猫の手術費用、相場はいくら? 病気別の治療費や病院代が高い理由、入院費等その他費用も解説

猫の手術費用、相場はいくら? 病気別の治療費や病院代が高い理由、入院費等その他費用も解説

愛猫にはいつまでも健康でいてほしいものですが、突然のケガや病気で入院や手術が必要になる場合もあります。

ただし、猫は人間と違い公的な健康保険がなく、手術にかかる費用は全額飼い主の負担となりますので、実際どのくらいの費用が必要になるのか、不安に思う人も多いのではないでしょうか。

この記事では、猫がケガや病気をした際の手術費用の目安高額負担に備える方法について解説します。猫を飼い始めたばかりの人やペット保険の加入を考えている人は、参考にしてください。
まさの森・動物病院 院長 安田賢

監修者まさの森・動物病院 院長 安田賢

日本獣医生命科学大学卒業。
幼少期より動物に興味を持ち、さまざまな動物の飼育経験を持つ。
2012年11月、石川県金沢市にまさの森・動物病院を開業。

※監修は医療情報についてのみであり、ペット保険への加入を推奨するものではありません。

mokuji目次

  1. 猫の手術費用は20万円前後が目安!高額になりやすい理由
    1. 病気やケガの異変に気づきにくく重症化しやすい
    2. 誤飲や慢性疾患など猫特有のトラブルが多い
    3. 獣医療の高度化に伴い医療機器や設備コストが反映される
  2. 猫の手術理由TOP10と症状別の費用一覧
    1. 歯周病/歯肉炎
    2. 消化管内異物/誤飲
    3. 皮膚の腫瘍
    4. 膀胱結石
    5. 転移しやすい腫瘍
    6. そのほかの全身性疾患/症状
    7. 嘔吐/下痢/血便
    8. そのほかの泌尿器疾患
    9. 外傷(挫傷/擦過傷/打撲)
    10. 尿道閉塞
  3. 猫の入院費用相場はいくら? その他費用の目安も紹介
    1. 子猫の入院・集中治療にかかるその他費用
    2. その他入院中にかかる費用:猫のカテーテル処置や点滴管理など
  4. 猫の去勢手術、避妊手術の費用はどのくらいかかる?
    1. 去勢手術の費用
    2. 避妊手術の費用
  5. 猫の手術費用を払えない時は?高額な病院代に備える方法
    1. ペット保険への加入で手術や通院の負担を軽減する
    2. 定期的な健康診断や予防で手術リスクを下げる
  6. 猫のケガや病気による高額な手術費用に備えてペット保険への加入がおすすめ

猫の手術費用は20万円前後が目安!高額になりやすい理由

猫の手術費用は20万円前後が目安!高額になりやすい理由

猫の手術費用は、症状や治療内容によって大きく異なります。

アニコム ホールディングス株式会社「家庭どうぶつ白書2023」によると、疾患ごとの1頭当たりの年間診療費は、「誤飲」で平均14万円台、「膀胱結石」で18万円台、「尿道閉塞」で22万円台と、手術を伴うケースでは高額になる傾向があります。

ただし、実際の費用は病院ごとや地域差によっても大きく変わります。

軽度の処置数万円で済むこともあれば、症状が重い場合や高度な医療が必要な場合には、術前検査費用や麻酔管理費、入院費、薬剤費などが加わり、数十万円以上の高額になるケースもあります。

また、動物病院は自由診療のため、同じような治療内容でも費用は病院ごとに異なります。設備や医療機器、術後の管理体制などによっても差が出るため、診療費に幅が生じるのです。
それでは猫の治療費が高額になる理由について見ていきましょう。

病気やケガの異変に気づきにくく重症化しやすい

猫は、周囲に病気を悟られないように振る舞う習性があります。

そのため、ケガや病気の症状が初期の場合、異変を感じ取るのは難しく、明らかに様子がおかしいときには病状がかなり進んでいることが多いようです。

なお、病気の初期であれば内科的処置で済んだはずが、病状が進んだことで手術などの外科的処置が必要となり、治療費が高額になるケースがあります。

誤飲や慢性疾患など猫特有のトラブルが多い

猫は好奇心が旺盛な動物で、ひもやビニール、小さなおもちゃなどに興味を持ちやすく、誤飲を起こしてしまうケースがあります。

飲み込んだ異物が腸に詰まると、腸閉塞を引き起こし、開腹手術が必要になることもあります。こうした突発的なトラブルは緊急性が高く、検査や手術、入院を伴うため、治療費が高額になりやすい点に注意が必要です。

また、猫は慢性疾患にもかかりやすい傾向があります。特に高齢猫に多い慢性腎臓病は、一度発症すると完治が難しく、長期的な通院や投薬、点滴などの継続的な治療が必要になります。

そのため、1回あたりの費用はそれほど高額でなくても、治療が長期化することで結果的に医療費の負担が大きくなるケースも少なくありません。

獣医療の高度化に伴い医療機器や設備コストが反映される

近年は獣医療の高度化が進み、CT超音波検査(エコー)などの診断機器を用いた検査や、専門性の高い手術が受けられるようになってきました。これにより、以前は診断や治療が難しかった病気やケガにも対応できるケースが増えています。

その一方、こうした医療機器の導入や維持には費用がかかるため、診療費にも一定程度反映されます。動物病院ごとに診療費に差があるのは、自由診療であることに加え、導入している設備や対応できる医療の範囲が異なるためです。
また、手術費用には処置そのものの料金だけでなく、麻酔管理や術中のモニタリング、術後の経過観察など、安全に治療を行うための体制にかかる費用も含まれます。

猫の医療費を高いと感じることがあっても、その背景には高度な技術や安全管理のためのコストがあることを理解しておくことが大切です。

猫の手術理由TOP10と症状別の費用一覧

猫の手術理由ランキングと症状別の費用一覧

猫のケガや病気による手術理由にはさまざまなものがあります。「家庭どうぶつ白書2023」で公表している猫の手術理由トップ10は下記のとおりです。
<猫の手術理由トップ10>
1位 歯周病/歯肉炎(乳歯遺残に起因するもの含む)
2位 消化管内異物/誤飲
3位 そのほかの皮膚の腫瘍
4位 膀胱結石
5位 全身性の腫瘍
6位 そのほかの全身性疾患/症状
7位 嘔吐/下痢/血便(原因未定)
8位 そのほかの泌尿器疾患
9位 外傷(挫傷/擦過傷/打撲)
10位 尿道閉塞
それでは手術費の目安(1頭あたりの年間診療費)について、「家庭どうぶつ白書2023」のデータを参考にそれぞれ見ていきましょう。

歯周病/歯肉炎

猫は歯周病歯肉炎を発症しやすいといわれています。

歯周病や歯肉炎は治療が難しく、一度発症すると改善までに時間がかかることも少なくありません。治療方法は病状によって異なりますが、内服薬の投与歯石除去抜歯などが行われます。

また、歯周病が進行すると歯が抜けることもあり、重症化すると手術が必要になることもあります。1頭あたりの年間診療費は中央値で5万6,265円、平均値で6万7,408円です。

消化管内異物/誤飲

猫は好奇心が旺盛で、誤飲を起こしやすく、特に子猫は注意が必要です。元気だった猫が急にぐったりしたり嘔吐を繰り返したりする場合は誤飲が疑われます。

下記のものを誤飲した場合は特に危険なため、必ず動物病院を受診するようにしてください。
<誤飲すると危険なもの>
・猫や子供のおもちゃ
・骨や竹串、つまようじ
・乾燥剤
・保冷剤
・ボタン電池
・洗剤
・殺虫剤
・人間の薬
・たばこ

誤飲をした場合、動物病院ではX線や内視鏡などで検査を行った後に嘔吐を促します。うまく吐き出せなかった場合は内視鏡による手術や消化管の切開手術などで取り出すこともあります。
なお、消化管内異物/誤飲の診療費は、処置の内容によって大きく異なります。

誤飲後すぐに受診し、催吐剤(嘔吐を誘発する薬)で吐き出させることができた場合は比較的軽い費用負担で済むこともありますが、内視鏡での摘出や開腹手術が必要になると費用は高額になり、1頭あたりの年間診療費は中央値で12万5,163円、平均値で14万2,745円にのぼります。

また、異物誤飲は緊急手術や夜間救急での対応になるケースも多く、その場合は時間外料金が加算されることもあります。

皮膚の腫瘍

猫の皮膚の腫瘍には良性悪性があります。

悪性の腫瘍には、リンパ腫、肥満細胞腫、乳腺腫瘍、扁平上皮がんなどがあり、特に皮膚がん(メラノーマ)は猫の皮膚の腫瘍の中でも進行が速く、悪性度が高いとされています。

急にしこりやイボが大きくなったり出血が見られたりするほか、悪臭を伴うなどの症状が見られた場合は注意が必要です。
治療方法としては外科的切除が一般的で、1頭あたりの年間診療費は中央値で7万3,480円平均値で8万7,433円です。

膀胱結石

膀胱結石とは、膀胱に結石や結晶が形成される病気で、膀胱や尿道を傷つけたり、尿道に詰まったりすることがあります。

主な原因は、食事の偏りや水分摂取量の不足などです。

症状としては「トイレに行く回数が増える」、「頻繁にトイレに行くのに尿が少量しか出ない」、「排尿時に痛がる」、「血尿が出る」などが挙げられます。
結石や結晶が大きく自然に尿道から排出できない場合は手術で取り除きます。

1頭当たりの年間診療費は中央値で15万6,112円、平均値で18万5,467円ですが、治療法は結石の種類によって異なり、ストルバイト結石の場合は療法食による食事療法で溶かせることもあるため、必ずしも手術が必要になるとは限りません。 

転移しやすい腫瘍

猫の全身性の腫瘍は、体のあらゆる部分に発生する可能性があり、平均寿命が延びるにつれて悪性腫瘍の発生件数も増えています。

悪性腫瘍とは、何らかの理由で生じた異常な細胞(腫瘍)が、体本来の制御から離れて自律的に増殖し続けて生じる腫瘤や病変のことです。

良性腫瘍と比べると、進行の速度が非常に速く、再発して別の臓器に転移すると、発生した臓器だけでなく、全身を重篤な状態に陥れることがあります。
猫の悪性腫瘍の中でも特に悪性度の高い疾患は、乳腺がん、肥満細胞腫、悪性黒色腫、血管肉腫、骨肉腫などが挙げられ、手術では、腫瘍を取り除くほか、抗がん剤治療や放射線治療などが行われることもあります。

1頭あたりの年間診療費は中央値で7万8,364円、平均値で9万4,992円ですが、悪性腫瘍の治療は手術で終わりではなく、その後の抗がん剤治療や放射線治療が数か月〜数年にわたって続くことも多いため、治療の総額では数十万〜100万円を超えるケースもあります。

そのほかの全身性疾患/症状

猫の「そのほかの全身性疾患」には、下記のようなものがあります。
エリテマトーデス
「エリテマトーデス」とは、自己免疫性疾患のことで、自分の免疫反応により主に皮膚に炎症を引き起こす疾患です。全身性エリテマトーデスでは、皮膚だけでなく腎障害や貧血、関節炎など複数の部位に異常が現れます。

慢性腎疾患
慢性腎疾患は、猫の腎臓が長期間にわたって損傷を受けることで、その機能が低下する疾患です。

糖尿病
糖尿病は、猫の体がインスリンを十分に生産しなかったり、正常にインスリンを使用しなかったりすることで血糖値が上昇する疾患です。

猫が糖尿病になったら?症状や原因、治療法を解説

甲状腺機能亢進症
甲状腺機能亢進症は、甲状腺が過剰にホルモンを分泌する疾患です。

猫の甲状腺機能亢進症とは?症状や原因、治療法を解説

炎症性腸疾患
炎症性腸疾患は、猫の消化管に慢性的な炎症が見られる疾患です。
なお、「そのほかの全身性疾患」の1頭あたりの年間診療費は、中央値で8万1,439円、平均値で10万3,726円ですが、糖尿病や慢性腎臓病、甲状腺機能亢進症などの多くは内科的治療が中心で、通常時の通院1回あたりの費用は数千円〜1万円程度です。

ただし、これらの疾患は投薬や定期検査が年単位で続くため、月々の維持費が長期間にわたって発生します。また、糖尿病性ケトアシドーシスの合併や慢性腎臓病の末期など、入院が必要になった場合は費用が高額になります。

嘔吐/下痢/血便

猫の嘔吐下痢血便は、食事内容の変更やストレス、感染症、腸の炎症、腫瘍、異物の誤飲などさまざまな原因が考えられます。

異物を誤飲した場合は、異物が腸内を傷つけて出血し、血便につながることがあるため、異物を取り除くため開腹手術の必要が生じるケースもあります。1頭あたりの年間診療費は中央値で10万2,548円、平均値で12万5,218円です。

そのほかの泌尿器疾患

猫の祖先といわれる「リビアヤマネコ」が砂漠で生活していたことから、猫は乾燥した環境でも水分を無駄なく利用し、濃縮した尿をするように進化してきました。

そのため、猫は腎臓に負担がかかりやすく、泌尿器疾患にかかりやすい性質を持っています。

猫の泌尿器疾患には、猫下部尿路疾患尿路結石症(尿石症)細菌性膀胱炎腎臓や膀胱の腫瘍尿道炎尿毒症などがあります。
軽度の膀胱炎や下部尿路疾患であれば、検査・投薬で数千円〜1万円前後で済むことも多いですが、重症化して外科手術(尿路再建手術や腫瘍摘出など)や長期入院が必要になった場合は高額になります。

1頭あたりの年間診療費は、中央値で32万2,498円、平均値で38万5,484円です。

外傷(挫傷/擦過傷/打撲)

猫の外傷はさまざまな原因で起こりますが、完全に屋内で飼育されている猫よりも、屋外に出る機会のある猫のほうがケガをしやすい傾向があります。

これは、猫が外に出ると猫同士でケンカをしたり交通事故に遭ったりするほか、高い所から転落したりするといったトラブルに見舞われやすくなるからです。
外傷の治療方法は傷の深さや広がり、感染症の有無などにより異なります。

軽度の擦過傷や打撲であれば、消毒や投薬などの処置で数千円程度で済むケースも多い一方、交通事故による複雑骨折や内臓損傷といった重篤なケースでは、手術や長期入院が必要となり、数十万円〜100万円単位の費用がかかることもあります。

このように、外傷は軽傷と重傷で診療費が大きく二極化しやすいのが特徴です。1頭あたりの年間診療費は、平均値8万4,634円、中央値で5万5,385円ですが、実際には軽傷なら数千円、重傷なら数十万円以上と幅が大きいため、あくまで参考値としてお考えください。

尿道閉塞

尿道閉塞とは、尿道が何らかの原因で塞がり、尿が出にくくなったり全く出なくなったりする状態を指します。

猫の尿道閉塞の原因は、結石(尿路結石)が尿道に詰まる、腫瘍が尿道を圧迫するなどさまざまですが、外傷による血のかたまりが尿道に詰まることもあります。

特にオスは尿道が細く、S字状に湾曲していて、詰まりやすい構造をしているため、メスよりも発症しやすいとされています。

尿道閉塞が起こると、猫はしきりに排尿姿勢を取りますが、尿がぽたぽた垂れる、あるいは全く出ない状態なら非常に危険です。早急に受診しましょう。
治療では、尿道にカテーテルを入れて、尿道を開通させ、溜まっている尿を排泄させます。その後、結石などが詰まっているときはそれを取り除いて尿を出し、膀胱の中をきれいに洗浄して、結石を溶かす治療などを行います。

1頭あたりの年間診療費は、中央値で19万5,620円平均値で22万4,694円です。なおカテーテルによる閉塞解除と数日の入院で済む場合は数万〜十数万円程度ですが、閉塞を繰り返す場合に行われる「会陰尿道瘻設置術(尿道を広く作り直す手術)」が必要になると、費用はさらに高額になります。

猫の入院費用相場はいくら? その他費用の目安も紹介

猫の入院費用相場はいくら? その他費用の目安も紹介

猫の治療費は、手術そのものの費用だけでなく、入院中の管理や処置が加わることで高額になりやすくなります。

家庭どうぶつ白書2023」によると、「その他の泌尿器疾患」の年間診療費は、平均8.7万円、「慢性腎臓病(腎不全含む)」は平均7.6万円、「消化管内異物/誤飲」は平均13.3万円、「尿道閉塞」は平均10.6万円です。

また、入院費は1日ごとに加算されることが多く、そこに検査費用、投薬費用、点滴やカテーテルなどの処置費用が加わります。そのため、手術費用だけを見ていると実際の支払額との差が大きくなることもあります。

子猫の入院・集中治療にかかるその他費用

子猫は体力や免疫力が十分に安定しておらず、環境の変化や食事の影響で下痢や嘔吐を起こしやすい時期です。こうした症状が続くと脱水が進みやすく、点滴や入院による管理が必要になることがあります。

また、成長途中の子猫は消化器の働きも未熟なため、体調が急変しやすい傾向があります。軽い不調に見えても、受診後に入院を勧められるケースもあり、診察料や検査費用に加えて、入院費や点滴費用などが発生します。

重症化を防ぐためにも、早めに受診することが大切です。

その他入院中にかかる費用:猫のカテーテル処置や点滴管理など

猫の入院中には、病気の内容に応じてさまざまな処置が行われます。

例えば尿道閉塞では、尿道にカテーテルを入れ尿を排出させる処置が必要になることがあります。

また、慢性腎臓病や脱水がある場合には、状態を安定させるために点滴管理が行われます。
こうした処置は、入院中に複数回行われることで費用が積み重なります。さらに、処置費用に加えて入院管理費や検査費用、投薬費用なども必要になるため、総額では想定以上になることもあります。

入院費を考える際は、入院そのものの料金だけでなく、入院中に行われる処置の費用も確認しておくと安心です。

猫の去勢手術、避妊手術の費用はどのくらいかかる?

猫の去勢や避妊手術の費用はどのくらいかかる?

望まない妊娠やトラブル、生殖器関連の病気を防ぐためにも、オスの猫は去勢手術、メスの猫は避妊手術を受けることをおすすめします。

それぞれの手術にかかる費用の目安を見ていきましょう。

去勢手術の費用

オスの猫は生殖器関連の病気や生活上のトラブルを防ぐために、去勢手術を受けることが推奨されています。

特に、生後6〜10ヵ月で性成熟を迎えると、立ったままの姿勢であちこちに尿をかける「スプレー行動」が見られることがあります。

獣医師と相談しながら、早めに去勢手術を検討するとよいでしょう。
公益社団法人日本獣医師会「家庭飼育動物(犬・猫)の飼育者意識調査(平成27年度)」によると、具体的な去勢手術費用は、1万2,652円(中央値)です。

ただし、これは手術代単体の金額であり、実際には術前検査代、全身麻酔代、術後の診察代などが加わるため、総額では2〜3万円程度になることが多いようです。

費用は動物病院によって異なりますので、事前に確認しておくと安心です。

避妊手術の費用

メスの猫は、発情期のストレス軽減や生殖器系の病気の予防、予定しない妊娠の回避のためにも避妊手術を受けることが推奨されています。

避妊手術をしていない猫は子宮蓄膿症のリスクが高まるほか、手術によって乳腺腫瘍のリスク低下も期待できるため、獣医師と相談して適切な時期に避妊手術を行いましょう。
家庭飼育動物(犬・猫)の飼育者意識調査(平成27年度)」によると、避妊・去勢手術の体的な避妊手術費用は、卵巣切除による避妊手術が1万9,833円卵巣子宮切除による避妊手術は2万986円(いずれも中央値)です。

ただし、こちらも去勢と同様、実際には術前検査代や全身麻酔代、術後の診察代などが加わるうえ、避妊手術の場合は入院費も追加されますので、総額では3〜5万円程度になることが多いようです。

避妊手術費用も、動物病院によって異なるため、事前に確認しておきましょう。

猫の手術費用を払えない時は?高額な病院代に備える方法

猫の手術費用を払えない時は?高額な病院代に備える方法

には人のような公的医療保険制度がないため、手術や入院、通院などの費用は基本的に全額自己負担となります。

症状や治療内容によっては、診療費が数万円で済む場合もありますが、手術や入院が必要になると数十万円単位の負担になることもあります。

突然の出費に慌てないためには、万が一に備えてあらかじめ準備しておくことが大切です。日頃から治療費の目安を知っておくことに加え、ペット保険の活用や健康管理を意識することで、費用面の不安を軽減しやすくなります。

ペット保険への加入で手術や通院の負担を軽減する

高額な治療費に備える方法のひとつが、ペット保険への加入です。

ペット保険は、猫が病気やケガで治療を受けた際にかかった通院・入院・手術などの費用を、契約内容に応じて一定割合で補償する仕組みです。補償割合は50%や70%に設定されていることが多く、自己負担額を抑えやすくなります。
ただし、どの保険でも同じ内容が補償されるわけではありません。

手術1回あたりの限度額、年間の通院日数や支払回数の上限、入院の補償日数などは商品によって異なるため、加入前には必ず確認しておくことが大切です。
また、予防接種や健康診断、去勢・避妊手術などは補償対象外となることが多いため、補償範囲もあわせて比較するとよいでしょう。

定期的な健康診断や予防で手術リスクを下げる

高額な手術費用を防ぐには、病気やケガそのもののリスクを減らすことも重要です。

例えば、
「誤飲しやすいひもや小物を猫の届く場所に置かない」
「水分をしっかり取れる環境を整える」
「食事や体重の変化を日頃から確認しておく」
といった工夫は、病気やトラブルの予防につながります。
また、定期的な健康診断を受けることで、症状が重くなる前に異常に気づける可能性があります。

一般的には成猫で年1回シニア猫では半年に1回程度の健康診断が目安とされており、早期発見によって治療の負担や費用を抑えられることもあります。
日々の健康管理と定期的な受診を組み合わせることが、将来的な手術リスクを下げる第一歩です。

猫のケガや病気による高額な手術費用に備えてペット保険への加入がおすすめ

猫のケガや病気による高額な手術費用に備えてペット保険への加入がおすすめ

猫がケガや病気に見舞われたとき、入院や手術費用の面で大きな助けとなるのがペット保険です。

基本的に、猫の治療費は全額飼い主の自己負担のため、手術が必要になった場合は、手術費用だけでなく入院費や退院後の通院費も必要です。治療費として数十万円かかる場合もあります。

ペット保険の主な補償対象は通院・入院・手術の3つです。健康診断予防接種避妊・去勢手術などは補償対象外になるのが一般的ですが、ケガや病気による幅広い治療費をカバーできるため、万が一の備えとして役立ちます。保険会社や商品によって、補償内容や保険料が大きく変わるため、比較検討するとよいでしょう。

オリコンでは、日本最大級の規模で実際の利用者による満足度調査を行い、毎年「ペット保険 オリコン顧客満足度ランキング」を発表しています。保険料はもちろん、ペットの種類別や適用内容別など、さまざまな視点でのランキングをご確認いただけますので、ぜひ保険会社選びの参考にしてください。
まさの森・動物病院 院長 安田賢

監修者まさの森・動物病院 院長 安田賢

日本獣医生命科学大学卒業。
幼少期より動物に興味を持ち、さまざまな動物の飼育経験を持つ。
2012年11月、石川県金沢市にまさの森・動物病院を開業。
・獣医がん学会
・日本エキゾチックペット学会
・鳥類臨床研究会(鳥類臨床研究会認定医)
・爬虫類・両生類の臨床と病理のための研究会
 ●まさの森・動物病院

※監修は医療情報についてのみであり、ペット保険への加入を推奨するものではありません。

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