全館空調におすすめのハウスメーカー7選!選ぶ際のポイントも解説
![]()
しかし、ハウスメーカーによってさまざまな特徴があるため、選ぶ際に悩むこともあるかもしれません。
そこで今回は、全館空調に対応したおすすめのハウスメーカーや選ぶ際のポイントのほか、導入のメリット・デメリットなどについて解説します。
目次
全館空調に対応したハウスメーカーを選ぶ際のポイント
冷暖房方式
・天井吹き出し型
天井吹き出し型は、全館空調システムのうち、最も一般的な冷暖房方式です。各部屋の天井部分に吹き出し口を設置し、屋内の1ヵ所に設置した空調室内機から冷風・暖風を送って、全館の温度・湿度をコントロールします。
住宅のデザインにあわせて設計できるため、家ごとにベストな環境を構築することが可能です。家の中の空気を換気する機能がついていることが多く、中にはウイルス除去や脱臭機能を備えた多機能なものもあります。
・壁パネル輻射(ふくしゃ)型
壁パネル輻射型の全館空調は、赤外線によって、離れた所まで温度を伝える輻射の原理を応用した冷暖房方式です。壁に設置した輻射パネルに、冷房時は冷水、暖房時は温水を循環させることで室内の温度をコントロールします。
省エネ性が高く、無風のものであれば風が体にあたるストレスもありません。ただし、温熱環境の整備が必要で、導入コストが高くなる傾向があります。
・床下冷暖房型
床下冷暖房型の全館空調は、床下の基礎部分を断熱して蓄熱し、床下からの輻射熱と、ガラリ(ドアや壁に取り付けた通気口)による送風によって家全体の温度や湿度を調整する冷暖房方式です。
足元からじんわりとした温かさを感じるのがお好みの人は、快適に過ごすことができるでしょう。一方、「基礎断熱工事が必須であること」「ガラリをつける必要があること」「冷暖房効果が伝わるまでに時間がかかること」などはデメリットだといえます。
・壁掛けエアコン型
壁掛けエアコン型の全館空調は、従来の壁掛けエアコンを1台設置して、各部屋に冷暖気を送る仕組みを採用しています。一般的なエアコンの仕組みをもとにしているため、性能はそれほど高くありませんが、「コストを抑えて導入できる」「手入れや交換がしやすい」といったメリットがあります。
加湿機能の有無
ただし、多機能になる分だけ導入に費用がかかるので、予算との兼ね合いによっては加湿器を別途導入してもいいでしょう。利便性や日々の手入れの手間、室内のデザインとの調和なども考えて選択することをおすすめします。
保証期間とサポート体制
保証期間は、一般的には1〜2年ですが、中には10年保証をつけているメーカーもあります。また、保証期間が終わった後も負担の少ない価格でメンテナンスができる定期点検制度や、保証期間を延長できるオプションを導入しているメーカーもあります。
エアコンやヒーターなどの冷暖房器具と違い、自分でメンテナンスするのが難しいケースが多いので、安心して任せられるメーカーを選定することが重要です。
導入コスト(初期コスト)
気密性と断熱性
住宅の気密性や断熱性は、「断熱等性能等級」や「UA値」「ZEH」のほか、メーカーが独自に実施している「構法や素材」などから判断できます。
・断熱等性能等級
断熱等性能等級は、住宅の品質確保の促進等に関する法律(品確法)によって定められた、住宅の断熱性を示す指標です。等級は1〜7まであり、数字が大きいほど断熱性が高いことを示します。
・UA値
UA値(外皮平均熱貫流率)は、住宅の中から開口部や屋根などを通じて外へ逃げていく熱の量を、家の外皮全体で平均化した値です。UA値が低いほど、断熱性能が優れていることを意味します。
・ZEH
ZEH(ゼッチ)とは、国が推奨するZEH(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)のことです。断熱性の高い家をベースとして、省エネによって使用するエネルギーを抑え、太陽光発電などでみずから電気を作り出すことで年間エネルギー収支をゼロにする家です。
自社が受注する住宅のうち、ZEHの割合を半数以上にすると宣言したハウスメーカーは「ZEHビルダー/プランナー」として登録されているため、参考にするといいでしょう。
・構法や素材
ハウスメーカーが家を建てる際に、断熱性や気密性を向上させるための技術や構法を有しているかも確認する必要があります。また、使用している建材の種類によっても、断熱性や気密性は変わってきます。
外壁だけでなく床や梁、天井などに断熱材が施工されていると、冷気や熱の出入りを抑えることができます。そのときに使われている断熱材の素材によっても効果は異なり、高密度な素材ほど高い断熱性が期待できるのです。ほかに、「玄関ドアを片開きにする」「樹脂製サッシを使う」といった工夫によっても、冷暖房効果は高くなります。
導入実績と顧客満足度
口コミは、自分の希望に近いライフスタイル、家族構成、用途に近いものをチェックするといいでしょう。
全館空調の導入におすすめのハウスメーカー7選
![]()
|
ハウスメーカー |
冷暖房方式 |
加湿機能の有無 |
保証期間 |
導入コスト |
気密性 ・断熱性 |
|
スウェーデンハウス |
天井吹き出し型 |
要問い合わせ |
2年 |
要問い合わせ |
ZEH対応 |
|
一条工務店 |
天井吹き出し型 |
あり |
5年 |
要問い合わせ |
UA値:0.25 |
|
住友林業 |
天井吹き出し型 |
あり |
10年 |
約210万円 |
UA値:0.46〜0.56 |
|
へーベルハウス |
天井吹き出し型 |
要問い合わせ |
10年 |
要問い合わせ |
UA値:0.6以下 |
|
三井ホーム |
天井吹き出し型 |
あり |
10年 |
約150万〜300万円 |
UA値:0.39 |
|
パナソニック ホームズ |
天井吹き出し型 |
要問い合わせ |
要問い合わせ |
約250万円 |
UA値:0.6 |
|
セキスイハイム |
床下冷暖房型 |
要問い合わせ |
2年 |
約150万円 |
UA値:0.46 |
スウェーデンハウス
同社の全館空調は、住宅全体の空気が2時間に1回入れ替わるように設計されており、給気口を通して新鮮な空気を供給する一方、洗面所や廊下の換気システム本体から汚れた空気を回収します。これにより、24時間常に新鮮な空気を維持できるのです。
|
冷暖房方式 |
加湿機能の有無 |
保証期間 |
導入コスト |
気密性・断熱性 |
|
天井吹き出し型 |
要問い合わせ |
2年 |
要問い合わせ |
ZEH対応 |
一条工務店
また、床暖房はエアコンのデメリットである上下の温度差を解消する効果が期待でき、つま先から頭部まで均質に暖めることができます。足元からぬくもりを感じられるため、大人だけでなく、床面に近い幼児や子供にとって快適な環境を提供できる点もメリットといえるでしょう。
|
冷暖房方式 |
加湿機能の有無 |
保証期間 |
導入コスト |
気密性・断熱性 |
|
天井吹き出し型 |
あり |
5年 |
要問い合わせ |
UA値:0.25 |
住友林業
同社が提唱する、木の特性を活かす技術と先進テクノロジーで実現する「NEW ZEH STYLE」は、住む人の快適さだけでなく、環境にも配慮した住空間の実現を目指しています。また、部屋ごとに温度設定ができる機能や自動給水・洗浄を可能にした加湿機能など、柔軟性やメンテナンス性に優れている点も特徴といえます。
|
冷暖房方式 |
加湿機能の有無 |
保証期間 |
導入コスト |
気密性・断熱性 |
|
天井吹き出し型 |
あり |
10年 |
約210万円(40坪) |
UA値:0.46〜0.56 |
ヘーベルハウス
へーベルハウスでは、「人生100年時代」を見据えた住まいづくりを目指し、快適な温度やきれいな空気の保持だけでなく、さまざまな健康リスクの低減にも力を入れています。例えば、ヒートショックや熱中症対策、冷え性の緩和、花粉のカットなどを通して、子供からシニア層まですべての年代の健康を考えた空調設備を提供しています。
|
冷暖房方式 |
加湿機能の有無 |
保証期間 |
導入コスト |
気密性・断熱性 |
|
天井吹き出し型 |
要問い合わせ |
10年 |
要問い合わせ |
UA値:0.6以下 |
三井ホーム
同社独自の「超高断熱2×6ウォール」と全館空調システムを掛け合わせることで、冷暖房効果を高めている点も強みです。そのほか、においを分解する光再生脱臭フィルターやプラズマクラスターイオンも搭載するなど、ペットと暮らす家庭にも役立つ機能が充実しています。
|
冷暖房方式 |
加湿機能の有無 |
保証期間 |
導入コスト |
気密性・断熱性 |
|
天井吹き出し型 |
あり |
10年 |
約150万〜300万円 |
UA値:0.39 |
パナソニック ホームズ
また、部屋ごとの温度調整も可能で、一人ひとりが自分に合った快適性を追求できます。さらに、日当たりの変化などによる室温の変化を感知して風量調節するため、住空間全体の温度差を解消します。これにより、ヒートショックの予防も期待できるのです。
|
冷暖房方式 |
加湿機能の有無 |
保証期間 |
導入コスト |
気密性・断熱性 |
|
天井吹き出し型 |
要問い合わせ |
要問い合わせ |
約250万円 |
UA値:0.6 |
セキスイハイム
一般的なエアコンの場合には、暖房器具を設置した箇所だけが温かくなるという欠点がありますが、床下大空間から暖気を送るシステムの場合には、水平方向の温度差を解消できます。また、上階に設けられた全館空調システム(室内ユニット)と床下の冷暖房・除湿ユニットの相互作用によって、空間全体の温度のムラが解消できる点も特徴です。
|
冷暖房方式 |
加湿機能の有無 |
保証期間 |
導入コスト |
気密性・断熱性 |
|
床下冷暖房型 |
要問い合わせ |
2年 |
約150万円 |
UA値:0.46 |
全館空調のメリット
![]()
一元管理ができる
また、1つのコントローラーで制御できることは利便性の向上だけでなく、エネルギー効率の最適化にも寄与します。エアコンの場合にはスイッチのオンオフを繰り返したり、冷暖房を急速に使用したりする場合に電気代が高くなる可能性があります。全館空調なら、部屋ごとに最適な室温の維持が可能なので、コスト削減効果も期待できるのです。
24時間快適性を維持できる
冬の寒い朝や夏の熱帯夜など、生活や睡眠に悪影響を及ぼす場面でも、快適性を維持できます。また、24時間換気システムによって、いつでも新鮮な空気を取り込むことができます。
ほかにも、加湿・除湿・空気清浄・防臭機能があるシステムであれば、住空間の快適性がいっそう増すでしょう。
アレルギー・ヒートショック対策が可能
また、家の中の温度ムラが少ないため、急激な温度変化で体が深刻なダメージを受けるヒートショックのリスクを減らせるでしょう。脱衣所や浴室など、急激な温度差が生じやすい環境でも、全館空調があれば予防可能です。特に、介護などで親世代と同居している家族にとっては安心です。
全館空調のデメリット
![]()
導入コストが高い
また、コスト面だけでなく、健康面や快適性なども考慮して、全館空調システムによって自分や家族がどの程度のメリットを享受できるのか検討することも大切です。
例えば、小さな子供や同居するシニア世代の健康面に与える影響なども判断材料に加えるといいでしょう。
メンテナンスに手間がかかる
メンテナンスの不備は、故障の原因にもなりかねません。システムが故障すると、家中の空調や換気システムに影響が出ます。そのため、メンテナンスに手間がかからないシステムや、故障後に迅速に対応してくれるメーカーを選定することがポイントになるでしょう。
全館空調は、ハウスメーカー各社の特徴を比較して選ぶことが重要
全館空調はハウスメーカーによってさまざまなタイプがあり、機能やコストも異なるため、各社の特徴を比較して選ぶことが大切です。
オリコンでは、日本最大級の規模で調査を行い、毎年「ハウスメーカー 顧客満足度ランキング」を発表しています。デザインや価格の納得感、モデルハウス、営業担当者の対応など、さまざまな視点でのランキングを確認できますので、ハウスメーカー選びの参考にしてください。
ハウスメーカー 注文住宅 オリコン顧客満足度ランキング