鳥類はペット保険に入るべき?よくある病気や寿命、注意点を解説
万が一のとき、ペット保険に加入していれば、診療費の一部または全部を補償してもらうことができますが、犬や猫と違って、鳥類もペット保険に加入することができるのでしょうか。
この記事では、鳥類がかかりやすい病気と平均寿命のほか、実際に飼うときのポイントやペット保険の使い方を解説します。
目次
鳥類も入れるペット保険
しかし、数は少ないものの、鳥類を対象としたペット保険を提供する保険会社はあります。万一のときのために加入しておくと安心です。
なお、繁殖や売買などのビジネス目的で鳥類を飼っている場合は、ペット保険の対象外です。
鳥類の診療費はどれくらい?
「アニコム 家庭どうぶつ白書2019」によると、0〜2歳までの鳥類の平均年間診療費は6,000〜8,000円未満程度。しかし、3〜4歳になると1万5,000円前後になり、5歳では3万4,000円程度にまで跳ね上がります。各種検査や手術が加わると、さらに高額になる場合もあるでしょう。
インコや文鳥の寿命はおよそ5〜10歳といわれますから、かわいいペットと長く過ごすためには、それなりの出費があることを覚悟しておく必要があります。
■鳥の年齢別の平均年間診療費
よくある鳥類の病気
感染症
・メガバクテリア症(AGY)
・サーコウイルス症(PBFD)
・セキセイインコのヒナ病(BFD)
・オウム病(鳥クラミジア症)
・ロックジョー症
・カンジダ症
・疥癬症 など
消化器疾患
・胃炎
・そのう炎
・腺胃拡張症候群 など
そのほかの疾患
また、腎機能の低下によって高尿酸血症になり、痛風発作を起こすこともあります。痛風はインコ類に多く、脚の関節に強い痛みが生じることから、止まり木に止まらない、止まり木からよく落ちるなどの行動が見られるようになります。
・毛引き症(自咬症)
・卵詰まり
・痛風 など
主な鳥類の特徴と平均寿命
また、鳥類もほかの動物と同じく、高齢になるにつれて病気やケガのリスクが高まります。その分、診療費も高額になっていくため、ペット保険は若いうちに加入を検討することをおすすめします。
ここでは、日本でペットとして飼育されている主な鳥種の特徴と、その平均的な寿命を紹介します。
セキセイインコ
体温が平均42℃と高いため、1歳未満の幼鳥期と7歳以上の高齢期は25〜30℃くらい、それ以外は20〜25℃くらいがインコにとって快適な室温です。寒さが苦手なので、冬は風邪を引かないよう、ヒーターなどで温度管理してください。平均寿命は5〜10年です。
コザクラインコ
また、セキセイインコと同様に寒さに弱いため、冬の寒さ対策は不可欠です。平均寿命は10〜15年です。
文鳥
体温が高く寒さに弱いのはインコと同じ。冬場はヒーターを使い、冷え込む朝晩はケージをカバーで覆うなどの寒さ対策を施しましょう。平均寿命は8〜10年です。
オカメインコ
一方で、臆病な性質もあわせ持ち、普段聞きなれない大きな物音がしたときや、地震や雷などの災害時には、「オカメパニック」と呼ばれる状態に陥ることもあるので注意が必要です。この状態になると、ケージの中や室内をかなり激しく動き回り、時には大きなケガにもつながります。オカメパニックが起こったら、穏やかに声をかけ続けることで、様子が落ち着くのを待ちましょう。
平均寿命は15〜20年ですが、30年生きた個体もいるといわれます。
ヨウム
人が快適に過ごせる室温で飼育可能ですが、個体差もあるので調整は必要です。平均寿命は40〜60年と、かなり長生きします。
コンゴウインコ
室温は人が快適に過ごせる程度で飼育できます。とても大きな声で鳴き、人の言葉をまねしておしゃべりすることもあるようです。平均寿命は40〜50年という、長命な鳥種です。
鳥類が健康的に過ごすための注意点
適度な運動をさせる
ただし、放鳥をする際は、下記のような点に注意してください。
・窓やドアを閉め、外に出て行かないようにする
・ほかのペットと同時に放さない
・有毒物質や口にしてはいけないものはしまっておく
・排便で汚されないよう、汚したくないものにはカバーをかけておく
・様子を見守り、危険がないように気を付ける
適切な室温と体温管理を行う
有害物質の誤飲に注意する
また、インコ類はくちばしの力が強く、金属をかじって重金属中毒を起こすことがあります。放鳥する際には特に注意が必要です。
・チョコレート
・アボカド
・ネギ類
・アルコール類
・コーヒー
・亜鉛
・観葉植物
・たばこ など
フォージングでストレスを発散させる
そこで、より自然に近い能力をペットに発揮してもらうため、エサを封入した「フォージングトイ」で遊ばせるのがフォージングです。
フォージングは放鳥の際に行いますが、有害物質の誤飲や排便による汚れを避けられるよう、事前に準備しておきましょう。
鳥類のペット保険に入る際の注意点
保険金の受け取り方は希望どおりか
窓口精算は、保険会社が発行した保険証を動物病院の窓口で提示して、自己負担分のみを支払う方法で、人間の健康保険と同じやり方です。一方の後日精算は、動物病院で診療費の全額を支払った後で、保険会社に保険金を請求する方法です。
窓口精算のほうが手間はかからず、負担感が少ないというメリットがありますが、保険料は割高になりますし、窓口精算に対応していない動物病院もあります。
ペット保険を選ぶ際にはメリット・デメリットを見比べながら、どちらが良いか検討することが大切です。
窓口精算、後日精算については、下記の記事をご覧ください。
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ペット保険の請求方法は?流れと請求方法で変わるメリットを解説
加入の条件が合致しているか
特にペットは、高齢になるほど病気のリスクが高まるため、加入できる年齢が定められています。ですから、ペット保険に加入するなら、年齢が若いうちに加入するのがおすすめです。
・鳥種がペット保険の対象になっている
・新規加入の年齢が上限を超えに達していない
・健康体であること
・継続の場合は、継続対象の年齢である
・補償の対象外となる要素に該当しない など
●関連記事:
知っておきたいペット保険の加入条件!治療中や病気でも入れる?
支払い条件や補償の内容は適切か
こうした細かな点をないがしろにしてしまうと、いざというときに「保険金が支払われない」ということにもなりかねません。そうしたことのないよう、しっかりチェックして検討してください。
・通院、入院、手術の補償限度額
・治療日数と回数の限度
・一部補償の場合の自己負担額(補償割合)
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ペット保険の補償内容はどこまで?種類と注意点について解説
ペット保険で補償されない治療もある
どこまで補償されるのか、どこから補償されないのかを、事前によく調べておくことが肝心です。
大切な家族である鳥を守るため、ペット保険への加入を
もしも体の状態や行動におかしな点があれば、早めに動物病院を受診しましょう。同時に、万一に備えて、ペット保険の加入を検討するのがおすすめです。
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