猫が病院でかかる費用は?ケガや病気にかかる費用について解説
この記事では、猫がケガや病気をした場合にどのくらいの治療費が必要になるのか、動物病院で必要な費用の目安について解説するとともに、治療費が高額負担となるリスクに備えるためのペット保険について紹介します。
■猫の飼育頭数、平均寿命が変化している背景
・猫の飼育頭数は増加傾向にある
・猫の平均寿命は年々延びている
■猫は高齢になると病気やケガをしやすくなる
・動物病院の利用頻度は13歳以上が高頻度
・高齢の猫は慢性的な病気にかかるリスクが高まる
■猫のケガや病気にかかる費用は?
・年齢別の費用
・1つの病気にかかった治療費の平均最大額
■猫がかかりやすい病気と起こりやすいトラブル
・腎臓病
・胃腸炎
・糖尿病
・感染症
・誤飲
■猫を動物病院に連れて行く適切なタイミング
・幼年期(0〜6歳)
・成年期(7〜12歳)
・高齢期(13歳以上)
■動物病院で費用が高額になるケース
・手術が必要な場合
・入院が必要な場合
・高度な検査が必要な場合
・長期間の治療が必要な場合
■高額な治療費に備えて、ペット保険の加入がおすすめ
・ペット保険を選ぶ際のポイント
・ペット保険の加入タイミング
■猫は病気の早期発見が難しいため、ペット保険で備えよう
猫の飼育頭数、平均寿命が変化している背景
猫の飼育頭数は増加傾向にある
なお、猫の人気が犬よりも高まっている理由としては、猫は散歩が不要な点やマンションでも飼育しやすいといった住宅事情などが大きく関係しています。また、犬はしつけが必要なほか、いっしょに遊ぶのにも体力が必要ですが、猫はその負担が少ないことも理由になっているようです。
猫の平均寿命は年々延びている
猫が外に出るか否かで平均寿命に差があるのは、猫が屋外に出ると事故に遭う危険性が高まるほか、猫同士の喧嘩によるケガや感染症といった不慮の事故にさらされる機会が多くなってしまうからです。
そのため、猫の平均寿命が延びた理由としては、完全に屋内で飼育され、外に出ない猫が増えたことが一因であると考えられます。
また、近年は高品質で栄養バランスの良いペットフードが開発され、猫の栄養状態が改善されたことも理由のひとつです。さらに、動物医療の技術向上によって、ケガや病気の猫が適切な治療を受けて健康に暮らせるようになったことも、猫が長生きできるようになった理由と考えられます。
・猫を飼う費用はいくらかかる?準備費用や医療費を解説
猫は高齢になると病気やケガをしやすくなる
年齢によって、動物病院の利用頻度や慢性的な病気にかかるリスクがどのくらい違うのか、詳しく見ていきましょう。
動物病院の利用頻度は13歳以上が高頻度
高齢の猫は慢性的な病気にかかるリスクが高まる
猫のケガや病気にかかる費用は?
年齢別の費用
また、年齢別の平均では、0〜6歳は6,779円、7〜12歳は6,467円、13歳以上は7,991円となっており、高齢になると病気になりやすくなるため、動物病院にかかる費用も上がります。
1つの病気にかかった治療費の平均最大額
なお、1万円未満が21.5%と最も多い一方で、30万〜40万円未満と回答した人も4.1%いることがわかっています。
また、猫の治療費の最大額の平均は、0〜6歳が4万7,251円、7〜12歳が5万2,821円、13歳以上が6万5,208円で、年齢が上がるにつれて上がっています。
猫がかかりやすい病気と起こりやすいトラブル
腎臓病
腎臓は体の老廃物を尿として出す組織の「ネフロン」が集まってできていますが、猫にはネフロンが犬の半分程度しかないため、腎臓に比較的負担がかかりやすくなっています。
また、飲水量が少ないことやドライフード中心の食生活なども腎臓病の原因として考えられています。
なお、腎臓病にかかると、元の健康な状態に戻すことが難しく、長く付き合っていく必要があるため注意が必要です。
・猫の腎臓病を予防するために飼い主ができること
胃腸炎
糖尿病
なお、糖尿病にかかった場合は定期的に通院してインシュリン治療を受ける必要があります。
・猫が糖尿病になったら?症状や原因、治療法を解説
感染症
そのため、年に1度は混合ワクチンの接種が必要です。
・ワクチン接種はペット保険の補償対象?防げる病気や費用について解説
誤飲
誤飲によって異物が内臓を傷つけると大量の出血を起こすこともあり、その場合は麻酔、内視鏡、外科手術などが必要です。
猫を動物病院に連れて行く適切なタイミング
幼年期(0〜6歳)
また、望まない妊娠を防ぐだけでなく、子宮や精巣の病気も防ぐことができるため、子猫のうちに避妊・去勢手術を済ませておくことをおすすめします。
なお、「家庭飼育動物(犬・猫)の飼育者意識調査(平成27年度)」によると、避妊・去勢手術にかかる具体的な費用は、猫の去勢は1万2,652円、卵巣切除による避妊手術は1万9,833円、卵巣子宮切除による避妊手術は2万986円です(いずれも中央値)。
成年期(7〜12歳)
さまざまな病気が見つかりやすくなる年齢でもあるため、年に1回の健康診断で、問診、触診、血液検査、尿検査を行うことがおすすめです。
高齢期(13歳以上)
猫の元気や食欲がなくなったときのほか、いつもと様子が異なるときは特に注意が必要なため、日頃から様子をよく観察することで、異常を見分けられるようにしておきましょう。
なお、猫には周囲に病気を悟られないように隠す習性があり、ケガや病気の症状が初期の場合、異変を感じ取るのは難しいといわれています。そのため、明らかに様子がおかしいときには、症状がかなり進んでいると考えられますので、すぐに動物病院へ連れて行くことが必要です。
・ペットの健康診断はペット保険の補償対象?検査項目や費用も解説
動物病院で費用が高額になるケース
また、動物病院は自由診療で獣医師が自由に治療費を決めることができるため、病院ごとに費用が大きく異なる場合があります。特に高額な費用がかかるケースは下記のとおりです。
手術が必要な場合
・猫の手術費用はどのくらい?手術の理由や費用について解説
入院が必要な場合
高度な検査が必要な場合
長期間の治療が必要な場合
高額な治療費に備えて、ペット保険の加入がおすすめ
ペット保険は、ペットが病気やケガで治療を受けた場合にかかった費用を補償する保険で、通院・入院・手術の3つが主な補償対象です。
健康診断や予防接種などの病気の予防にかかわる行為や、避妊・去勢手術は補償対象外になりますが、幅広い病気やケガの治療費を補償してくれます。
そのため、経済的な負担に備えて、あらかじめペット保険に加入しておくことをおすすめします。
ペット保険を選ぶ際のポイント
また、「高額な医療費への対応」、「1日あたりの支払い金額の上限」、「通院日数の上限」、「更新時の条件変更」などについてもチェックが必要です。
・ペット保険の選び方が知りたい!比較検討のポイント紹介
ペット保険の加入タイミング
また、多くの場合、年齢制限があるため、ペット保険の加入は猫が若くて健康なうちに検討するのがおすすめです。
・知っておきたいペット保険の加入条件!治療中や病気でも入れるの?
猫は病気の早期発見が難しいため、ペット保険で備えよう
なお、ペット保険は保険会社やプランによって補償内容や保険料が大きく変わるため、大切なペットが十分な治療を受けられるよう、複数の保険会社やプランを比較検討して、ご自身とペットに合った保険を選ぶようにしましょう。
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