注文住宅の間取りの決め方は?7つのポイントと注意点を解説

注文住宅の間取りの決め方は?7つのポイントと注意点を解説

理想の住まいを実現するためには、部屋数や生活動線、予算など、さまざまな要素を考える必要があります。しかし、多くの選択肢の中から最適な間取りを考えるのは、簡単ではありません。

この記事では、注文住宅の間取りを決める際に重要となる7つのポイントと、見落としがちな注意点を解説します。長く快適に暮らせる、理想の注文住宅を造る際の参考にしてみてください。

mokuji目次

  1. ポイント1 家族のライフスタイルにあった部屋数を考える
    1. 個室を必要とする人数
    2. 趣味の部屋やゲストルームの有無
    3. 二世帯の場合の共有範囲
  2. ポイント2 スムーズな生活動線を考える
    1. 家事動線
    2. 衛生動線
    3. 来客動線
  3. ポイント3 土地の形状や環境を活かした間取りを考える
    1. 狭い土地にはスキップフロア
    2. 変形地を活かした部屋
    3. 傾斜地には駐車場や地下室
  4. ポイント4 ゾーニングを決めておく
    1. パブリックゾーン
    2. サービスゾーン
    3. プライベートゾーン
    4. 通路ゾーン
  5. ポイント5 収納スペースを確保する
    1. シューズクローク
    2. ファミリークローゼット
    3. パントリー
  6. ポイント6 将来のライフステージに対応させる
    1. 老後を見据えたバリアフリー設計
    2. 子供の独立にあわせた部屋の検討
    3. 可動式の間仕切りでフレキシブルな空間づくり
  7. ポイント7 予算を考慮したプランニングをする
    1. シンプルな建物の形
    2. 水回りの場所を集約
    3. 最小限の部屋数
  8. 注文住宅の間取りを決めるときの注意点
    1. 家具や家電の置き場所を考慮しておく
    2. 採光性を確保しておく
    3. 通気性を確保しておく
    4. 収納スペースを削りすぎないようにする
    5. 生活音の対策をしておく
    6. コンセントの位置や数を計算しておく
    7. 景観にあわせて窓の位置を調整する
    8. 安全性や防犯性を確認しておく
  9. 7つのポイントを踏まえて、注文住宅の理想の間取りを実現しよう

ポイント1 家族のライフスタイルにあった部屋数を考える

ポイント1 家族のライフスタイルにあった部屋数を考える

注文住宅の間取りを決める際に重要なポイントとなるのが、家族のライフスタイルにあわせた部屋数です。将来の変化も見据えながら、どのように部屋数を決めていけばよいのでしょうか。

まずは、個室を必要とする家族の人数や趣味の部屋の有無など、注文住宅の間取りを決める際に考えておくべきポイントを紹介します。

個室を必要とする人数

まずは、個室を必要とする家族の人数を考えてみましょう。子供がいる家庭では、年齢によって個室の必要性が変化する場合も少なくありません。

また、夫婦の生活リズムも考慮すべき点です。夜勤や早朝出勤など、就寝・起床時間が大きく異なる場合は、夫婦別々の寝室を設けることも選択肢のひとつとなります。

趣味の部屋やゲストルームの有無

趣味の部屋やゲストルームが必要かどうかも、家庭によって異なるでしょう。例えば、楽器演奏や絵画などの趣味を専用とする部屋を設けることで、気兼ねなく時間を過ごせます。

また、来客が多い家庭では、ゲストルームを検討してもいいかもしれません。普段は、書斎や作業部屋として活用することもできます。

二世帯の場合の共有範囲

二世帯住宅の場合は、世帯間の共有範囲を検討しましょう。

例えば、玄関とリビングだけ共有するような「部分共有タイプ」と、玄関や水回りをはじめ、すべてのスペースを分けて使う「完全分離タイプ」などの選択肢があります。各世帯の生活スタイルや関係性なども考慮して決めることをおすすめします。

ポイント2 スムーズな生活動線を考える

ポイント2 スムーズな生活動線を考える

注文住宅の間取りでは、生活動線を考えることも大切です。スムーズな生活動線は、家事効率を上げ、より快適な暮らしが実現します。ここでは、3つの動線から理想的な間取りの考え方を見ていきましょう。

家事動線

最も重要な生活動線のひとつが、家事を行う動線です。キッチンや浴室などの水回りは、近い場所にまとめると、料理や風呂掃除などの家事がスムーズにこなせます。

また、洗濯機や干し場、衣類収納の場所を同じフロアに配置することで、洗濯から収納までの一連の作業を効率的に行えます。

衛生動線

トイレ洗面所浴室など、衛生面に関わる動線を考えることも大切です。例えば、トイレの場所は音やニオイを考慮し、リビングや寝室から離すことがおすすめです。

また、洗面所と脱衣所は独立させておくと、家族の入浴中に別の家族が洗面所を使うなど、各々が自由に行動できます。

来客動線

来客を迎える際の動線も、あらかじめ考えておきたいポイントです。例えば、玄関のすぐ近くに客間やトイレを設けておくと、来客がリビングなどを通る必要がなくなり、家族のプライバシーを守ることにもつながります。

ポイント3 土地の形状や環境を活かした間取りを考える

ポイント3 土地の形状や環境を活かした間取りを考える

注文住宅の間取りを考える際は、土地の形状や環境を考慮しましょう。一見、デメリットに感じる土地の特徴も、間取り次第で魅力的な住まいを生み出すことができます。

ここでは、土地の形状や環境に対応した間取りの考え方を紹介します。

狭い土地にはスキップフロア

土地が狭い場合は、スキップフロアを設けることも選択肢のひとつです。スキップフロアとは、1つの階層に複数の高さのフロアがある間取りを指し、「ステップフロア」ともいわれます。

限られた場所であっても床面積を増やすことができるので、開放感のある空間を創出できます。

変形地を活かした部屋

変形地は、一般的な四角形の土地にはない個性的な間取りを可能にします。

例えば、三角形の土地では、あえて鋭角の部分を活かしたベランダや趣味のスペースを設けるなど、工夫次第でユニークな間取りが楽しめるでしょう。

傾斜地には駐車場や地下室

傾斜地の場合は、ビルトインガレージを設けることで、土地を最大限に活用できます。

また、地下室を設けることも選択肢のひとつです。地下室は年間を通して温度変化が少なく、ワインセラーや趣味の部屋、収納スペースなど、さまざまな用途に活用できます。

ポイント4 ゾーニングを決めておく

ポイント4 ゾーニングを決めておく

注文住宅の間取りを考える上では、ゾーニングを決めておくことも大切です。ゾーニングとは、用途に応じて住宅内の空間を分けることを指します。これを考えることで、生活動線の設計もしやすくなります。

ここでは、ゾーニングの種類と、部屋や設備を配置する際のポイントについて見ていきましょう。

パブリックゾーン

パブリックゾーンは、リビングダイニングキッチンなどの家族が集まる空間を指します。家の中心的な役割を果たすため、間取りを決める際には最初に検討しましょう。

特にリビングの配置は重要です。日当たりや外からの視線などを考慮し、家族が最もくつろげる場所に配置することが大切です。

サービスゾーン

サービスゾーンは、お風呂洗面所トイレなどの水回りを指します。パブリックゾーンの位置を決めた後、動線を考慮しながら配置してください。

朝の混雑のため洗面所を広めに設計したり、各階にトイレを設けたりするなどの間取りもおすすめです。

プライベートゾーン

プライベートゾーンは、主寝室子供部屋などが含まれ、パブリックゾーンとサービスゾーンを配置した後に検討するのが一般的です。

主寝室は、騒音や振動の少ない場所を選びましょう。また、介護などが必要となる将来を見据えて、1Fに主寝室を設けるケースもあります

通路ゾーン

通路ゾーンは、廊下階段など、ほかのゾーン同士をつなぐ役割を果たします。各ゾーンを決めてから、最後に検討しましょう。

近年では、リビングを通路として利用したり、パブリックゾーンの中にリビング階段を設けたりと、通路ゾーンとパブリックゾーンを兼ねる場合も少なくありません。

ポイント5 収納スペースを確保する

ポイント5 収納スペースを確保する

注文住宅の間取りにおいては、収納スペースの確保も欠かせません。ここでは、3つの収納スペースについて解説します。

シューズクローク

シューズクロークは、靴はもちろん、コートやバッグ、アウトドア用品など、外出時に必要なアイテムを1ヵ所にまとめて収納できます。雨に濡れた傘や泥のついた靴など、室内に持ち込みたくないものも一時的に保管できます。

また、外出前の準備や帰宅後の片付けもスムーズに行えます。

ファミリークローゼット

ファミリークローゼットは、家族全員の衣類や荷物をまとめて収納できます。リビングなどの共有スペースから、アクセスしやすい場所に配置するのが一般的です。

さらに、ランドリールームとつなげれば、洗濯から収納までの作業がよりスムーズに行えます。

パントリー

パントリーは、食品食器などを収納するための専用スペースで、キッチンを整理整頓するのに役立ちます。

奥行きが深すぎると収納したものが取り出しにくくなるため、必要最低限のスペースを見極めて設計することが大切です。

ポイント6 将来のライフステージに対応させる

ポイント6 将来のライフステージに対応させる

注文住宅の間取りでは、将来のライフステージの変化も考慮することが大切です。ここでは、将来を見据えた住宅設計のポイントを解説します。

老後を見据えたバリアフリー設計

バリアフリー設計は、年齢や身体能力にかかわらず、誰もが安全で快適に暮らせる住環境を実現するために必要なものです。玄関や室内の段差をなくしたり、玄関やトイレに手すりを取り付けたりと、早い段階から検討しておくと安心です。

子供の独立にあわせた部屋の検討

子供の独立にあわせて間取りを検討することも大切です。子供がすぐに独立する場合、子供部屋は必要最小限のスペースにとどめるのもひとつの選択肢です。

また、子供の独立後は、両親の趣味の部屋や在宅ワークスペースとして転用することも想定して、汎用性の高い間取りにしておくことがおすすめです。

可動式の間仕切りでフレキシブルな空間づくり

可動式の間仕切りを活用すれば、フレキシブルな空間設計が可能です。

例えば、クローゼットの底面にキャスターのついた動く収納棚を設置すれば、子供部屋を2人で共有したり、寝室に書斎スペースを作ったりできるなど、多様なニーズに対応できます。

ポイント7 予算を考慮したプランニングをする

ポイント7 予算を考慮したプランニングをする

注文住宅の設計において、予算管理は重要です。理想の住まいを実現しつつ、コストを抑えられる間取りについて解説します。

シンプルな建物の形

一般的に、直方体などシンプルな家の形状のほうが、複雑な形状の家よりもコスト削減につながります

特に、1Fと2Fの面積が同じ総二階の設計は、基礎工事や屋根工事の面積が最小限に抑えられます。構造的にも安定しているため、耐震性が高まることもメリットです。

水回りの場所を集約

水回りの場所を集約することも、コスト削減において重要です。キッチンや浴室、洗面所、トイレなどの水回りを1ヵ所にまとめることで、配管工事の費用を抑えられます。また、将来的な修理や点検の作業も容易になるでしょう。

最小限の部屋数

部屋数を最小限に抑えることは、コスト削減につながります。部屋が増えるごとに、壁の材料費や施工費が必要となるからです。

また、照明設備や建具、空調設備、電気配線なども部屋ごとに必要となるため、設備費用も増加する可能性があります。優先順位を明確にして、本当に必要な部屋を絞り込みましょう

注文住宅の間取りを決めるときの注意点

注文住宅の間取りを決めるときの注意点

注文住宅の間取りを決める際には、快適性や安全性など、さまざまな要素を踏まえておく必要があります。ここでは、間取りを決めるときに注意すべきポイントを解説します。

家具や家電の置き場所を考慮しておく

注文住宅の間取りを決めるときには、家具や家電の置き場に注意が必要です。

特に、ソファやダイニングテーブル、ベッドなどの大型家具は、部屋の広さに大きく影響します。間取りを決める段階では、主要な家具や家電のサイズを正確に測っておきましょう

採光性を確保しておく

注文住宅の間取りを決める際には、採光性も重要です。いざ暮らし始めると、部屋が暗いと感じることも少なくありません。リビングなどの主要な部屋は、日当たりの良い場所に配置することが一般的です。

時間帯によってどの方角にどの程度光が入ってくるのか確認しながら、部屋や窓の場所を調整するようにしましょう。

通気性を確保しておく

通気性の確保も、注文住宅の間取りを考える際には外せないポイントです。入居後にジメジメとした空気がこもるような事態を避けるために、設計段階から十分に考えておくことが必要です。

例えば、1つの部屋に2方向の窓やドアを設けることで空気の流れが生まれ、効率的に換気ができます

収納スペースを削りすぎないようにする

注文住宅の間取りを決めるときには、収納スペースを減らしすぎないようにしましょう。住宅における収納スペースの目安は、一般的に総床面積の10〜15%程度といわれています。これを下回ると、居住空間が散らかりやすくなる可能性があります。

生活音の対策をしておく

注文住宅の間取りを考える際には、生活音の対策も必要です。例えば、仕事部屋は生活音の多いリビングなどから、離れた場所に設置すると安心です。

また、交通量の多い道路に家が面している場合、リビングを道路とは反対側に配置することで、騒音の影響を軽減できます。

コンセントの位置や数を計算しておく

コンセントの位置や数も、注文住宅の間取りを考える際に考慮しておく必要があります。

コンセントの数が足りなくならないよう、リビングではテレビや携帯電話の充電器、キッチンでは冷蔵庫や調理家電など、各部屋で使用する電気製品をリストアップしておくのがおすすめです。

景観にあわせて窓の位置を調整する

注文住宅の間取りを決めるときには、景観にあわせて窓の位置を考えることも重要です。建築予定地の周辺環境をよく確認し、望ましくない景色が見える方向では窓を小さくしたり、腰までの高さの窓を設けたりするなどの対策をしておくと安心です。

安全性や防犯性を確認しておく

注文住宅の間取りにおいては、安全性や防犯性の確保が不可欠です。例えば、子供がいる家庭では、上の階の吹き抜けからの転落リスクがあるため、吹き抜けの手すりの高さや間隔を適切に設計しましょう。

また、外部の人間が侵入しないよう、死角になりやすい位置に窓や勝手口などを設けないといった対策も大切です。

7つのポイントを踏まえて、注文住宅の理想の間取りを実現しよう

注文住宅の間取りを決める際には、部屋数や生活動線、予算など、考えておくべきポイントがあります。また、間取りで失敗しないためには、採光性や収納量、窓の位置などに注意が必要です。専門知識を持ったハウスメーカーなどに相談しながら、納得のいく間取りを考えましょう。

オリコンでは、日本最大級の規模で調査を行い、毎年「ハウスメーカー 顧客満足度ランキング」を発表しています。デザインや価格の納得感、モデルハウス、営業担当者の対応など、さまざまな視点でのランキングを確認できますので、ハウスメーカー選びの参考にしてください。
PR
タウンライフ家づくり

ハウスメーカー 注文住宅オリコン顧客満足度ランキング

  • 1位

    81.0

    スウェーデンハウス

    ※公式サイトへ遷移します。

  • 2位

    78.7

    住友林業

  • 2位

    78.7

    ヘーベルハウス

  • 4位

    78.5

    積水ハウス

  • 5位

    77.5

    一条工務店

  • 6位

    77.2

    パナソニック ホームズ

  • 7位

    76.9

    セキスイハイム

  • 7位

    76.9

    三井ホーム

  • 9位

    76.6

    大和ハウス

  • 10位

    76.1

    ミサワホーム

  • 11位

    76.0

    イシンホーム

  • 12位

    75.8

    住友不動産ハウジング

  • 13位

    75.5

    トヨタホーム

  • 14位

    74.9

    クレバリーホーム

  • 15位

    74.6

    アイ工務店

  • 16位

    73.4

    富士住建

  • 17位

    73.3

    アキュラホーム

  • 17位

    73.3

    イシカワ

  • 19位

    73.1

    アイフルホーム

  • 19位

    73.1

    桧家住宅

  • 21位

    73.0

    住宅情報館

  • 22位

    72.9

    ユニバーサルホーム

  • 23位

    72.5

    パパまるハウス

  • 24位

    72.3

    ヤマダホームズ

  • 25位

    72.2

    タマホーム

  • 26位

    71.3

    秀光ビルド

  • 27位

    69.7

    アイダ設計

    ※公式サイトへ遷移します。

  • 28位

    69.0

    オープンハウス・アーキテクト

オリコン日本顧客満足度ランキングの調査方法について
PR

\ 17,567人が選んだ /
ハウスメーカー 注文住宅ランキングを見る