円換算して確定したら雑所得として確定申告をしなくてはいけません。ただし、以下に掲げるように、一定の条件に当てはまる場合は不要になります。
・一社のみから給与の支払いを受けている給与所得者である
・年収2,000万円以下
・給与所得・退職所得以外の所得と為替差益を合算した金額が20万円以下
なお、確定申告は為替差益が確定した年の翌年2月16日から3月15日までに済まさないといけません。期限までに申告書および必要書類を用意したうえで、税務署に郵送もしくは窓口に出向いて提出しましょう。

国税電子申告・納税システム(e-Tax)を使って申告・納税することもできます。

また、外貨預金も円預金と同様利息が生じますが、これについては源泉分離課税がなされるため、確定申告は不要です。つまり、生じた利息から20.315%の税金が差し引かれた状態で受け取ることになります。

なお、外貨預金を含め、投資の利回りは「(投資の利益−コスト)÷投資元本÷運用年数×100」という式で計算します。そして、投資の利益には税金がかかるため、実質的な利回りの計算に当たっては差し引かなくてはいけません。

税金を考慮した場合、期待するだけの利回りが挙げられないこともあるため、事前に必ず確認しましょう。

元本割れの可能性

外貨預金では、為替の変動により元本割れが生じる可能性が出てきます。簡単にいうと、預入時のレートより、引出し時のレートが円高に振れた場合は、為替差損が出るため注意しなくてはいけません

例えば、1米ドル=100円で1万ドル預入した場合、1米ドル=80円になれば、20万円の損失が生じます(手数料等は除く)。

元本割れのリスクを最小限に抑える方法として考えられるのは、為替予約を行うことです。これは「1米ドル=110円」というように、満期日に外貨(ここでは米ドル)を売却する価格、数量をあらかじめ契約する取引をいいます。

相場が大幅に円高に振れた場合でも損失が膨れ上がることを避けられますが、円安になった場合に利益を得ることはできません。

また、元本割れのリスクを避けるには、前述したように複数の通貨に分散して投資をすることが有効です

ただし、金融機関によって扱いがある通貨や手数料には差があるため、適切なポートフォリオを組むには綿密な情報収集を欠かさないようにしましょう。

解約時の注意事項

外貨預金を解約する際は、インターネットバンキングから所定の手続きをすれば解約可能です。具体的な操作方法は金融機関によって異なるため、事前に確認しましょう。

店舗で解約することもできますが、時間がかかるためスケジュールの確保が必要です。

なお、金融機関によって扱いは異なりますが、外貨定期預金は中途解約ができないことが大半であるため要注意です。やむを得ない事情で解約する場合は、中途解約費用を請求されることがあるので、事前にどのぐらいかかるかを調べておくと良いでしょう。

外貨預金のうち、外貨定期預金はできるだけ満期まで預けておくようにするのが効果的です。また、やむを得ず解約する場合でも、預入時のレートと比べ、大幅に為替差益が出ていて、手数料を差し引いてもなおプラスになるかを確認しておきましょう。

外貨預金に関するよくある質問

外貨預金に関するよくある質問

外貨預金に関するよくある質問として、以下の3つに回答します。

外貨預金はいくらから始められる?
外貨預金と外貨MMFの違いは?
外貨預金の資金は保護されている?

外貨預金はいくらから始められる?

金融機関や取引形態によって細かい部分は異なりますが、外貨普通預金であれば0.01米ドル、0.01ユーロ等1補助通貨単位、もしくは100円程度の少額から預け入れが可能となっていることが多いです

一方、外貨定期預金の場合、1通貨単位(例:1米ドル)など少額から始められるケースもあれば、1万円、10万円などある程度まとまった金額が必要なケースもあります

外貨預金と外貨MMFの違いは?

外貨預金は、あくまで外国建てで行う預金のことです。これに対し、外貨MMFは米ドル・ユーロ・オーストラリアドル・カナダドルなどの外貨で運用される投資信託を指します。

基本的に株式を投資対象に含んでいないため、一般的な投資信託よりは安全性が高いとされています。ただし、元本保証はないため、運用実績によっては利回りが変化し、損失が出る可能性がある点に注意が必要です。

外貨預金の資金は保護されている?

保護されていません。前提として、円預金の場合、仮に金融機関が破綻しても、1金融機関および1人あたり1,000万円の元本と破たん日までの利息などが保護されます。つまり、金融機関が破綻したからと言って資産を全部失うことは理論上あり得ません。

しかし、外貨預金にはこのような保障がないため、金融機関が破綻した場合、価値がゼロになる恐れもあります。このような背景を考えると、外貨預金は「万が一、すべてなくなったとしても生活に支障がない金額」で続けるのが良いでしょう。

金融機関の経営状態にも常に気を配るのが好ましいです。

外貨預金のやり方を理解して、初心者でも資産運用にチャレンジ

外貨預金は円預金に比べ、効率的に資産を増やせるというメリットがあります。しかし、手数料がかかるうえに、為替の値動きによっては損失が出る点に注意しなくてはいけません。

定期預金か普通預金かによっても差はありますが、外貨預金は100円、1万円など少額から始められるため、まずは勉強がてらチャレンジしてみても良いでしょう。

外貨預金を始めるには、まずは使い勝手の良い口座を開設するのが重要です。「外貨預金 顧客満足度ランキング」を紹介しているので、ぜひ参考にしてください。
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