ペット保険の審査内容とは?告知事項や注意点を解説
この記事では、ペット保険へ加入する際に審査される内容や告知事項のほか、ペット保険の審査に際して注意しておきたいポイントなどについて解説します。
ペット保険の審査では告知事項を正確に告知する必要がある
ペットのケガや病気の医療費をカバーするペット保険は、基本的に健康なペットが加入する保険のため、ペットが健康な状態で加入し、将来、ケガをしたり病気になったりしたときに備えるものです。そのため、治療中の病気があるペットや持病のあるペット、過去に大病をしたことのあるペットについては、加入を断られる可能性があります。
例えば、再発の可能性が高いケガや病気をしたことのあるペットがペット保険に加入した場合、保険を利用する可能性は健康なペットよりも高くなると考えられ、保険会社やほかの加入者の負担が増えます。
保険は、誰もが持つリスクに備え、万一のことが起こった場合は加入者全員で支えるという性質を持っているため、加入者ごとにリスクの度合いが異なるようでは不公平です。もちろん、ペットの年齢によるリスクの違いはありますが、加齢はすべてのペットに共通に起こる事象で、ペット保険は年齢に応じて保険料が高くなるように設定されています。
ペット保険では、それぞれの加入者が公平な状態でペットのケガや病気のリスクに備えなければいけません。健康状態の告知や審査に抵抗を感じる人もいるかもしれませんが、審査は加入対象となるペットに対して同じように行われます。
なお、ペットのケガや病気などの内容によっては、既往症や持病があっても審査に通る可能性があります。しかし、その場合でも、ペット保険の補償が始まる前に生じていたケガや病気については補償の対象外です。元々治療中の病気の医療費を、ペット保険でまかなうことはできません。
ペット保険の告知については、下記の記事をご覧ください。
・ペット保険の告知義務とは?告知内容や違反をした場合について解説
ペット保険の告知事項の内容
具体的な告知事項の内容は加入するペット保険によって異なりますが、主な告知事項は下記のとおりです。
ペット保険の主な告知事項
- ペットの種類
- 年齢、生年月日
- 性別
- 品種
- 体重
- ワクチン接種歴
- 傷病歴(これまでに特定の病気にかかったことがあるかどうかの確認)
- 経過観察中や治療中の病気やケガの有無(3ヵ月以内の治療歴など)
- 通院歴(過去1年以内の予防目的以外での治療歴など)
- ほかのペット保険への加入状況
なお、保険会社は告知内容をもとに保険加入を引き受けるかどうかを判断します。告知事項は加入審査のベースとなりますので、正確に告知してください。
ペット保険の審査にかかる期間
ペット保険の待機期間は30日間に設定されていることが多いため、加入審査のための告知から実際に補償が開始されるまでに2ヵ月程度かかると考えておくとよいでしょう。なお、保険会社によっては待機期間がなかったり、ケガについては待機期間なしで補償を受けられたりすることもあります。
ペット保険の審査に落ちてしまう原因
ペットの年齢などの加入条件に違反している
これは、高齢のペットはケガや病気のリスクが高いためで、新規加入年齢の上限を設定することで、公平性が保たれています。
新規加入年齢の上限を超えたペットは、ペット保険への加入を申し込んでも審査には通りません。ただし、年齢の制限があるのは基本的に新規申込みの場合のみで、更新可能年齢は終身となっているペット保険が多いようです。
なお、保護犬や保護猫を迎えた場合など、ペットの正確な年齢がわからないときは、動物病院で推定年齢を確認してもらうことが必要です。ペット保険の告知事項では、年齢を推定か確定のどちらかから選ぶため、ペットの正確な年齢がわからない場合は推定を選択して告知します。
また、ペット保険の新規加入年齢は、保険会社や保険の種類によって異なるため、あるペット保険で新規加入年齢の上限に該当しても、別のペット保険なら申し込める可能性もあります。
ペット保険の加入条件については、下記の記事をご覧ください。
・知っておきたいペット保険の加入条件!治療中や病気でも入れるの?
ペットに特定の病気の既往歴がある
該当する病気は保険会社によってさまざまですが、一般的に悪性腫瘍や糖尿病、慢性腎不全、肝硬変、甲状腺疾患などの既往歴がある場合、保険に入れない可能性が高いようです。
一方で、保険会社が定めた特定の病気以外の既往症については、病歴があっても加入できるかもしれません。また、既往症や現在治療中のケガや病気、持病などを補償の対象外にすることでペット保険に加入できる可能性もあります。
ペット保険の審査で告知義務違反をした場合はどうなる?
告知義務違反になるのは、故意に既往歴などを偽った場合だけではありません。うっかり過去の既往歴を忘れていたり、治療の時期を勘違いしたりしていた場合にも該当します。
記憶が曖昧なまま適当な告知をしないように、注意しましょう。記憶に自信がない場合は、かかりつけの動物病院で治療の履歴を確認するようにしてください。
また、ペットの病気の発症日や完治日の認識が誤っている可能性もあるため、自己判断せずに動物病院でカルテを確認してもらうことが確実です。故意にせよ、間違いにせよ、告知義務違反に該当する行為があった場合、下記のペナルティを受ける可能性があります。
保険金が支払われない
ペット保険で補償の対象となる治療や手術に対して保険金を受け取ることができなくなるほか、すでにペット保険を利用していた場合は、保険金の返金を求められる可能性もあります。
契約が取り消される
ただし、ペットの年齢をうっかり間違えてしまったといった軽微な勘違いによるものなどが原因の場合、告知をし直すことで保険契約を継続したり、新たに契約を締結し直したりできる可能性もあります。万一、告知事項の間違いに気がついたときは、すみやかに保険会社に連絡をしましょう。
ペット保険の告知義務違反については、下記の記事をご覧ください。
・ペット保険の告知の嘘はばれない?告知義務違反などについて解説
加入時に審査の必要がないペット保険はない
ペット保険は多くの種類があるため、1つのペット保険で加入条件を満たせなかったとしても、別のペット保険であれば加入できる可能性があります。また、既往歴についても、該当の病気を補償の対象外とすることで加入を認められるかもしれません。
告知義務違反をして不正にペット保険に加入しようとした場合、仮に審査に通過できても、不正が発覚した時点で契約が打ち切られてしまうほか、すでに保険金を受け取っていた場合は返金が必要になる可能性があります。そのため、ペットの年齢や既往歴などの条件が合うペット保険を探すことが大切です。
ペット保険の審査では正確に告知することが重要
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