【示談書】ひな形と書き方アドバイス(2)人身事故の場合

  • 【画像】人身事故時の示談書のひな形と書き方とは?

 人身事故の95%以上は保険会社及び当事者による「示談」で解決されています。示談とは、交通事故による損害賠償について、被害者と加害者の当事者間で話し合って解決すること。その際に成立した合意結果を記載し、「示談金」である損害賠償金等の受け取り時に重要となる書類が「示談書」です。
 しかし、示談書は一生のうちにおそらく何度も作成するものではないため、見慣れない書式に戸惑ってしまうドライバーも多いのではないでしょうか?
 人身事故の場合、自賠責保険に加入している保険会社から示談書の書式をもらえることもありますが、今回は保険会社を通さず、当事者間で示談を行って示談書を作成するケースについて、弁護士のアドバイスを交えて説明していきます。

示談書の書式やフォーマットは自由 ただし強制力はなし

 示談書には決まった形式がありません。書式やフォーマットは自由なので、書面に示談内容を記載したうえで、双方の署名と捺印があれば、示談書として成立します。ただし、当事者間及び保険会社が介入して作成した私製の示談書には、裁判所の判決や和解調書のように強制執行ができる効力(執行力)はないため、示談金の支払いが滞った場合や、そもそも支払われないといった場合に、強制的に加害者の財産を差し押さえるなどの強硬手段に出ることはできません。相手の支払約束に不安がある場合は、示談書を「公正証書」にし、「強制執行認諾文言」を入れる必要があります。

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人身事故における示談書の記入項目&アドバイスをチェック

 人身事故とは、傷害事故や死亡事故のことです。たとえば傷害事故では、損害の範囲は治療が必要になった場合の「治療費」や「通院交通費」のほか、入通院等による「休業損害」と「慰謝料」、さらに後遺障害がある場合には「後遺障害慰謝料」及び後遺障害がなければ得られたであろう利益(「逸失利益」)などとなります。

 人身事故の示談書作成にあたって重要なのは、「事故内容」と「損害賠償額」の2点です。事故内容とは、事故発生日時、発生場所、当事者の氏名と車両の登録番号、事故態様といった基本的な情報のこと。ちなみに、「事故態様」というのは、事故の発生状況を指します。「○○が右折の際に前方不注意で、○○の車両に側面から衝突し、○○がケガを負った」のように、事故の特定が可能な程度の簡単な内容を記載すればOKです。

 また、示談で決まった損害賠償額と、支払期日の記載も忘れずに。さらに後遺症を鑑みた注意書きも添えておくと、トラブルを回避できる可能性が高くなります。

 では例として、(乙)所有の車両を(丙)が運転していた際に、横断歩道横断中の(甲)に衝突した傷害事故時のひな形を、弁護士のアドバイスと併せて見ていきましょう。

<アドバイス1>
 当事者の区別については、争いがなければ事故証明書の区分に沿って記入すればOKです。ちなみに事故証明書では、過失割合の多い方が「甲」となっています。また、当事者が多い事故であれば、丁・戊・己……と枠を増やす必要があります。

<アドバイス2>
 金額を特定。加害側が支払義務を認めることが大切です。

<アドバイス3>
 支払方法を定める中で、示談金の支払日を明確に指定しましょう。もし、期限までに支払いがない場合は督促を。それでも支払われなければ、弁護士などの専門家に相談するか、裁判所の利用も検討しましょう。

<アドバイス4>
 傷害事故の場合、後遺症が発生するケースがあります。原則的に、示談成立後に発生した損害の請求については、たとえ後遺障害でも容易ではありません。そのため、できれば治療終了後の示談が望ましいですが、そうはいかない場合は、後遺症に伴う損害の取り扱いについて慎重に確認し、発生した場合には追加で損害賠償請求できる旨の断り書きを入れるべきです。その上で後遺障害が発生した場合は、弁護士などの専門家に相談すると良いでしょう。

 人身事故に遭ってしまい、当事者間で示談書を作成するときは、先を見据えて様々な可能性を考慮することが大切です。
※掲載内容は一例です
法律監修/
弁護士法人りべるて・えがりて法律事務所

制作協力/

株式会社マイト
(外部リンク)

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人身事故の最高賠償金額は約5億円。物損事故でも約3億円にのぼるケースがあります。まずは実際の事故事例を見て任意保険の必要性を知りましょう。

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