信用取引とは? ネット証券で行う方法と注意点

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信用取引とはどのようなものなのか、利用方法と注意点を紹介(画像はイメージ)

 通常、現金で売買する株取引を「現物取引」というが、実はもうひとつ「信用取引」という取引方法もあることをご存じだろうか。今回は信用取引とはどのようなものなのか、利用の方法と注意点とともにお伝えしていきたい。

■信用取引とはどんな取引?

 信用取引とは、簡単にいうと「証券会社から資金や株式を借りて売買する取引」のこと。資金効率の向上や取引の可能性を広げることができ、現金取引に比べて大きな取引がしやすいのが特長だ。現物取引の場合は必要な自己資金が取引額と同額になるため、30万円の自己資金を用意すると取引額はそのまま30万円になる。それに比べて信用取引の場合は自己資金として取引額の30%を保証金として用意すれば、それを担保として約3.3倍の資金を証券会社から借りることができる。つまり30万円の保障金を用意するだけで取引可能額は約100万円に上がるのだ。自己資金で取引する現物取引の場合と比べてみるとその差は一目瞭然だ。このように信用取引では現物取引と比べて同じ資金での取引可能額を増やし、資金効率をアップすることができる。少額の自己資金で大きな取引が可能になるのだ。

 現物取引しかできなければ、ある銘柄を買いたいときにお金がなければ買えず、保有している株式がなければ売ってお金にすることもできない。すぐに支払うお金が必要なので株式市場に参加できる人が限られてしまうのだ。だが、参加者が少ないと取引額もまた少なくなるため、わずかな売買高で株価が大きく動く可能性が出てきてしまう。そこで導入されたのが信用取引。売買高を増加させ市場における公正な価格形成を促進するために、多額の資金をかけなくとも株式の取引に参加できるようにすることを目的に導入された。

■「買い」と「売り」を上手に使いこなそう

 信用取引の利用方法には「信用買い」と「信用売り」がある。信用買いとは「証券会社から借りた資金で株式を買いつけ、後に売却して資金を返済する」こと。たとえば株価の上昇局面である銘柄を、証券会社から借りた資金を使って60万円で買い、後に100万円で売却したあと資金を返済すると、100万円−60万円で40万円の利益が出ることになる。この場合は、現物株と同様に株価上昇で利益が発生する。

 これに対して信用売りとは「証券会社から借りた株式を売りつけ、後に買い戻して株式を返済する」こと。たとえば、証券会社から株価の下落局面にある株式を借り、70万円でいちど売ったあとで、株価が下落した後50万円で買い戻せば、70万円−50万円で20万円の利益を得ることができる。信用売りを行うことで、株価の下落局面でも利益を出すことが可能になる。

 さらに、同じ保証金で何度でも取引できるのが信用取引の魅力だ。銘柄を問わず、同日中に何度も取引が可能で、信用取引で買った銘柄を売る、あるいは売った銘柄を買う「反対売買」などで返済した保証金を、他の信用取引の保証金に利用することも可能。つまり信用取引Aを返済し、信用取引Bを新規に行おうとする場合には返済した信用取引Aの保証金を信用取引Bの保証金に利用できる。

■2種類の取引形態からいずれかを選択

 信用取引には「制度信用取引」と「一般信用取引」がある。制度信用取引は取引可能な銘柄や、借入れた現金や株式の返済期限などが取引所規則により決定されている。この銘柄はさらに買建、売建両方ができる「貸借銘柄」と買建のみできる「信用銘柄」に分けられる。制度信用取引では限定された銘柄しか取引できないことを理解しておこう。一般信用取引であれば、原則全上場銘柄を取扱い、投資家と証券会社の間で返済期限などを自由に設定できる。信用取引を委託する際にはいずれかを選択することになるため、それぞれの違いを把握しておくことが大切だ。

■追加で担保の差入れが必要な「追証」とは

 もうひとつ注意しておきたいのが「追証(おいしょう)」。これは、信用取引で買建てた銘柄の値下がりや担保価値の低下などによって、追加で担保(保証金)の預け入れを求められることがあり、このときの追加保証金のことを指す。一度発生した追証は自然に減少・解消することはなく、追加差入れ等ができない場合は証券会社によって取引そのものを強制的に決済されることもあるため注意しよう。

■信用取引はネット証券でも利用可

 信用取引はネット証券で利用することもできる。ネット証券は割安の手数料や便利で豊富な投資情報ツールやアプリ、困ったときに相談できるサポート体制などが充実している。信用取引を始める際にはネット証券を検討してみるのもひとつの手だ。

 信用取引は少額の自己資金で大きな取引ができるなど利便性が高い半面、信用売りの最大損失が無限大であったり、多額の取引になるのでハイリスクハイリターンになったりと固有のリスクが存在する。よく理解したうえで利用しよう。

(文/回遊舎 及川ふゆみ)

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