窓口精算ができるペット保険とは?メリットや特徴について解説
本記事では、窓口精算ができるペット保険と、後日精算が必要なペット保険との違いや、窓口精算のメリット・デメリットなどについてご紹介します。ペット保険選びの参考にしてください。
■窓口精算とは窓口で自己負担のみ支払う精算方法
■窓口精算できるペット保険
・アイペット損害保険
・アニコム損害保険
■窓口精算の流れ
1. 動物病院でペット保険証を提示する
2. 動物病院が保険の有効性を確認
3. 負担割合に応じた金額を支払い
■窓口精算のメリット
・自己負担額だけの支払いで済む
・請求手続きが不要
・窓口精算のデメリット
・利用回数制限がある
・窓口精算に対応している動物病院が限られる
■窓口精算のペット保険がおすすめの飼い主とは?
・保険金請求の手間をなくしたい
・診療費を全額用意することが難しい
■窓口精算できるペット保険を比較検討して選ぼう
窓口精算とは窓口で自己負担のみ支払う精算方法
人間が病院にかかるときは、健康保険証を窓口に提出することで、自己負担額が1〜3割になるため、全額を立て替えて支払う必要はありません。
ペット保険の窓口精算を利用すれば、この仕組みと同じことをペットの診療費で行えます。例えば、「免責金額なし・70%補償・窓口精算可能」のペット保険に加入している人のペットが動物病院で治療を受け、診療費が1万円かかったとしましょう。このとき、窓口で支払う金額は自己負担分の3,000円だけです。
診療費の精算には窓口精算のほかに、後日精算という方法もあります。後日精算の場合、動物病院窓口では保険に加入していない飼い主と同じように、診療費の全額を支払わなければなりません。後日、診療報酬明細書などの必要書類をそろえて保険会社に提出し、保険金を受け取ります。
後日精算は、すべてのペット保険が対応している精算方法ですが、窓口精算は限られた保険会社でしか利用できません。なお、窓口精算ができるペット保険に加入していても、保険証を忘れた場合はいったん窓口で診療費の全額を支払うことになります。その後、後日精算と同様の手続きを取れば保険金が支払われます。
窓口精算できるペット保険
アイペット損害保険
「うちの子」は、通院・入院・手術を補償しており、70%補償プランと50%補償プランの2種類から保険料とのバランスを考えて契約できます。比較的保険料の値上がりがゆるやかで、犬は12歳、猫は9歳から保険料が定額になるという点もメリットでしょう。保険料はペットの年齢や補償割合などに応じて変わり、犬は月額で2,480〜1万5,650円、猫は月額で2,400〜4,990円です。
■窓口精算に対応しているペット保険の特徴:アイペット損害保険
補償割合 | 50%・70% |
免責金額 | なし |
補償制限(50%) | 通院・入院:1万2,000円/日(各年22日まで) |
補償制限(70%) | 通院:1万2,000円/日(年22日まで) |
窓口精算対応動物病院 | 5,953件(2024年4月1日現在) |
犬の月額保険料 | 2,480〜1万5,650円 |
猫の月額保険料 | 2,400〜4,990円 |
※月額保険料は、アイペット損保HPに記載の「うちの子」保険料の最低額と最高額を記載しております。
アニコム損害保険
「どうぶつ健保ふぁみりぃ」は、ウサギやフェレットなど犬・猫以外のペットも加入でき、通院・入院・手術を補償しています。「どうぶつ健保しにあ」は8歳以上の高齢の犬・猫の入院と手術に備えるペット保険で、いずれも補償割合50%と70%プランがあります。保険料は年齢や補償割合、犬種に応じて、犬は月額で2,340〜12,940円、猫は1,010〜6,360円です。
■窓口精算に対応しているペット保険の特徴:アニコム損害保険
補償割合 | 50%・70% |
免責金額 | なし |
補償制限(50%) | 通院・入院:1万円/日(各年20日まで) |
補償制限(70%) | 通院・入院:1万4,000円/日(年20日まで) |
窓口精算対応動物病院 | 6,851件(2023年12月31日現在) |
犬の月額保険料 | 2,340〜12,940円 |
猫の月額保険料 | 1,010〜6,360円 |
※月額保険料は、アニコム損保HPに記載の「どうぶつ健保ふぁみりぃ」「どうぶつ健保しにあ」保険料の最低額と最高額を記載しております。
窓口精算の流れ
1. 動物病院でペット保険証を提示する
2. 動物病院が保険の有効性を確認
3. 負担割合に応じた金額を支払い
なお、ペット保険証を忘れてしまった場合や、ペット保険証が到着する前にペット保険を利用したい場合は、いったん全額を動物病院窓口で支払う必要があります。その場合は、後日保険会社に保険金の請求をしてください。
窓口精算のメリット
自己負担額だけの支払いで済む
「10万円」といった高額の診療費の支払いを求められた際に、なんのためらいもなく支払いができる人はそれほど多くありません。一度病気になると継続して治療しなければならないことも少なくないでしょう。入院と手術をした後、服薬と定期的な通院を続けるといったケースでは、継続してまとまった診療費がかかり続けることになります。
後日精算でも受け取れる保険金の額は変わりませんが、申請から受け取りまでには半月から1ヵ月程度かかることもあるため、継続した支払いが発生した場合、負担が大きくなる可能性があります。
保険金請求手続きが不要
窓口請求のペット保険なら、診察を受けて支払いを行う時点で精算が完了するため簡単です。後々に手続きを残すことなく、その場で保険金の請求までが完了するのは、窓口精算の大きなメリットといえるでしょう。
窓口精算のデメリット
利用回数制限がある
例えば、手術回数の制限は年2回がほとんどです。年に3回以上手術をした場合、3回目以降の手術は全額自己負担となります。仮に、1回目に利用した手術の費用が少額で、3回目が高額であったとしても、回数制限がある場合は利用できません。
なお、通院や入院は「回」あたりではなく「日」あたりで設定されています。日帰り入院は「1日」、1泊2日であれば「2日」です。
窓口精算に対応している動物病院が限られる
窓口精算に対応している動物病院は、ペット保険会社のWebサイトなどで確認できます。自宅の最寄りの動物病院や、普段利用している動物病院の対応可否について、ペット保険の契約前に確認しておきましょう。
窓口精算のペット保険がおすすめの飼い主とは?
保険金請求の手間をなくしたい
窓口精算のペット保険の最も大きなメリットは、保険金請求の必要がない点です。保険金請求手続きは、アプリなどから診療報酬明細書の写真を送るだけで完了するペット保険もありますが、郵送が必要な場合も多く、手間がかかります。
書類の郵送やアプリ上からの手続きなどを後回しにすると、せっかくペット保険に入っているのに、保険金がなかなか受け取れません。また、仕事や家事で忙しい人にとっては「保険金請求をしなければいけない」という状況自体が負担に感じられることもあるでしょう。
診療費を全額立替払いすることが難しい
ペット保険は、ペットの高額な診療費などに備えるための保険です。しかし、後日精算のペット保険は、いったん窓口で診療費の全額を支払わなければいけません。たとえ後から保険金が支払われるとしても、高額な診療費の全額を立て替えておくのは難しいという人もいるでしょう。
窓口精算ができるペット保険なら、立替払いは不要で、最初から自己負担分のみの支払いとなるため、資金繰りがしやすいです。
近年、クレジットカードやコード払いなど、現金を使わない生活をしている人が増えており、そもそも手元に多額の現金がないことも珍しくありません。しかし、動物病院ではキャッシュレス決済が利用できないことがあります。現金を使う生活をしていない人にとっても、現金の利用を抑えられる窓口精算のペット保険はメリットがあるといえます。
窓口精算できるペット保険を比較検討して選ぼう
ペット保険には多くの種類があります。窓口精算が絶対の条件ではないときは、後日精算の保険も合わせて比較し、それぞれのご家庭に合った保険を見つけましょう。
オリコンでは、日本最大級の規模で実際の利用者による満足度調査を行い、毎年「ペット保険 オリコン顧客満足度ランキング」を発表しています。保険料はもちろん、ペットの種類別や精算方法別など、さまざまな視点でのランキングをご覧いただけますので、ぜひペット保険会社選びの参考にしてください。
■ペット保険 オリコン顧客満足度ランキング|動物保険|クチコミ比較
募2404-023(26.04)