外貨預金デメリットとは?元本保証がないリスクと注意点

外貨預金デメリットとは?元本保証がないリスクと注意点

近年、世界ではインフレが進み、インフレ抑制策として各国の中央銀行は相次いで利上げを表明。それに伴い、外貨定期預金の金利が上昇傾向にあるとともに、円の価値が下がり円安が続いている状況です。

こうした状況下で注目したいのが外貨預金です。この記事では、外貨預金とは何か?メリットとデメリット・リスクとあわせて解説します。また最後に外貨預金の顧客満足度ランキングも紹介しています。

外貨預金は考えているけれど、あまり詳しくないので始めて良いか悩んでいる人や、良い運用先を探している人は、ぜひ最後までお読みください。

mokuji目次

  1. 外貨預金の主なデメリット【おすすめしないと言われる理由】
    1. 為替変動による元本割れのリスク【外貨預金は損?】
    2. 為替手数料が高い!利益が出ても手数料負けの可能性
    3. 預金保険制度(ペイオフ)の対象外で破綻リスクがある
  2. 外貨預金のメリット【デメリットだけじゃない】
    1. 円預金より高い金利で資産を増やせる可能性がある
    2. 円安のタイミングで為替差益が狙える
  3. 外貨預金のデメリット・為替リスクを軽減する3つのコツ
    1. 複数の通貨に分けて為替リスクを分散する
    2. 預けるタイミングをずらす(時間分散)
    3. 余裕資金を使い長期的な視点で運用する
  4. 外貨預金の始め方と引き出しタイミング
    1. 外貨預金はどこで始める?金融機関選びのポイント
    2. 外貨預金はいつ下ろす?最適なタイミング
  5. 外貨預金に関するよくある質問
    1. Q1. 外貨預金は手数料がかかりますか?
    2. Q2.確定申告は必要になりますか?
    3. Q3. 外貨定期預金が満期になったらどのような選択肢がありますか?
    4. Q4. 外貨預金はどこの通貨・国がおすすめ?
    5. Q5. 外貨預金を始めるならはどの銀行どこがおすすめ?
  6. 外貨預金のデメリットを理解し、自分に合うか判断しよう
高見陽子

監修者高見陽子

ファイナンシャルプランナー/金融・法律ライター
元大手銀行で個人営業を担当。現在は資産形成・相続・ライフプランなどの執筆や監修を行い、コンテンツ制作やSNSを通じた情報発信を支援している。

外貨預金の主なデメリット【おすすめしないと言われる理由】

外貨預金の主なデメリット【おすすめしないと言われる理由】

外貨預金には円預金よりも高金利という魅力がある一方で、おすすめしないという声を聞くことも少なくありません。その理由は、元本割れリスクや高い手数料、預金保険制度の対象外といった看過できないデメリットがあるためです。

これらのリスクを正しく理解することで、外貨預金を始めるべきかどうかを適切に判断できるようになるでしょう。以下では、外貨預金の主要なデメリットについて詳しく解説していきます。

為替変動による元本割れのリスク【外貨預金は損?】

外貨預金の最大のリスクは、為替変動による元本割れです。預入時より円高になった場合、円に交換して引き出した結果、資産が減る可能性があります。

実際に、1ドル140円で1万ドルを購入し、1ドル130円になった時点で円に戻した場合をシミュレーションしてみましょう。なお、この計算式では金利や手数料、税金といったほかの条件を考慮していません。
1. 140円×1万ドル=140万円(1万ドルを14万円で購入した)
2. 1万ドル×130円=130万円(1万ドルを円に戻すと13万円になった)
3. 140万円-130万円=10万円(10万円の損失)

為替レートの変動による損益イメージ

為替手数料が高い!利益が出ても手数料負けの可能性

外貨預金では、円を外貨に交換する際(預入時)と外貨を円に戻す際(引出時)の両方で為替手数料が発生します。為替手数料は金融機関や通貨の種類、取引方法によって異なりますが、米ドルの場合は1ドルにつき片道1円、往復で2円程度が相場です。

仮に1万ドルの取引をした場合、往復で2万円もの手数料がかかることになります。金利収入や為替差益があっても、為替手数料のほうが高い場合、結果的に損をする可能性があるのです。

特に短期間での運用では、高金利の恩恵を受ける前に手数料の負担が大きくなり、元本割れするリスクが高まることを認識しておくべきでしょう。

預金保険制度(ペイオフ)の対象外で破綻リスクがある

日本の円預金は、金融機関が破綻しても1金融機関あたり元本1,000万円までとその利息が保護される「預金保険制度(ペイオフ)」の対象となっています。しかし、外貨預金は預金保険制度の対象ではありません

万が一金融機関が破綻した場合、その金融機関の財政状況に応じて支払われます。預けた資産が全額戻ってこない可能性もあるのです。外貨預金を検討する際は、金融機関の経営状態を必ず確認し、信頼できる金融機関を選択しましょう。

リスク分散のために、ひとつの金融機関ではなく、複数の金融機関に分けて預け入れるのもひとつの方法です。

外貨預金のメリット【デメリットだけじゃない】

外貨預金のメリット【デメリットだけじゃない】

低金利が続く日本において、外貨預金は資産運用の有効な選択肢の一つとなっています。為替変動リスクや手数料などのデメリットばかりが注目されがちですが、高金利での運用や為替差益という大きなメリットも存在するのです。

これらのメリットを理解することで、リスクとリターンのバランスを考慮した判断ができるようになるでしょう。

円預金より高い金利で資産を増やせる可能性がある

外貨預金は、基本的に円建ての定期預金よりも金利が高い傾向にあります。

2025年9月現在、日本円で1年ものの定期預金に預け入れた場合の金利は0.1〜0.3%程度となっているのに対し、米ドル1年ものの定期預金なら3.0%を超えるのも珍しくありません

この差は、各国の金融政策や経済状況の違いによって生まれています。海外では物価上昇を抑えるために利上げが続いており、これに伴い定期の外貨預金の金利も上昇しているのです。

一方、日本は長期にわたって低金利政策を継続しており、円預金の金利は低い水準にとどまっています。

仮に100万円を1年間預けた場合、日本円の定期預金なら受け取れる利息は1,000〜3,000円程度ですが、米ドルの定期預金なら3万円の利息を受け取れる可能性があります。

このように、外貨預金は利息による資産増加が期待できる点で、魅力的な運用方法といえるでしょう。

円安のタイミングで為替差益が狙える

外貨預金では、預入時より円安になったタイミングで円に戻すことで、利息とは別に為替差益を得られる可能性があります。為替差益とは、為替レートの変動によって生じる利益のことです。具体的な例を見てみましょう。

100万円を1ドル100円のときにドルに交換すると1万ドルになります。その後、円安が進み1ドル120円になったときに1万ドルを円に戻すと、120万円を受け取ることができ、20万円の為替差益が生じるのです。

この利益は、定期預金の利息とは別に得られるものであり、円安局面では大きなリターンが期待できます。近年の円安傾向を考えると、外貨預金は為替変動を活用した有効な資産運用の選択肢となり得るでしょう。

ただし、為替は常に変動するものであり、預入のタイミングと引出しのタイミングを見極めることが重要となります。

外貨預金のデメリット・為替リスクを軽減する3つのコツ

外貨預金のデメリット・為替リスクを軽減する3つのコツ

外貨預金のデメリットやリスクを完全になくすことはできませんが、適切な運用方法を取り入れることで、これらのリスクを軽減することは可能です。

為替変動による損失リスクは外貨預金の最大の課題ですが、工夫次第でそのリスクを抑えながら、高金利のメリットを享受することができます。以下では、外貨預金の為替リスクを抑えるための実践的な3つのコツを紹介します。

複数の通貨に分けて為替リスクを分散する

外貨預金では、預金する外貨を一つにしぼらず、複数の通貨に分散投資をすることでリスクを軽減できます。米ドルだけ、豪ドルだけというように一つの通貨に集中させるのではなく、値動きの異なる複数の通貨に分けて預金することが重要です。

たとえば、米ドルとユーロ、豪ドルとスイスフランのように、異なる地域の通貨を組み合わせるとことで、一つの通貨の価値が下落しても、他の通貨の上昇でカバーできる可能性がありますすることが期待できるのです。

世界経済は常に変動しており、特定の国や地域が好況なときもあれば、不況に陥るときもあるためです

投資の基本である「分散」は、外貨預金においても有効なリスク対策となります。複数の通貨を持つことにより、為替変動によるリスクを分散させる効果が期待でき、資産全体の安定性を高められるることができるでしょう。

預けるタイミングをずらす(時間分散)

一度にまとまった金額を預けるのではなく、預け入れるタイミングを分散することでリスクを軽減できます。定期的に同じ金額を購入していく「ドル・コスト平均法」という手法が有効です。

たとえば、毎月1万円ずつ外貨預金に積み立てると、円安のときは購入量を抑えて、円高のときには購入量を増やすことになります。

この方法により、外貨の購入単価が平均化され、為替レートの変動によるリスクを抑えられるのです。預け入れのタイミングに悩む必要がなくなり、じっくりと資産形成ができるため、外貨預金初心者にも取り組みやすい方法といえるでしょう。

余裕資金を使い長期的な視点で運用する

外貨預金は、引き出す予定がない資金、いわゆる余裕資金で行うことが重要です。

生活費や近い将来使う予定があるお金ではなく、当面使わない資金を活用することで、為替レートが円高になり元本割れの状態になっても、慌てて売却せずに円安になるまでじっくり待つことができます

また、外貨定期預金は原則として途中解約が認められていません。 お金が必要になった際にすぐに引き出せないのも、余裕資金で運用すべき理由です。

値動きのある商品は、長期で運用するほど高金利のメリットを受けられるだけでなく、為替レートの変動によるリスクを抑えやすくなります。

元本割れを起こしてもじっくり回復を待てる余裕資金を活用し、長期的な視点で運用することで、短期的な為替変動に振り回されることなく、安定した資産運用が可能となるでしょう。

外貨預金の始め方と引き出しタイミング

外貨預金の始め方と引き出しタイミング

外貨預金を実際に始める際は、どの金融機関を選ぶかが重要なポイントとなります。また、預けた外貨をいつ引き出すかによって、利益が出るか損失が出るかが決まるため、タイミングの見極めも欠かせません。

ここでは、外貨預金の始め方と引き出しの最適なタイミングについて解説します。

外貨預金はどこで始める?金融機関選びのポイント

外貨預金は銀行の窓口やインターネット銀行などで口座開設が可能です。金融機関を選ぶ際に最も重要な比較ポイントは「為替手数料の安さ」でしょう。

為替手数料は金融機関により異なり、手数料の金額によっては受け取れる金額が預入時の金額を下回る場合があります。インターネットによる取引であれば、為替手数料が抑えられている場合が多いため、積極的に活用することをおすすめします。

次に重要なのが「取り扱い通貨の種類」です。金融機関によって取り扱っている通貨は異なるため、自分が運用したい通貨を扱っているか確認が必要となります。さらに「金利の高さ」も比較すべきポイントです。

同じ通貨でも金融機関によって金利に差があるため、より有利な条件を提供している金融機関を選ぶことが大切でしょう。

外貨預金はいつ下ろす?最適なタイミング

次のような場合、外貨預金の引き出しを検討しましょう。
預入時よりも円安になった
その外貨を自国通貨としている国に景気悪化や地政学リスクの懸念がある
自身の運用方針が変わった
例えばアメリカが他国と軍事的な対立を迎えると、他の通貨に対してドル安になる可能性があります。また、年金受け取りが近づくに伴い、外貨預金の元本割リスクを抑えたいなど、運用方針が変わったときも外貨預金を下ろすタイミングです。

外貨預金に関するよくある質問

外貨預金に関するよくある質問

外貨預金を検討する際に多くの方が疑問に思うポイントについて、Q&A形式でお答えします。手数料や税金、満期後の選択肢など、実際に始める前に知っておきたい重要な情報をまとめました。

Q1. 外貨預金は手数料がかかりますか?

外貨預金は預け入れ、払い戻しいずれも手数料がかかります。手数料は通貨や金融機関によって異なるため、事前に確認をしましょう。なお米ドルで店頭取引の場合、片道1米ドルあたり1円程度が相場です。

Q2.確定申告は必要になりますか?

為替差益が発生した場合、確定申告が必要になることがあります。1か所から給与の支払いを受けている年収2,000万円以下の会社員で、為替差益を含めた給与以外の所得の合計が20万円以下なら基本的に申告不要です。これを超える場合は確定申告が必要となります。

Q3. 外貨定期預金が満期になったらどのような選択肢がありますか?

外貨定期預金が満期になったら、解約して円に換金して受け取る。改めて外貨普通預金や外貨定期預金に預けて運用を継続する。海外旅行や出張で外貨のまま使うといった方法があります。

Q4. 外貨預金はどこの通貨・国がおすすめ?

外貨預金の通貨選びは、各通貨の特徴を理解することが重要です。米ドルは世界の基軸通貨で情報量が多く、ユーロは取引量が多い通貨です。通貨が流通している地域や国により影響を受ける要因が異なるため、自身の運用目的に合わせて選択しましょう。

Q5. 外貨預金を始めるならはどの銀行どこがおすすめ?

外貨預金を始める銀行選びは、為替手数料、金利、取扱通貨などが金融機関により異なるため、人によっておすすめが変わります。自身のニーズに合った銀行を見つけるには、複数の金融機関を比較検討することが大切です。

銀行を選ぶ際にサービス利用者による評価や口コミを確認したい方は、オリコンの「【2025年】おすすめの外貨預金ランキング・比較」を参考にするとよいでしょう。

外貨預金のデメリットを理解し、自分に合うか判断しよう

円を外貨に交換する預金のことを外貨預金と言います。外貨預金は金利が高く、場合によっては為替差益が狙える反面、為替手数料がかかるデメリットや為替差損により元本割れリスクがある点には注意が必要です。

外貨預金は金融機関によって、預入期間や運用可能な通貨が異なるため、自身の運用ニーズにあった選択をしましょう。また外貨預金のリスクを抑えるため、本記事で紹介した「外貨預金のリスク対策」を活用した運用をおすすめします。

最後にオリコンでは外貨預金の顧客満足度ランキングを発表しています。ぜひ記事の内容と併せて参考にしてください。
高見陽子

監修者高見陽子

ファイナンシャルプランナー/金融・法律ライター
元大手銀行で個人営業を担当。現在は資産形成・相続・ライフプランなどの執筆や監修を行い、コンテンツ制作やSNSを通じた情報発信を支援している。

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