ペットの医療費はどれくらいかかる?高額負担に備える方法を解説
この記事では、ペットの医療費について詳しく解説するとともに、実際にどれくらいの頻度で通院が必要か、高額な医療費負担が発生するケースなども紹介。ペット保険への加入を考える際の参考にしてください。
ペットにかかる医療費
※公益社団法人日本獣医師会「家庭飼育動物(犬・猫)の飼育者意識調査(平成27年度)」
犬の医療費
猫の医療費
なお、ペットを飼育し始めてからこれまでにかかった治療費の最大金額について種類別に見ると、犬(大型犬)が平均74,893円と最も高額で、猫は平均54,197円で最も安いという結果でした。
動物病院の利用頻度
※一般社団法人ペットフード協会「令和4年 全国犬猫飼育実態調査」
ペットの医療費は全額自己負担
人間と同様に、ペットも高齢になると病院にかかるリスクが増え、入院や手術が必要になった場合、数十万円の支払いが必要になることもあります。
そんなとき、ペット保険に入っておけば治療費が補償されるため、ペットに安心して十分な治療を受けさせることができるのです。しかし、いざ加入しようとしたときに年齢制限にかかってしまう場合もあるため、ペット保険の加入はペットが若くて元気なうちに準備しておくことをおすすめします。
ペット保険に加入するタイミング
また、多くのペット保険には年齢制限があります。犬や猫は7歳を過ぎるとシニア期にさしかかり、体力が衰えて病気になりやすいため、一般的には新規加入の上限が8〜12歳程度とされていることが多いようです。
さらに、保険会社が指定する病気に過去に罹患していたり、治療中だったりすると、加入できないことがあります。また、先天性の病気がある場合にも加入に制限がかかる場合があるようです。
このように、ペット保険加入の際は「年齢」と「過去の病気」に注意する必要があるため、加入のタイミングとしては、年齢が若く、一度も重い病気にかかっていない状況がベストといえます。
ペット保険の選び方
補償割合
例えば5万円の治療費がかかった場合、補償割合が50%であれば自己負担額は25,000円です。補償割合が高いほど保険料は高くなり、補償割合が低いほど保険料は安くなる傾向があります。
補償限度額
補償内容
ペットが病気やケガをして通院する際にかかった診療費を補償します。入院や手術を伴わない病気、ケガの処置、薬の処方などが適用範囲です。
入院
ペットが病気やケガをして入院する際に、入院費用の一部や入院中の診療費が補償されます。
手術
ペットに手術が必要になった際に、手術そのものにかかる費用(麻酔費用を含む)が補償されます。
特約
賠償責任は「他人にケガを負わせる」「他人の物を壊す」「他人のペットにケガをさせる」などの損害を与えたことによって、法律上の損害賠償責任を負った場合に補償されます。
葬儀費用
葬儀費用は、ペットが亡くなった際、お別れセレモニーや火葬にかかる費用を補償します。
補償対象となる病気
受診回数の制限
利用日数・回数の制限とは、契約期間内に保険会社が補償する利用日数、または回数の制限のことです。入院の利用日数制限が7日に設定されていたとして、入院が長引いたなどの理由で合計10日間入院した場合、7日分の入院費用のみ補償が適用され、残り3日分の費用に関しては補償の対象外となります。
年間の最大利用回数の制限
年間の最大利用回数とは、1年間に保険会社が補償する回数の制限です。「1年間の最大利用回数が、通常の診察は20回、手術については2回」と決められている場合、これを超えた分は補償されません。
ただし、利用回数制限のない保険でも、年間支払限度額に達してしまうと、それ以降は保険を利用できなくなってしまいます。また、年間支払限度額まで使い切ると、その時点で補償が止まるだけでなく、契約が打ち切られたり、次回の更新(継続)ができなくなったりすることもあるため注意が必要です。
保険料
また、ペットの年齢が上がるほど保険料は高額になるほか、犬の場合は大きさによっても保険料が異なり、大型になるほど上昇する傾向があるのです。例として、小型犬の場合の楽天損害保険(楽天ペット保険)の保険料をご紹介します。
通院つき70%プラン |
通院つき70%プラン |
通院つき50%プラン |
通院つき50%プラン |
|
月払い |
年払い |
月払い |
年払い |
|
0歳 |
2,470円 |
27,120円 |
1,860円 |
20,420円 |
1歳 |
2,350円 |
25,880円 |
1,770円 |
19,450円 |
2歳 |
2,180円 |
23,940円 |
1,630円 |
17,970円 |
3歳 |
2,270円 |
25,020円 |
1,710円 |
18,790円 |
4歳 |
2,480円 |
27,230円 |
1,860円 |
20,470円 |
5歳 |
2,750円 |
30,220円 |
2,070円 |
22,730円 |
6歳 |
3,110円 |
34,190円 |
2,340円 |
25,730円 |
7歳 |
3,630円 |
39,980円 |
2,740円 |
30,120円 |
8歳 |
4,070円 |
44,780円 |
3,070円 |
33,750円 |
9歳 |
4,520円 |
49,730円 |
3,410円 |
37,480円 |
10歳 |
5,270円 |
58,000円 |
3,970円 |
43,720円 |
(2023/12月時点の保険料です)
免責
免責とは、保険会社が保険金を支払わなくてもよい場合の条件を指す言葉で、具体的には「免責金額」と「免責事由」の2つがあります。
免責金額とは、保険会社が保険金を支払わなくてもよい金額のことで、設定された金額までは保険加入者の自己負担です。例えば、補償割合が70%で「免責金額10,000円」と設定されているケースでは、実際にかかった診療費が10,000円以下の場合は全額が自己負担となります。
免責事由
免責事由とは、保険会社が保険金の支払いを免れる理由(事由)のことです。免責事由の内容は保険会社によって異なりますが、それにあてはまる場合は保険金を請求することはできません。一般的には自然災害によるケガや予防接種などが該当します。
請求方法
窓口精算とは、動物病院の窓口で治療費を支払う際、保険会社より支給された「ペット保険証」を提示することで、自己負担額のみを支払う方法です。
後日精算(直接請求)
後日精算(直接請求)は、動物病院で治療費を全額支払った後、必要な書類をそろえて保険会社に送付し、保険金を請求する方法です。保険会社が必要書類をもとに審査を行い、問題がなければ指定口座に保険金が振り込まれます。
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高額なペットの医療費に備えて、ペット保険の活用を
万が一、ペットが急な病気やケガに見舞われた際、高額な医療費に臆することなく、十分な治療を受けさせることができるよう、ペット保険への加入を検討しましょう。保険料や補償内容をよく比較検討した上で、ご家庭の状況とペットに合った保険を選んでください。
オリコンでは、日本最大級の規模で実際の利用者による満足度調査を行い、毎年「ペット保険の顧客満足度ランキング」を発表しています。保険料はもちろん、ペットの種類別や適用内容別など、さまざまな視点でのランキングをご確認いただけますので、ぜひ保険会社選びの参考にしてください。