2017年07月01日 11時20分
インデックス型とアクティブ型 イデコで初めて投資するならどっち?
イデコで初めて投資をするならインデックス型とアクティブ型、どっちを選んだほうよいか
個人型確定拠出年金(愛称「iDeCo」イデコ)で長期積み立てをするなら、運用益非課税のメリットを生かせる投資信託に挑戦したい。投資信託は、「インデックス型」と「アクティブ型」の2つに大別される。初めて投資に挑戦する場合にはどちらを選べばいいのだろうか。今回は、それぞれの特徴と選ぶときのポイントを解説する。
■投信の「インデックス型」と「アクティブ型」とは
「インデックス型」と「アクティブ型」の違いは、投資手法の差にある。インデックス型のファンドとは、市場の動向を示す指標(=インデックス)との連動を目指す投資信託のことだ。市場の指標は、メジャーなものだと「日経平均株価」や「TOPIX」、米国株式なら「ダウ平均株価」などがある。ほかにも、国内債券、先進国株式、新興国株式など、資産クラスごとに様々な指標が存在する。成績は市場並みとなるので、相場が上がれば投信の財産的価値となる基準価額も上がるし、相場が下がれば基準価額も下がるといった具合だ。その特性から、“パッシブ(=受動的)型”とも呼ばれている。
一方、アクティブ型のファンドは、市場平均よりも高いリターンを狙って積極的な運用を行う投資信託。成績は、運用するファンドマネージャーの手腕によるところが大きく、市場平均を大きく上回る成績を叩き出すファンドもあれば、市場平均よりも収益を上げられていないファンドも存在する。目論見書や運用レポートの投資方針や過去の成績といった項目を、購入の判断材料にしよう。
■インデックス型でスタート、慣れてからアクティブ型に
投資信託を選ぶ際に注目したいのが「信託報酬」という、運営や管理にかかる手数料だ。これは、投資信託の純資産残高から引かれるので、支払っている実感を得づらいコストなので注意が必要だ。リターンが大きくても信託報酬が高ければその分利益は少なくなるため、投信購入時には必ず確認すべき項目である。
インデックス型は、アクティブ型と比べると銘柄選定のためのコストが抑えられ、信託報酬を低く設定できる。アクティブ型は、高い信託報酬を払っても保有する価値があるのかの見極めが必要だということもあり、初心者にはややハードルは高い。こう考えると、イデコで初めての投資に挑戦するのであれば、インデックス型ファンドを選ぶのが無難だろう。
ちなみに、インデックス型の方がアクティブ型よりも合理的に利益をあげられる可能性が高いという学説もある。さまざまな考え方があるが、初めから高いコストを払ってまで利益を上げられるかわからないアクティブ型を保有する必要はないだろう。まずはインデックス型で、市場の動きや積み立て投資の効果を体験し、“投資の感覚”をつかむことが大切だ。
(マネーライター・永井志樹子)
>>始める前に情報収集 利用者から支持されている【ネット証券】は?
>>「公務員=老後生活が安定」は昔話に? “イデコ”活用への期待