500万円を資産運用するおすすめの方法とポートフォリオ作成例を紹介
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本記事では、500万円を例に資産運用の考え方やおすすめの方法、さらにリスク別のポートフォリオ例を解説します。
あわせて、運用を成功させるためのポイントも紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
監修者金子 賢司
東証一部上場企業(現在は東証スタンダード)で10年間サラリーマンを務める中、業務中の交通事故をきっかけに企業の福利厚生に興味を持ち、社会保障の勉強を始める。
以降ファイナンシャルプランナーとして活動し、個人・法人のお金に関する相談、北海道のテレビ番組のコメンテーター、年間約100件のセミナー講師なども務める。
目次
資金が500万円の場合、資産運用でどれくらい増やせるかシミュレーション
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資金が500万円の場合の資産運用シミュレーション
| 年数 | 利回り1% (年率) |
利回り3% (年率) |
利回り5% (年率) |
|---|---|---|---|
| 10年後 | 552万円 | 671万円 | 814万円 |
| 20年後 | 610万円 | 903万円 | 1,326万円 |
| 30年後 | 673万円 | 1,213万円 | 2,160万円 |
結論として、利回りや運用期間によって将来の資産額に大きな差が生まれます。
利回り1%、3%、5%でそれぞれ運用した場合、10年後、20年後、30年後の運用結果は上記のとおりです。
年率1%と5%では、30年後の運用結果が1,400万円以上開いていることがわかります。
資産運用をするなら、できるだけ高い利回りの金融商品を選んだほうがよいのは明らかでしょう。
資産運用には大きく分けて「預貯金」と「投資」の2種類があります。
日本は長年にわたって超低金利が続いているため、定期預金に500万円を預けていても利息がほとんどつかないのが実情です。
一方、適切な方法で投資に取り組めば、資産を効率良く増やせる可能性があります。
ただし、投資は確実に利益を得られるという保証はないことから、状況によっては元本割れを起こす可能性もゼロではありません。
500万円を資産運用するおすすめの方法
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ここでは、おすすめの資産運用方法を7つ紹介します。
定期預金
預け先の金融機関が万が一破綻しても、預金保険制度の対象となるため金融機関あたり元本1,000万円までと、破綻日までの利息等が保護されます。
また、定期預金はいつでも解約できるため、必要に応じて資金を出し入れしやすい点もメリットです。
ただし、その場合は当初の金利ではなく中途解約利率が適用されるため、利息が大幅に少なくなることがあります。
急な資金需要にも対応できますが、解約時のデメリットも踏まえて利用することが大切です。
一方で、資産を効率良く増やすことを重視するなら、以降で紹介する定期預金以外の運用方法も検討してみてください。
投資信託
自分で株式や債券などを売買したり、銘柄を選んだりする必要がないため、初めて資産運用に取り組む方にも適しています。
ただし、投資信託は購入時の手数料や信託報酬などが発生する点に注意が必要です。
利回りのほか、各種コストについても確認した上で、商品を選ぶことが求められます。
国債
例えば個人向け国債の場合、固定金利型3年、固定金利型5年、変動金利型10年の3種類があり、いずれも年2回利子を受け取れます。
保証されている金利は0.05%であるため、大きな利益を得るのは難しいものの、損失を被るリスクを抑えて安定的に運用しやすい点が特徴です。
ポートフォリオを構成するひとつの要素として、選択肢に加えておくといいでしょう。
株式投資
基本的に100株単位で購入でき、購入にまとまった資金が必要な銘柄もあれば、少額から始められる単元未満株などもあります。
株式を保有している企業の業績が好調であれば配当金が受け取れるほか、株主優待を受けられるケースがあることもメリットです。
一方、株式は企業の業績や社会情勢などによって、短期間で株価が変動するケースも少なくありません。
リスクを抑えて資産を運用するなら、短期間で株式を売買するのではなく長期保有を前提に考えるのが得策です。
REIT
一般的に不動産投資をするにはまとまった初期費用が必要になります。500万円で購入できる不動産は限られているものの、REITであれば少額から資産運用に取り組める点がメリットです。
また、投資対象となる不動産をプロに選定してもらえるため、不動産投資の初心者でも気軽に取り組めます。
注意点としては、投資対象が不動産に特化されているため、災害や価格変動の影響を受けるのは免れないことがあります。
地震や台風の影響を受けるリスクがある点を理解した上で、ポートフォリオに組み込むことが大切です。
貯蓄型生命保険
万が一の事態に備えて家族の生活資金などを準備できるほか、解約返戻金や満期保険金を受け取れます。
払い込んだ保険料を保険会社が運用することにより、資産を増やせる可能性がある点がメリットです。
ただし、貯蓄型生命保険を途中で解約した場合、払い込んだ保険料よりも戻ってくるお金(解約返戻金)が少なくなることが想定されます。
所定の保険料払込期間中に解約することにならないよう、資金計画を立てておくことが大切です。
外貨預金
円建ての預金と比べて利子が高く、効率良く資産を増やせる点がメリットです。
また、外貨建て金融商品の中では比較的仕組みがわかりやすく、初心者にも適した運用方法といえます。
一方で、為替相場の変動によって円換算時の受取額が変わる「為替リスク」がある点には注意が必要です。
預け入れ時より円高になると、為替差損が発生する可能性があります。
外貨預金は金融機関によって金利や手数料、入出金のしやすさなどが異なります。
外貨預金を比較検討する際には、ぜひ「外貨預金 オリコン顧客満足度ランキング」をチェックしてください。
非課税制度を利用できる資産運用の方法
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代表的な制度として「NISA」と「iDeCo」があり、どちらも運用益が非課税になる大きなメリットがあります。
ただし、仕組みや目的は異なるため、自分のライフプランに合わせて活用方法を検討しましょう。
NISAとiDeCoの主な違いは、以下の通りです。
項目 | NISA | iDeCo |
特徴 | 株式投資や投資信託で得た利益(売却益や分配金)が非課税になる国の税制優遇制度 | 自分で拠出し自分で運用する私的年金 |
メリット | ・配当・売却益が非課税で複利を活かしやすい | ・三重の税優遇 |
デメリット | ・投資可能額に年間/生涯の上限あり | ・原則60歳まで引き出せない |
おすすめな人 | ・流動性を保ちつつ非課税で中長期運用したい人 | ・老後資金を積み立てたい人 |
非課税制度を利用できる資産運用の方法
NISAで積立投資
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※ @整理・監理銘柄 A信託期間20年未満、毎月分配型の投資信託およびデリバティブ取引を用いた一定の投資信託等を除外
2024年から制度が大きく拡充され、非課税保有期間が無期限となり、年間投資枠も大幅に拡大しました。
NISAの魅力は、いつでも売却できる流動性の高さと、つみたて投資枠と成長投資枠の併用ができる点です。
積立投資で時間分散を図りながら、インデックス型投資信託やETFなどを組み合わせれば、長期的に安定した資産形成が期待できます。
iDeCoで老後資金を準備
項目 | iDeCo |
加入できる年齢・条件 | 20歳以上65歳未満の公的年金の被保険者※一定の条件あり |
拠出金額の上限 | 【自営業者(第1号被保険者)】月額68,000円 |
節税効果 | 【拠出時】掛金が全額所得控除 |
特徴 | ・月々5,000円から、掛金額を1,000円単位で設定し運用 |
留意点 | ・原則、60歳になるまで受給できない |
掛金は全額所得控除の対象となり、運用益も非課税、さらに受け取り時にも退職所得控除や公的年金等控除が適用されます。
まさに「三重の税制優遇」が最大の特徴です。
ただし、iDeCoは原則60歳まで引き出せないため、流動性は低い制度です。
その代わり「強制的に老後資金を積み立てられる仕組み」と考えれば大きなメリットになります。
安定した収入があり、節税効果を得たい人や将来に備えて計画的に資産形成を進めたい人に適しています。
500万円を資産運用する際のポートフォリオの作成例
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ここで紹介するのはあくまで一例であるため、実際には個々のリスク許容度や資産状況に合った金融資産・金融商品を選ぶことが大切です。
500万円を資産運用する際のポートフォリオの作成例
ローリスク・ローリターンタイプ
国内債券などリスクの小さい資産を中心にしつつ、株式やREITといったややリスクの高い資産を少し取り入れることで、堅実さと成長性のバランスを図ります。
短期間で大きな利益を狙うのは難しいですが、コツコツと堅実に資産形成を進めたい初心者や安定志向の方に向いている運用方法といえるでしょう。
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ミドルリスク・ミドルリターンタイプ
国内債券の割合を抑えつつ、株式や先進国債券・先進国株式など、ある程度リスクを伴う資産を取り入れることで、リターンの可能性を高めています。
リスクを抑えるだけでは物足りないけれど、ハイリスクな運用は避けたいという方にとって、着実に資産を育てられる点がおすすめです。
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ハイリスク・ハイリターンタイプ
国内債券や国内株式の比率を抑え、先進国株式や新興国株式といった価格変動の大きい投資対象を中心に組み込むことで、高い成長性を目指します。
特に外国株式の比率が高いため、為替変動リスクが大きくなる点には注意が必要です。
リスクを取る分だけリターンも期待できますが、短期的な値動きに耐えられるリスク許容度のある方に向いている運用スタイルといえるでしょう。
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資産運用を始める前に知っておきたいこと
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資産運用を始める前に知っておきたいこと3つ
100%元本保証してくれる投資方法は無い
利回りを得るということは、価格変動や信用などのリスクを一定程度受け入れることを意味します。
各種の保護制度があっても上限や条件があり、完全保証ではない点を理解しましょう。
大切なのは、短期の値動きに振り回されず、目的・期間・許容できる下落幅に合わせてリスクを決めることです。
加えて、資産・地域・時間の分散や低コスト商品の活用でブレを小さくできます。
投資対象によってリスクとリターンが違う
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※一般的なイメージ図であり、すべての金融商品が当てはまるものではありません
たとえば、銀行の定期預金や国債のように値動きが小さい商品は「ローリスク・ローリターン」とされ、安定性はあるものの大きな利益は期待できません。
一方で株式は「ハイリスク・ハイリターン」に分類され、短期的な価格変動は大きいものの、長期的には高いリターンが見込めます。
投資信託やバランス型ファンドはその中間に位置し、組み入れ資産の割合によってリスク水準が変わります。
大切なのは、自分の投資目的や期間、許容できる下落幅を考慮し、適切な商品を選ぶことです。
リスクを理解せずに「利回りの高さ」だけで判断すると失敗につながる可能性があります。
リスクとリターンの関係を正しく理解し、少額から始めて経験を積むのがおすすめです。
分散投資でリスクを抑えることが重要
そこで有効なのが分散投資です。
分散投資とは、株式・債券・不動産(REIT)など複数の資産や、日本・海外といった地域に投資を広げることで、リスクを小さくする方法をいいます。
さらに、毎月一定額を積み立てることで購入時期を分散させ、価格変動の影響を平準化する効果も期待できます。
重要なのは、資産・地域・時間の3つを意識して分散することです。
これにより大きな損失を回避しやすく、安定した資産形成につながります。
分散投資は「利益を最大化する」よりも「資産を守りながら増やす」ための基本戦略として、意識して取り入れることが大切です。
500万円の資産運用を成功させるためのポイント4つ
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ここでは、特に押さえておきたい4つのポイントを紹介します。
500万円の資産運用を成功させるためのポイント4つ
目的と目標額を明確にする
いつまでにいくらの資産を形成したいかによって、資産運用の期間や投資対象が異なります。
具体的な目的と目標額を決めておくことが、資産運用の第一歩といえるでしょう。
例えば、老後資金を準備したいのであれば、金融資産や金融商品を長期保有することを前提に計画を立てる必要があります。
短期間で大きな利益を得ようとすると、ハイリスク・ハイリターンの投資をせざるをえません。
結果として損失を被るおそれがあることから、自分のライフプランに合わせて無理のない資産運用を設計することが重要です。
余剰資金で行う
余剰資金とは、手持ちの資産から生活費や非常時に備えて残しておきたいお金を差し引いた資金のことを指します。
たとえ500万円を資金として用意できたとしても、当面の生活費や近い将来必要になるお金であれば、全額を資産運用に回すべきではありません。
すぐに必要になるお金を資産運用に回してしまった場合、保有している金融資産や金融商品を短期間で解約・売却することになったり、流動性の低い金融商品を選んだために、突発的な出費に対応できなくなったりするおそれがあります。
現状の余剰資金を把握した上で、資産運用に回せる資金を見極めておきましょう。
長期投資をする
短期間で株式を売買すると、一時的な価格変動によって損失を被るリスクがありますが、長期投資であれば時間の経過とともに緩やかな上昇傾向を取り込み、結果的に資産を増やせる可能性があります。
さらに、長期投資では複利効果を最大限に活かせます。
複利とは、投資によって得られた利益を元本に組み込むことにより、利息や収益が増えていく仕組みです。
この効果は期間が長いほど高くなることから、長期にわたって投資することで効果的に資産を増やせるでしょう。
分散投資をする
特定の金融資産・金融商品に集中的に投資した場合、価値が下落した際に大きな損失を被ることになりかねません。
分散投資をすることによって、ポートフォリオを構成する要素のうち、いずれかが損失を被ったとしても、ほかの金融資産や金融商品で損失分を補える可能性が高まります。
投資のプロであれば、豊富な知識や経験にもとづいて特定の投資対象に資産を集中させる方法をとるケースもあるでしょう。
しかし、初めて投資をする方や、資産運用に慣れていない方であれば、資産を増やすだけでなく、リスクを抑えることが大切なポイントです。
安心して資産形成を進めるためにも、集中投資を避け、分散投資を意識して取り組みましょう。
500万円を資産運用する際のよくある質問
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500万円を資産運用する際のよくある質問
500万円を運用すると何年で1,000万円に増やせますか?
目安として「72の法則(72÷利回り%≒倍になる年数)」を使うと簡単に計算できます。
・年3%で運用した場合:約24年
・年5%で運用した場合:約14年
・年7%で運用した場合:約10年
長期で安定した利回りを得られれば、複利効果で資産を増やせる可能性が高いです。
500万円を20年運用するといくらになりますか?
500万円を20年間運用した場合の目安は以下の通りです。
・年3%:約903万円
・年5%:約1,326万円
・年7%:約1,935万円
同じ期間でも利回りがわずかに違うだけで、最終的な資産額には大きな差が生まれるため、長期投資では利回りを意識することが重要です。
500万円の資産運用でiDeCoやNISAを使うメリットは?
これにより、課税される場合と比べて効率的に資産を増やせる可能性があります。
両制度ともに非課税のメリットがありますが、仕組みや利用条件は異なるため、自分の目的に合わせて使い分けることが大切です。
500万円で資産運用を始めるなら外貨預金も検討しよう
さらに、NISAやiDeCoといった非課税制度を活用すれば、効率的な資産形成も可能です。
ご自身の目的やリスク許容度に合わせて、適切なポートフォリオを組むことが資産運用成功のポイントといえるでしょう。
そのうえで、選択肢の一つとして外貨預金も検討してみる価値があります。
仕組みが比較的シンプルで取り組みやすい一方、金融機関ごとに金利や手数料の条件が異なるため、比較して選ぶことが大切です。
外貨預金を検討する際には、各金融機関の取引メニューや手数料、金利条件をしっかり比較することが大切です。
その参考として、オリコンが毎年発表している「外貨預金 オリコン顧客満足度ランキング」を活用すれば、利用者の評価を踏まえた選び方ができますので、ぜひ参考にしてください。
監修者金子 賢司
東証一部上場企業(現在は東証スタンダード)で10年間サラリーマンを務める中、業務中の交通事故をきっかけに企業の福利厚生に興味を持ち、社会保障の勉強を始める。
以降ファイナンシャルプランナーとして活動し、個人・法人のお金に関する相談、北海道のテレビ番組のコメンテーター、年間約100件のセミナー講師なども務める。
趣味はフィットネス。健康とお金、豊かなライフスタイルを実践・発信しています。
・CFP®資格(資格番号:90260739)
・日本FP(ファイナンシャルプランナー協会)幹事
ホームページ:https://fp-kane.com/