家財保険の相場はいくら?主な補償対象や保険料の抑え方を解説
家具や家電といった「家財」への損害を補償するには、火災保険の中でも家財を補償対象とする家財保険に加入する必要があります。
家財保険の保険料は年間数千円程度の場合が多いですが、補償を受けたい家財の金額に応じて変動します。
保険金額は契約者自身が決める必要があるため、補償対象や保険金額の考え方について知っておくことが大切です。
そこで、家財保険の補償対象や保険料の相場のほか、保険料を抑えるポイントなどについて、詳しく見ていきましょう。

監修者AFP/2級FP技能士 吉田祐基
ライター・編集者。お客様向けの会報誌や、記事、Webサイト、PDF資料といった各種コンテンツ制作のディレクション業務ほか、Webメディアの運営を担当。
目次
家財保険とは家財の損害を補償する保険
このうち、家財を補償する契約が家財保険です。
一般的に、持ち家であれば建物の補償と家財の補償をセットで契約するケースが多いでしょう。
一方、賃貸物件に住んでいる場合、家財保険に加入することで、家具や家電の損害に備えられます。
家財保険では、火災、水災、落雷、盗難など、さまざまな要因による家財の損害が補償対象となります。
マンションの上階からの水漏れなどによる損害も補償範囲に含まれるため、加入しておくと安心です。
家財保険の補償対象と補償されるケース
ただし、観葉植物などの損害については補償を受けられません。
また、損害を受けた理由によっても、補償対象外になることがあります。
家財保険の補償の対象と、補償されるケースは下記のとおりです。
家財保険の補償対象
家財保険の主な補償対象
- タンスやベッドなどの家具
- 電子レンジやテレビ、パソコンなどの家電
- 衣類や食器、アクセサリー、時計などの生活用品
- 自転車
- 貴金属、美術品
家財保険で補償されるケース
家財保険で補償される主なケース
- 火災、落雷
- 風災(台風、竜巻など)
- 水災(豪雨、高潮など)
- 豪雪、雪崩
- 水漏れ(給排水管のトラブルなど)
- 外部からの飛来、衝突(車の衝突など)
- 盗難
一方、下記のようなケースでは家財保険による補償を受けられません。
家財保険で補償されない主なケース
- 地震、津波、噴火による損害
- 戦争、暴動などによる損害
- 経年劣化による損害
- 家財を屋外に出していたときの盗難
なお、地震による損害は、地震保険に加入することでカバーすることができます。
家財保険の保険金額の決め方
設定する際のポイントは、保有している家財の合計金額を保険金額にすることです。
このようにすることで、家財が損害を受けた際、無理なく買い替えることができるでしょう。
なお、家財によっては、いくらするかがわからない場合があります。
そのような場合は、保険会社が公開している目安などを参考にするのもおすすめです。
家財保険の「保険金」と「保険料」の相場
世帯人数別に、20代、30代、40代、50代の保険金と、年間保険料の相場を見ていきましょう。
■単身世帯における家財保険の保険金・保険料の相場
世帯主の年代 | 保険金 | 年間保険料 |
20〜50代 | 300万〜700万円 | 3,500〜4,000円 |
世帯主の年代 | 保険金 | 年間保険料 |
20代 | 500万円 | 4,000円 |
30代 | 700万円 | 4,500円 |
40代 | 900万円 | 5,000円 |
50代 | 1,000万円 | 5,500円 |
世帯主の年代 | 保険金 | 年間保険料 |
20代 | 700万円 | 4,500円 |
30代 | 800万円 | 5,000円 |
40代 | 1,000万円 | 5,500円 |
50代 | 1,100万円 | 6,000円 |
実際に家財保険に加入した場合の保険金と保険料は、家の広さ、ライフスタイルによって異なるでしょう。
世帯主の年代や世帯人数が同じだからといって、相場どおりの金額になるとは限りません。
例えば、同じ単身世帯でも、3LDKの戸建て住宅に住み、高額な家具やブランドもののバッグなどを多数保有している人と、コンパクトなワンルームで物を増やさない暮らしをしている人では、必要となる保険金額が大きく異なります。
保険料も、契約する保険会社によって差がありますし、戸建てかマンションか、賃貸か持ち家かといった違いによって異なるのが一般的です。
複数の保険会社で見積もりを取って比較すると、最適な保険を見つけやすいでしょう。
家財保険の保険料の抑え方
とはいえ、必要な補償を確保できなくては家財保険に加入する意味がなくなってしまうため、注意が必要です。
ここでは、家財保険の保険料の抑え方について解説します。
保険金額は、家財を買い直すのに必要な金額にとどめる
保険会社によっては、家族の人数や年代をもとに、保険金額の目安を教えてくれる場合があります。
しかし、あくまでも目安であるため、ライフスタイルに応じた金額をもとに過不足なく設定することが大切です。
家財保険の保険金額は、あえて低めに設定することもできます。
「高額な家財を保有しているものの、補償は当座の生活に必要な分だけでいい」といった場合は、実際よりも補償金額を低めに設定すれば、保険料を抑えることが可能です。
免責金額を設定する
免責金額とは、損害の一定額については契約者が自己負担するものとして設定する金額のことです。
免責金額を設定すると、家財の損害があった場合、受け取れる保険金は少なくなってしまいます。しかし、その分保険料を低く抑えることができるのです。
免責金額を設定したほうがいいかどうかや、免責金額をいくらにするかは、預貯金の額などに応じて異なるため、保険料と補償のバランスを考えて検討しましょう。
家財保険の相場を知り、万一の事態に備えて加入しよう
家電や生活用品を買い直すための費用をカバーするために、家財保険に加入するのがおすすめです。
家財保険の保険料は保険金額によって異なりますが、相場は1年で数千円程度です。
持ち家の場合はもちろん、賃貸であっても万一の事態に備え、家財保険への加入を検討しましょう。
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監修者AFP/2級FP技能士 吉田祐基
ライター・編集者。編集プロダクションで、Web・紙媒体問わず主に金融系コンテンツの制作を担当後、HRテック企業に制作ディレクターとして入社。お客様向けの会報誌や、記事、Webサイト、PDF資料といった各種コンテンツ制作のディレクション業務ほか、Webメディアの運営を担当。