自動車保険を使う目安は?翌年以降の保険料を試算しよう
では、自動車保険は何を目安に使用すべきなのでしょうか。ここでは、自動車保険の保険料が上がる仕組みや、自動車事故で保険を使う目安についてご紹介します。
自動車保険を使うと保険料が上がる?
まずは、自動車保険を使用すると保険料が上がる仕組みを解説します。
自動車保険の等級
反対に、事故を起こして自動車保険を使えば、翌年の等級は3等級または1等級下がります。4等級以下は割引ではなく割増に転じ、1等級であれば108%割増になってしまいます。
事故の種類で下がる等級数は変わり、「3等級ダウン事故」「1等級ダウン事故」のほか、自動車保険を使っても等級に影響しない「ノーカウント事故」もあります。
・自動車保険のノンフリート等級とは?割引率や調べ方などを解説
等級の事故有係数
事故有係数は事故を起こした年の翌年から適用となり、3等級ダウン事故の場合は3年、1等級ダウン事故の場合は1年が適用期間です。なお、事故有係数の上限は6年のため、続けて事故を起こしたとしても6年を超えて加算されることはありません。
事故有係数の適用期間は毎年1年ずつ減っていき、0になったら無事故係数が適用されます。
■自動車保険の等級別割引率(継続契約の場合)
等級 | 無事故 | 事故有 |
---|---|---|
1等級 | +108% | |
2等級 | +63% | |
3等級 | +38% | |
4等級 | +7% | |
5等級 | -2% | |
6等級 | -13% | |
7等級 | -27% | -14% |
8等級 | -38% | -15% |
9等級 | -44% | -18% |
10等級 | -46% | -19% |
11等級 | -48% | -20% |
12等級 | -50% | -22% |
13等級 | -51% | -24% |
14等級 | -52% | -25% |
15等級 | -53% | -28% |
16等級 | -54% | -32% |
17等級 | -55% | -44% |
18等級 | -56% | -46% |
19等級 | -57% | -50% |
20等級 | -63% | -51% |
・事故有係数適用期間とは?同じ等級でも保険料が変わる仕組みを解説
自動車事故で保険を使う目安
自動車保険を使用するかどうか判断する際、修理費用と保険を使用した場合の保険料の上昇分を比較して、使用を検討する方法があります。
例えば、現在10等級で保険料は年間5万4,000円の人が、3等級ダウン事故を起こしたとします。受け取れる保険金は10万円でした。
■自動車保険を使用した場合
年 | 等級 | 保険料(割引率) |
事故年 | 10等級(無事故) | 5万4,000円(-46%) |
翌年 | 7等級(事故有係数) | 8万6,000円(-14%) |
2年後 | 8等級(事故有係数) | 8万5,000円(-15%) |
3年後 | 9等級(事故有係数) | 8万2,000円(-18%) |
4年後 | 10等級(無事故) | 5万4,000円(-46%) |
5年間の保険料合計 | 36万1,000円 |
年 | 等級 | 保険料(割引率) |
事故年 | 10等級(無事故) | 5万4,000円(-46%) |
翌年 | 11等級(無事故) | 5万2,000円(-48%) |
2年後 | 12等級(無事故) | 5万円(-50%) |
3年後 | 13等級(無事故) | 4万9,000円(-51%) |
4年後 | 14等級(無事故) | 4万8,000円(-52%) |
5年間の保険料合計 | 25万3,000円 |
また、事故をきっかけに車の買い替えを検討する人もいるでしょう。自動車保険は、車の買い替えに利用できる場合もあります。ただし、保険を使った場合は等級が下がり、車を買い替えても自動車保険の等級は引き継がれます。
保険金のほか、現在の等級によっても使うべきかどうかの判断(翌年以降の保険料の幅)は異なりますから、計算してみてください。なお、このような試算は、保険会社が行ってくれる場合もあります。
自動車保険を使わないなら免責金額の検討を
免責金額は自己負担金を指し、免責金額として設定した金額までは保険金が支払われず、損害額の補償は自己負担です。例えば、免責金額を5万円に設定していて、損害額が3万円だった場合は保険金が支払われません。損害額が15万円だった場合、支払われる保険金は免責金額の5万円を引いた10万円です。
ただし、免責金額を設定した分、保険料が安くなるというメリットがあります。損害額が少額なら車両保険を使わないという選択をする場合、免責金額を設定して保険料を抑えることも考えてみてください。
・車両保険は必要?加入を検討するポイントについて解説
・車両保険の免責金額とは?設定の際のポイントも解説
自動車保険を使わない場合の賠償の方法
示談交渉が成立したら、保険会社を通して相手の振込先を聞き、自己負担で賠償額を振り込みます。
翌年以降の保険料を試算して自動車保険を使うかどうか検討を
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