電車と車両の【衝突事故】 役立つ「自動車保険」の補償とは?

  • 【画像】踏切

 踏切を通過する際、必ず一時停止をしなければならないのは、教習所で誰もが習うこと。これには、主に「立ち往生を防ぐ」「電車との衝突を防ぐ」という目的があります。とはいえ、トラブルが起きる可能性もゼロではありません。実際にどのような事故が起きているのでしょうか? 役立つ自動車保険の補償とあわせて紹介します。

<事例1>トラックが踏切で立ち往生して電車と衝突 荷台が中破した事故

【事故内容】
 トラックが歩行者専用通路のない踏切に差し掛かった。すると、前方から歩行者が多数進入してきたので徐行運転をしたところ、渡りきる前に遮断機が下りてきたため、降車して踏切の警報ボタンを押した。だが間に合わず、右後方と電車の右前方が衝突。トラックの荷台が中破し、電車が30分間止まった。

【事故原因】
 この事故が起きた原因として考えられるのは、まず事故現場となった踏切に歩行者専用の通路がなかったこと。そして、トラック運転者による周囲の交通環境に対する状況把握が欠けていたことが考えられる。前方から多数の歩行者が進入してくると予測できていれば、踏切の手前で停止し、歩行者が渡りきるのを待つこともできただろう。

 この事故では、電車が30分間停止し、自車が損傷しています。このとき役立つのは「車両保険」です。ただし、もし電車に損傷があった場合、損害賠償金は高額になることが多いため、あらかじめ「対物賠償保険」の補償内容なども吟味して加入しておきましょう。

<事例2>遮断機が降りている踏切に侵入… 電車と衝突して車の前部が破損した事故

【事故内容】
 タクシーが走行中、踏切に差し掛かった。すでに警報機は鳴っていて、遮断機も降りていたが、運転手が考えごとをしていたためそのまま踏切内に進入。慌てて急停止し、後退しようとしたが、ギアがニュートラル状態であったため、回避できずに電車と衝突、車の前部が破損した。

【事故原因】
 この事故の原因として考えられるのは「漫然運転」だ。タクシーの場合、乗車率や走行距離によって売り上げが変動するので、この運転手には「より多くの客を乗せなければ」という焦りがあったことも考えられる。冷静な判断ができていれば、十分回避可能だったはずだ。また、踏切での一時停止といった法令遵守を徹底することも、再発防止には有効だ。

 この事故で、自車の破損だけで済んだのは不幸中の幸い。タイミングが悪ければ、取り返しのつかない結果と高額賠償になっていたかもしれません。とはいえ、自車の修理は必要になったはず。このとき適用される「車両保険」は、加入すれば保険料は高くなりますが、タイプを選んだり免責を設定することでおさえることは可能なので、万が一に備えて検討してみてはいかがでしょうか。

 踏切内でトラブルが発生し、電車と車両が衝突するケースは決して珍しくありません。なかには高額賠償を命じられた例もあるので、十分な補償を確保しておくことが大切です。

参照/国土交通省 関東運輸局HP

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