まとまったお金を運用して増やすには?運用方法やポイントを紹介

まとまったお金を運用して増やすには?運用方法やポイントを紹介

低金利が続く現在において、預貯金では資産を効率的に増やすことは難しい状況です。定期預金や満期保険金、相続資産、退職金などでまとまったお金が手に入ったら、資産運用で効率的に増やすことを検討したいものです。しかし、資産運用になじみがなく、「何から始めたらいいのかわからない」という人もいるのではないでしょうか。

今回は、まとまったお金を運用する際におすすめの方法やポイントおすすめの資産運用方法などについて解説します。知っておきたい税制優遇制度についてもご紹介しますので、ぜひ参考にしてください。

まとまったお金を資産運用するなら一括投資か積立投資

まとまったお金で資産運用をするには、「一括投資」と「積立投資」の2つの選択肢があります。まずは、それぞれの特徴について見ていきましょう。

一括投資

一括投資とは、まとまったお金を一度のタイミングで投資に回す方法です。購入時の価格よりも金融商品の価格が上昇すれば、資産総額を大きく増やすことが可能です。手元にある資金を余さず運用に回し、できるだけ早くリターンを得たいと考えている人には一括投資が向いています。

また、金融商品の中には、購入価格が一口数十万円するような高額な商品もあります。まとまった資金があれば、高額な商品に一括投資をし、大きなリターンを狙うことも不可能ではありません。ただし、金融商品の価格が大きく下落する際のリスクが大きい点には注意が必要です。

積立投資

積立投資とは、定期的に一定額を投資に回す方法です。積立投資は一括投資に比べて一回の購入金額が小さいため、一部の金融商品の価格が下落しても総資産に与えるダメージが小さくなることが特徴です。

積立投資の初期段階では、投資の総額が少ないため大きく資産を増やすのは難しいですが、投資期間が長くなり総資産が高額になるにつれ、資産が増えやすくなっていきます。一括投資よりもリスクを抑えて運用できますが、価格が上昇した際の恩恵は限定的です。手元の資金を一度に投資することに抵抗がある人や、できるだけリスクを抑えて投資したい人には、積立投資が向いているでしょう。

下図は、100万円を一括投資と積立投資で運用した場合の元本と値動きを示したものです。
■一括投資と積立投資の元本と値動きのイメージ

一括投資と積立投資の元本と値動きのイメージ

上の図からわかるように、一括投資では値動きが激しく、時には大きな利益や損失が生じる可能性があります。一方、積立投資では値動きの幅が比較的小さく、運用期間が長くなるにつれて利益が出やすく、運用が安定する様子がわかります。

まとまったお金で一括投資をするメリット

まとまったお金で一括投資をすると、上昇局面で大きなリターンが狙えたり、短期的に複利効果を得られたりといったメリットがあります。下記で詳しく解説します。

上昇局面で得られるリターンが大きい

一括投資は、相場の上昇局面において大きなリターンを得られる可能性が高いことがメリットです。上昇局面とは、経済状況の好転や企業の業績向上などを背景として、相場が一定期間にわたって上昇を続ける状況のこと。

相場の上昇は保有している金融資産の価格の上昇にもつながるため、まとまったお金を一気に投資している一括投資では、得られるリターンが大きくなります。相場が低調なタイミングで投資をし、その後上昇に転じれば、短期間で大きな利益を得ることも可能です。

短期間で複利効果を得やすい

短期間で複利効果を得やすいことも、一括投資のメリットです。複利効果とは、資産運用で得た利益を元本に加えて再投資することによって、利益が利益を生む効果のこと。複利効果は、元本が大きければ大きいほど、また時間が経過すればするほど強力になります。

一括投資では、初期投資の段階で大きな元本を運用に回すため、それによって生じる運用益も相対的に大きくなります。運用益を再び投資に回すことで、短期間でも複利効果の恩恵を受けられる可能性があるでしょう。

まとまったお金で一括投資をするデメリット

まとまったお金での一括投資には、デメリットも存在します。ここからは、一括投資のデメリットについて見ていきましょう。

下落局面では損失が大きい

一括投資のデメリットは、相場の下落局面で損失が大きくなりやすいことです。一括投資では、一度に大量の資金を投資するため、もし購入した金融商品の価格が下がれば、資産価値が大きく減少するリスクがあります。
一括投資は高いリターンを目指せる一方で、リスクも大きくなる可能性がある点に注意が必要です。

投資するタイミングを見極めるのが難しい

投資するタイミングの見極めが難しいことも、一括投資のデメリットだといえます。相場のトレンドは、投資のプロでも完璧に予測するのが難しいといわれています。投資初心者や投資経験が浅い人であれば、なおさら投資のタイミングを見極めるのは難しいでしょう。

一括投資では、投資を行うタイミングが将来の運用成績に大きく影響します。もし高値で投資すれば、その後の市場価格の下落により、長期間にわたって損失を抱え続けるリスクがあります。一括投資を行う際には、市場の動向を慎重に分析し、投資タイミングを見極めることが欠かせません。

まとまったお金で資産運用するなら積立投資がおすすめ

まとまったお金で資産運用するなら積立投資がおすすめ

投資の経験が浅い人がまとまったお金で資産運用をするなら、一括投資より積立投資がおすすめです。積立投資には、下記のようなメリットがあります。

投資のタイミングを考える必要がない

積立投資のメリットは、タイミングを気にすることなく投資ができる点です。積立投資は一定額を一定期間ごとに投資する方法であるため、市場の短期的な変動に左右されず、投資のタイミングに悩む必要がありません。
そのため、投資初心者や、市場の動向を日々追うことが難しい人にも取り組みやすい方法です。投資のタイミングを気にせずに済むため、投資に対する精神的なストレスも少なく、長期的な視点で資産形成をすることができるでしょう。

分散投資でリスクを低減できる

積立投資は、投資する時間と投資対象を分散できるため、市場の変動によって大きな損失を出してしまうリスクを低減することができます。
分散投資の手法のひとつに、「ドルコスト平均法」があります。これは、毎月や毎週といった定期的なタイミングで一定額ずつ積立投資を行うことで、金融商品の価格が高いときと低いときの購入額を平均化できるという手法です。
■ドルコスト平均法のイメージ

ドルコスト平均法のイメージ

同じ金融商品に投資するとしても、長い期間をかけて少しずつ購入すれば購入価格が平均化されるので、価格変動による影響を受けにくくなります。
また、金融商品の価格にかかわらず投資する金額は固定されているため、商品の値動きを逐一確認する必要がなく、初心者にも取り組みやすい方法だといえます。

まとまったお金を資産運用するのにおすすめの方法

まとまったお金を預貯金しても、得られる利息は限定的です。まとまったお金を持っている人は、積立投資で資産運用を行うことで効率的に資産を増やせる可能性があります。ここからは、まとまったお金を積立投資するのに、おすすめの方法をご紹介します。

株式投資

株式投資とは、企業が資金調達の目的で発行する株式を購入し、企業の収益の一部を配当として受け取るか、株価を売却して利益を得る資産運用方法です。
毎月一定額を購入する積立投資を行えば、買付時期を分散することにより、リスクを抑えられます。株価は企業の業績や市場の動向により大幅に下落することもありますが、保有期間が長くなるほど利益が安定する傾向があります。

貯蓄型保険

終身保険や学資保険、個人年金保険といった貯蓄型保険で資産運用をするのもひとつの方法です。貯蓄型保険は、積み立てた保険料を保険会社が運用し、特定の条件下で解約した際に解約返戻金を、満期を迎えた際には運用益を含む金額を受け取ることができる商品です。また、支払った保険料のうち、一定額が所得控除の対象となります。
しかし、満期になる前に解約した場合には、支払った保険金よりも解約返戻金が少なくなる可能性が高いので注意が必要です。

投資信託

投資信託とは、多くの投資家から集めた資金を専門家がさまざまな金融商品に分散投資し、投資家に運用益を還元する金融商品です。少額から積立投資ができ、運用はプロに任せられるため、初心者でもリスクを抑えて取り組むことができる資産運用方法です。
ただし、投資信託は手数料や信託報酬が発生するので、収益に影響が出る可能性があります。また、比較的リスクが低い資産運用方法とはいえ、元本保証があるわけではなく、場合によっては損失が出ることも覚えておきましょう。

外貨預金

外貨預金とは、日本円を米ドルやユーロなどの外貨に替えて預金することです。預けたタイミングよりも円安になった場合は為替差益(為替レートの変動により生じる利益)を得ることができます。また、外貨預金は、円預金に比べてより高い利息を期待できる点もメリットです。
為替レートの変動は予測が難しく、短期的には損失が出ることもありますが、積立投資を行うことで長期的には購入レートを平準化し、リスクを抑えて運用することができます。

外貨預金は、外貨建ての金融商品の中でも仕組みがわかりやすいため、初心者にもおすすめの資産運用方法といえます。外貨預金での資産運用を検討する際には、「外貨預金 オリコン顧客満足度ランキング」などを利用して人気の外貨預金を比較検討しましょう。

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まとまったお金の資産運用で利用したい税制優遇制度

まとまったお金の資産運用で利用したい税制優遇制度

まとまったお金を資産運用する際には、税制優遇制度を上手に利用しましょう。おすすめの税制優遇制度として、NISAとiDeCoをご紹介します。

NISA

NISA(少額投資非課税制度)は、株式や投資信託の運用で得た利益にかかる税金が免除される制度です。通常の証券口座を通じて投資を行った場合、利益には約20%の税金がかかりますが、NISAを利用すれば非課税となり、利益をそのまま手元に残すことができます。ただし、非課税となる投資額には上限があります

2024年からスタートした新NISAには、「つみたて投資枠」と「成長投資枠」の2つの枠があり、「つみたて投資枠」では年間120万円まで、「成長投資枠」では年間240万円まで、期間の制限なく株式や投資信託などを非課税で保有することができます。

iDeCo

iDeCo(個人型確定拠出年金)は、国民年金や厚生年金とは別に受け取ることができる私的年金制度です。
自分で決めた額の掛金を積み立て、積み立てた掛金と運用益は60歳以降に受け取ることができます。掛金は全額所得控除の対象になるほか、運用益は非課税になるため、税制上の優遇を受けながら資産形成ができる点が大きなメリットです。

まとまったお金で資産運用する際のポイント

まとまったお金で資産運用をする際には、押さえておきたいポイントがあります。リスクを抑えて資産を増やすために、下記のポイントを意識しましょう。

長期投資で複利効果を得る

まとまったお金で資産運用をする際には、長期投資を前提として行うことが大切です。長期投資は、リスクを抑えて無理なく運用する方法です。短期的な市場の変動で一時的に資産が減っても、長期的に保有し続けることでリターンが平準化し、安定するようになります。

また、長期投資は複利効果が得られる点も大きなメリットです。複利効果は長期的に運用するほど効果が大きくなるため、一時的に元本割れが起きても動揺せず、中長期的な視点で運用を続けましょう。

生活資金や予備資金は現金で持っておく

生活に必要な資金や緊急時に備えた予備資金、近い将来使う資金は投資に回さず、現金で持っておくことが重要です。投資にはリスクが伴い、資産が減ってしまう可能性もあります。
手元にまとまったお金がある場合は、最初に生活資金と予備資金、近い将来に使う資金を確保した上で、当面使う予定がない余剰資金を投資に回すようにしてください。

現金で持っておく最低限の金額は、投資をする人のライフスタイルや家族構成、予定しているライフイベントなどによって異なりますが、3ヵ月〜半年程度の生活資金分は確保しておくといいといわれています。

まとまったお金は、長期的な資産運用でしっかり増やそう

まとまったお金がある人は、資産運用で効率良く資産を増やすことをおすすめします。手持ちのお金を一度に投資するのではなく、投資タイミングや投資対象を分散し、長期間積み立てていく投資方法をとれば、リスクを抑えた資産運用が可能です。

資産運用にはさまざまな方法がありますが、初心者には仕組みがわかりやすくお金の出し入れも比較的しやすい、外貨預金がおすすめの方法のひとつです。
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