自動車保険の自転車特約とは?つける際のポイントも解説
ここでは、自動車保険の自転車特約の補償内容と、自転車利用者向けの保険に加入している人が増えている背景、自転車特約を付帯する際に知っておきたいポイントについてご紹介します。
目次
自動車保険の自転車特約とは、自転車利用中の事故に対する損害を補償するもの
自転車特約の補償対象は下記のように、「自分のケガに対する補償」と「事故の相手のケガやモノへの損害に対する補償」の2つがあります。保険会社によって、どちらか片方だけなのか、両方補償範囲となるのか異なります。そのため、自転車特約を付帯する際は、補償範囲をしっかり確認することが大切です。
・自分のケガに対する補償
自分のケガに対する補償では、自転車利用中に転倒する、事故に遭うなどで自分がケガをした際に、保険金が支払われます。歩行中に他人が運転する自転車とぶつかってケガをした場合も含まれます。
・相手のケガやモノへの損害に対する補償
自転車同士の事故や、自分が自転車に乗っていて相手が歩行者の場合の事故などで、相手をケガさせたり、相手のモノを壊したりした場合に保険金が支払われます。
自転車利用者向けの保険に入る人が増えている理由
自転車利用者向けの保険への加入が増えている理由には、全国で自転車利用者に自転車保険への加入を義務付ける自治体が増えていることが挙げられます。
2015年に、兵庫県で自転車利用者に自転車保険への加入を義務付ける条例が生まれ、その後、全国で同様の義務を課す自治体が増加。2024年現在では、ほとんどの都道府県が、自転車利用者の自転車保険への加入を義務または努力義務としています。
なお、ここで加入が義務付けられるとされている自転車保険とは、「事故の相手のケガや、モノへの損害に対する補償」がある保険のことを指します。
全国的に自転車保険への加入を義務付ける動きが広まった背景には、自転車による事故が多いことが挙げられるでしょう。警察庁によると、2023年の自転車関連事故件数は7万2,339件で、これは全交通事故の23.5%に相当します。
自転車事故を補償する、自動車保険のその他保険・特約
自動車保険やその特約の中には、名称に「自転車」と入っていなくても、自転車に関する事故が補償の対象となるものもあります。
人身傷害保険
人身傷害保険には、契約車両に搭乗中以外の自動車事故も補償されるタイプもあります。このタイプの人身傷害保険に入っていれば、自転車に乗っていて、相手が車やバイクの事故に遭った場合に、保険金が支払われます。
ここで注意したいのは、補償の対象は「自転車利用中の自動車事故」に限られ、事故の相手が車やバイク以外の場合は補償を受けられないことです。また、人身傷害保険で補償されるのは自身が受けたケガのみで、「事故の相手のケガやモノへの損害に対する補償」はカバーされません。
人身傷害保険とは?補償内容と搭乗者傷害保険との違いを解説
個人賠償責任特約
個人賠償責任特約を付帯していれば、自転車利用中の事故で他人にケガをさせたり、他人のモノを壊してしまったりした場合も補償が受けられます。ただし、この特約では、「自分のケガに対する補償」はカバーされないことに注意しましょう。
自動車保険の個人賠償特約とは?補償対象や補償範囲を解説
自動車保険の自転車特約をつける際に知っておきたいポイント
保険会社によって名称や補償内容が異なる
また、人身傷害保険や個人賠償責任特約のように、名称に「自転車」が入っていなくても、自転車利用中の事故によるケガや相手に対する損害までカバーしているものもあります。
加入前に、入ろうとしている自動車保険や特約の補償内容は必ずチェックし、求めている補償がそろっているか、加入済みの自動車保険や特約の補償内容と被っていないかを確認しましょう。
自分のニーズに合った自転車特約を選ぶ
補償を充実させるほど保険料も高くなってしまうので、どのような補償が必要なのかを考えて、自分のニーズに合った内容の自転車特約を選びましょう。
自動車保険の自転車特約は、付帯を決める前に補償内容をよく確認しよう
地方自治体により自転車保険等への加入が義務付けられている場合は、「事故相手のケガやモノの損害を補償する」保険や特約に加入する必要があるので、補償範囲はしっかり確認しましょう。
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