自動車保険解約時の注意点

 自動車保険の見直しや車を手放す際など、現在加入している保険を解約するというケースは、ドライバーなら誰でも必ず通る道です。任意保険と自賠責保険、この2つの保険の解約をスムーズに行うために、知っておきたい知識をご紹介します。

任意保険を解約する場合は、そのリスクに注意が必要

 任意保険を解約する際は、保険会社の担当窓口や代理店に解約の意思を伝え、必要書類の郵送を依頼しましょう。基本的には必要書類に記入の上、保険証券などを同封して返送するのみで手続きは完了します。ダイレクト型の保険を契約している場合は、インターネット上で完結できる場合もあります。なお、解約に際して違約金などは発生しないのが一般的です。

 ここで注意したいのが、車を所持している状態での解約は、非常にリスキーだということです。解約が成立すると一切の補償を受けられませんので、車を手放すのであれば、実際に手放す日よりも後に解約するようにしましょう。また、保険の切り替えを行うのであれば、現在加入している任意保険の解約日と新しく加入する自動車保険の加入日の間に、空白期間が生まれないように留意することが大切です。

 さらに、解約したまま別の保険に切り替えないと、6等級以上の等級はリセットされるという点にも注意が必要です。上位の等級を持っている場合は、これまで築き上げてきた実績を手放すことになります。そこで、最大10年間等級を保つことができる「中断証明書」の申請も視野に入れながらの手続きをおすすめします。

自賠責保険を解約できるのは、廃車のタイミングのみ

 自賠責保険は、公道を走るすべての車に加入が義務付けられていますので、前提として任意の解約はできません。解約できるタイミングとしては、現在の車を廃車にするときのみになります。大半の人は、自分で廃車手続きをせずディーラーや業者に任せると思いますが、個人で陸運支局や自動車検査登録事務所などに行って廃車の手続きを行う場合は、「解除事由証明書」など廃車を確認できる書類を入手しましょう。解約手続きは任意保険と同様で、加入している保険会社に必要書類の郵送を依頼して、それに記入の上、保険証書とともに返送すれば完了です。

どちらの保険でも受け取ることができる「返戻金」

 任意保険と自賠責保険、どちらの場合でも、途中で解約した場合には返戻金を受け取ることが可能です。解約する際は「新車を購入して現在の車を譲渡することになった」「廃車にせざるを得なくなった」などの突発的な理由に基づくことが多いでしょうから、併せてこの返戻金についてもチェックしておきましょう。

 任意保険における返戻金の金額は、年間一括支払済みの保険料のうち、残りの期間に応じた料金が契約者に還付されます。ただし、残りの期間をそのまま月割にした金額が戻ってくるわけではなく、「短期率」と呼ばれる料率を掛け合わせて返戻金を算出する方法が多く採用されています。

保険期間

短期率

7日まで

10%

15日まで

15%

1ヶ月まで

25%

2ヶ月まで

35%

3ヶ月まで

45%

4ヶ月まで

55%

5ヶ月まで

65%

6ヶ月まで

70%

7ヶ月まで

75%

8ヶ月まで

80%

9ヶ月まで

85%

10ヶ月まで

90%

11ヶ月まで

95%

12ヶ月まで

100%

 この「短期率」とは、年間契約である保険料を、月ごとの契約と見なした場合の金額を算出するための料率であり、実際の返戻金は下記のような計算式で求められます。

【例1】
1年満期で8万円の保険を3ヶ月で解約した場合(短期率45%)
8万円×(1−0.45)=4万4,000円(返戻金)

【例2】
1年満期で8万円の保険を6ヶ月で解約した場合(短期率:70%)
8万円×(1−0.7)=2万4,000円(返戻金)

 保険は通常、長期契約よりも短期契約のほうが割高になります。上記の例では、6ヶ月で解約した場合には、半分の4万円が戻ってくることを期待してしまいがちです。しかし、実際には2万4,000円しか戻ってこないのです。返戻金の金額に関しては、「短期率」を用いる場合と月割で返還する場合、各社の対応が分かれていますので、契約保険会社に問い合わせて正確な金額の算出を依頼しましょう。

 自賠責保険は任意保険とは異なり、返戻金は残りの期間に応じて決まります。こちらは、1ヶ月以上の期間が残っている場合に月割で返還されますが、ただ廃車にしただけでは返戻金を受け取ることができず、必ず保険会社で解約手続きを行う必要があります。自賠責保険は2年、3年と任意保険よりも長期で契約しているケースがほとんどだと思いますので、廃車にする際は忘れないようにしましょう。なお、解約返戻金の還付手続きは、自動車保険の解約手続きと同時に行われます。

事前に準備を整えて、計画的な解約手続きを

 保険の解約の場合、保険会社とのやりとりは郵送で行われるケースがほとんどですので、手続きがすべて完了するまで約2週間程度の時間がかかります。さらに、書類に不備があれば、郵送し直すなど余分な労力がかかり、遅れた分、返戻金の金額も少なくなってしまう場合がありますので注意が必要です。

 自動車保険の解約手続きは極めてシンプルですが、付随するリスクを頭に入れながら、計画的に行う必要があるでしょう。

自動車保険選びのポイント

任意保険には、対人・対物賠償や人身傷害補償、車両保険などさまざまな種類があります。事前にチェックして重視する補償を決めることが大切です。

自動車保険会社は、ダイレクト系と代理店系の2つに大きくわけられます。双方のメリット・デメリットをきちんと踏まえて選びましょう。

人身事故の最高賠償金額は約5億円。物損事故でも約3億円にのぼるケースがあります。まずは実際の事故事例を見て任意保険の必要性を知りましょう。

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