ペット保険の加入率とは?加入することのメリットを解説
ここでは、日本におけるペット保険の加入率と、加入することのメリットについて解説します。
ペット保険の起源はスウェーデン
1947年にはイギリスでペット保険の販売が開始され、それから半世紀近くが経った1980年、Veterinary Pet Insurance(VPI)社がアメリカ初となるペット保険の販売を開始しました。日本では、1995年に日本ペットオーナーズクラブ(現ペット&ファミリー損害保険)が日本で初となる「ペット共済(ペット保険の前身)」を販売しました。当時は、ペット保険という商品が認められていなかったため、共済制度としては誕生しましたが、2005年の保険業法改定により、ペット保険として認められて現在に至ります。
海外のペット保険の加入率は50%超えの国もある
イギリスでは、ペット保険の収入保険料は毎年増収しており、2005年は犬対象の保険が2億3,660万ポンド、猫対象の保険が5,800万ポンドで、合計2億9,460万ポンド(日本円で約589億2,000万円、2005年の年間平均のレートである1ポンド=200円換算)となっており、前年に比べて17%増えています。このように、イギリスではペット保険の市場が年々拡大していることがわかります。
さらに、アメリカでもペット保険の市場は拡大しています。アメリカの保険会社エンブレイスでは、2006年のペット保険市場を1億6,300万ドル(日本円で約189億800万円、2006年の年間平均のレートである1ドル=116円で換算)規模としており、2000年以降22%も増収していると発表しています。
※アクサ損害保険株式会社「アクサダイレクトのペット保険」パンフレット
※公益財団法人損害保険事業総合研究所「損保総研レポート 第81号 2007.9 ペット保険―イギリス・米国の現状と日本―」
日本のペット保険の加入率はまだ低い
また、野村総合研究所のレポートによると、日本のペット保険の市場規模は、2021年度決算で合計約1,000億円に迫り、毎年約10%以上の伸びを続けているとのことで、今後の継続的な成長が見込まれています。
ペット保険の加入率が上がっているのは複合的な要因が関係
ペット保険の認知向上
ペット医療の高額化
ペット保険の多様化
ペットの長寿化・家族化
家族の一員であるペットの健康や幸せを考えると、ペット保険への加入が必要だと感じる人も多いのではないでしょうか。
※一般社団法人ペットフード協会「全国犬猫飼育実態調査」
ペット保険に入っておきたい理由
治療の選択肢が広がる
例えば、手術や高度な医療技術が必要な場合でも、保険が一部または全額を補償してくれるため、ペットの健康を最優先に考えることができます。これは、ペットの生活の質(QOL)を維持し、長生きしてもらうために重要です。
補償があることで病院へのハードルが下がる
ペット保険には早めに入るのがおすすめ
年齢制限がある
また、高齢になると加入できないプランもあるため、早めに加入しておくと安心です。
既往歴によっては新規加入が難しい
ペットの医療費は全額自己負担
ペットの医療費や手術費用は、動物病院によって大きく変動しますし、治療内容やペットの種類、体重などによりますが、一部の相場は下記のとおりです。
・小型犬:6万4,000円(1回)
・中型犬:6万9,000円(1回)
・大型犬:8万4,000円(1回)
※ペットメディカルサポート株式会社「犬・猫の通院・入院・手術費用は、いくらかかるのか? ペット保険「PS保険」調べ」
犬 |
猫 |
|
循環器疾患 |
7万7,888円 |
8万6,086円 |
呼吸器疾患 |
3万6,356円 |
3万723円 |
消化器疾患 |
3万88円 |
3万134円 |
肝・胆・膵疾患 |
7万3,297円 |
7万424円 |
泌尿器疾患 |
4万2,734円 |
7万6,590円 |
生殖器疾患 |
5万3,637円 |
7万8,864円 |
神経疾患 |
6万6,902円 |
5万2,625円 |
眼の疾患 |
2万9,116円 |
1万4,838円 |
耳の疾患 |
2万1,056円 |
1万6,762円 |
歯・口腔疾患 |
3万4,252円 |
3万5,696円 |
筋骨格系疾患 |
5万4,144円 |
2万9,763円 |
皮膚疾患 |
3万5,842円 |
1万9,077円 |
血液・免疫疾患 |
10万3,347円 |
8万3,362円 |
内分泌疾患 |
10万1,942円 |
10万2,826円 |
感染症 |
2万7,647円 |
3万953円 |
寄生虫症 |
2万1,838円 |
1万1,650円 |
損傷 |
1万5,326円 |
1万6,871円 |
腫瘍 |
6万6,524円 |
9万2,466円 |
症状 |
4万7,268円 |
4万3,273円 |
ペットを飼う際には、このような医療費についても考慮することが重要です。医療費を気にすることなく、愛するペットに十分な治療を受けさせたい人には、ペット保険への加入をおすすめします。
ペット保険の加入率は今後も上昇する
日本のペット保険の加入率が、欧州諸国に比べて低い理由は認知の低さをはじめさまざまですが、ペットの医療費には公的な保険制度がありません。検査や手術、入院が必要になった場合、全額自己負担となり数十万円もの請求を受けることもあります。このような高額な医療費に備えるためにも、ペット保険に加入する人は、今後ますます増えていくことでしょう。
オリコンでは、日本最大級の規模で実際の利用者による満足度調査を行い、毎年ペット保険ランキングを発表しています。保険料はもちろん、ペットの種類別や精算方法別などさまざまな視点でのランキングをご確認いただけますので、ぜひ保険会社選びの参考にしてください。
<おすすめのペット保険:オリコン顧客満足度ランキング:ペット保険>