【交通事故・慰謝料の計算方法】2.任意自動車保険の場合

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 自賠責保険において、治療費や慰謝料などの損害賠償額が120万円を超えた場合、任意自動車保険に加入していれば任意保険から慰謝料が支払われます。では、任意保険会社は、慰謝料の支払いに関してどのような計算方法をとっているのでしょうか? 実際に保険会社の対応を受けたドライバーの声も紹介します。
 自賠責保険の補償額の基準は公にされているので、誰でもある程度、慰謝料額を算出することができます。ところが任意保険では、かつては各社共通の統一支払基準がありましたが、1998年の「自動車保険の自由化」によって廃止されてしまったため、現在は各社によって基準が異なり、計算方法も公表されていません。損害賠償の総額や慰謝料の程度をあらかじめ知ることはできないのです。

 ただし、オリコンMEの調べによると、任意保険の慰謝料の1日あたりの単価は、入院や通院の期間が3ヶ月を過ぎると徐々に減っていくようです。理由は、入院・通院をするごとにケガは回復していき、苦痛も和らいでいくと考えられるから。一方、自賠責保険では、日数がどれだけ増えても単価は変わりません。そのため、自賠責保険の基準で慰謝料額を計算した場合より、任意保険で支払われる金額のほうが少なくなることがあります。

 また、任意保険では、被害側に過失が少しでもあれば、その分、慰謝料は減額されます。そのため、たとえば自賠責保険の基準で補償額が120万円を超え、任意保険から支払われることになったにもかかわらず、受け取る金額が0円ということもあり得るので注意しましょう。
任意保険の慰謝料POINT
・補償額が自賠責保険の限度額120万円を超えた場合に発生
・計算方法は各社によって異なる
・入院・通院の期間が3ヶ月を超えると、慰謝料の単価は減少する
・被害側に過失があればその分の慰謝料は減額される
 保険選びの重要項目として、見落としてはいけないのが「慰謝料を含む事故後の対応」。実際に自動車保険を利用したドライバー1万8609人を対象に実施した、『2013年度 顧客満足度の高い自動車保険ランキング』(オリコンME調べ)の調査結果によると、慰謝料を含む事故後の対応は、保険会社への信頼感に影響を与えるという結果がでています。

 実際に事故を起こして対応を受けたドライバーからは「車両・対物・治療費・休業補償・後遺症障害・慰謝料すべてにおいて完璧に対応してもらいました。とても満足しています」(40代/男性)」、「自過失ゼロでしたが、事故後の連絡で10分以内に来てくれて心強かったです。相手との処理がすべて終了後、慰謝料の不足分補填や搭乗者保険などの説明と手続きをしてくれました」(60代以上/男性)という声。両者ともに「他人にも薦めたい保険会社」と回答しています。

 保険会社選びの際は、こういった要素にも注目すると良さそうですね。

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