ペット保険の選び方が知りたい!比較検討のポイント紹介
そこで今回は、ペット保険において押さえておきたいポイントを紹介します。しっかり理解して、ペット保険の比較・検討の参考にしてください。
ペット保険に加入するメリット
医療費の負担を抑えられる
また、皮膚病等の繰り返し通院が必要な疾患にかかる可能性もありますが、1回の通院だけでも数千円から1万円かかるケースがあります。病名確定のための検査をするだけでも、かかる費用は安くはないので、家計が圧迫されるでしょう。ペット保険とは、このようなときに効果を発揮してくれます。
受診のハードルが下がる
自然と腰も重くなり、場合によっては早期発見・早期治療の機会を逃す可能性もあるかもしれません。こういったときにペット保険に入っていれば、費用を気にせず、病院に連れていきやすくなることもメリットのひとつ。受診に対するハードルを下げられます。
必要な治療を受けさせられる
例えば、犬の場合、僧帽弁閉鎖不全症(MR)の治療では年間10万円近くかかったり、猫でも糖尿病で年間15万円以上かかったりするケースもあります。急にそうした事態が降りかかっても、保険に加入していれば、治療をあきらめなくて済む可能性が高くなります。
ペット保険の注意点
帝王切開・ワクチンなど補償されないものがある
例えば、ペットが出産に際して帝王切開の手術を受けた場合は、病気ではないため、保険金の支払い対象になりません。去勢・避妊の手術も同様で、ワクチン接種など予防を目的としたものも対象外です。
また、先天性異常と呼ばれる生まれつきの症状に対しては、補償から外される場合が多いため、注意が必要です。参考までに、補償対象外の一例を上げておきます。
・病気・ケガにあたらないもの:妊娠、出産に関する費用、去勢・避妊手術、断耳・断尾、歯石除去
・予防に関する費用:ワクチン接種費用、その他の疾病予防のための検査・投薬
・ワクチン接種をすることで発症を防ぐことができる病気:犬パルボウイルス感染症、ジステンパーウイルス感染症、フィラリア感染症、猫汎白血球減少症、猫ウイルス性鼻気管炎、猫白血病ウイルス感染症、狂犬病(予防措置の期間内での発症や、獣医師が予防措置を講じることができなかったと認める場合を除く)
・検査、代替医療など:健康診断、温泉療法、ビタミン剤などの健康食品・サプリメント、イヤークリーナー
全額補償されないのが主流
一部では100%補償のペット保険もありますが、補償割合が100%に近づくほど、支払う保険料は高くなります。加入前に補償割合を十分理解し、納得した上で契約をすることが重要です。
更新ごとに保険料が上がる
併せて、ペットの年齢とともに、保険料は上がっていきます。何歳でどの程度上がるかは、各社の商品や対象となるペットの種類によってさまざまです。定期的に見直しましょう。
また、長期的な治療が必要な疾患にかかった場合には、加入中のペット保険でも翌年の更新ができないケースもあるかもしれません。更新時の条件について、事前に確認しておくことが大切です。
ペット保険を選ぶ際のポイント
年齢
各社の商品を見てみると、加入年齢の下限は「0歳」「生後0日」などが多いですが、中には「生後30日以上」「生後45日以上」といった条件が設定されている場合もあります。
上限としては、多くが12歳頃まで新規加入可能となっていますが、7歳以降は加入に条件を設ける場合があり、選べる保険の選択肢が狭まるかもしれません。
また、前述のようにペット保険は基本的に1年更新ですが、契約更新時の年齢制限を設けている商品もあります。上限があればその年齢を境に無保険状態になるおそれもあるので、加入時は更新の年齢制限の有無にも注意してください。
保険を比較・検討する際は、加入時点でのペットの年齢を考慮して選ぶとともに、何歳まで保険加入できるのかも確認しておきましょう。
補償内容
それをもとに「必要な治療をどのようにカバーするのか」を考えた上で、通院・入院・手術といった基本補償の範囲を決めていきましょう。具体的には、下記のいずれかのプランを選択します。
・通院・入院・手術のすべてを「トータル」でカバーするタイプ
・「入院・手術のみ」「通院のみ」といった補償内容を限定するタイプ
どうしても迷った場合は、「通院」の補償が手厚い保険を選ぶといいでしょう。通院は、入院・手術と比べて発生頻度が高く、保険金を請求する機会も多くなるため、治療費を支払う負担を減らせます。
限度額
保険会社によって限度額の設定は異なり、「1日(回)あたりの支払限度額と年間の利用回数」を設定していたり、利用回数を制限せずに「年間の支払限度額」だけを設定していたりとさまざま。中には、年間ではなく、保険契約中の支払限度額を設定している保険もあります。同じ「限度額」でも保険会社によって意味が異なりますから、限度額が何を指しているのかも確認してください。
限度額の幅が広ければ、回数や支払上限額を気にせずペット保険を利用しやすいですが、保険料は高めになったり、免責金額が設定されていたりすることもあります。一概に限度額が多いほうがいいとは言い切れないため、自身のペットにはどのタイプの保険が合っているのか、かかりやすい病気や支払う保険料などを加味して検討してください。
精算方法
大半の保険商品は前者の「後日精算」です。全額自己負担で治療費を支払い、動物病院で発行された領収書などの必要書類を保険会社に送付すると、後日、補償割合に応じた保険金が受け取れます。近年は、スマートフォンの普及により、書類のデータをアプリやLINEを通じて送付でき、申請手続きが簡単な保険会社も見受けられます。
一方、「窓口精算」は人の健康保険と同様に、病院の窓口で補償割合に応じた自己負担分の治療費を支払います。つまり、補償割合が70%であれば、窓口で支払う金額は30%となり、申請の手間も省け、負担が少なく済みます。急なケガや病気で持ち合わせがないときにも安心です。
しかし、窓口精算を導入している保険会社は限られていて、すべての動物病院が対応しているわけではありません。また、窓口精算の場合、保険料が割高となる傾向があるため、特に利便性を重視したい人に向いているでしょう。
特約や付帯サービス
そのほか、万が一、ペットが亡くなった場合の葬儀関連の費用補助といった特約も用意されています。
さらに、追加費用の不要な付帯サービスが用意されている商品もあります。健康診断や獣医師サポートのほか、24時間体制の相談ダイヤルサービスが受けられるものもあれば、提携サロン店の割引利用もできるお得なサービスがついていることもあります。
多頭割引や無事故割引などの割引制度を設けている商品もありますので、ぜひ活用したいものです。
ペット保険を通してペットとの将来設計を考えよう
しかし、重要なのは、いざというときにそのペット保険で必要な治療を受けさせることができるかどうかです。そのためにも、今飼っているペットとの将来設計ともしものときのことを考え、さまざまな視点から自分たちに適したペット保険を選んでいきましょう。
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