生命保険とは?〜保険を見直すタイミングと見直し方法〜
必要保障額の保険に加入しているか確認する
保険に新しく加入する際や見直す際は、「必要保障額」を確認するようにしましょう。その見極めが、保障内容の適正化はもちろん、保険料の抑制にもつながります。死亡保障の必要保障額は、生命保険の受取人となる遺族の「今後の支出として考えられる金額」から、遺族が得られる「収入(遺族年金など)」を差し引いた金額が目安となります。
遺族の支出として考えられるものには、葬儀費用はもちろんですが、毎月の生活費や子どもの教育費のほか、家賃や家屋の修繕費用といった住宅にかかる費用があります。また、遺族の収入には、仕事で得られる給料のほか、遺族年金や老齢年金、弔慰金や死亡退職金のほか、不動産や株などの資産があります。配偶者の年齢や子どもの年齢、現在の基本生活費、死亡後に想定される遺族の支出と収入を入力すれば目安額を試算してくれるサイトなどもありますので、上手に活用しましょう。もちろん、保険のプロフェッショナルである保険会社に相談してみるのも有効です。必要保障額が計算できたら、その必要保障額と保険商品を照らし合わせ、加入する保険を確定していきます。
なお、必要な保障額を備えたが家計を圧迫してしまい、途中解約しては意味がありません。保障にも優先順位をつけて選ぶことが大切です。
保険を見直すタイミング
・結婚したとき
結婚前に加入していた死亡保険がある場合、受取人を配偶者に変更しましょう。働き盛りの世代には死亡保障のほか、がん保険なども検討すると安心です。
・子どもが生まれたとき
扶養家族が増えますので、生活費はもちろんですが、将来的な学費のことも考えて、死亡保障を厚くしておく必要があります。
・子どもが独立したとき
子どもが扶養家族でなくなりますし、学費の心配もなくなりますので、保障額を低く抑えられます。貯蓄性の高い保険は老後のために継続しておくべきですが、定期保険の保障額は減らしてもいいでしょう。
・住宅ローンを組んだとき
住宅ローンを組むと、団体信用生命保険に加入するケースが多く、万一のことがあれば団体信用生命保険からの死亡保険金で住宅ローンが弁済されます。しかし、中には団体信用生命保険は任意加入としている住宅ローンもあるため、加入しない選択をした場合は必要な保障額を多めにしておく必要があります。
保険を見直すときは、どこに相談すればいい?
・個人で活動しているファイナンシャル・プランナー
保険会社に属さず、見直しの相談を受けるファイナンシャル・プランナーからは、客観的な意見を聴くことができます。希望の日時に、好きな場所で相談できることなどからも人気です。
・保険ショップ
ショッピングモールや街中で見かける、保険の見直し相談ができるショップです。複数の保険会社を検討できることはもちろん、気軽に立ち寄って相談できることも大きな魅力です。
・現在加入している保険会社に相談する
現在の保険会社に対して、特に不満がなく信頼している場合は、「見直しを考えている」と相談すればアドバイスをしてくれるはずです。しかし、他社であれば同じような保障内容で保険料を安く抑えられるケースも少なくありません。せっかくのタイミングですから、他社にも相談し、見積もりを基に比較・検討してみることをおすすめします。
上記のような対人形式の相談先以外にも、Web上で保険料見直しのシミュレーションができるサイトがあります。対人の相談では緊張してしまうという人や、まだ見直しの方向性が決まっていないという人は、一度Web上で試算してみてはいかがでしょうか。
保険見直しのポイントとは?
まず、生命保険は「なぜ保険に入るのか」「なぜ保険を見直すのか」という根本に立ち返り、見直しましょう。万が一に備えた保険でも、毎月の保険料負担が重くて生活が圧迫されたり、途中解約することになったりしては本末転倒です。自分の収入に対して高い保険料を払いすぎていないか、チェックする必要があります。
なお、見直しをして保険料を見直すことが決まった場合、新たな保障がスタートするのはいつからかを確認しておきましょう。「保険料を抑えられて、保障内容も充実しているから」と、後先を考えずに現在の保険をすぐに解約してはいけません。健康状態によっては、新たに加入するはずの保険に入れないケースもあります。その場合、無保険期間ができてしまうこともありますので注意しましょう。