ペット保険の加入年齢制限|何歳から何歳まで入れる?高齢の場合の注意点も
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この記事では、そうしたペット保険の加入年齢制限について詳しく解説。また新規加入や更新の年齢制限、高齢のペットを保険に加入させる際の注意点などについても紹介していきます。
ペット保険の加入を検討している飼い主さんや、高齢のペットの保険について悩んでいる方は、ぜひ参考にしてください。
目次
ペット保険は何歳まで入れる?
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「いずれペット保険に入ろう」と考えているうちに年齢制限に引っかかり、加入タイミングを逃してしまう飼い主は少なくないでしょう。ただし、ペット保険は年齢以外の要因で更新できない場合もあるため、それぞれの特徴を正しく理解しておくことが重要です。
新規で加入できる年齢制限
下限については、多くの保険会社が「0歳から」または「生後0日から」と設定していますが、中には「生後30日以上」「生後45日以上」といった条件を設けている保険もあります。
また、犬や猫は8歳前後から「シニア期」に入り、病気やケガのリスクが高まるため、この年齢を境に加入できるペット保険の選択肢が大幅に限られる傾向があります。
そのため、ペット保険への加入を検討している場合は、8歳になる前に決断することが重要です。
更新ができる年齢制限
ただし、終身継続可能でも、ペットの年齢以外の要因で更新できなくなる場合があるため注意が必要です。
主なケースとして、下記などが挙げられます。
■慢性疾患にかかった場合
■再発しやすい病気にかかった場合
■ケガや病気により年間の補償限度額を使い切ってしまった場合
■保険料を滞納している場合
ペット保険は何歳から加入するといい?
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ここでは、ペット保険の最適な加入時期について、併せて年齢不明の場合の対処法も詳しく解説します。
早期加入のメリットを理解し、大切な家族の健康と家計の両方を守りましょう。
ペットを迎えたらすぐに加入を検討すべき
このようなリスクに備えるためにも、また、年齢が上がるにつれて保険料は高くなり、選べる商品も限られてくることからも、保険加入はペットを迎えたらすぐに検討することをおすすめします。
さらに、ペット保険には加入から補償が始まるまでの「待機期間」が設けられており、この期間中に発症した病気やケガは補償対象外となります。健康なうちに加入すれば、待機期間中に病気を発症して補償を受けられなくなるリスクを相対的に減らすことが可能です。
そのほかにも、早期加入にはメリットがありますので、以下にまとめます。
■保険料が比較的安く設定されている
■選べる保険商品が豊富で比較検討しやすい
■補償内容が充実したプランを選択できる
■健康状態による加入拒否や条件付き加入のリスクが低い
■待機期間中のリスクを減らすことができる
ペットの年齢がわからない場合は動物病院で推定年齢を調べる
このような場合は動物病院で獣医師にペットの推定年齢を調べてもらえば、ペット保険に加入することが可能です。
高齢のペットで保険加入する場合の注意点
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高齢になってからの加入は、年齢制限で入れる保険の選択肢が限定的になるだけでなく、健康状態の申告や書類準備、保険料の高額化、更新時の制約など、さまざまな制限が多くなります。
これらの注意点を事前に理解しておくことで、適切な保険選びと加入手続きを進めることができます。
告知義務により正確な健康状態の申告が必要
また、膀胱炎や皮膚炎といった再発リスクの高い病気も審査に大きく影響します。
高齢になるほど、これらの告知事項に該当する可能性が高まるため、より慎重な申告が求められます。
意図的な虚偽申告だけでなく、「治療を受けていたことを忘れていた場合」や、獣医師から病気の疑いを指摘されたにもかかわらず、「確定診断ではないため告知の必要がないと誤解していた場合」も含まれます。
告知義務違反になると、いざという時に補償が受けられないばかりでなく、契約解除となる可能性があります。
年齢を証明する書類の準備が必須
年齢の確認には血統書やワクチン接種証明書などの書類が必要で、これらの書類で正確な年齢を証明しなければなりません。
また、開始日までにペットが誕生日を迎えると1歳加算されることには特に注意しましょう。
この1歳の差により、加入条件が変化し、場合によっては加入できなくなったり保険料が上がったりするため、ペットの誕生日は重要なポイントになります。年齢を正しく把握し、間違いなく申告することが大切です。
高齢の場合は若い時期と比べて保険料が高額になる
また、一定の年齢に達すると保険料が定額になるケースもあるため、将来的な保険料負担についても事前に確認しておくことが重要です。
健康状態によっては更新できなくなる可能性がある
高齢でペット保険に加入する際は、保険料や更新可能年齢だけでなく、こうした条件面も含めて事前に把握しておく必要があります。
ペット(犬・猫)に生じやすいケガや病気
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ここでは、ペットとして飼育されることが多い犬と猫に生じやすい主なケガや病気について見ていきましょう。
犬によくあるケガ、病気
一般的には「皮膚炎」や「胃腸炎・下痢」などの病気にかかりやすい傾向があります。また小型犬や子犬(幼齢期)は骨が細いため「骨折」にも注意が必要です。
一方、7歳以上のシニア期になると「腫瘍」「心臓病」「歯周病」などのリスクが高まる傾向があります。
■皮膚炎(アトピー性皮膚炎、膿皮症、アレルギー性皮膚炎など)
■外耳炎(マラセチア菌の増殖によるものが多い)
■胃腸炎・下痢(嘔吐、食欲不振を伴うことも)
■異物誤飲(特に0〜3歳の幼齢期に多発)
■骨折(小型犬の前肢骨折が特に多い)
■歯周病(シニア期に増加)
■心臓病(僧帽弁閉鎖不全症など)
■腫瘍(手術費用が高額になることも)
猫によくあるケガ、病気
特に猫は、水を飲む習慣が犬より少ないことから「腎臓病」、「膀胱炎」、「尿石症」などの泌尿器系疾患が多く見られるのが特徴です。
また、子猫(幼齢期)は免疫力が未発達なため「猫カゼ」が多く、7歳以上のシニア期では「腫瘍」、「心臓病」、「歯周病」などが増加する傾向があります。
■下痢(消化器の未発達や環境変化によるもの)
■皮膚炎・皮膚トラブル
■腎臓病(特に高齢猫に多い)
■胃腸炎(急性・慢性)
■結膜炎
■膀胱炎・尿石症(泌尿器系疾患)
■異物誤飲(手術が必要な場合も)
■外耳炎
■骨折(高所からの落下によるもの)
■腫瘍(シニア期に増加)
その他加入時の注意点
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特に待機期間、告知義務、補償開始日の3つのポイントは、加入後のトラブルを避けるために必ず把握しておくべき重要な要素です。
待機期間に気を付ける
「待機期間」とは、保険開始日から補償開始日までの期間で、一般的に30日程度となっています。この期間中に発症した病気やケガは補償対象外となり、全額自己負担となるため注意が必要です。
また、待機期間中にかかった病気は、待機期間終了後も生涯を通して補償対象外となります。
待機期間は保険会社によって異なり、中には待機期間を設けていない保険会社もあります。「最近ペットの体調が悪そうだから保険に加入しよう」と思っても、すでに病気の兆候がある場合は契約を断られる可能性があるため、健康なうちに加入しましょう。
嘘の告知はしない
告知義務違反が発覚すると、いざという時に補償が受けられないばかりでなく、契約解除となるケースもあります。
補償開始日を確認する
多くの保険会社では、申込み日ではなく「翌月の1日」や「翌々月の1日」を補償開始日として設定しています。
そのため、開始日までにペットが誕生日を迎えると1歳加算され、これにより保険料が上昇する可能性があります。
例えば、加入上限が8歳の保険で、7歳11か月のペットが誕生日を迎えてしまうと加入できなくなってしまいます。
ペット保険に加入する際はペットの年齢に注意しよう
ペットが若いうちから加入を検討すれば、ペット保険の選択肢も多くなり、将来的なリスクに備えることができます。年齢とともにどのようなケガや病気のリスクが増すのかを知り、新規契約年齢や更新可能年齢もよく確認した上でペット保険を選びましょう。
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監修者松田聡子
明治大学法学部卒。
金融系ソフトウェア開発、国内生保を経て独立系FPとして開業。
企業型確定拠出年金の講師、個人向け相談全般に従事。現在はFP業務に加え、金融ライターとしても活動中。
●保有資格:日本FP協会認定CFP®・DCアドバイザー・証券外務員2種