猫がいびきをかく原因とは?考えられる病気と対処法
この記事では、猫のいびきの原因や対処法などについて解説します。

監修者 ガイア動物病院 院長 松田唯
北里大学獣医畜産学部卒業後、千葉県内と東京都内の動物病院で勤務。2019年7月、ガイア動物病院開設、院長となる。
※監修は医療情報についてのみであり、ペット保険への加入を推奨するものではありません。
目次
猫のいびきの主な原因
太りすぎ
猫の品種
鼻づまり
何らかの病気
いびきの音が異常に大きかったり、呼吸が苦しそうだったりするときは、早めに動物病院を受診してください。
いびきを伴う猫の病気
鼻炎
また、いびき以外の症状として、くしゃみや鼻水といった症状が表れるのも特徴です。なお、猫の鼻炎は再発することが多く、特に短頭種の場合は慢性化しやすいともいわれます。
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できもの
できものが良性か悪性かによって処置や危険度は違いますが、動物病院で検査をしないことには判断がつきません。また、そのまま放置しておくと呼吸困難になったり、大きくなった腫瘍で鼻が変形してしまったりすることもあります。
短頭種気道症候群
短頭種気道症候群の一部をご紹介しましょう。
外鼻孔狭窄(がいびこうきょうさく)は、鼻の穴が狭いために呼吸しにくくなる症状です。息を吸うときにいびきを発しやすく、興奮したときや運動した後なども、呼吸音がいびきのように聞こえます。短頭種の猫のいびきの原因として、多く見られます。
・軟口蓋過長症
軟口蓋過長症(なんこうがいかちょうしょう)とは、口の上側の奥にある軟口蓋という組織が分厚くなってしまう症状です。軟口蓋は鼻と口を隔てており、食べた物や飲み物が鼻腔へ逆流しないように、気道をふさぐ役割があります。この軟口蓋が長く分厚くなってしまうと、気道が常に狭められてしまい、いびきをかきやすくなります。
・気管虚脱
気管虚脱(きかんきょだつ)とは、筒状の気管がつぶれてしまう症状です。正常な気管は軟骨で支えられ、洗濯機や掃除機のホースのような頑丈な構造をしています。ところが、何らかの原因で軟骨が弱くなってしまうと筒構造を保てず、息をするたびに気道がつぶれて狭くなってしまいます。猫で見られることはあまりありません。
・気管低形成
気管低形成(きかんていけいせい)は、生まれつき気道が狭い症状で、「気管形成不全」とも呼ばれます。いびきをかくだけでなく、咳や呼吸困難などの症状が見られることもあります。
猫のいびきの見分け方と対処法
通常のいびきと病的ないびきの見分け方や、それぞれの対処法について見ていきましょう。
通常のいびき
肥満ぎみの猫の場合はダイエットをしましょう。キャットフードをダイエットタイプのものに替え、キャットタワーを設置するなど運動できる環境を整えて、標準体重を目指します。
猫の1日の運動時間は、猫種や体格、年齢によっても違いますが、およそ1日10〜20分といわれます。運動不足にならないよう、配慮してください。
病的ないびき
猫のいびきの音が異常に大きい場合や、「ズーズー」と低く太い音の場合は、正常な呼吸ができていない可能性があります。また、普段からいびきをかく猫でも、急にいびきのかき方が変わった場合は注意が必要です。
・いびきが長い、呼吸が苦しそう
猫のいびきが長いときも注意が必要です。いびきが長いということは、十分な量の空気を吸い込むのに時間がかかっているということ。気道がふさがっているため、呼吸が苦しいのかもしれません。
・呼吸が止まる
猫も人間でいう「睡眠時無呼吸症候群」のように、いびきのリズムが一定ではなく、睡眠中に呼吸が止まってしまうことがあります。心臓病や糖尿病といった持病を持つ猫の場合、体に負担がかかって命にかかわる事態となるおそれも。なるべく早めに動物病院を受診しましょう。
・起きているときにもいびきの音がする
猫が起きているのに、いびきの音が聞こえる場合は、気道に何らかの異常があるのかもしれません。猫自身も息苦しさを感じている可能性が高いので、早めに動物病院を受診してください。
健康管理のためにも普段から愛猫の観察を
また、定期的に健診を受けることも大切です。万が一大きな病気が潜んでいた場合に備えて、ペット保険の加入を検討してみることもおすすめします。
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監修者 ガイア動物病院 院長 松田唯
埼玉県生まれ。北里大学獣医畜産学部卒業後、千葉県内と東京都内の動物病院で勤務。
2019年7月、ガイア動物病院(東京都杉並区)開設、院長となる。大学時代は医療の専門用語が苦手だったこともあり、治療法や薬について分かりやすく説明し、治療法のメリット・デメリットを理解して飼い主さまが選択できる診療を心掛けるようにしています。
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※監修は医療情報についてのみであり、ペット保険への加入を推奨するものではありません。