資産運用はやめとけといわれる理由は?投資を成功させるコツを紹介

資産運用はやめとけといわれる理由は?投資を成功させるコツを紹介

低金利でインフレが加速する今、預貯金に頼るだけでは資産を守ることが難しい状況です。そのため、より効率的に資産を増やす手段として、多くの人が資産運用に注目しています。

しかし、インターネット上では「資産運用はやめとけ」といったネガティブな意見も散見され、資産運用に対して不安を感じる人も少なくありません。

今回は、「資産運用はやめとけ」といわれる理由や資産運用のメリットのほか、資産運用に向いている人・向いていない人の特徴、おすすめの資産運用方法などについて解説します。

「資産運用はやめとけ」といわれる理由とその背景

「資産運用はやめとけ」といわれる理由には、どういったものがあるのでしょうか。その主な理由と背景について解説します。

利益を得られるまでには時間がかかるから

資産運用では、基本的に長期的な視点が求められ、短期間で大きな利益を期待するのは現実的ではありません。

資産運用の目的は、リスクを適切に管理しながら中長期で資産を増やすことなので、利益を出すまでには時間がかかります。短期的な利益を求める人にとっては、この過程が非効率だと感じられ、「やめておいたほうがいい」と思うのでしょう。

短期間で大きく利益を出す資産運用方法は、成功すれば高いリターンを得られますが、同時に大きなリスクを伴う「ハイリスク・ハイリターン」と呼ばれ、損失のリスクも高くなります。

リスクを無視して危険な投資を行い、資産をすべて失うリスクは避けるべきです。安全に資産を増やすためには、計画的かつリスクを抑えた運用が大切です。

お金に関する知識や能力が必要だから

資産運用で成功し利益を得るには、ある程度のお金の知識や能力が必要です。例えば、下記のような知識や能力を身に付ける必要があります。

資産運用に必要な知識や能力
・投資対象の財務状態を分析する力
・金融商品の選択、購入、売却のプロセスに関する理解
・購入と売却のタイミングを見極める判断力
・経済トレンドを理解し予測する力

このような知識や能力の習得が困難だと感じたり、どのようにして学べばいいのかわからなかったりする人は、「投資はやめておいたほうがいい」と考えがちです。しかし、投資や金融に関する知識は、書籍やインターネットを利用すれば、比較的容易に学ぶことができます。近年は、動画コンテンツなども豊富にあり、個々の学習スタイルに合わせて楽しみながら知識を身に付けることができるでしょう

元本割れのリスクがあるから

市場の変動に伴い、金融商品の価格が購入価格を下回る元本割れのリスクがあることも、資産運用を躊躇する人が多い理由かもしれません。

投資で高いリターンを目指す場合、元本割れのリスクは避けられません。しかし、中期(数ヵ月から数年)や長期(数年から数十年)の投資期間では、株式などの金融商品の価格は上昇する傾向があります。短期的な利益を追求せず、長期にわたって投資を行えば、安定して利益を得ることが可能です。長期的な視点を持ち、根気強く資産運用を続けることが、リスクを抑えつつ利益を出すポイントです。

資産運用のメリット

資産運用に不安を感じる人も多い一方で、資産運用には多くのメリットがあります。ここでは、資産運用の主なメリットを、3つご紹介します。

物価の上昇に応じて資産を増やすことができる

資産運用のメリットは、インフレ時でも資産を増やせることです。

預貯金には元本が保証される安全性がありますが、現在の超低金利状態では資産の実質的な増加は見込めず、物価上昇によりお金の価値が低下すれば、資産が目減りしてしまいます。

一方で、資産運用ではインフレに強い金融商品に投資をして資産を増やすことが可能です。具体的には、株式や投資信託、外貨預金、外国債券、不動産、金などです

老後に向けた資産形成ができる

資産運用をすることで、老後に向けた資産形成ができることもメリットです。

多くの人が老後の資金源として年金を考えていますが、日本のように急速に高齢化が進む社会では、将来受け取れる年金額の減少が懸念されます。そのため、年金だけに依存せず、資産運用をして老後資金の形成を始めることが重要です。早期に資産運用を開始すれば、得た利益を再び投資に回すことでさらなる利益を生む「複利」の恩恵を受け、長期的に資産を増やすことが可能です。

資産の増加にとどまらないリターンが期待できる

資産運用のメリットは、資産の増加にとどまらないリターンを得られることにもあります。

例えば、株式投資で特定の条件を満たすと、株主優待を受けることができます。株主優待とは、投資先の企業から商品券や割引券、商品、サービスなどを無償で受け取ることができる仕組みです。

資産運用に向いていない人の特徴

資産運用に向いていない人の特徴

「資産運用はやめとけ」と否定的な意見を持つ人は、資産運用に不向きな性質を持っているのかもしれません。資産運用に向いていない人の特徴は下記のとおりです。

短期的に資産を増やそうとする人

短期的に資産を大きく増やそうとする人は、資産運用に向いていない人だといえます。

資産運用の経験の浅い人が、短期間で大きなリターンを期待してハイリスク・ハイリターンの金融商品に手を出すと、失敗するリスクが高まります。また、短期的な金融商品の売買は、日々の値動きに影響を受けやすく、長期間の運用に比べるとリスクが高くなるのです。長期的な視野で資産の価値が増えることを期待し、じっくりと取り組むことで利益が安定しやすくなるでしょう。

余剰資金がない人

余剰資金がない、もしくは少ない人も、資産運用に向いていないといえます。資産運用は生活費や近い将来使う予定のある費用などを差し引いた余剰資金で行うことが重要です。生活費などを投資に回してしまうと、投資で損失が出た際に生活に悪影響を与える可能性があります

また、生活費などが必要になって短期間で投資のお金を取り崩すと、複利効果が得られなくなります。

資産運用を始める前に、家賃や食費、医療費などの生活費を確保しておくことが大切です。最低でも3ヵ月分、家族を養っている場合は6〜12ヵ月分を目安に確保しておきましょう。

勉強や情報収集が面倒だと感じる人

資産運用を行う上で必要な知識を勉強したり、情報収集したりすることを面倒に感じる人も、資産運用に向いていません。資産運用において、市場の動向や金融商品の特性など、基本的な知識は必須です。これらの勉強や情報収集を面倒だと感じる人は、適切な投資判断を下すことが難しくなり、リスクを正しく理解せずに投資を行うことになりかねません

また、投資には常に最新の情報が求められます。市場は日々変動し、新しい金融商品や法規制の変更も頻繁にあります。情報にアンテナを張り続け、学び続ける意欲がなければ、損失を出してしまうリスクが高まるでしょう。

資産運用に向いている人の特徴

資産運用に向いている人にも、いくつかの特徴があります。具体的には、下記のような特徴を持った人だと考えられます。

中長期的な視野を持って資産運用ができる人

中長期的な視点で資産運用ができる人は、資産運用に向いているといえます。

短期的な視点での資産運用は失敗の元です。目先の成果に一喜一憂せず、長い目で資産が増えるのを待てる人は、資産運用を成功させることができるでしょう。

家計のやりくりが上手で生活資金に余裕がある人

家計のやりくりが上手で生活資金に余裕があることも、資産運用に向いている人の特徴です。適切な家計管理ができる人は、日常生活での支出を適切に管理し、余剰資金を生み出すことができます。余剰資金が増えれば、投資先の選択肢が広がったり、複利効果により資産を効率的に増やせたりする可能性が高まるでしょう。

また、生活資金に余裕があると、市場の短期的な変動による影響を受けにくくなり、冷静な判断を下すことができます。

勉強や情報収集が好きな人

新しいことを学ぶ意欲があり、勉強や情報収集が好きな人も、資産運用に向いているといえます。
勉強や情報収集が好きな人は、最新の市場動向や投資に関する情報を迅速に取り入れられるため、投資の判断を下す際に有利です。また、幅広い知識を持っていることで、さまざまな投資先のリスクとリターンを比較検討し、自分に合った戦略を立てることができます。

資産運用を成功させるためのコツ

資産運用を成功させるには、いくつかのコツがあります。ここからは、主なコツを4つご紹介します。

まずは少額から投資する

資産運用を始める際には、大きな金額を一度に投資するよりも、少額からスタートすることがコツです。資産運用には少なからずリスクがあり、知識や経験が少ない状態で大金を投じれば大きな損失につながるリスクがあります。少額から始めることで、投資の基本を学び、経験を積みながら徐々に投資額を増やしていくことができるでしょう。

長期投資を行う

資産運用を成功させるためには、長期投資をすることもコツです。長期投資によって複利効果を最大限に活用し、時間を味方につけて資産を成長させることができます。

短期的な市場の変動に一喜一憂することなく、長期的な視点を持って資産運用を行うことが、効率的に資産を増やす上で重要です。

分散投資を行う

資産運用を成功させるためには、分散投資もポイントです。分散投資とは、投資する資産の種類や地域、産業などを分散することで、リスクを低減させる方法です。

例えば、特定の企業の株式のみに投資した場合、その企業の経営が傾いた際に大きな損失が出る可能性があります。しかし、さまざまな種類の資産や地域、産業に分散して投資すれば、一部の投資先が不振でも、ほかの投資先で補うことができ、全体の資産が安定します。

自分に合った投資スタイルを見つける

自分に合った投資スタイルを見つけることも、資産運用を成功させるためのコツです。投資目的やリスク許容度、資金の規模、知識の深さなどによって、適切な投資スタイルは異なります。投資による利益のほかに株主優待も得たいなら株式投資の比率を高めたり、長い時間をかけて確実に資産を増やしたいなら投資信託や債券を中心に投資したりといったように、自分にとって最適な投資スタイルを見つけましょう。

初心者におすすめの資産運用の方法

初心者におすすめの資産運用の方法

初めて資産運用をする際には、仕組みがわかりやすい資産運用方法を選ぶのがおすすめです。初心者におすすめの資産運用方法を3つご紹介します。

投資信託

投資信託とは、複数の投資家から集めた資金を、資産運用のプロであるファンドマネージャーがさまざまな金融商品に投資して運用する金融商品です。投資家には、出資した額に応じて利益が分配されます。
投資信託は、初心者には難しい銘柄の選択や売却タイミングの見極めをプロが行ってくれるため、大きな失敗が少ないことがメリットです。

投資信託については、下記の記事をご覧ください。
外貨預金と投資信託はどっちがいい?初心者向きの投資とは

債券

債券は、国や自治体、企業などが資金調達のために発行する有価証券です。債券を購入した投資家は、定期的な利息と、満期時の元本を受け取ることができます。リスクが低い一方でリターンも控えめですが、安定した利益を求める人におすすめの資産運用方法です。

外貨預金

外貨預金とは、円を米ドルやユーロといった外貨に替えて預金し、為替レートの変動を利用して利益を得る方法です。円安時に外貨の価格が上がると、換金する際に為替差益(円と外国通貨の為替レートが異なることにより発生する利益)を得ることができます。また、外貨預金は通常の円預金よりも高い利息を期待できます。

外貨預金をする上で金融機関やサービス選びに迷った際には、オリコン顧客満足度ランキングをはじめとする、比較サイトを参考にしましょう。「外貨預金 オリコン顧客満足度ランキング」では、手数料や金利、入出金のしやすさなど、さまざまな観点から外貨預金を比較検討していただけます。

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資産運用をする際に活用したい制度

初めて資産運用をする人は、NISAiDeCoなどの税制優遇制度を利用しましょう。各制度の内容は下記のとおりです。

NISA

NISA(少額投資非課税制度)とは、一定の金額の範囲内で購入した金融商品の運用益が非課税になる制度です。少額から投資でき、運用益が手元に多く残ることがメリットです。

さらに、2024年から始まった新NISAでは、以前の制度よりも年間で投資できる金額が増え、資産を非課税で保有できる期間も無期限になりました。長期的に資産を増やしたい人は活用したい制度です。

iDeCo

iDeCo(個人型確定拠出年金)とは、掛け金を自分で運用しながら積み立てていき、60歳以降に受け取ることができる私的年金制度です。運用益は非課税となり、掛け金は所得控除の対象となるため、節税しながら長期的な資産運用をすることができます。

余剰資金で資産運用を始めてみよう

「資産運用はやめとけ」と消極的な人も多いですが、預貯金では資産を増やすのが難しいため、積極的な資産運用により資産を守り増やすことは欠かせません。資産運用の基本的な知識を身に付けたら、手元にある資金で運用を始めてみましょう。

初心者には、仕組みがわかりやすくお金の出し入れも比較的しやすい外貨預金がおすすめです。オリコンでは日本最大級の規模で調査を行い、毎年「外貨預金 オリコン顧客満足度ランキング」を発表しています。外貨預金を始めるにあたって知っておきたい取引メニューや手数料、金利の満足度など、さまざまな視点のランキングを発表していますので、外貨預金選びの参考にしてください。

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