爬虫類のペット保険はどうする?かかりやすい病気や注意点を解説
ここでは、カメやトカゲなどの爬虫類がかかりやすい病気と、爬虫類を対象にしたペット保険に入る際の注意点、選び方のポイントを解説します。
目次
ペット保険とは?
こうした負担を軽減するために作られたのが、民間のペット保険です。ペットが病気やケガのために診療を受けた場合、その費用をあらかじめ決めた範囲で補償してくれる仕組みです。
ペット保険については、下記の記事をご覧ください。
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ペット保険とは?補償内容や選ぶポイントを解説
爬虫類向けのペット保険も増えている
一般的なペット保険は犬と猫が対象のものが多いですが、あまり手がかからないエキゾチックアニマルの人気は年々高まっており、これらを対象にしたペット保険も増えているようです。
エキゾチックアニマルには、カメやトカゲなどの爬虫類のほか、犬と猫以外の哺乳類、鳥類など幅広い種類の動物が含まれます。そのため、同じエキゾチックアニマルに区分される動物であっても、種類によっては加入条件や保険料などが違うケースもあります。
よくある爬虫類の病気
こうした違いもあって、爬虫類の種類によってかかりやすい病気も異なります。ここでは、主な爬虫類の種類ごとに、かかりやすい病気についてご紹介します。
カメがかかりやすい病気
また、カメの成長と健康管理には日光浴が欠かせません。十分な日光をあてられない場合には、紫外線ライトとタイマーを組み合わせ、自然に近い環境を整える必要があります。こうした飼育環境をきちんと管理できないと、さまざまな病気のリスクが高まります。
水カビ症とは、カメの甲羅や皮膚に、白くモヤモヤしたカビが発生する感染症です。水棲カメ、特に抵抗力の弱い幼いカメが感染することが多いようです。
気温・水温が適切でなかったり、十分な日光浴ができなかったりすると、カメの抵抗力が下がり、普段は問題にならない細菌やカビに感染して発症します。甲羅に感染すると感染部位に赤みが表れ、さらに進むと甲羅がはがれてしまうこともあるので注意が必要です。
・くる病
くる病(代謝性骨疾患)とは、日光浴が不十分で紫外線を浴びられないことや、ビタミンD3、カルシウムなどの栄養素の不足によって起こる発育不全です。孵化して1年未満の幼い個体がかかりやすく、甲羅がやわらかくなったり、骨が曲がって歩行困難になったりします。カメだけでなく、爬虫類全般に見られます。
エサの栄養バランスを整えたり、日光浴ができない場合は紫外線ライトを活用したりと、飼育環境の整理によって予防できます。
・呼吸器感染症
呼吸器感染症とは、細菌やウイルスの感染によって、肺などの呼吸器に炎症が起こる病気です。呼吸がしにくくなり、低酸素状態になりますが、カメは低酸素の症状が出にくく、飼い主が気づいたときにはかなり症状が進んでいるケースが多く見られます。
水棲カメなのに水に入りたがらない、口を開けて呼吸しているといった様子が見られたら、呼吸器感染症のおそれがありますので、すぐに動物病院を受診してください。
・卵塞症
卵塞症(らんそくしょう)は、「卵詰まり」などともいわれる病気です。本来なら産卵されるはずの卵が体内で詰まり、ほかの臓器を圧迫してしまう症状で、カメ以外の卵生の動物でも起こります。
卵が物理的に大きすぎたり、栄養や飼育環境の問題によって起こったりと、原因はさまざま。卵塞が起こると、食欲不振や排便減少、下半身の麻痺などの症状が見られます。
トカゲがかかりやすい病気
過剰なストレスを与えないよう、飼育環境に配慮も必要で、飼育環境によっては、下記で紹介する脱皮不全や感染症のリスクが高まります。
トカゲが脱皮をする際に、全身の皮がむけきらず、体の一部に脱皮殻が残ってしまう状態のことを、脱皮不全といいます。この状態が長く続くと、その部分に壊死が起こり、生命の危険にさらされてしまいます。
過度の乾燥など、飼育環境によって起こることもあれば、前述したくる病の症状として表れる場合もあり、注意が必要です。
・呼吸器疾患
トカゲも肺炎などの呼吸器疾患を起こすことがあります。気温の急激な変化が原因になりやすく、呼吸器疾患が起こると、口を開けて苦しそうに呼吸するようになります。
症状が進むと深刻化しますので、できるだけ早く動物病院を受診してください。
・細菌感染症
細菌感染症とは、トカゲの体の内外で細菌が増殖してしまった状態です。呼吸器や消化器の炎症の原因になりますし、カビの一種である真菌が皮膚で増殖することもあります。
この場合、感染によって炎症が進行すると、感染部位を切除しなくてはならなくなることも。そのため、異常を見つけたら、できるだけ早く対処することが肝心です。
ヘビ、イグアナなどがかかりやすい病気
マウスロットとは口内炎のことで、爬虫類全般に見られる病気です。マウスロットになると、食欲不振や出血、膿の塊ができる、口が開きっぱなしになるなど、明らかな異常が表れます。
飼育環境が不衛生だったり、エサを与えるときに口の中を傷つけてしまったりすることで起こります。
・拒食
爬虫類の多くは、人間がイメージする以上に繊細です。そのため、輸入時のように慣れない環境に長時間置かれたり、本来生息している環境と異なる温度や湿度で飼われたりすると、ストレスのために拒食を起こすことがあります。
拒食は栄養低下、さらには免疫力の低下を招き、病気のリスクを高めます。環境を整備する場合は優先順位をつけて、少しずつ段階的に行うようにしましょう。
・寄生虫
皮膚に寄生する線虫やダニは、寄生された個体だけでなく、ほかの個体にも寄生が広がるリスクがあるので、すぐに隔離するなど早急な対策が必要です。
また、体内の寄生虫は、野生の昆虫をエサとして与えている場合によく見られます。この場合は、昆虫を一度冷凍し、解凍してから与えることで、寄生のリスクを下げることができます。
爬虫類のペット保険に入る際の注意点
種類によっては補償対象外の爬虫類もある
まずは、自分が飼っているペットは補償対象になっているのかを確認しておきましょう。「これから爬虫類を飼いたい」という場合なら、ペット保険が用意されている種類を購入するというのもひとつの方法です。
補償の対象外となる項目もある
次に挙げる項目は、病気やケガの治療とはいえないため、補償対象外となるのが一般的です。くれぐれも注意してください。
・健康診断
・ワクチン接種
・去勢・避妊手術
・妊娠・出産に関わる費用 など
ペット保険の補償内容については、下記の記事をご覧ください。
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ペット保険の補償内容はどこまで?種類と注意点について解説
ペット保険でチェックすべき項目は?
保険料、補償割合
補償割合は、動物病院で支払った金額のうち、どれほどの割合で補償するかを決める数値で、50%、70%、100%などと選択できるのが一般的です。補償割合が高ければ病院での支払い負担が小さくなりますし、反対に低ければ保険料を安く抑えることができます。保険料や補償内容を見比べながら選んでください。
支払い額や支払い回数の限度
限度額や限度回数が大きければ安心ですが、その分保険料は高くなります。ですから、補償内容や保険料とのバランスを考えながら選ぶことが大切です。
年齢上限
なおペット保険の契約期間は1年で、そのたびに更新(継続)するのが一般的ですが、更新の際も年齢上限が設けられていることがありますから注意が必要です。
精算方法
窓口精算のほうが手間はかからず、負担感が軽いのですが、対応していない病院があることや保険料が高くなるといったデメリットもあります。
窓口精算、後日精算については、下記の記事をご覧ください。
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ペット保険の請求方法は?流れと請求方法で変わるメリットを解説
大切な家族である爬虫類を守るため、ペット保険への加入を
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