自動車保険のロードサービスとは?内容や等級への影響を解説
今回は、自動車保険のロードサービスの内容について詳しく解説します。また、自動車保険とは別にロードサービスを提供しているJAFとの違いや、ロードサービスが自動車保険の等級に影響するのかなどにもふれていますので、ぜひ参考にしてください。
車のトラブル時に支援を受けられるロードサービス
ロードサービスは、自動車保険に付帯する場合とJAFが提供しているサービスを利用する場合があります。自動車保険とJAFのロードサービスの内容について見ていきましょう。
ロードサービスは自動車保険に付帯されていることが多い
保険会社によっては車両保険への加入がロードサービス付帯の条件とされていたり、ロードサービスの利用回数に制限が設けられていたりすることもあります。すべての自動車保険に必ずロードサービスが付帯しているわけではない点や、何度でも無制限に利用できるとは限らない点には注意が必要です。
なお、ロードサービスの対象となるのは自動車保険の契約車両のみです。したがって事故が起きた際に、相手方の車両を自分が加入している自動車保険のロードサービスを利用して運搬することなどはできません。
自動車保険とJAFのロードサービスの違い
自動車保険とJAFのロードサービスには、どのような違いがあるのでしょうか。主な違いは下記のとおりです。
■自動車保険とJAFのロードサービスの特徴
自動車保険 | JAF | |
サービスの対象 | 契約車両のみ | 申込者が運転していた車やバイク |
利用回数の制限 | 保険会社によって制限なし・制限ありの場合がある | 無制限 |
費用 | 保険料に含まれている場合が多い | 入会金+年会費:5,500円 |
なお、JAFは会員制のため、会員であれば多くのロードサービスを追加料金なしで利用可能です。また、非会員でも所定の料金を支払うことでロードサービスを利用できます。
自動車保険のロードサービスは契約車両のみが対象となっているのに対して、JAFは会員自身がサービスの対象となるため、マイカーのほかレンタカーや人から借りた車であってもロードサービスを利用できる点が異なります。
また、自動車保険の場合は保険会社によってロードサービスの利用回数に制限が設けられている一方で、JAFのロードサービスには利用回数の制限がありません。
自動車保険のロードサービスの内容
トラブル時のレッカー移動
故障や事故発生時には、車が自走できないなどのトラブルが発生することがあります。保険会社が指定する修理工場への運搬であれば、移動距離を問わずに追加料金なしで対応してもらえることがほとんどですが、利用者側が指定する修理工場へ運搬する場合には、移動可能な距離に制限が設けられていることがあります。無料で運搬してもらえる範囲は保険会社によって異なるため、確認が必要です。
バッテリーのトラブルに対応
具体的には、出先でバッテリーが上がってしまったときに、外部のバッテリーから電力を供給して必要な電力を補う「ジャンピング」と呼ばれる処置や、バッテリーの交換などをしてもらえます。保険会社によってはジャンピングの対応回数に制限が設けられている場合もあるため、注意が必要です。
バッテリー上がりは、室内灯やヘッドライトの消し忘れ、半ドアなどで日常的に起こりやすいトラブルのひとつです。ロードサービスの内容を確認する際には、バッテリーに関するトラブルへの対応可否や、対応可能な回数について確認しておくといいでしょう。
鍵の紛失・車内へ鍵を置き忘れたときの解錠
ただし、工賃自体は無料でも、交換が必要な部品代などは実費負担となるのが一般的です。また、セキュリティ機能を搭載している車の場合、ロードサービスでは対応できないケースもあるため注意してください。ドアロック解錠の対応可否や利用可能な回数も、保険会社によって異なります。
ガス欠時の燃料補給
対応可否や利用回数の制限は、保険会社によって異なります。多くの保険会社では「保険期間中に1回」といった制限を設けているため、利用条件の確認が必要です。
スタック時の車の引き上げ
スタック時の状況に応じて、無料で対応できる範囲が限られている場合があり、特にクレーン車の出動を要するケースや、複数名の作業員を動員するケースでは、追加料金がかかることも少なくありません。
パンク時のスペアタイヤへの交換
スペアタイヤを常備していない場合は自走できないため、修理工場までレッカー移動してタイヤを交換する必要があります。こうしたケースでは、前述のレッカー移動と同様のサービス内容になると考えてください。
また、パンクした箇所にゴム栓を詰めるなどの応急修理を行い、車を修理工場へ牽引してくれる場合もあります。
その他のサービス
サービスの内容や適用範囲は保険会社によって異なるため、「車で遠方に出向くことが多い」「近距離での車の利用が多い」など、自身の車の使い方を考慮して、必要か否かの検討が必要です。
なお、「代車貸出」「事故時諸費用の負担」といったサービスを特約として用意している保険会社もあります。付帯する特約によって受けられるサービスに差が生じることも想定されるため、自動車保険に加入する際にはロードサービスに関する特約をチェックしましょう。
自動車保険のロードサービスは等級に影響する?
自動車保険のロードサービスを利用すると、この等級が下がってしまわないか、気になっていた人もいるのではないでしょうか。結論としては、ロードサービスを利用しても等級が下がることはありません。
ただし、車の修理に車両保険を使ったり、破損物の賠償に対物賠償保険を使ったりすると、保険金の支払い事由となるため等級が下がります。
自動車保険の等級については、下記の記事をご覧ください。
自動車保険の等級とは? 上げ方、割引率、引き継ぎについて解説
自動車保険を選ぶ際にはロードサービスの内容も確認しよう
ロードサービスで対応可能な状況や対象となる範囲は、保険会社によって異なります。自動車保険に加入する際には、各社のロードサービスの内容を比較・検討しておく必要があるでしょう。
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