ペット保険には年齢制限がある?加入する際の注意点を解説

ペット保険には年齢制限がある?加入する際の注意点を解説

ペット保険は、大切な家族の一員であるペットのケガや病気の医療費を補償してくれる心強い存在です。しかし、ペット保険は新規加入や更新をする際に、ペットの年齢制限がある場合が多いため、注意が必要です。

この記事では、ペット保険へ加入する際に設けられている年齢制限やペットに生じやすいケガや病気、ペット保険加入の際に注意するポイントなどについて解説します。ペットを飼い始めたばかりの人やペット保険の加入を考えている人は参考にしてください。

ペット保険は加入の際に年齢制限を設けている場合が多い

ペット保険は新規加入や更新をする際に、ペットの年齢制限がある場合が多いため、新規契約年齢更新可能年齢を確認することが重要です。

また、ペット保険へ加入後、何歳まで補償を受けることができるのかも確認しましょう。まずは、ペット保険の新規契約年齢と更新可能年齢についてご紹介します。

ペット保険の新規契約年齢

多くのペット保険では、新規契約年齢が設定されています。保険会社により年齢制限は異なりますが、一般的には8〜12歳くらいを上限としているケースが多いようです。犬や猫は7〜8歳頃からシニア期に入り、体力が衰えて、心臓病やがん、糖尿病、腎臓病、歯周病、認知症などにかかりやすくなります。そのため、健康面のリスクが大きい年齢になると、ペット保険に加入できないケースも発生します。

なお、ペット保険の新規加入年齢の下限の多くは0歳ですが、中には生後30日以上など、生後の経過日数を加入条件としているペット保険もあるため、新規加入年齢の下限についても確認しましょう

ペット保険の更新可能年齢

多くのペット保険は1年ごとに更新が必要で、更新時の年齢制限がありません。しかし、保険会社によっては更新時に年齢制限を設けている場合があります。

また、年齢にかかわらず、保険会社の審査結果によっては更新できないケースや、保険料の値上げといった条件付きで更新することもあります。

ペットの年齢以外でも更新ができない場合がある

ペット保険は、ペットの年齢以外でも更新ができない場合があるため注意が必要です。ペット保険が更新できない主なケースは下記のとおりです。
<ペットの年齢以外で更新できない主なケース>
・ペットが慢性疾患にかかった
・ペットが再発しやすい病気にかかった
・ペットのケガや病気により、補償額を使いきってしまった
・保険料を滞納している
こうした場合は、ペットの年齢にかかわらず更新できなかったり、次年度の契約条件が変更となったりすることがあります。

ペット保険の更新については、下記の記事をご覧ください。
ペット保険の更新とは?更新時の注意点などについて解説

ペットの医療費は高齢になるほど高額になる

ペットの医療費は高齢になるほど高額になる

近年、動物の医療においても医療技術が進歩しています。また、ペットの飼育環境も以前に比べて改善しているため、ペットの長寿化が進んでいます。しかし、ペットも人間と同様、高齢になるほどケガや病気を引き起こす可能性は高くなり、それに伴う医療費も増加しているのが現状です。

アニコム ホールディングスの「家庭どうぶつ白書2023」によると、犬の年齢別の年間診療費(1頭あたり)は、1歳は中央値2万1,910円なのに対して、10歳では9万3,979円、15歳では16万4,450円に増加していることがわかりました。
また、猫の年齢別の年間診療費(1頭あたり)も同様に、1歳は中央値1万5,510円なのに対して、10歳では4万3,255円、15歳では10万4,093円に増加しています。

このように、ペットの年齢とともに医療費は高額になり、家計への負担も大きくなっています。さらに、ペットが高齢になると、体力の衰えなどから手術による治療が難しくなり、完治が困難になるケースも増えていく傾向にあるようです。
なお、アニコム ホールディングスの「家庭どうぶつ白書2018」によると、犬の骨折は0〜1歳のあいだに多く発生しているデータや1歳未満のペットは誤飲が多いというデータもあるため、ペットが若いときでも高額な医療費がかかることもあります

ペットに生じやすいケガや病気

ペットに生じやすいケガや病気

ペットと暮らしていく上では、どの年齢においてもケガや病気が生じる可能性があるため、早いうちからペット保険に加入し、万一に備えておくことをおすすめします。

ここでは、ペットとして飼育されることが多い犬と猫の、年齢別に生じやすい主なケガや病気について見ていきましょう

0〜1歳くらい

活発で好奇心旺盛な子犬は、転倒や衝突による骨折のリスクが高いといえます。また、0〜1歳くらいの子犬や子猫は何でも口に入れてしまうことが多いため、誤飲に注意が必要です。

さらに、ワクチン接種が完了していない子犬や子猫は、ウイルスなどの感染症にかかるリスクも少なくありません

2〜7歳くらい

外耳炎や皮膚炎、胃腸炎、下痢などは、2〜7歳くらいの犬がかかりやすい病気として知られています。また、2〜7歳くらいの猫は、膀胱炎や下痢、嘔吐、皮膚炎、結膜炎などがかかりやすい病気です。

これらの病気の中でも、犬は犬種を問わず外耳炎、猫は膀胱炎など泌尿器系の病気にかかりやすいといわれています

8歳以上

犬や猫は8歳以上になると、肥満による糖尿病のほか、歯周病やがん、腎臓病、心臓病、肝臓病などにかかりやすくなるといわれています。また、誤飲のほか、体力や目の機能の衰えによる事故などが起こりやすくなるため注意が必要です

ペット保険は何歳から加入するといい?

ペットは人間と同様に年齢を重ねるごとに、病院にかかる回数が増える傾向がありますが、若いからといって、ケガや病気が生じにくいわけではありません。前述したように、子犬は活発で好奇心旺盛なため、0〜1歳でも誤飲や骨折などの事故に遭いやすいというデータもあります。

また、ペットが高齢になると、慢性疾患や腫瘍などの病気になるリスクが高くなるため、医療費も高額になり、家計への負担も大きくなります。なお、ペットが高齢になってからペット保険に加入しようとすると、「既往症や持病がある場合は加入できない」「新規加入年齢の上限がある」「補償内容が限定される」「保険料が高くなる」といった制限がある場合があるため、注意が必要です。そのため、ペット保険は、ペットが若く元気なうちに加入することをおすすめします。ペットが若く、健康であれば加入できるペット保険の選択肢も多く、補償内容も充実したプランを選ぶことができるでしょう

ペットの年齢がわからない場合は動物病院で推定年齢を調べる

ペットをペットショップで購入した場合は年齢がわかりますが、ペットをほかの人から譲ってもらったり、保護犬や保護猫を引き取ったりした場合は、ペットの正確な年齢がわからないことがあります。

ペットの正確な年齢がわからなくても、多くのペット保険はペットの推定年齢を申告すれば加入が可能なため、ペットの年齢がわからないときは、動物病院に相談してみましょう動物病院では、毛並みや歯の状態、歯の病気の有無、顔つき、体つきなど、ペットの体に現れている年齢の特徴から推定年齢を算出してくれます

なお、ペットの年齢を偽ってペット保険に加入したことが発覚した場合は、告知義務違反にあたり、保険金が支払われない可能性があるほか、契約を解除されることもあるため注意が必要です。

ペット保険の告知については、下記の記事をご覧ください。
ペット保険の告知義務とは?告知内容や違反をした場合について解説

ペット保険に加入する際の注意点

ペット保険に加入する際には、年齢によって保険料が異なったり待機期間があったりするなど、注意しておきたいポイントがあります。それぞれ詳しく見ていきましょう。

年齢によって保険料が異なる

ペット保険は、ペットが高齢になるほど保険料が高額になる傾向があるため、ペットの加齢に伴う保険料の変化についても理解しておくことが大切です

一般的に、ペットは年齢を重ねるごとにケガや病気のリスクが高くなるため、ペット保険の保険料も上がります保険料の上がり方は保険会社によって異なり、「1年ごとに保険料が上がる」「ペットが一定の年齢に達したタイミングで保険料が上がる」「年齢によって保険料が段階的に上がる」など、さまざまです

待機期間がある

ペット保険には、保険加入日から一定期間、保険金が支払われない待機期間があります。ペット保険の加入は、ペットが健康であることを前提にしていますが、飼い主がペットのケガや病気に気づいていない場合も考慮して、待機期間が設けられているのです。

待機期間中、ペットにケガや病気が生じた場合は保険金が支払われないため、ペット保険へ加入を検討する際には、待機期間の長さも確認しましょう。待機期間を過ぎて、補償開始日を迎えた後に発覚したケガや病気などが保険金の支払い対象となります。なお、待機期間は保険会社により異なりますが、15〜30日が一般的です

ペットの誕生日直前の加入は補償開始日を確認する

ペットの誕生日直前にペット保険の加入を検討する場合は、補償開始日を必ず確認しましょう

ペット保険の補償開始日は、契約日ではなく、加入の申込みを行った翌月の1日または翌々月の1日が一般的ですそのため、ペットの誕生日直前に加入の申込みを行うと、年齢が1つ上の判定となることがあり、保険料が高くなる場合があります

ペット保険に加入する際はペットの年齢に注意しよう

ペット保険の多くは、加入の際に年齢制限を設けています。また、ペット保険へ加入した場合、ペットが高齢になるにつれてケガや病気のリスクが高くなるため、保険料は年齢を重ねるごとに高くなる傾向があります。

なお、ペットの年齢による保険料の上がり方は保険会社によってさまざまです。ペットが若いうちから加入を検討することでペット保険の選択肢も多くなり、将来的なリスクに備えることができます。年齢とともにどのようなケガや病気のリスクが増すのかを知り、新規契約年齢や更新可能年齢もよく確認した上でペット保険を選びましょう

オリコンでは、日本最大級の規模で実際の利用者による満足度調査を行い、毎年「ペット保険 オリコン顧客満足度ランキング」を発表しています。保険料はもちろん、ペットの種類別や適用内容別など、さまざまな視点でのランキングをご確認いただけますので、ぜひ保険会社選びの参考にしてください。

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