自動車の名義変更とは?必要となるケースや主な流れを解説
販売店で中古車を購入した場合は、販売店が名義変更を行ってくれるのが一般的ですが、そのほかの場合は自分で行わなくてはいけません。ここでは、自動車の名義変更が必要となるケースとその手続き方法、費用などについて解説します。
目次
自動車の名義変更とは所有者の名義を変更すること
正式には、中古車購入などで所有者自体が変わるケースでは「移転登録」といい、所有者は同じで、結婚などによって姓が変わるケースでは「変更登録」といいます。
自動車の名義変更が必要となるケース
個人間で自動車を売買・譲渡した場合
自動車の個人間売買・譲渡は、販売店などが介在せず、名義変更を行わないままにしてしまうケースがあります。自動車を個人間で売買したり譲ったりした際は、きちんと名義変更を行うようにしてください。
自動車を資産として相続した場合
相続人が複数いる場合は、全員の了解を得てから名義変更をしなくてはなりませんので、注意してください。
自分以外の名義でローンが組まれている場合
なお、基本的にはローンを完済するまで名義変更はできないため、注意が必要です。
自動車の名義変更をしないとどうなる?
道路運送車両法違反で罰金が科される
道路運送車両法では所有者が変更されると、新所有者は車が自分のものになってから15日以内に名義変更手続きをしなければいけないと定められています。
この期間を過ぎても名義変更手続きをしないと、同法違反により50万円以下の罰金が科される可能性があります。
旧所有者に自動車納税通知書が届く
この納付書は、車検証に記載されている所有者または使用者に届くため、名義変更をしていないと旧所有者に届いてしまい、旧所有者とトラブルになる可能性があります。
トラブル時の確認が遅れる
リコール通知などを受け取れない
通知は基本的に車検証に記載されている所有者・使用者の住所に届くため、所有者・使用者が変わった場合に名義変更をしていないと、リコール通知を受け取れません。
自動車を売却する際に時間がかかる
自動車の名義変更に必要なものは?
普通自動車の名義変更に必要なもの
<旧所有者に用意してもらうもの>
- 車検証
- 譲渡証明書(実印を押したもの)
- 印鑑証明書
- 委任状(代理申請を行う場合のみ)
- ナンバープレート(管轄変更が必要な場合のみ)
<新所有者が用意するもの>
- 移転登録申請書
- 印鑑証明書
- 実印
- 車庫証明書
- 手数料納付書
- 自動車税(環境性能割・種別割)申告書
自動車税(環境性能割・種別割)申告書は、運輸支局に隣接する税事務所で入手可能です。
軽自動車の名義変更に必要なもの
<旧所有者が用意するもの>
- 車検証
- ナンバープレート(管轄変更が必要な場合のみ)
<新所有者が用意するもの>
- 自動車検査証記入申請書
- 住所証明書類(マイナンバーが記載されていない住民票の写しまたは印鑑証明書)
- 軽自動車税(環境性能割・種別割)申告書
自動車税(環境性能割・種別割)申告書は、運輸支局に隣接する税事務所でもらってください。
自動車の名義変更の流れ
一方、個人間売買などの場合は、普通自動車なら新所有者の現住所を管轄している運輸支局、軽自動車なら軽自動車検査協会に出向いて手続きをする必要があります。手続きの流れは下記のとおりです。
1. 必要なものを準備する
2. 申請書を記入して提出する
移転登録申請書は運輸支局の窓口や国土交通省のWebサイトで入手でき、自動車検査証記入申請書は軽自動車検査協会の事務所・支所の窓口、またはWebサイトから入手可能です。
申請書に必要事項を記載し、手数料分の印紙を添付した手数料納付書、ほかの書類などといっしょに窓口に提出してください。
3. 車検証を受け取る
4. 税金の申告をする
軽自動車の場合も、軽自動車税(環境性能割・種別割)申告書に記入して、軽自動車検査協会に隣接する税関係の窓口に提出します。
自動車の管轄地域の変更がない場合は、これで手続きは終わりです。管轄地域が変わる場合は、古いナンバープレートを返納して新しいナンバーを購入し、取り付けたナンバープレートに封印をしてもらう工程が加わります。
自動車の名義変更に必要な費用
移転登録手数料
なお、軽自動車の場合、名義変更の手数料は無料です。
車庫証明の取得費用
ナンバープレート代
自動車の名義変更をしたら、自動車保険の変更手続きは必須
なお、自動車保険の名義変更は、車検証の名義変更が終わってから行うのが一般的です。同居する配偶者や親族が新所有者となる場合は、等級もそのまま引き継げます。
自動車保険への加入は任意ですが、万が一の事態を想定し、加入しておくと安心です。中古車を購入した場合や、旧所有者が自動車保険に加入していなかった場合は、新規加入を検討してください。
自動車の名義変更を正しく行い、安心のカーライフを
手続きをしないままにしておくと、さまざまなトラブルにつながりかねないほか、50万円以下の罰金を科される可能性もあるので、忘れず手続きするのが大切です。名義変更を正しく行い、安心のカーライフを送ってください。
なお、旧所有者である親が自動車保険に加入していた場合は、所有者の名義変更と共に自動車保険の名義変更も行うことをおすすめします。
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