保険料が安い車はある?車種により変わる仕組みや安くする方法を解説
本記事では、自動車保険の保険料が車の型式や料率クラスによって決まる仕組みや、保険料を安くするための車選びのポイントなどについて解説します。自動車保険料を安くしたいと考えている人は、ぜひ参考にしてください。
目次
車種によって保険料が変わる仕組み
そのためには、まず型式別料率クラスについて理解を深めていきましょう。
型式別料率クラスの基礎知識|保険料への影響
基本的にスポーツタイプの車など、事故を起こす可能性が高いと判断される車は料率クラスが高く設定され、事故を起す確率が低い車や安全性能が高い車などは料率クラスが低く設定されています。
実際にトヨタのアクアとBMWのZ4で比較してみましょう。
トヨタ アクア(型式NHP10H) | BMW Z4(型式:HF30) | |
対人賠償責任保険 | 6 | 11 |
対物賠償責任保険 | 6 | 2 |
人身傷害保険 | 8 | 7 |
車両保険 | 5 | 13 |
料率クラスが1上がると保険料は約1.1倍上がるといわれています。そのため、料率クラス1と料率クラス17では保険料に約4.3倍の差が発生します。
ちなみに1〜17段階の型式別料率クラスが適用されるのは、自家用の普通乗用車および小型乗用車であり、自家用の軽自動車は1〜7クラスと異なる点に注意しておきましょう。
例えば、軽自動車(ダイハツ:タント(型式:LA660S))だと、各保障内容の料率クラスは以下のようになります。
対人賠償責任保険 | 対物賠償責任保険 | 人身傷害保険 | 車両保険 |
---|---|---|---|
1 | 2 | 4 | 4 |
型式別料率クラスはどうやって確認できる?
型式別料率クラスは、損害保険料率算出機構(外部リンク)のウェブサイトで確認できます。
上記ウェブサイト上の画面にてメーカー・車名もしくは型式を入力し、検索します。メーカー・車名で検索するときでも最終的には型式を選ぶ必要がありますので、検索したい車の型式を事前に調べておきましょう。
ただ、ここで求めた料率クラスがそのまま各保険会社の保険料につながるわけではありません。各保険会社は求めた料率クラスを修正して保険料に反映させることも可能です。そのため、同じ車(型式)だったとしても、保険会社によって保険料が異なるケースはあり得ます。
損害保険料率算出機構(外部リンク)のウェブサイトでの確認結果は、料率クラスが高いか低いかを判断する目安として利用しましょう。
保険料が安い車の特徴|料率クラス以外に影響する要素
ただ、AEB(衝突被害軽減ブレーキ)といった安全性能や装備が備えられている車は保険料の割引対象になりますので、できればAEB(衝突被害軽減ブレーキ)が装着されている車を選ぶことをおすすめします。
事故率や修理費用以外に保険料に影響する要素としてあげられるのは、盗難率です。メーカーにもよりますが四輪駆動車など人気のある車は盗難に遭うリスクも高いため、保険料が高くなる傾向にあります。
自動車保険料を安くする車選びのポイント
コンパクトカー|維持費を抑えたい方におすすめ
実際にトヨタ(ヤリス)、日産(ノート オーラ)、ホンダ(フィット)で比較してみましょう。
? | トヨタ ヤリス (型式:MXPA12) |
日産 ノート オーラ (型式:FSNE13) |
ホンダ フィット (型式:GS7) |
---|---|---|---|
対人賠償責任保険 | 5 | 7 | 6 |
対物賠償責任保険 | 4 | 9 | 6 |
人身傷害保険 | 7 | 9 | 9 |
車両保険 | 9 | 10 | 7 |
ただ、排気量が少ないため、パワー不足を感じる点や、あまり荷物を積められないといったデメリットがあります。
利用目的の大半が普段の買い物や通勤なら、コンパクトカーでも問題はないでしょう。
人気車種|保険料とリセールバリューのバランスが良い
また、人気のある車は中古車市場での価格が高い傾向にあり、買い替える際の上乗せ額も抑えられます。
保険料を抑えながら、買い替える際には高く売れるといった点は保険料とリセールバリューのバランスが良いことを示しています。
発売から数年経過した車|初期費用を抑える選択肢
ただ、料率クラスは、販売後は事故率などから見直されることがありますが、販売から3年した後は大きな変動はみられないことから、保険料がどのくらいになるかを計算しやすい点が特徴です。
保険料をさらに安くするための方法
保険料を安く方法には以下のものがあります。
保険会社の見直し|自分に合ったプランを見つけよう
最近ではインターネット上で複数の保険会社の保険料を比較できるサイトもありますので、同じ条件でどのくらい保険料が変わるのかを比較してみましょう。もし、現在代理店で加入しており、インターネットで加入する方が安いなら、更新のタイミングで保険会社を変えることも考えてみましょう。
比較の際には、一括見積もりサービスの利用がおすすめです。一括見積もりサービスを利用する場合は、現在加入している保険会社の保険証券を準備しておくと入力がスムーズに進みます。なかには走行距離の入力が必要な場合もありますので、現時点の走行距離も把握しておきましょう。
運転者限定・年齢条件の適用|家族構成に合わせた設定
自動車保険の年齢区分は20歳未満のほか、21歳、26歳、30歳以上の4つとなっているケースが多く、自分の年齢と年齢区分が合っているかをチェックすることが大切です。
また、運転する人が1人に限定されているなら、契約者限定にすることで保険料を抑えられます。自身の家族構成や実際に運転する人を考慮しながら、補償の適用範囲を決めるようにしましょう。
車両保険の見直し|補償内容と保険料のバランス
ただ、どこまでの補償を付けるかによって保険料が変わりますので、必要な補償だけを付けるようにしましょう。
例えば、一般型の場合は、車同士の事故以外に自転車との衝突や単独事故、当て逃げや地震などの際も補償されます。しかし、エコノミー型だと補償されるのは、車同士の事故、火災や爆発、台風による被害、盗難やいたずら、飛び石による損害などに限定されます。
補償される範囲は保険会社によって異なる点にも注意しておきましょう。
また補償を受ける際の免責金額(自己負担額)を高く設定するほど、保険料は安くなります。
不要な特約を外す|必要な補償に絞り込む
また、特約には、弁護士費用特約や個人賠償責任特約などがありますが、個人賠償責任については、他の保険でカバーされている可能性があります。
特に家族で車やバイクなど複数の車両を保有しており、自動車保険に加入している場合は、これらの特約が重複している可能性が高いため、1度付加されている特約の内容を確認してみましょう。そのうえで、重複している特約は解約するなどの手続きを取っておきましょう。
割引制度の活用|さまざまな割引で保険料を節約
代表的なものに早期契約における割引や保険証券を紙で発行しないことを選ぶインターネット上割引があります。割引も合わせるとかなりの額になりますので、契約のタイミングや契約方法を考えたうえで契約するようにしてください。
他には、新車割引やASV割引、セカンドカー割引、ゴールド免許割引、エコカー割引などがあります。契約の際に当てはまる割引はないかどうか確認しておきましょう。
保険料が安い車を選んで賢く節約
また、保険料は同じ車種(型式)であっても、保険会社によって異なります。保険会社に用意されている補償内容や特約などを比較しながら、最終的に自分にあった保険会社を選ぶことが大切です。
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自動車保険への加入を検討される際はこちらもぜひご参考いただき、自分に合ったより良い選択肢を見つけてみてください。
※本記事では一般的な例をもとに情報をまとめています。各社の商品やプランによっては当てはまらないケースもあります。
また、情報は公開日現在のものです。各種状況や法令情報等につきましては、公的機関等で最新情報をご確認ください。