ペット保険は何歳まで入れる?年齢制限や高齢での加入の注意点を解説
この記事では、ペット保険の年齢制限の仕組みや新規加入・更新の条件のほか、高齢ペットでも加入できる保険の探し方、最適な加入タイミング、保険に入る際の注意点についても紹介します。ペット保険の年齢制限の仕組みや新規加入・更新の条件について詳しく解説します。
愛犬・愛猫をはじめ、ペットの医療費に備えたい方や、高齢ペットの保険加入を検討している飼い主さんは、ぜひ参考にしてください。

目次
ペット保険の年齢制限とは?新規加入と更新の条件
犬や猫の場合、9歳未満までとしている取扱会社もあれば、12歳11ヶ月までとしている取扱会社もあります。
また、保険に加入して以降の更新では、毎年更新することで継続できる終身タイプが多くありますが、契約を更新するには新規加入年齢までに保険に加入していなければならないなどの要件があることが一般的です。
また、一定の年齢に達すると高齢ペット向けのシニアプランに自動移行する保険商品もあり、この場合は補償内容や保険料が変更となることがあります。
高齢の犬・猫もOK!シニアでも入れるペット保険の探し方
例えば、通院や入院は対象外で手術費用のみを補償するプランがあります。また、補償割合が通常より低く設定されていることもあります。
ペット保険は何歳から入るべき?おすすめの加入タイミング
下表は、犬と猫の年齢グループ別の上位5疾患です。
年齢別に疾患傾向を見ると、0歳では犬猫ともに消化器疾患が最も多い状況です。これは、身体が未発達で環境変化の影響を受けやすいことが要因です。
犬の場合は、7歳以降に皮膚疾患が目立つようになります。また猫の場合は、年齢が上がるにつれて泌尿器疾患のリスクが高まり、1歳以降では常に上位を占めています。
順位 | 0歳 | 1〜6歳 | 7〜9歳 | 10〜12歳 |
---|---|---|---|---|
1位 | 消化器疾患 | 消化器疾患 | 皮膚疾患 | 皮膚疾患 |
2位 | 皮膚疾患 | 皮膚疾患 | 消化器疾患 | 消化器疾患 |
3位 | 耳の疾患 | 耳の疾患 | 耳の疾患 | 全身性の疾患 |
4位 | 全身性の疾患 | 全身性の疾患 | 全身性の疾患 | 耳の疾患 |
5位 | 筋骨格疾患 | 筋骨格疾患 | 筋骨格疾患 | 眼の疾患 |
参考:「アニコム|家庭どうぶつ白書2024」(どうぶつ種別)2 疾患(大分類単位)別請求割合 をもとに作成
※グループ別は加重平均値での上位5疾患
順位 | 0歳 | 1〜6歳 | 7〜9歳 | 10〜12歳 |
---|---|---|---|---|
1位 | 消化器疾患 | 消化器疾患 | 泌尿器疾患 | 泌尿器疾患 |
2位 | 眼の疾患 | 泌尿器疾患患 | 消化器疾患 | 消化器疾患 |
3位 | 呼吸器疾患 | 皮膚疾患 | 皮膚疾患 | 全身性の疾患 |
4位 | 全身性の疾患 | 眼の疾患 | 全身性の疾患 | 皮膚疾患 |
5位 | 皮膚疾患 | 全身性の疾患 | 眼の疾患 | 呼吸器疾患 |
参考:「アニコム|家庭どうぶつ白書2024」(どうぶつ種別)2 疾患(大分類単位)別請求割合 をもとに作成
※グループ別は加重平均値での上位5疾患
一度病気になると、加入条件が厳しくなる場合や、加入自体が困難になる場合もあるため、早めの検討をおすすめします。
10歳以上の高齢ペットが保険加入する際の4つの注意点
●過去の病歴など告知義務を厳守する
●支払う保険料の総額をシミュレーションする
●年齢は自己判断で決めず獣医師に確認する
●健康状態の変化により継続できない可能性がある
過去の病歴など告知義務を厳守する
高齢ペットの場合、若いペットと比べて治療歴や病歴を持つ可能性が高く、告知事項に該当するケースが増える傾向にあります。
また「治療を受けていたことを忘れていた」、「病気が疑われたけれど認識していなかった」など、失念や認識不足といった理由でも告知義務違反に該当する可能性があるため注意が必要です。
支払う保険料の総額をシミュレーションする
また、高齢で加入する場合は最初から保険料が高く設定されており、さらに年齢とともに保険料が上昇していくため将来的な負担額が大きくなる可能性があります。
保険料の上昇パターンは保険会社によって異なり、1歳ごとに上がる場合もあれば、一定年齢ごとに上がる場合もあります。
総支払保険料が補償内容に見合うかどうか、も慎重に見極めましょう。
年齢は自己判断で決めず獣医師に確認する
血統書やワクチン接種証明書などの書類で生年月日が確認できれば問題ありませんが、保護犬や保護猫を迎え入れた場合など、年齢が不明な場合は、動物病院で獣医師に推定年齢を確認してもらうことが必要です。
事実と異なる申告は告知義務違反となり、契約の取り消しや無効につながる可能性があります。
正確な年齢を把握することは、保険料の算定や加入条件の判定にも影響するため、必ず獣医師による確認を受けるようにしましょう。
健康状態の変化により継続できない可能性がある
しかし、高齢ペットの場合、年齢とともに病気やケガのリスクが高まるため、更新時の審査によっては、継続できない可能性もあることを理解しておく必要があります。
また、重篤な病気や複数の疾患を抱えている場合も、更新時の審査で継続不可と判断される可能性があります。
また、保険に頼り切らず、医療費の貯蓄を行うことも並行して検討しましょう。
年齢による補償も比較!最適なペット保険を見つけよう
最適なペット保険を選ぶためには、ペットの年齢や健康状態、必要な補償内容を総合的に検討することが重要です。若いうちから加入すると、多くの選択肢の中から選ぶことができるうえ、保険料も抑えられるため、早めの検討をおすすめします。
なお、オリコンでは実際にサービスを利用した方にアンケート調査を実施し、「ペット保険 オリコン顧客満足度ランキング」を発表しています。保険料だけでなく、ユーザー満足度からもサービスを比較できるため、保険選びの参考にご活用ください。

監修者松田聡子
明治大学法学部卒。
金融系ソフトウェア開発、国内生保を経て独立系FPとして開業。
企業型確定拠出年金の講師、個人向け相談全般に従事。現在はFP業務に加え、金融ライターとしても活動中。
●保有資格:日本FP協会認定CFP®・DCアドバイザー・証券外務員2種