ペット保険からみる犬種・猫種とは
犬と猫のそれぞれの特徴
■犬と猫、それぞれかかりやすい病気が違う
ペット保険の請求理由が多い病気の調査から犬と猫がかかりやすい病気についてみてみます。同書によると、犬は「歯周病(入院・手術)」と「外耳炎・外耳道炎(通院)」がトップです。猫は「腎不全(入院)」、「歯周病(手術)」そして「膀胱炎(通院)」がトップです。病名を聞いてもわかるように人がかかる病気と何ら変わりません。共通する歯周病については、日頃からの歯のケアが大切になります。品種によっては口が小さいと歯垢がたまりやすいことが原因になることも考えられます。歯周病に限らず日頃からペットの健康には気を使い、甘やかして人の食べ物をあげることがないように飼い主も心構えを持っておきたいものです。
■犬は散歩などの日課で外出に伴うリスクがある
犬は勝手に家の外に出歩くことはありませんが、散歩が必要なので外出する機会は多くなります。また、ペットホテルを利用して旅行に行く機会もあるでしょう。「どうぶつと暮らしてよかったこと」という調査では、「散歩などで、運動をする量が増えた」「お散歩仲間など友達が増えた」「外出することが増えた」という回答が挙げられています。首輪やリードが原因で起こる事故も意外に多くあるようです。例えば『アニコム家庭どうぶつ白書mini』によると「リードをしていなかった」「リード・首輪が外れてしまった/すっぽ抜けてしまった」「リードや首輪が破損した」という理由が挙げられています。犬を飼っている人はヒヤッとした経験はありませんか?
このように犬の場合は毎日の散歩のほかに、車などで家族と一緒に遠出をすることもあり、比較的外に出る機会が多いと言えます。その分、交通事故や他の犬から攻撃をされるリスクにさらされます。
■猫の特性を知ればリスクを避けられる
近年、マンションなどの集合住宅で猫と暮らすスタイルが見受けられます。家族として一緒に生活する上で、事故が起こらないように注意したいものです。住まいの中でも危険な場所のひとつとして、キッチンが挙げられます。冷蔵庫やゴミ箱がそのリスクを高めることがあります。コの字型のスペースに大型冷蔵庫を設置している場合に冷蔵庫に飛び乗り背面に落ちてしまう事故があります。この場合、猫は自力では出ることができません。また、ごみ箱はいたずらの原因になりやすく誤飲事故のリスクがあります。蓋付きにするなどの配慮が必要になります。キャットタワーであればデザインを重視しすぎて猫が昇りにくいステップになっていないか確認しておくといいでしょう。
また、猫を家の外へ自由に出られるようにして飼う方法もあります。万が一、事故等に遭った時に飼い猫だとわかるようにマイクロチップを装着することがあります。マイクロチップの装着があるほうが保険料は割安になっています。
ペット保険で対応できる動物は?
■犬種
ペット保険では、保険料の算定において犬の犬種によって分類されていることがほとんどです。犬種の種類は「小型犬」「中型犬」「大型犬」というケースが多いです。ペット保険取扱会社が掲載する犬種に該当がない場合には、別途、取扱会社に問い合わせてみましょう。
ペット保険取扱会社が掲載する犬種の一例
| イタリアン・グレーハウンド、キャバリア・キング・チャールズ・スパニエル、キング・チャールズ・スパニエル、ケアーン・テリア、シー・ズー、シーリハム・テリア、ジャック・ラッセル・テリア、チャイニーズ・クレステッド・ドッグ、チワワ、トイ・プードル、パグ、パピヨン、ビション・フリーゼ、ペキニーズ、ボーダー・テリア、ポメラニアン、マルチーズ、ミニチュア・シュナウザー、ミニチュア・ダックスフンド、ミニチュア・ピンシャー、ヨークシャー・テリア、ラサ・アプソ など |
| アメリカン・コッカー・スパニエル、ウエスト・ハイランド・ホワイト・テリア、ウェルシュ・コーギー・カーディガン、ウェルシュ・コーギー・ペンブローク、ウェルシュ・スプリンガー・スパニエル、ウェルシュ・テリア、エアデール・テリア、サルーキ、シェットランド・シープドッグ、柴犬(小柴・豆柴を含む)、日本スピッツ、バセンジー、ビーグル、ブリタニー・スパニエル、ブル・テリア、フレンチ・ブルドッグ、ベドリントン・テリア、ボーダー・コリー、ポーチュギーズ・ウォーター・ドッグ、ボストン・テリア、北海道犬 など |
| 秋田犬、アフガン・ハウンド、アメリカン・ピット・ブルテリア、アラスカン・マラミュート、グレート・ピレニーズ、グレーハウンド、コーカサス・シープドッグ、ゴードン・セター、ゴールデン・レトリーバー、コリー、シベリアン・ハスキー、ジャーマン・シェパード・ドッグ、ジャイアント・シュナウザー、セント・バーナード、ダルメシアン、チェサピーク・ベイ・レトリーバー、チベタン・マスティフ、ドーベルマン、バーニーズ・マウンテン・ドッグ、ブルドック、ボクサー、ボルゾイ、ラブラドール・レトリーバー、ワイマラナー など |
ある保険会社では大型犬の治療費の金額や治療回数が小型犬に比べて高いという事が挙げられています。主な要因は、一般的に大型犬のほうが小型犬より身体が大きいため薬品の使用量が多いという事です。また、大型犬は小型犬と比較するとやや平均寿命が短い傾向があることなどが挙げられています。大型犬を飼う際には、投与などかかる薬代やペット保険料などが小型犬よりも割高になる可能性がある事を知っておきましょう。
■猫種
猫の場合は、品種や大きさ(体重)については分類されていないケースがほとんどですが、血統種とミックス(交雑種)で分類されるケースもあり、また、マイクロチップの装着が有無によっても分類されているケースもあります。大まかな品種については掲載されていることが多いのでパンフレット等で参考にすることができますが、未掲載の品種であっても保険料は変わりません。
ペット保険取扱会社が掲載する猫の品種一例
スフィンクス、ノルウェージャンフォレストキャット、ヒマラヤン、ペルシャ、
ベンガル、マンチカン、ラグドール、ロシアンブルー など