保険料が安い車はある?車種により変わる仕組みや安くする方法を解説

保険料が安い車はある?車種により変わる仕組みや安くする方法を解説

自動車保険の保険料は自動車の車種(型式)や、型式に応じた料率クラスによって決まります。そのため、保険料を安くするなら保険料が安くなる自動車を選ぶことが大切です。

本記事では、自動車保険の保険料が車の型式や料率クラスによって決まる仕組みや、保険料を安くするための車選びのポイントなどについて解説します。自動車保険料を安くしたいと考えている人は、ぜひ参考にしてください。

mokuji目次

  1. 車種によって保険料が変わる仕組み
    1. 型式別料率クラスの基礎知識|保険料への影響
    2. 型式別料率クラスはどうやって確認できる?
    3. 保険料が安い車の特徴|料率クラス以外に影響する要素
  2. 自動車保険料を安くする車選びのポイント
    1. コンパクトカー|維持費を抑えたい方におすすめ
    2. 人気車種|保険料とリセールバリューのバランスが良い
    3. 発売から数年経過した車|初期費用を抑える選択肢
  3. 保険料をさらに安くするための方法
    1. 保険会社の見直し|自分に合ったプランを見つけよう
    2. 運転者限定・年齢条件の適用|家族構成に合わせた設定
    3. 車両保険の見直し|補償内容と保険料のバランス
    4. 不要な特約を外す|必要な補償に絞り込む
    5. 割引制度の活用|さまざまな割引で保険料を節約
  4. 保険料が安い車を選んで賢く節約

車種によって保険料が変わる仕組み

車種によって保険料が変わる仕組み

ここでいう自動車保険とは強制加入の自賠責保険ではなく、任意で加入する自動車保険を指します。そして自動車保険の保険料は、対象となる車の車種や型式によって異なります。

そのためには、まず型式別料率クラスについて理解を深めていきましょう。

型式別料率クラスの基礎知識|保険料への影響

型式別料率クラスは、車の車種や型式によって1〜17段階に分けられています。

基本的にスポーツタイプの車など、事故を起こす可能性が高いと判断される車は料率クラスが高く設定され、事故を起す確率が低い車や安全性能が高い車などは料率クラスが低く設定されています。

実際にトヨタのアクアとBMWのZ4で比較してみましょう。

トヨタ アクア(型式NHP10H)

BMW Z4(型式:HF30)

対人賠償責任保険

6

11

対物賠償責任保険

6

2

人身傷害保険

8

7

車両保険

5

13

このようにスポーツタイプの車だと事故を起す可能性が高いとされ、トヨタのアクアと比べ対人賠償責任保険の料率クラスが約2倍となっていることが分かります。そのためトヨタのアクアよりもBMWのZ4のほうが保険料が高くなるというわけです。

料率クラスが1上がると保険料は約1.1倍上がるといわれています。そのため、料率クラス1と料率クラス17では保険料に約4.3倍の差が発生します。

ちなみに1〜17段階の型式別料率クラスが適用されるのは、自家用の普通乗用車および小型乗用車であり、自家用の軽自動車は1〜7クラスと異なる点に注意しておきましょう。

例えば、軽自動車(ダイハツ:タント(型式:LA660S))だと、各保障内容の料率クラスは以下のようになります。
対人賠償責任保険 対物賠償責任保険 人身傷害保険 車両保険
1 2 4 4

型式別料率クラスはどうやって確認できる?

では、実際に型式別料率クラスを知るには、どうすればいいのでしょうか。

型式別料率クラスは、損害保険料率算出機構(外部リンク)のウェブサイトで確認できます。
上記ウェブサイト上の画面にてメーカー・車名もしくは型式を入力し、検索します。メーカー・車名で検索するときでも最終的には型式を選ぶ必要がありますので、検索したい車の型式を事前に調べておきましょう。

ただ、ここで求めた料率クラスがそのまま各保険会社の保険料につながるわけではありません。各保険会社は求めた料率クラスを修正して保険料に反映させることも可能です。そのため、同じ車(型式)だったとしても、保険会社によって保険料が異なるケースはあり得ます。

損害保険料率算出機構(外部リンク)のウェブサイトでの確認結果は、料率クラスが高いか低いかを判断する目安として利用しましょう。

保険料が安い車の特徴|料率クラス以外に影響する要素

料率クラスは、実際の保険料の支払い実績によって決められています。事故が多い車や、事故の際の修理費用が高くなるような車だと保険料は高くなります。

ただ、AEB(衝突被害軽減ブレーキ)といった安全性能や装備が備えられている車は保険料の割引対象になりますので、できればAEB(衝突被害軽減ブレーキ)が装着されている車を選ぶことをおすすめします。

事故率や修理費用以外に保険料に影響する要素としてあげられるのは、盗難率です。メーカーにもよりますが四輪駆動車など人気のある車は盗難に遭うリスクも高いため、保険料が高くなる傾向にあります。

自動車保険料を安くする車選びのポイント

自動車保険料を安くする車選びのポイント

では、保険料を抑えるためには、どのような車を選ぶといいのでしょうか。ポイントは以下の3つです。
それぞれのポイントについて、以下で詳しく解説します。

コンパクトカー|維持費を抑えたい方におすすめ

自動車保険料を安くするためのポイントの1つにコンパクトカーを選ぶことが挙げられます。コンパクトカーだと、メーカーに限らず料率クラスが低く設定されているためです。

実際にトヨタ(ヤリス)、日産(ノート オーラ)、ホンダ(フィット)で比較してみましょう。
? トヨタ ヤリス
(型式:MXPA12)
日産 ノート オーラ
(型式:FSNE13)
ホンダ フィット
(型式:GS7)
対人賠償責任保険 5 7 6
対物賠償責任保険 4 9 6
人身傷害保険 7 9 9
車両保険 9 10 7
コンパクトカーは、一般的に車両価格も安く、排気量も少ないため自動車税も安くなります。もし、車を買い替えようと思っているタイミングなら、コンパクトカーを選ぶことをおすすめします。

ただ、排気量が少ないため、パワー不足を感じる点や、あまり荷物を積められないといったデメリットがあります。

利用目的の大半が普段の買い物や通勤なら、コンパクトカーでも問題はないでしょう。

人気車種|保険料とリセールバリューのバランスが良い

販売台数が多いということはそれだけ人気があるということです。また、販売台数が多い車種は一般的に料率クラスが低く設定され、保険料を抑えられるメリットが得られます。

また、人気のある車は中古車市場での価格が高い傾向にあり、買い替える際の上乗せ額も抑えられます。

保険料を抑えながら、買い替える際には高く売れるといった点は保険料とリセールバリューのバランスが良いことを示しています。

発売から数年経過した車|初期費用を抑える選択肢

型落ちの車は、一般的に新車で購入するよりも安く、また選択肢が広い点がメリットですが、同時に故障のリスクや維持費が高くなりやすいといったデメリットがあります。

ただ、料率クラスは、販売後は事故率などから見直されることがありますが、販売から3年した後は大きな変動はみられないことから、保険料がどのくらいになるかを計算しやすい点が特徴です。

中古車を選ぶ際には、購入しようとしている車の型式から料率クラスを確認し、今よりも保険料が安くなる車種(型式)を選ぶとよいでしょう。

保険料をさらに安くするための方法

保険料をさらに安くするための方法

自動車保険料を安くするための車選びについては上で述べたとおりですが、さらに保険料を安くする方法があります。
保険料を安く方法には以下のものがあります。
これらの方法は単体で活用することもできるほか、組み合わせることでより保険料の節約効果を得られるケースもあります。

保険会社の見直し|自分に合ったプランを見つけよう

自動車保険は代理店を通じて加入する方法とインターネットで加入するダイレクト型があり、一般的にインターネットで加入する方が代理店を通じて加入するよりも保険料を抑えられます。

最近ではインターネット上で複数の保険会社の保険料を比較できるサイトもありますので、同じ条件でどのくらい保険料が変わるのかを比較してみましょう。もし、現在代理店で加入しており、インターネットで加入する方が安いなら、更新のタイミングで保険会社を変えることも考えてみましょう。

比較の際には、一括見積もりサービスの利用がおすすめです。一括見積もりサービスを利用する場合は、現在加入している保険会社の保険証券を準備しておくと入力がスムーズに進みます。なかには走行距離の入力が必要な場合もありますので、現時点の走行距離も把握しておきましょう。

運転者限定・年齢条件の適用|家族構成に合わせた設定

自動車保険の場合、運転する人の年齢によって保険料が変わる仕組みが取られています。一般的には若い人のほうが事故を起す確率が高いと考えられており、年齢が高くなるにつれ保険料は安くなります。

自動車保険の年齢区分は20歳未満のほか、21歳、26歳、30歳以上の4つとなっているケースが多く、自分の年齢と年齢区分が合っているかをチェックすることが大切です。

また、運転する人が1人に限定されているなら、契約者限定にすることで保険料を抑えられます。自身の家族構成や実際に運転する人を考慮しながら、補償の適用範囲を決めるようにしましょう。

車両保険の見直し|補償内容と保険料のバランス

車両保険を付けるかどうかは保険料に大きな影響を与えます。車両保険を付けることで、相手の賠償以外に自分の車が壊れた際の修理代金を補償してくれるもので、対象となる範囲も広いため加入を考える人も多いのではないでしょうか。

ただ、どこまでの補償を付けるかによって保険料が変わりますので、必要な補償だけを付けるようにしましょう。

例えば、一般型の場合は、車同士の事故以外に自転車との衝突や単独事故、当て逃げや地震などの際も補償されます。しかし、エコノミー型だと補償されるのは、車同士の事故、火災や爆発、台風による被害、盗難やいたずら、飛び石による損害などに限定されます。

補償される範囲は保険会社によって異なる点にも注意しておきましょう。

また補償を受ける際の免責金額(自己負担額)を高く設定するほど、保険料は安くなります。

不要な特約を外す|必要な補償に絞り込む

自動車保険には、基本的に対人賠償や対物賠償、そして人身傷害補償や搭乗者傷害、自損事故、無保険車傷害などによる補償が付加されていますが、人を乗せる機会がないなら搭乗者傷害補償は外してもいいでしょう

また、特約には、弁護士費用特約や個人賠償責任特約などがありますが、個人賠償責任については、他の保険でカバーされている可能性があります。

特に家族で車やバイクなど複数の車両を保有しており、自動車保険に加入している場合は、これらの特約が重複している可能性が高いため、1度付加されている特約の内容を確認してみましょう。そのうえで、重複している特約は解約するなどの手続きを取っておきましょう。

割引制度の活用|さまざまな割引で保険料を節約

最近では保険会社によってさまざまな割引制度が用意されています。

代表的なものに早期契約における割引や保険証券を紙で発行しないことを選ぶインターネット上割引があります。割引も合わせるとかなりの額になりますので、契約のタイミングや契約方法を考えたうえで契約するようにしてください。

他には、新車割引やASV割引、セカンドカー割引、ゴールド免許割引、エコカー割引などがあります。契約の際に当てはまる割引はないかどうか確認しておきましょう。

保険料が安い車を選んで賢く節約

任意保険である自動車保険の保険料は、対象となる車の車種や型式で決まります。その際に利用されるのが型式別料率クラスです。自動車保険料をできるだけ安くしたい場合は、型式別料率クラスの低い車種(型式)を選ぶようにしましょう。

また、保険料は同じ車種(型式)であっても、保険会社によって異なります。保険会社に用意されている補償内容や特約などを比較しながら、最終的に自分にあった保険会社を選ぶことが大切です。

オリコン顧客満足度ランキングでは、自動車保険の加入者へのアンケート調査をもとに算出した「自動車保険ランキング」を発表しています。

自動車保険への加入を検討される際はこちらもぜひご参考いただき、自分に合ったより良い選択肢を見つけてみてください。

※本記事では一般的な例をもとに情報をまとめています。各社の商品やプランによっては当てはまらないケースもあります。
また、情報は公開日現在のものです。各種状況や法令情報等につきましては、公的機関等で最新情報をご確認ください。
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