ペット保険は何歳まで入れる?年齢制限や高齢での加入の注意点を解説

ペット保険は何歳まで入れる?年齢制限や高齢での加入の注意点を解説

ペット保険への加入を検討する際、「何歳まで入れるのか?」という疑問を持つ飼い主さんは多いでしょう。ペット保険には年齢制限があり、高齢になるほど加入が困難になる傾向があります。

この記事では、ペット保険の年齢制限の仕組みや新規加入・更新の条件のほか、高齢ペットでも加入できる保険の探し方最適な加入タイミング保険に入る際の注意点についても紹介します。ペット保険の年齢制限の仕組みや新規加入・更新の条件について詳しく解説します。

愛犬・愛猫をはじめ、ペットの医療費に備えたい方や、高齢ペットの保険加入を検討している飼い主さんは、ぜひ参考にしてください。
松田聡子

監修者松田聡子

金融系ソフトウェア開発、国内生保を経て独立系FPとして開業。
企業型確定拠出年金の講師、個人向け相談全般に従事。現在はFP業務に加え、金融ライターとしても活動中。

mokuji目次

  1. ペット保険の年齢制限とは?新規加入と更新の条件
  2. 高齢の犬・猫もOK!シニアでも入れるペット保険の探し方
  3. ペット保険は何歳から入るべき?おすすめの加入タイミング
  4. 10歳以上の高齢ペットが保険加入する際の4つの注意点
    1. 過去の病歴など告知義務を厳守する
    2. 支払う保険料の総額をシミュレーションする
    3. 年齢は自己判断で決めず獣医師に確認する
    4. 健康状態の変化により継続できない可能性がある
  5. 年齢による補償も比較!最適なペット保険を見つけよう

ペット保険の年齢制限とは?新規加入と更新の条件

ペット保険の年齢制限とは?新規加入と更新の条件

ペット保険は、新規加入可能年齢がペット保険取扱会社により異なります

犬や猫の場合、9歳未満までとしている取扱会社もあれば、12歳11ヶ月までとしている取扱会社もあります。

また、保険に加入して以降の更新では、毎年更新することで継続できる終身タイプが多くありますが、契約を更新するには新規加入年齢までに保険に加入していなければならないなどの要件があることが一般的です。

ペット保険の新規加入・契約継続のイメージ

更新は、多くのペット保険で終身継続が可能となっていますが、更新時の審査結果によっては継続できない場合や、条件付きでの更新となるケースもあります。

また、一定の年齢に達すると高齢ペット向けのシニアプランに自動移行する保険商品もあり、この場合は補償内容や保険料が変更となることがあります。

高齢の犬・猫もOK!シニアでも入れるペット保険の探し方

高齢の犬・猫もOK!シニアでも入れるペット保険の探し方

近年は、ペットの寿命延長や高齢化に対応して、12歳を超えても新規加入できる保険や、年齢制限を設けていないペット保険が登場しています。これらの保険は高齢ペットの飼い主にとって心強い選択肢となっています。

ただし、高齢でも加入できる保険の場合、補償内容に制限があることが一般的です。

例えば、通院や入院は対象外で手術費用のみを補償するプランがあります。また、補償割合が通常より低く設定されていることもあります。
シニアペット向けの保険を探す際は、各社が設定している条件や制限などをしっかり確認しながら、慎重に検討しましょう。

ペット保険は何歳から入るべき?おすすめの加入タイミング

ペット保険は何歳から入るべき?おすすめの加入タイミング

子犬や子猫は免疫力が低く体力もないため、病気にかかりやすい傾向があります。また、家庭内での誤飲やフローリングでの転倒、散歩中のケガなど、思わぬ事故は年齢に関係なく起こり得るため、ペット保険は、若く健康なうちに加入するのが望ましいといえます。

下表は、犬と猫の年齢グループ別の上位5疾患です。

年齢別に疾患傾向を見ると、0歳では犬猫ともに消化器疾患が最も多い状況です。これは、身体が未発達で環境変化の影響を受けやすいことが要因です。

犬の場合は、7歳以降に皮膚疾患が目立つようになります。また猫の場合は、年齢が上がるにつれて泌尿器疾患のリスクが高まり、1歳以降では常に上位を占めています。
                   
犬の年齢グループ別上位5疾患
順位 0歳 1〜6歳 7〜9歳10〜12歳
1位 消化器疾患 消化器疾患皮膚疾患皮膚疾患
2位 皮膚疾患 皮膚疾患 消化器疾患消化器疾患
3位 耳の疾患 耳の疾患 耳の疾患 全身性の疾患
4位 全身性の疾患 全身性の疾患 全身性の疾患 耳の疾患
5位 筋骨格疾患 筋骨格疾患 筋骨格疾患 眼の疾患

参考:「アニコム|家庭どうぶつ白書2024」(どうぶつ種別)2 疾患(大分類単位)別請求割合 をもとに作成
※グループ別は加重平均値での上位5疾患

         
猫の年齢グループ別上位5疾患
順位 0歳 1〜6歳 7〜9歳10〜12歳
1位 消化器疾患 消化器疾患 泌尿器疾患 泌尿器疾患
2位 眼の疾患 泌尿器疾患患 消化器疾患消化器疾患
3位 呼吸器疾患 皮膚疾患 皮膚疾患 全身性の疾患
4位 全身性の疾患 眼の疾患 全身性の疾患 皮膚疾患
5位 皮膚疾患 全身性の疾患 眼の疾患 呼吸器疾患

参考:「アニコム|家庭どうぶつ白書2024」(どうぶつ種別)2 疾患(大分類単位)別請求割合 をもとに作成
※グループ別は加重平均値での上位5疾患

このように、年齢によってかかりやすい病気の傾向は変わりますが、ペットが若いうちに、つまり保険の選択肢が多く保険料も比較的安いうちに備えることが重要です。

一度病気になると、加入条件が厳しくなる場合や、加入自体が困難になる場合もあるため、早めの検討をおすすめします。

ペットの年齢に応じて、加入できる保険が限られる

10歳以上の高齢ペットが保険加入する際の4つの注意点

10歳以上の高齢ペットが保険加入する際の4つの注意点

10歳以上の高齢ペットが保険に加入する際は、以下の4つの注意点を理解しておくことが重要です。
<高齢ペットが保険に加入する際の注意点>
●過去の病歴など告知義務を厳守する
●支払う保険料の総額をシミュレーションする
●年齢は自己判断で決めず獣医師に確認する
●健康状態の変化により継続できない可能性がある
それぞれについて、詳しく解説していきます。

過去の病歴など告知義務を厳守する

ペット保険に加入する際は、ペットの現在の健康状態や既往歴などを正確に申告する「告知義務」があります。

高齢ペットの場合、若いペットと比べて治療歴や病歴を持つ可能性が高く、告知事項に該当するケースが増える傾向にあります。

告知義務に違反した場合、つまり申告漏れや虚偽の申告をした場合は深刻な結果を招きます。保険金が支払われないだけでなく、契約自体が解除される可能性もあります。

また「治療を受けていたことを忘れていた」、「病気が疑われたけれど認識していなかった」など、失念や認識不足といった理由でも告知義務違反に該当する可能性があるため注意が必要です。
既往歴次第では、加入を断られたり、特定の疾患や部位を補償対象外とする条件付きでの加入になる場合もありますが、正確な告知を行うことが契約の基本となります。

支払う保険料の総額をシミュレーションする

ペット保険は、一般的に年齢が上がるにつれ保険料が高くなっていく仕組みになっています。

また、高齢で加入する場合は最初から保険料が高く設定されており、さらに年齢とともに保険料が上昇していくため将来的な負担額が大きくなる可能性があります。

例えば、加入年齢が5歳と10歳では、月額保険料は倍以上違う場合もあります。

保険料の上昇パターンは保険会社によって異なり、1歳ごとに上がる場合もあれば、一定年齢ごとに上がる場合もあります。
高齢ペットの保険加入を検討する際は、現在の保険料だけでなく、将来の保険料総額もシミュレーションし、事前に確認しておくことが重要です。

総支払保険料が補償内容に見合うかどうか、も慎重に見極めましょう。

年齢は自己判断で決めず獣医師に確認する

ペット保険に加入する際は、補償開始日時点での満年齢を正確に申告する必要があります。

血統書やワクチン接種証明書などの書類で生年月日が確認できれば問題ありませんが、保護犬や保護猫を迎え入れた場合など、年齢が不明な場合は、動物病院で獣医師に推定年齢を確認してもらうことが必要です。

飼い主が自己の判断だけで生年月日を決めてはいけません

事実と異なる申告は告知義務違反となり、契約の取り消しや無効につながる可能性があります。
獣医師は歯の状態、体格、毛艶、身体の動きなどを総合的に判断してペットの推定年齢を判断します。

正確な年齢を把握することは、保険料の算定や加入条件の判定にも影響するため、必ず獣医師による確認を受けるようにしましょう。

健康状態の変化により継続できない可能性がある

ペット保険の更新は、基本的に1年ごとで、多くの保険では終身継続が可能とされています。

しかし高齢ペットの場合、年齢とともに病気やケガのリスクが高まるため、更新時の審査によっては、継続できない可能性もあることを理解しておく必要があります。

特に慢性疾患に罹患した場合、継続的な治療が必要となるため保険会社にとってリスクが高くなり、更新を断られるケースがあります。

また、重篤な病気や複数の疾患を抱えている場合も、更新時の審査で継続不可と判断される可能性があります。
終身継続可能と謳われていても、実際には健康状態や治療歴によって更新できない場合があることを念頭に置き、加入時には更新条件についても詳しく確認しておくことが大切です。

また、保険に頼り切らず、医療費の貯蓄を行うことも並行して検討しましょう。

年齢による補償も比較!最適なペット保険を見つけよう

ペット保険の年齢制限は保険会社によって大きく異なり、一般的に8歳から12歳程度で新規加入が制限される傾向にあります。高齢ペットでも加入できる保険は存在しますが、補償内容に制限があったり、保険料が高額になったりする場合があります。

最適なペット保険を選ぶためには、ペットの年齢や健康状態、必要な補償内容を総合的に検討することが重要です。若いうちから加入すると、多くの選択肢の中から選ぶことができるうえ、保険料も抑えられるため、早めの検討をおすすめします

なお、オリコンでは実際にサービスを利用した方にアンケート調査を実施し、「ペット保険 オリコン顧客満足度ランキング」を発表しています。保険料だけでなく、ユーザー満足度からもサービスを比較できるため、保険選びの参考にご活用ください。
松田聡子

監修者松田聡子

明治大学法学部卒。
金融系ソフトウェア開発、国内生保を経て独立系FPとして開業。
企業型確定拠出年金の講師、個人向け相談全般に従事。現在はFP業務に加え、金融ライターとしても活動中。
●保有資格:日本FP協会認定CFP®・DCアドバイザー・証券外務員2種

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