2012年06月26日 17時37分
良質な睡眠には高反発マット? スタンフォード大教授発表
低反発マットと高反発マット、睡眠の質が良いのは…?
低反発マットと高反発マットはどちらが質の良い睡眠を得ることができるのか? ウィーヴァジャパンとスタンフォード大学のスタンフォード睡眠・生体リズム研究所所長で同大精神科の西野精治教授らは26日、両マットを使った実験の結果を都内で発表した。それによると、高反発マットのほうが入眠初期の深部体温が下がり、より深い睡眠を得ていたという。
同実験は太田睡眠科学センター・千葉伸太郎医師協力のもと、被験者の成人男子計10名が低反発マットと高反発マットを使って睡眠を比較。8時間に渡り睡眠中の脳波や直腸の深部体温などを計測したほか、起床時の尿中成長ホルモン値、被験者の主観的評価なども用いて解析を行った。
質の良い睡眠を得る秘訣は体温の“上げ下げ”が重要といわれており、軽い運動や入浴などで体温を上げ、睡眠時に下がることが理想とされている。同実験で計測した被験者の深部体温は入眠直後から徐々に下がり始めたが、低反発は入眠から1時間で体温の下降が停滞したのに対し、高反発はゆるやかに下降を続け0.5度程度下がった。また、休息状態を示す副交感神経の優位性や、深い眠りを示す徐波睡眠量も、低反発より高反発のほうが数値が高くなった。
この結果について、西野教授は体が沈む低反発マットに比べ、適度な弾力がある高反発のほうが「(体温を下げる)熱放散がスムーズに起こっている可能性が高い」と分析。入眠前後の体温変化は睡眠促進に重要であることから「高反発マットのほうがより良質の睡眠をもたらしたと考える」と結論づけている。