車両保険を外すタイミングはいつ?解約を検討する際の注意点も解説

車両保険を外すタイミングはいつ?解約を検討する際の注意点も解説

車両保険は、一般的に新車ほど加入する人が多く、古くなるほど加入する人が少なくなります。車両保険は更新の際、自由に外すことができますが、どのタイミングで外すのが適切か、判断に迷うこともあるのではないでしょうか。

そこで本記事では、車両保険を外すのに適したタイミングの目安車両保険に加入したほうがよい理由車両保険を外すときの注意点などについて解説します。あわせて、車両保険の保険料を抑えるコツについてもご紹介します。保険料と補償のバランスにお悩みの人は、ぜひ参考にしてください。

mokuji目次

  1. 車両保険を外すタイミングの目安
    1. 購入して10年経過した
    2. 購入して13年経過した
  2. 車両保険に加入しておくべき理由
    1. 事故以外のトラブルも補償対象になるから
    2. 事故の自己負担分も補償対象になるから
  3. 車両保険の解約を検討する際の注意点
    1. 車の使用頻度が高いとリスクも高くなる
    2. カーローンが残っていると事故後の負担が大きくなる
    3. 解約すると自損事故などの修理が全額自己負担になる
    4. 解約すると車両保険の特約もなくなる
  4. 車両保険の保険料を抑えるためのポイント
    1. 一括払いにする
    2. 補償の範囲を変更する
    3. 免責金額を高めにする
    4. 保険会社を変更する
  5. 車両保険を外すタイミングは慎重に検討しよう

車両保険を外すタイミングの目安

車両保険を外すタイミングに、決まりはありません。車両保険をいつ外すかは、契約者がそれぞれの状況に応じて検討することになるでしょう。よほど古い車でない限り、保険会社のほうから更新を断られることも基本的にはありません。
車両保険を外すタイミングの目安は、主に下記の2つがあります。

購入して10年経過した

一般的に、車を購入して10年経過したら、車両保険を外す区切りになると考えられています。車両保険の保険金を算出する根拠となる車両価格は年々下がり、10年経つと事故などの際に、十分な保険金を受け取れない可能性があるからです。

なお、一般財団法人自動車検査登録情報協会によると、日本の普通乗用車の平均車齢は、2023年3月末時点で9.22年です。購入して10年というのは、平均車齢を超えるタイミングでもあります。

※一般財団法人自動車検査登録情報協会「平均車齢

購入して13年経過した

車を購入して13年経過したら、車両保険を外すことを考えてもよいかもしれません。初度登録から13年が経つと、自動車重量税がアップします。納める税金が増え、保険料も支払い続けるとなると、所有者には大きな負担です。

さらに、車が古くなっていくと、車両保険の保険金の限度額も低下するため、受けられる補償が薄くなってしまいます。車両保険を継続したい場合は、コストと補償のバランスをよく考える必要があるでしょう。

なお、自動車重量税は18年目にもアップします。この頃になると、そもそも車両保険の更新が難しくなってくる可能性があります。

車両保険に加入しておくべき理由

車両保険に加入しておくべき理由

車両保険は、車が古くなるほど必要性が低くなりますが、基本的には加入しておくのがおすすめです。「事故のときに補償を受けられる」というのは基本的なメリットですが、ここでは、車両保険に加入しておくべき理由について、さらに詳しく見ていきましょう。

事故以外のトラブルも補償対象になるから

車両保険に加入しておくべき理由のひとつは、車同士の事故以外のトラブルも補償対象になるからです。

車両保険は車同士の事故だけでなく、台風や水災、当て逃げ、盗難、自損事故なども補償の対象にできます。補償の具体的な種類や範囲は保険会社によって異なりますが、車同士の事故以外のトラブルに対して補償を受けられるようにできるのは、車両保険の大きなメリットといえます。特に、盗難は全損扱いになりますから、車両保険で備えておくと安心です。

事故の自己負担分も補償対象になるから

事故の自己負担分が補償対象になることも、車両保険に加入しておくべき理由です。一般的な車同士の事故では、事故の相手から過失割合に応じた損害額の補償を受けられます。しかし、損害賠償を受けられるのは、あくまでも相手の過失部分のみです。

車両保険に加入しておけば、自己負担となる自分の過失部分が車両保険から補償されますから、負担を大幅に軽減できるでしょう。ただし、車両保険の補償額は、あくまでも相手からの支払いと損害額の差額までです。二重で補償を受けることはできません。

車両保険の解約を検討する際の注意点

車両保険の解約を検討する際には、いくつかの注意点があります。主な注意点は下記のとおりです。

車の使用頻度が高いとリスクも高くなる

車の使用頻度が高い人は、それだけ事故のリスクも高くなります。自分のミスがなくても、当て逃げされたり、自分の過失が大きい事故が起きたりした場合、車両保険がないと負担が大きくなります。いざというときに、貯蓄などで対応できるかどうかを確認しておきましょう。

カーローンが残っていると事故後の負担が大きくなる

カーローンが残っている車の場合、車両保険を外すと、事故があった後の負担が大きくなります。カーローンの支払いは、事故の有無にかかわらず続きます。事故が起きた場合、車両保険に加入していないと、修理代金や買い替え代金を支払いながらローンの返済も続けなくてはなりません。
カーローンが残っている状態で車両保険を解約する際は、そうした負担に問題なく耐えられるかどうかを確認してください。

特に、全損になって買い替えが必要になった場合、旧車のローンと新車のローンを並行して支払う事態にもなりかねません。ローンが残っていると審査にも影響しますから、状況によっては買い替えができないといった大きな問題に発展する可能性もあります。

解約すると自損事故などの修理が全額自己負担になる

車両保険を解約してしまうと、自損事故や当て逃げなどの被害に遭った場合、修理代金を全額自己負担しなければなりません。万一の事態が起きたとき、修理費用を貯蓄でまかなえるか検討しておきましょう。

なお、前述のとおり、相手のある事故では過失割合に応じて相手から修理費用を受け取れます。ただし、支払われるのは相手の過失割合に応じた部分のみです。

解約すると車両保険の特約もなくなる

車両保険を解約すると、車両保険の特約もなくなる点には注意が必要です。

多くの車両保険は、車内外の荷物に関する補償や、地震や噴火などによって車両が全損した際の一時金といった特約をつけられます。これらの特約は、車両保険以外の任意保険に特約としてつけることはできません。車両保険を解約すると、同時に解約されてしまいます。

車両保険の保険料を抑えるためのポイント

車両保険の保険料を抑えるためのポイント

車両保険に加入する際には、下記のポイントを押さえると、保険料を少なくすることができます。少ない負担で、必要な補償を無理なく確保しましょう。

一括払いにする

車両保険の保険料を抑えるポイントのひとつは、一括払い(年払い)にすることです。車両保険の保険料は、月払いと一括払いを選べます。
通常、一括払いにすると月払いよりも保険料が割引されるため、一括払いにすると保険料を節約できます。
ただし、一度に支払う金額が高くなってしまうため、家計の状況などを踏まえて検討してください。

補償の範囲を変更する

補償の範囲を変更することも、車両保険の保険料を抑えるポイントです。多くの車両保険では、補償範囲が広いプランと限定的なプランが用意されており、補償範囲を狭めると、それだけ保険料も抑えられます。自身の車の使用状況に応じて、必要な補償のみにしておくといいでしょう。
なお、プランごとの補償範囲は保険会社によってさまざまですので、車両保険を見直す際は確認してください。

免責金額を高めにする

免責金額を高めにすると、車両保険の保険料を抑えることができます。車両保険では、自己負担となる免責金額を設定できます。例えば、事故が起きて30万円の修理代が発生したとき、免責金額が5万円であれば25万円の保険金が支払われ、免責金額が10万円なら20万円が支払われます。

免責金額を高めにすると、受けられる補償は少なくなりますが、その分保険料は安くなります。貯蓄では対応できない高額な修理代にだけ備えられればよいという場合は、自己負担金額を見直してみましょう。

保険会社を変更する

車両保険の保険料を抑えたい場合は、保険会社を変更するのもひとつの方法です。車両保険の保険料や補償内容は、保険会社によって異なります。保険会社を変更すると、保険料が安くなったり、より柔軟に補償範囲や免責金額を設定できたりする可能性があります。

自動車保険の見直しは、保険料の節約を考える上で重要です。どの保険会社でも見積もりは無料で取れますから、現在の保険料と比較してみてください。

車両保険を外すタイミングは慎重に検討しよう

車両保険は、新車ほど加入する人が多く、古くなるほど加入する人が少なくなるのが一般的な傾向です。ただし、カーローンが残っている場合は、車両保険を解約すると事故の際に負担が大きくなってしまいます。事故が起きたときに後悔することがないよう、車両保険を外すタイミングは慎重に検討しましょう。

保険料がネックになっている場合は、保険料を抑えて補償を継続する方法について検討してみるのもおすすめです。
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