ペット保険の告知義務とは?告知内容や違反をした場合について解説
この記事では、ペット保険へ加入する際に告知義務が設けられている理由や必要な告知事項、告知義務違反をしないためのポイントなどについて解説します。ペットを飼い始めたばかりの人やペット保険の加入を考えている人は参考にしてください。
■ペット保険の告知義務とはペットの健康状態や既往歴を告知すること
・ペット保険へ加入する際に告知義務が設けられている理由
・ペット保険へ加入後は通知義務が生じる
■ペット保険へ加入する際に必要な告知事項
・ペットの種類・品種・生年月日
・ペットの既往歴やワクチンの接種状況
・ペットの治療歴
■ペット保険の告知義務違反をしてしまった場合はどうなる?
・補償が受けられなくなる
・契約が解除される可能性がある
■ペット保険の告知義務違反をしないためのポイント
・ペットがケガや病気をする前にペット保険に加入する
・ペットの通院や処方薬の履歴がわかる書類を保管する
・ペットの診断名や治療内容をかかりつけ医に確認する
■ペット保険へ加入する際には告知義務を正しく理解しよう
ペット保険の告知義務とはペットの健康状態や既往歴を告知すること
告知義務で申告する告知事項は、保険会社が保険対象であるペットの健康リスクを判断するために必要な情報となります。
ペット保険は、飼い主からの告知事項にもとづいて保険会社が審査を行い、加入できるかどうかが判断されます。
まずは、ペット保険に告知義務が設けられている理由や、加入後の通知義務について見ていきましょう。
ペット保険へ加入する際に告知義務が設けられている理由
ペットの健康状態にかかわらず誰でも無条件にペット保険に加入し、保険金を受け取ることができると、「健康なペットの飼い主は不公平と感じる」「健康状態が悪いペットが加入することで保険料が高騰してペット保険に加入しにくくなる」といった問題が生じる可能性があります。
こうした問題を防ぐために、保険会社は飼い主から事前に健康状態や既往歴などの告知を受け、リスクに応じて保険料を設定したり、契約を引き受けるかどうかの判断を行ったりしています。
ペット保険へ加入後は通知義務が生じる
また、ペット保険へ加入した後も、ペットの状況や飼い主の環境に変化があった場合は、保険会社に随時報告する必要があり、これを通知義務と呼びます。
具体的に通知義務が生じるのは、新たな病気の発生などペットの健康状態の変化や飼育目的の変化、飼い主の住所の変更、ペットの譲渡などの場合です。
通知義務が生じた場合は、できるだけ早めに保険会社に連絡することが必要です。通知義務違反をすると、保険金を受け取れなくなったり、ペットを譲渡する際に保険契約を譲渡できなくなったりすることがあります。
なお、通知義務の内容や連絡方法は保険会社により異なるため、詳細については契約内容を確認しましょう。
ペット保険へ加入する際に必要な告知事項
ペットの種類・品種・生年月日
特に注意が必要なのは生年月日です。多くのペット保険では、加入時に年齢制限を設けているため、年齢によっては契約できない可能性があります。保護犬や保護猫、野良猫、ペットを譲り受けた場合など、正確な生年月日がわからない場合は、動物病院で獣医師に推定年齢を判断してもらった上で報告しましょう。
なお、告知した年齢と実際の年齢が異なっていた場合、保険料の変更を求められたり、契約を断られたりすることがあります。また、加入後であっても契約解除となってしまう場合もあるので注意が必要です。
ペットの既往歴やワクチンの接種状況
ペットの既往歴については、過去にかかった病名や治療内容、治療期間、現在の症状などを告知します。既往歴がある場合、内容によってはペット保険の加入を断られたり、特定の病気に関しては補償されなかったりするといった条件が付く可能性があります。
また、ワクチンの接種状況については、接種済みのワクチンや接種時期、次回の接種予定日などについて告知が必要です。ワクチン接種が不十分な場合も、ペット保険の加入を断られたり、特定の病気に対する補償が受けられなかったりする可能性があるため注意しましょう。
ペットの治療歴
ペットの治療歴によっては、ペット保険の加入を断られたり、特定の病気に関しては補償されなかったり、保険料が高くなったりするなどの可能性があります。保険会社によってペットの治療歴に関する告知事項は異なりますが、主なものは下記のとおりです。
ペットの治療歴に関する告知事項
- 過去の病気が原因で、現在も体に障害や後遺症が残っていないか
- ガン・腎不全(腎臓病)・糖尿病などと診断されたことがあるか
- 現在経過観察中の症状があるか
- 過去に手術や入院の経験があるか
ペット保険の告知義務違反をしてしまった場合はどうなる?
補償が受けられなくなる
例えば、ペット保険へ加入する前の既往歴について告知を怠っていた場合、その病気が原因で治療を受けたとしても、保険金が支払われない可能性があります。また、すでに保険金を受け取っている場合でも、該当する補償が告知義務違反に関わると判断された場合は、過去に支払われた保険金の返還を求められることもあるため注意しましょう。
なお、告知義務違反に関する調査は、ペット保険加入時だけでなく、治療費を請求するタイミングでも行われます。そのため、ペット保険に加入して数年経ってから、告知義務違反をしていたことが発覚するというケースもあります。
契約が解除される可能性がある
また、ペット保険は掛け捨てが基本となっているため、これまで毎月支払ってきた保険料も返還されないことが多いので、十分注意しましょう。
ペット保険の告知義務違反については、下記の記事をご覧ください。
・ペット保険の告知の嘘はばれない?告知義務違反などについて解説
ペット保険の告知義務違反をしないためのポイント
ペットがケガや病気をする前にペット保険に加入する
ペットの年齢が若くても、突然の事故やトラブルなどで高額な治療費が必要になることもあります。ペットがケガをしたり病気にかかったりする可能性はゼロではないと常に考えて、早めにペット保険に加入しましょう。
ペットの通院や処方薬の履歴がわかる書類を保管する
診療明細書や処方せんなどの書類も、ファイルにまとめて保管しておき、必要なときにいつでも提出できるようにしておくことをおすすめします。こうした書類は、過去の治療内容について保険会社へ正確に告知するための証拠となります。
ペットの診断名や治療内容をかかりつけ医に確認する
注意したいのは、診療を受けても病名が確定しない場合です。このような場合でも、飼い主は告知義務があります。告知事項を記入する段階で不明な点が出てきた場合は、かかりつけ医に事情を説明し、カルテをあらためて確認してもらって説明を受け、必要な情報を告知することが重要です。
なお、かかりつけ医による説明は、専門用語が多く理解できないこともあります。その際には、必要に応じて質問し、飼い主自身がペットの状態を正しく理解することが大切です。
ペット保険へ加入する際には告知義務を正しく理解しよう
なお、ペット保険に加入できない病気や補償対象外のケガや病気は、保険会社によって異なります。豊かなペットライフを送るためにも、約款や補償内容、サービス内容などをしっかりチェックして、安心できるペット保険を選ぶことがおすすめです。
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