1日だけ加入できる自動車保険って？補償内容とメリット・デメリット

普段車を利用しない人でも、旅行や帰省などの際に車を借りて1日だけ運転するという機会はあるかもしれません。そういったときに便利なのが、「1日自動車保険」です。
たとえ運転するのが1日、数時間であっても、絶対に事故を起こさないとは限らず、自動車保険は必要です。自動車保険は基本的に継続的に加入するものですが、1日自動車保険なら1日単位で加入することができ、必要なときだけ必要な補償を受けられます。

この記事では、1日自動車保険とはどのようなものなのか、補償の内容やメリット・デメリット、注意点などについてご紹介します。

【目次】
■自動車保険は1日だけでも加入可能
　└1日自動車保険の補償内容
　└1日自動車保険の対象
■1日自動車保険のメリット・デメリット
　└1日自動車保険のメリット
　└1日だけの自動車保険のデメリット
■他車運転特約があるなら1日自動車保険は必要ない？
■1日自動車保険を利用して必要なときだけ補償を受けよう

自動車保険は1日だけでも加入可能

1日自動車保険とは、文字どおり1日だけでも加入できる保険です。車を持っていない人が他人の車を借りて運転するときに利用でき、申込み当日から補償されたり、Webで手続きが完了できたりと、急に自動車保険が必要になったときに便利です。

誰かの車を借りて運転しているときに事故を起こせば、車の持ち主の保険を利用することになります。場合によっては運転者限定特約などの制限で補償がされなかったり、十分でなかったりすることもあるかもしれません。
補償の範囲内だったとしても、事故で保険を使えば翌年以降の保険料が上がるため、持ち主の保険料負担が増えることになります。

1日単位で自動車保険に加入すれば、利用するときだけ補償が受けられます。プランにもよりますが、数百円程度から加入できるため、負担も大きくないでしょう。

1日自動車保険の補償内容

1日自動車保険は、保険会社ごとに料金や補償内容の異なるプランが3つほど度用意されていることが多いです。どのプランにも共通する補償は、下記のようになっています。

■1日自動車保険の主な補償内容

補償内容	概要
対人賠償保険	運転中の事故で他人を死傷させた場合に補償を受けられる
対物賠償保険	運転中の事故で他人の財物に損害を与えた場合に補償を受けられる
搭乗者傷害保険	事故の際に契約車に同乗している人の死傷に対し一定額が補償される
自損事故保険	相手のいない事故や相手に過失のない事故で同乗者の死傷が補償される
対物超過特約	修理費用が車の時価額を超えた際に差額を補償する
ロードサービス	事故や故障などの際のレッカー費用や応急処置費用が補償される

なお、上位プランを選択することで人身傷害保険が利用できたり、弁護士費用特約や車両保険をつけられたりする場合もあります。

1日自動車保険の対象

1日自動車保険の対象となる車は、他人や親族の所有する自家用乗用車に限られています。なお、配偶者は親族に含まれないため、配偶者の車を借りる場合は加入できません。自家用乗用車は普通車・小型車・軽四輪車を指し、レンタカーやシェアカー、貨物車などは対象外です。
このほかにも、保険会社によってはスポーツカーや海外メーカーの一部車種を対象外としているケースがあるため、申込み前に確認してください。

1日自動車保険のメリット・デメリット

1日自動車保険にはさまざまなメリットがありますが、注意しておきたいこともあります。ここでは1日自動車保険のメリット・デメリットをご紹介します。

1日自動車保険のメリット

1日だけ自動車保険に加入するメリットは、保険料の負担が少ないことでしょう。1年単位で加入すると数万円の出費になりますが、1日なら数百円の負担で保険が利用でき、万が一の際にも車の持ち主に迷惑をかけることがありません。スマートフォンやコンビニなどですぐに加入の手続きができ、2回目以降は保険料の割引サービスを設けている保険会社もあります。プランによっては申込み当日、または翌日から補償が開始されるため急に他人の車を借りて運転することになった場合でも安心です。
また、1日自動車保険は等級（ノンフリート等級）に影響されず、保険料が一律です。過去に事故を起こしたことがあっても、保険料が高くなることなく利用が可能です。

1日だけの自動車保険のデメリット

その都度申込みが必要な点は、1日自動車保険のデメリットかもしれません。一度の申込みで連続して利用することもできますが、「◯日以上は再度申込みが必要」とする保険会社が多いです。
また、安価なプランでは人身傷害保険は選べない場合が多い点にも注意が必要でしょう。人身傷害保険は実損額が補償されるのに対し、搭乗者傷害保険の補償は一定額のため、補償の範囲が限られます。また、保険会社によっては、対物賠償保険や車両保険に免責金額が設定されていることがある点にも注意が必要です。

他車運転特約があるなら1日自動車保険は必要ない？

他車運転特約とは、他人の車を運転した際の事故で、自分の自動車保険が利用できる特約です。借りた車を契約車とみなして補償するため、自分の車と同様の補償が受けられます。多くの自動車保険では、他社運転特約は自動付帯となっています。

他車運転特約と1日自動車保険の違いとしては、手続きの有無や対象車種などがあるでしょう。他車運転特約なら不要ですが、1日自動車保険は申込みの手続きを行う必要があります。対象車種は、他車運転特約が自家用8車種なのに対し、1日自動車保険は自家用普通・小型・軽四輪乗用車の3車種です。

ただし、他車運転特約の補償は、自分の保険の範囲に限られます。例えば、車両保険に加入していなければ車両の故障は補償されませんし、利用すれば自分の保険の等級に影響します。1日自動車保険であれば、基本プランに数百円追加すれば車両保険をつけられますし、事故を起こしたとしても自分の保険の等級には影響しません。

どちらが適しているとは一概にいえないため、必要な補償や手続き、保険料などを考慮して、自分に合ったほうを選んでください。

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1日自動車保険を利用して必要なときだけ補償を受けよう

誰かの車を借りて運転する際、その車に運転者限定特約や運転者年齢条件が設定されていれば、補償が受けられない可能性があります。補償されたとしても車の持ち主の保険を利用するため、持ち主の保険の等級が下がって保険料負担が増えてしまいます。できれば避けたいものです。
1日自動車保険を利用すれば、必要なときだけ補償を受けられます。申込みの手続きは簡単で、すぐに補償開始になる点も便利でしょう。たとえ1日だけでも、車を運転するなら自動車保険は必要です。もしものことを考えて、1日自動車保険の加入を検討してください。

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