公開日：2024-02-21

自動車保険証券とは？必要な場面や紛失時の手続き・保管方法を解説

　自動車保険に加入すると、保険会社から自動車保険証券が発行されます。自動車保険証券はさまざまな場面で必要になる書類ですが、どのような場面で使い、どのように保管したらいいのか知らない人も多いのではないでしょうか。

　今回は、自動車保険証券の記載内容や、自動車保険証券が必要な場面などについて解説します。自動車保険証券を紛失した際の手続きやおすすめの保管方法についても解説しますので、ぜひ参考にしてください。

自動車保険証券とは保険の契約内容が記載された書類のこと

　自動車保険証券とは、自動車保険の契約内容が記載された書類のことです。運転する人や補償の対象となる車両情報のほか、補償内容などが記載されています。

　近年は、自動車保険証券をペーパーレス化することで、割引特典などを受けられるケースも少なくありません。この場合、保険会社のWebサイトに設置されたお客様専用ページなどから、自動車保険証券の内容を確認することができます。

　自動車保険証券は重要な書類なので大切に保管し、必要なときにいつでも確認できる状態にしておくことが大切です。

自動車保険証券の主な記載項目

　自動車保険証券には、どのようなことが記載されているのでしょうか。主な記載項目について、詳しく見ていきましょう。

証券番号

　自動車保険証券には、一契約ごとに割り振られる証券番号が記載されています。自動車保険に関する各種手続きや問い合わせをする際には、保険会社にこの証券番号を伝える必要があります。

保険期間

　自動車保険証券には、保険期間も記載されています。保険期間とは、加入している自動車保険の有効期限のことです。保険期間内に事故が発生した場合、補償内容に応じて保険会社から保険金が支払われます。

契約者と記名被保険者の情報

　自動車保険証券には、契約者と記名被保険者の氏名や住所などの情報が記載されます。契約者とは自動車保険を契約した人のことで、記名被保険者とは自動車保険の補償を受けられる人のことを指します。

補償の対象となる自動車の情報

　自動車保険の補償の対象となる自動車の情報についても、自動車保険証券に記載されています。具体的には、車種や型式、仕様、登録番号、車台番号といった情報です。補償の対象となる自動車は、被保険自動車と呼ばれることもあります。

補償の対象となる運転者の範囲

　自動車保険が適用される運転者の範囲も、自動車保険証券の記載事項のひとつです。運転者の年齢条件や「本人限定」「夫婦限定」といったように、補償の対象となる人が記載されています。自動車保険証券に記載のない人が車を運転して事故を起こした場合、補償の対象外となる点に注意してください。

ノンフリート等級

　自動車保険証券には、ノンフリート等級も記載されています。ノンフリート等級とは、自動車保険の保険料の割引・割増率を算出するための区分です。新たに自動車保険を契約した際には6等級からスタートし、無事故の期間が長くなるほど等級が上がっていきます。事故を起こして保険を使うと等級が下がり、翌年度の保険料が高くなるという仕組みです。

　自動車保険の等級については、下記の記事をご覧ください。

　●関連記事：自動車保険の等級とは？上げ方、割引率、引き継ぎについて解説
　●関連記事：自動車保険のノンフリート等級とは？割引率や調べ方などを解説

保険料

　自動車保険証券には、自動車保険の保険料も記載されています。年払いまたは月払いなど、保険加入時に選択した払込方法も確認することができます。

主な補償内容

　自動車保険証券には、加入している自動車保険が補償する主な内容が記載されています。主契約をはじめ、特約の内容や保険金額、免責金額などが一通り記載されていることが一般的です。

自動車保険証券が必要なタイミング

　自動車保険証券は、どのようなタイミングで必要になるのでしょうか。想定される主なタイミングは次のとおりです。

契約内容の確認や見直しをするとき

　現在加入している自動車保険の契約内容の確認や見直しをする際に、自動車保険証券を参照する可能性があります。近年は、Webサイトのお客様専用ページなどで契約内容を確認できる保険会社も増えているものの、手元に自動車保険証券があれば、契約内容をすぐに確認することができます。

　●関連記事：自動車保険の見直しを行うときに知っておきたい基礎知識

契約を更新するとき

　自動車保険を更新する際にも自動車保険証券が必要です。更新手続きの際に、自動車保険証券に記載されている証券番号などの情報が必要になることがあるからです。

　また、更新時期が近くなったら記載されている補償内容を見直し、変更の必要があるかも確認しましょう。

保険会社を乗り換えるとき

　保険会社を乗り換える際には、現在の保険会社の自動車保険証券に記載されている契約内容を、新しい保険会社に伝えます。具体的には、等級や契約している車両の情報などを伝えることが一般的です。

事故に遭ったとき

　車の運転中に事故に遭った場合、保険会社に連絡する際に自動車保険証券が必要です。保険会社から本人確認をされる際に、証券番号や氏名、生年月日などを聞かれる場合があるためです。

　自動車保険証券そのものの提示を求められるわけではないため、運転時には自動車保険証券のコピーを携行しましょう。

会社に自動車保険証券を提出する必要があるとき

　勤務先へ自動車通勤する場合には、自動車保険証券のコピーの提出を求められる場合があります。会社によっては、社員の任意保険の加入有無や、加入している自動車保険の補償内容の確認が必要なためです。

　ペーパーレス証券の場合は、保険会社のWebサイトからお客様ページにログインし、契約内容のページなどをプリントアウトして提出します。

自動車保険証券を紛失した際の手続き

　自動車保険証券は、契約内容を証明する重要な書類であるため、紛失しないように管理することが大切です。万が一原本を紛失しても、保険契約が失効するわけではありませんが、さまざまな手続きの際に困らないよう、紛失が判明した時点ですみやかに再発行の手続きをしてください。

　再発行手続きを行う際は、契約している保険会社へ連絡し、氏名・生年月日・電話番号など、本人確認に必要な情報を伝えます。証券番号がわかるようなら、併せて伝えるといいでしょう。再発行でき次第、自動車保険証券が自宅に郵送されます。

自動車保険証券の保管方法

　自動車保険証券が必要になるケースの多くは、原本ではなくコピーで対応が可能です。紛失を防ぐためにも、原本は自宅に保管しておくのが賢明です。

　なお、万が一の事故に備えて、自動車保険証券のコピーは車内に保管しておくことをおすすめします。運転時の携行が義務付けられている車検証とともに、グローブボックスなどに入れておくといいでしょう。

自動車保険証券は契約内容が記載された重要な書類

　自動車保険証券は、保険の契約内容が記載されている重要な書類です。紛失することのないよう大切に保管するとともに、いつでも確認できるよう車内にコピーを保管しておくことをおすすめします。

　自動車保険証券には契約内容が網羅されているので、更新のタイミングなどで見直し、必要に応じて自動車保険の乗り換えを検討しましょう。

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