一人で2台の車を持つとき自動車保険を節約する方法
車を運転するのであれば自動車保険の加入は必須ですが、車を2台以上持っていればそれだけ維持費がかかるため、保険料は抑えたいものです。1人または一家で2台以上の車を持っているとき、自動車保険料を節約する方法はあるのでしょうか。
今回は、1人もしくは一家で2台以上の車を持っている場合の自動車保険の基礎知識や、保険料を抑える方法についてご紹介します。
1人で2台車を持つ場合でも自動車保険は必要
自動車保険は契約者ではなく、車に対してかけるもののため、1台につき1つの契約が必要です。運転する人が同じであっても、車が複数台あれば、その分だけ自動車保険を契約しなくてはなりません。1人または一家で2台以上車を持っている場合、自動車税や自賠責保険、整備費用などの負担も増えますから、自動車保険の保険料はできるだけ抑えたいものです。
他車運転特約や1日自動車保険は使えない?
しかし、他車運転特約の補償の対象となる車には、記名被保険者本人の車やその家族の車が含まれません。そのため、2台目の車を1台目の車の他車運転特約で補償することはできないのです。
また、2台目の車の使用頻度が低い場合、運転するときだけ1日自動車保険に加入すればいいと考えるかもしれません。ただし、1日自動車保険の場合は、記名被保険者やその配偶者が所有する車を補償の対象外としており、補償が受けられないため、注意が必要です。
・他車運転特約とは?適用される保険や補償対象について
・1日だけ加入できる自動車保険って?補償内容とメリット・デメリット
2台目の車の自動車保険の等級はどうなる?
自動車保険の等級とは、保険料の割増引率を定める区分のことを指し、1〜20等級(共済は22等級まである場合も)まであります。等級の数が大きくなるほど割引率が高くなり、初めて加入したときは原則として6等級ですが、保険を使うような事故がなければ1年に1等級ずつ上がっていきます。事故で保険を利用すれば、事故の内容に応じて3等級、または1等級ダウンします。
2台目の車の自動車保険を契約する場合、1台目の等級がそのまま使えるわけではありません。同じ保険会社で2台目の車の自動車保険を契約する場合でも、新規契約となって原則としては6等級からのスタートです。
・自動車保険の等級とは? 上げ方、割引率、引き継ぎについて解説
・自動車保険のノンフリート等級とは?割引率や調べ方などを解説
2台目の車の自動車保険料を抑える方法
セカンドカー割引を利用する
セカンドカー割引は、2台目以降の車の自動車保険を契約する際に、6等級ではなく7等級からスタートできる制度です。「たったの1等級か」と思うかもしれませんが、割引率は6等級で13%、7等級で27%と大きく異なります。なお、割引率は保険会社によって多少の違いがあります。
セカンドカー割引が適用されるには、保険会社によって多少異なる場合はありますが、たいていは以下のような条件があります。
<セカンドカー割引の適用条件>
・1台目の車が11等級以上である
・1台目も2台目も自家用8車種であり、所有者と記名被保険者が個人である
・2台目の車はまったくの新規で自動車保険に加入する
・2台目の車の所有者が1台目の所有者と同じか親族である
なお、セカンドカー割引は1台目と2台目の保険会社が違っていても利用可能です。
・セカンドカー割引で2台目の自動車保険が割安に!条件や注意点を解説
等級の引き継ぎを行う
例えば、1台目の車は40代の親が所有しており20等級だったとして、2台目の車は20代の子供が新たに自動車保険を契約するとしましょう。ここで等級を引き継ぐと、親は6等級(または7等級)、子供は20等級からスタートすることになります。40代の場合、年齢や免許証の色などで自動車保険料が安くなる要素が多く、20代は逆に割高なため、家族単位で負担を軽減できます。
また、新たに車を購入した場合や、契約中の車の廃車や譲渡などを行った場合は、同一名義の自動車保険でも、等級を入れ替える(引き継ぐ)ことが可能です。自動車保険料は、本人の属性だけでなく、車の型式別料率クラスなどでも変わるため、場合によっては等級を入れ替えたほうが保険料は安くなるケースがあります。
・等級の引き継ぎ方は?他社乗り換えや家族間での引き継ぎなどを解説
重複する補償を外す
人身傷害保険(車外での補償部分)や個人賠償責任保険、弁護士特約などは特に重複しがちな補償です。2台目の車の自動車保険を契約する場合、こうした補償の重複がないかを確認し、必要ないものは外すことで保険料が節約できる可能性があります。
・人身傷害保険の保険金額は無制限にしたほうがいい?
・自動車保険の個人賠償特約とは?補償対象や補償範囲を解説
・自動車保険の弁護士特約は必要?メリットや注意点を解説
使用目的を限定する
・自動車保険の使用目的とは?選び方やよくある疑問について
運転者限定特約をつける
・運転者限定特約とは?保険料が安くなる仕組みと設定の方法
2台目の型式別料率クラスを検討する
そのため、販売台数が多い車や、発売から時間の経った車、コンパクトカーなどは、型式別料率クラスが低く保険料が安くなる傾向があります。軽自動車の場合も、普通自動車よりも型式別料率クラスは低く、自動車保険料も低めです。
なお、型式別料率クラスは、損害保険料算出機構のWebサイトで検索できます。
・料率クラスとは?自動車保険の保険料との関係や決め方を解説
2台目の車の保険会社はどうする?
同じ保険会社で契約する場合は、窓口がひとつなので管理がしやすい、1社でまとめることでキャンペーンや割引が適用になることがあるといったメリットがあります。
1台目と2台目の保険会社を別にする場合は、自分のスタイルに合わせた自動車保険を選びやすい、より自動車保険料が安い保険会社を探せるなどといったメリットがあります。
どちらがいいとは一概にいえないため、自分にとってメリットが多いのはどちらなのか、検討してみてください。
1人で2台以上車を持つ場合も自動車保険料は節約できる
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