自動車保険料の相場を決める“条件”と自分に合った保険の選び方

 車を所有している人にとって、毎年気になるのは自動車税と自動車保険料です。特に、一括で支払っている場合には大きな出費となります。しかし、つい忘れてしまいがちになることも。自動車保険の場合、慌てて継続手続きを済ませた結果、保険料を無駄に支払っているかもしれません。自動車保険料は、ライフスタイルの変化や年齢に応じて、内容を見直す必要があるのです。

 保険料の平均相場が大きく変わる年齢の節目や車の乗り換え、独立や結婚で運転する人が変更した場合など、人生の節目には保険を見直すべき多くの要因があります。また、同じ内容であってもダイレクト型(通販型)と代理店型など、保険会社を変えるだけで数千円〜数万円も安くなることがあります。

 例えば、契約内容の使用目的や限定条件が実際の内容と異なっていた場合など、いざという時に保険が適用されない事さえあり得ます。この機会に自動車保険料の相場と、影響する条件などを確認しておきましょう。

自動車保険料の相場はどのように決まるのか?

 自動車保険料の相場を知るには、保険料に影響する多くの項目を把握していなければなりません。そして、その項目こそが見直すべきポイントになるのです。それでは順を追って相場を理解するポイントをみていきましょう。

■基本補償

 自動車保険の保険料は補償内容ごとに保険料率が算出されます。よって補償内容ごとの保険料を合計したものとなっています。自動車保険料の相場を知るためには、まず基本補償で比較することもポイントのひとつです。

自動車保険の基本的な補償(※1)には次のものがあります。

・対人賠償責任保険
・対物賠償責任保険
・人身傷害保険
・搭乗者傷害保険
・自損事故保険
・車両保険

【対人賠償責任保険】
 自動車事故で他人を死傷させたことによって発生する損害賠償責任を負った場合に支払われる保険

【対物賠償責任保険】
 自動車事故で他人の財物に損害を与えたことによって発生する損害賠償責任を負った場合に支払われる保険

【人身傷害保険】
 自動車事故により、自動車に乗車中の者が死傷した場合に、過失割合に関わらず損害額が補償される保険

【搭乗者傷害保険】
 自動車に搭乗中の者が自動車事故によって死傷した場合に支払われる保険

【自損事故保険】
 自動車が電柱に衝突・崖から転落等自損事故によって死傷した場合に支払われる保険

【無保険車傷害保険】
 対人賠償責任保険を付けてない等、賠償資力が十分でない自動車との事故(無保険事故)によって死亡または後遺障害を負った場合に支払われる保険

【車両保険】
 衝突・接触・墜落等の偶然な事故によって自動車に損害が生じた場合に支払われる補償

(※1)出典:「参考純率改定の案内」損害保険料率算出機構/「日本の損害保険ファクトブック2017」一般社団法人日本損害保険協会
【損害の種類と対象となる補償】

補償の対象

ヒト

モノ

他人への賠償

対人賠償責任保険

対物賠償責任保険

自分への補償

人身傷害保険
搭乗者傷害保険
自損事故保険
無保険車傷害保険

車両保険

■年齢条件

 運転者の年齢によってリスクが異なるため、車を運転する人の年齢の範囲や記名被保険者の年齢に応じて保険料率が区分されています。若い年齢ほど交通事故のリスクが高いとされるため保険料が高くなります。さらに保険会社によっては運転する人の年齢を限定することで一定の割引が受けられます。その場合、運転する人のうち最も若い人の年齢によって条件を決めることが重要です。なお、友人など「同居の親族」以外が運転する場合には年齢条件にかかわらず補償対象となるのが一般的です。

保険料相場では、この年齢条件が最も大きな比重を占めています。例えば、21歳の時に初めて車を購入し、その年齢にあった保険に加入し、次の契約更新の際に26歳になったとして、そのまま継続したらどうなるのでしょうか。

年齢別年間保険料(損害保険大手A社の場合)
※条件……関東居住/レジャー目的/6等級/車両保険なし

年齢/車種

トヨタプリウス

ホンダフィット

18〜20歳

7万1260円

5万7490円

21〜25歳

3万4550円

2万7640円

26〜29歳

3万240円

2万6590円

30〜50歳

2万5430円

2万770円

51〜60歳

2万5570円

2万2880円

61歳〜

2万7360円

2万4300円

 このように自動車保険では、事故率の多い若い年代ほど保険料が高く設定され、保険会社によって多少異なるものの、ドライバーの年齢別に「全年齢」「21歳以上」「26歳以上」「30歳以上」と区分されるケースが一般的です。そのため、自分に合った年齢条件にしておかないと、無駄に保険料を支払う事になるのです。

 さらに、19歳の家族が免許を取得して同じ車を運転する可能性があるのなら、年齢条件を全年齢にしておかないと保険が適用されません。このように年齢条件とはご自身の年齢だけでなく、運転する可能性がある家族の年齢も留意する必要があります。

■車の買い替えによる変更

車を買い替え時に手続きを行っているはずなので、まず問題は無いかと思いますが、車検証を手元に保険会社のデータに間違いがないかチェックしましょう。

■使用目的

主に「家庭・レジャー」目的か「仕事」で使うかの選択になります。仕事用が割高になります。

■免許証の色

ゴールドかそれ以外(ブルー・グリーン)かによって保険料が変わります。

■新車

購入後一年以内なら新車割引が適用され、エコカー割引などを設定する保険会社も増えています。

■走行距離

自ら申告するものですが、実情に合わない距離だと、いざという時に保険金が支払われないこともあるために正確な距離数を申告しましょう。

■各種限定

家族限定、夫婦限定など車を取り巻く家庭環境に合わせた内容を選択します。限定条件が狭いほど安くなりますが、可能性がゼロでない限りは、なるべく広い範囲で契約すると良いでしょう。

割引条件と割引率の例

比較会社

ゴールド免許の割引率

エコカーの割引率

A社

3%

3%

B社

約20%

なし

C社

12%

3%

D社

最大12%

3%

使用目的・走行距離と保険料の差額(損害保険大手A社の場合)
※条件……関東居住/6等級/車両保険なし

使用目的

距離

保険料

日常・レジャー

〜3000km

2万5430円

通勤・通学

5000〜1万km

3万2710円

業務

1万〜1万5000km

4万4230円

ダイレクト型と代理店型の保険料相場の違いとメリット・デメリットとは?

 現在、利用者が増えているネットや電話で契約するダイレクト型自動車保険は、既存の代理店型自動車保険よりも安い保険料が最大のメリットとなっています。営業所や職員の数を減らし、代理店への手数料を必要としないなど、経費を抑えることで安い保険料を可能にしています。デメリットとしては、事故時の対応を心配される方も多いと思いますが、どのダイレクト型保険会社も事故受付センターは24時間体制であり、緊急対応する拠点も多く、代理店型と遜色はありません。ただし、保険内容に関してはすべて自分で選択しなければならず、記入ミスがあってもそのまま反映されてしまいます。

 代理店型のメリットはすべて任せておける点です。担当者と直接話をすることで、保険契約に関わる情報を担当者に把握してもらえるため安心感があります。デメリットとしては通販型よりも一般的に保険料が高くなること以外に、店舗までわざわざ足を運ばなければいけないという事でしょう。

自分にあった自動車保険と相場を知るには?

 PCやスマートフォンに慣れていて、ネットでの調べものが得意な場合には、ダイレクト型が適していますが、ネットに不慣れだったり、自動車保険に詳しくなかったりした場合は、代理店型の保険会社が向いているでしょう。また、ダイレクト型でも電話で内容を確認したり、質問をしたりすることもできるので、納得いくまで何度でも聞いてみることができます。

 さらに加えるならば、大手の代理店が展開する対面型店舗で相談する方法があります。大手代理店は、複数の保険会社の商品を扱っており、利用者は、その中から自分にあった保険を選ぶことができます。駅前やショッピングセンターの中など便利な場所にあることが多く、仕事帰りや買い物のついでなど都合の良い時に店舗へ行くことができるため、人気が出始めています。ダイレクト型と代理店型の中間の形態になります。

 自動車保険の保険料は、基本的に補償内容とサービスが充実すればするほど保険料は高くなります。ポイントは何を重要視するかです。まずは、自分の保険をどうしたいのかを考えてみることから始めましょう。月々の出費をとにかく抑えたいのか、補償内容をもっと充実させたいのか。あるいはロードサービスなど、事故以外でも使えることを前提にしたいのか。これらの目的次第で、保険会社や規約内容が変わってきます。

 自動車保険のテレビCMは毎日のように流れています。保険の何が不満だったのか? どうしたら満足できるのか? 保険料、補償内容、契約時のわかりやすさ、事故時の対応など、さまざまな要因があります。保険料が安いからすべて満足という場合でも、事故になって初めて足りない補償内容を知り、不満が出るケースも多いようです。もしご自身で決めることが難しい場合は、少々割高になっても代理店型保険会社にするか、対面型にすることで解決できます。後悔しない保険選びをするためにも、複数の保険会社を比較して、ご自身の条件や契約内容に合った自動車保険料の相場を知ることが大切です。

自動車保険選びのポイント

任意保険には、対人・対物賠償や人身傷害補償、車両保険などさまざまな種類があります。事前にチェックして重視する補償を決めることが大切です。

自動車保険会社は、ダイレクト系と代理店系の2つに大きくわけられます。双方のメリット・デメリットをきちんと踏まえて選びましょう。

人身事故の最高賠償金額は約5億円。物損事故でも約3億円にのぼるケースがあります。まずは実際の事故事例を見て任意保険の必要性を知りましょう。

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