公開日：2024-11-26

自動車税を滞納したらどうなる？納付方法や支払いが難しい場合の対処法も

車を保有している人は、毎年、所有している車の排気量に応じた自動車税を納めなければなりません。しかし、中には事情があってすぐに支払えない人もいるのではないでしょうか。

この記事では、自動車税を支払わなかったらどうなるのかについて解説するとともに、納付期限の過ぎた自動車税の支払い方法や自動車税の納付が難しい場合の対処法についても紹介します。

いきなり自動車税の納付通知が届いて慌てることのないよう、事前に対応しておきましょう。

自動車税はいつまでに支払う？
自動車税を滞納したらどうなる？
納付期限の過ぎた自動車税の支払方法
1. 手元に納付書がある場合
2. 手元に納付書がない場合
納付期限の過ぎた自動車税はコンビニで支払える？
自動車税の納付が難しい場合の対処法
自動車税は滞納せず期限内に支払いを

自動車税はいつまでに支払う？

自動車税の納付義務があるのは、その年の４月１日時点で車を保有している人です。

ローンを利用している場合は、保有者がローン会社になることがありますが、納付義務があるのは使用者になります。

また、自動車税の納付期限は原則として毎年５月31日です。ただし、自治体によって異なるケースもありますので、自治体のホームページで確認しておきましょう。

自動車税の納付通知書は、基本的に毎年５月の上旬から中旬に届きます。支払期限までにあまり余裕がないため、納付通知書が届いたらすぐに納めるようにしましょう。

また、中旬を過ぎても届かないようなら、1度管轄している都道府県や市区町村に問い合せてみてもいいかもしれません。

ちなみに自動車税といっても自動車税と軽自動車税に分かれており、それぞれで管轄が異なります。自動車税は都道府県、軽自動車税は市区町村です。

自動車税を滞納したらどうなる？

仮に自動車税の納付期限である５月31日までに納付できなかった場合、以下の問題が生じます。

<自動車税　納付できない場合に起こる問題点>
●車検を受けられない
●延滞金が発生する
●財産を差し押さえられる

それぞれの問題について、詳しく説明します。

車検を受けられない

車検を受けるためには、車検証と自賠責保険証、そして自動車税の納付証明書を提出しなければなりません。

もし、納付期限までに自動車税を納付していない場合、納付証明書が発行されないため、車検が受けられないことになってしまいます。

車検を受けていない状態で車を運転すると、免許の取り消しもしくは処罰の対象になるため、たとえ車検を受ける年でなくてもきちんと納付するように心がけましょう。

延滞金が発生する

自動車税を延滞すると、延滞金が発生します。延滞金の利率は延滞した期間によって以下のように異なります。

１ヶ月を過ぎると延滞税の税率が大きくなりますので、できれば納付期限後１ヶ月までに納めることをおすすめします。

■延滞金特例基準割合（2024年年12月31日まで）

	延滞税の利率
納付期限の翌日から１か月を経過する日までに納付する場合	2.4%
納付期限の翌日から１か月を経過した日以降に納付する場合	8.7%

参考：東京都主税局（外部リンク）

利率は年利で、延滞税額が1,000円を超えた場合に発生します。計算する際には間違えないようにしましょう。

仮に自動車税が3万6,000円で、納付期限が2024年5月31日だったものを2024年6月30日に納付したとしましょう。

その場合、納付期限の翌日から1ヶ月を経過しいていませんので、延滞税の利率は2.4％です。

そして延滞税の額は
36,000円×2.4％×（30÷365）＝約71円となり延滞税は発生しません。

36,000円の納税額だと、延滞税が発生するのは2024年10月18日からです。

仮に2024年10月18日支払った場合の延滞税は1,000円、2024年10月30日に支払った場合だと1,100円になります。

財産を差し押さえられる

自動車税を納付しないままでいると、自宅に督促状が届きます。

それでも納付しないままにしていると、最終的には財産を差し押さえられます。

■財産が差し押さえられるまで

督促状が家に届くまでの期間は納付期限経過後20日以内です。
　↓
その後、催促状が家に届き、それでも納付されない場合、差し押さえ予告通知書が届きます。
　↓
差し押さえ予告通知書が届いても納付されない場合、財産の差押えが実行されます。

なお、初めて督促状が家に届いてから財産の差押えが実行されるまでの期間は、裁判所の決定にもよりますが、半年以内には行われると思っておきましょう。

ちなみに財産が差し押さえられると、勤務先に自動車税を滞納していることが発覚するほか、所有している自動車が処分される可能性もあります。

納付期限の過ぎた自動車税の支払方法

納付期限の過ぎた自動車税の支払方法は、手元に納付書がある場合とない場合とで異なります。

ここでは、それぞれのパターン別に支払い方法を解説します。

手元に納付書がある場合

手元に納付書があるなら、それを持って銀行や郵便局の窓口で支払いましょう。もしくは各自治体の窓口で支払うこともできます。

銀行や郵便局、もしくは自治体の窓口で支払うのは、納付書に記載されている金額です。延滞税については発生した場合に後日納付書が送られてきますので、別途支払うことになります。

手元に納付書がない場合

手元に納付書がない場合として考えられるのは、納付通知書が届いたけどなくしてしまったケースのほか、そもそも納付通知書が届いていないケースが考えられます。

納付書が届いていない理由として考えられるのは、以下などです。

＜納付書が届いていない主な理由＞
●住所が変わったのに変更手続きをしていない
●該当する車の所有者が変わったにもかかわらず、名義変更手続きを行っていない
●車検証の有効期限が過ぎている

まず、上のケースに当てはまっていないかを確認し、当てはまっていれば自治体の窓口に確認し、再発行してもらいましょう。

その際に気を付けたいのは、自動車税は都道府県、軽自動車税は市区町村と窓口が異なる点です。

また、上のケースに当てはまっていなくても郵便事故で届かないケースも考えられますので、合わせて問い合わせてみましょう。

ただし、納付期限が迫っている場合は、直接出向いた方がその場で支払うこともできて安心です。

納付期限の過ぎた自動車税はコンビニで支払える？

自動車税は銀行や郵便局、もしくは自治体の窓口で支払えるほか、コンビニエンスストアでの支払いも可能です。

ただし、その際は、「コンビニ取扱期限」を過ぎていないかを確認しましょう。

「コンビニ取扱期限」とは、支払期限は過ぎていても支払える仕組みで、バーコードの下にある44桁の数字の最初の6桁で確認できます。

自動車税の納付が難しい場合の対処法

自動車税の納付は基本的に一括払いです。

ただし、一括納付が難しい場合には分割払いに変更できることがあります。分割払いに変更したい場合は、県各自治体に相談してみましょう。ただし、その理由によっては分轄払いが認められない可能性もあります。

具体的に、分轄払いが認められる理由は以下などになります。

＜分割払いが認められる主な理由＞
●財産が災害もしくは盗難の被害にあった
●納税対象者が病気もしくはケガで一時的に収入がない状態になっている
●事業で大きな損失を出した、または廃止・休止した

これらの理由に当てはまれば、分轄払いが認められ、原則として1年以内に分轄して払えばいいことになっています。

自動車税は滞納せず期限内に支払いを

自動車税は、その年の4月1日時点の車の所有者に対して課税されるものです。基本的に納付期限は5月31日となっており、納付通知書が届くのも5月に入ってからなので、通知書が届いたら早めに支払うようにしましょう。

また、自動車税を払わず、そのままにしておくと督促状が届きます。払わない場合、車検を受けられないなどのデメリットのほか、最終的には財産を差し押さえられることになってしまうため、できるだけ早めに支払うようにしましょう。条件に当てはまる場合は分轄して支払うこともできますので、支払期限までに県税事務所や市町村役場の納税課に相談してみてください。

なお、車を保有しているなら、自賠責保険だけでなく任意の自動車保険に加入しておくことをおすすめします。

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