高級車が車両保険に加入できないケースとは?加入のポイントも解説

高級車が車両保険に加入できないケースとは?加入のポイントも解説

高級車は、場合によって車両保険に加入できないことがあります。しかし、高級車だからこそ、万一の事態に備えて車両保険に入りたいと考える人も多いのではないでしょうか。

ここでは、車両保険に入れない場合がある高級車の種類や、高級車の車両保険の保険料について解説します。高級車の車両保険に加入する際に気をつけておきたいポイントもあわせてご紹介します。高級車を持っていて、車両保険への加入を検討している人は、ぜひ参考にしてください。

mokuji目次

  1. 高級車は車両保険に加入できないケースがある
  2. 車両保険に加入できない場合がある高級車とは?
    1. 初度登録から一定の年数が経過した高級車
    2. 型式別料率クラスが高い高級車
    3. 車両保険金額が1,000万円を超える高級車
  3. 高級車の車両保険は保険料が高くやりやすい
  4. 高級車で車両保険に加入する際は、十分な保険金額に設定する
  5. 万一の事態に備え、高級車も車両保険に加入しよう

高級車は車両保険に加入できないケースがある

高級車とは、高価格帯の車のことです。定義は決まっていませんが、スポーツカー高級ブランドの外車などが該当します。
500万円を超える車を高級車と呼ぶことがあるものの、エンジン性能が良い車や排気量の大きな車も高級車に含まれます。近年は、環境性能の良い車のことも高級車と呼ぶ傾向があり、解釈はさまざまです。

高価格の車は、事故が起きた際の車体の修理代も高くなりがちです。また、高額であるため盗難に遭うリスクが高く、盗難の被害があった場合の補償金額も高額になります。このような車は、車両保険への加入を断られるかもしれません。

ただし、近年では事故率が低下していることや、盗難防止用のシステムが発達していることなどにより、高級車でも車両保険に加入できるケースが増えています。

車両保険に加入できない場合がある高級車とは?

車両保険に加入できない場合がある高級車とは?

高級車でも、車両保険に問題なく加入できる場合もあります。加入を断られる可能性がある高級車はどのようなものなのか、3つのパターンを紹介します。
車両保険に加入できるかどうかは、それぞれの保険会社が判断することになります。下記に該当する場合でも加入できる可能性があるため、加入したい場合は複数の保険会社に確認してみるのがおすすめです。

初度登録から一定の年数が経過した高級車

初度登録から一定の年数が経過した高級車は、車両保険への加入を断られることがあります。
高級車に限らず古い車は、部品の調達が難しいといった理由で、故障した際の修理費用が高額になりがちです。一方、補償上限額となる車両保険金額は、保険加入時の時価をもとに算出されるため、古い車だと低くなる可能性があるでしょう。一定以上の年数が経過した車の場合、そもそも時価の設定が難しいこともあります。

このような理由から、高級車でも一般の車でも、初度登録からの経過年数が高い場合は、車両保険への加入が難しくなっていきます。
とはいえ、具体的に何年から加入できなくなるという基準はありません。おおよそ15年から20年程度で難しくなる場合が多いといわれていますが、詳細は保険会社の判断で決まります。

型式別料率クラスが高い高級車

型式別料率クラスが高い高級車も、車両保険に加入できない場合があります。型式別料率クラスとは、損害保険料率算出機構が設定している、車の型式別の保険料率クラスです。
自家用車の型式別に、事故の発生状況にもとづいて1〜17までの型式クラスが設定されており、損害保険料率算出機構のWebサイトの「型式別料率クラス検索」で確認できます。

型式別料率クラスが高い高級車は、事故を起こすリスクが高いとみなされ、加入を断られるかもしれません。例えば、フェラーリのROMAは、2024年の保険料率クラスが下記のように設定されています。
フェラーリ・ROMAの保険料率クラス(2024年8月1日時点)

・対人賠償責任保険:8
・対物賠償責任保険:6
・人身傷害保険:7
・車両保険:17
車両保険は最大の17となっており、加入を断られる可能性が高いでしょう。
国内メーカーの車でも、トヨタのセンチュリーGRG75は、下記のように高い料率クラスが設定されています。
トヨタ・センチュリーGRG75の保険料率クラス(2024年8月1日時点)

・対人賠償責任保険:8
・対物賠償責任保険:8
・人身傷害保険:9
・車両保険:15
高級車は、すべての保険料率クラスが高いわけではありません。また、保険料率クラスがいくつになると車両保険の加入を断るかは、保険会社によって異なります。
気になる人は、まずは損害保険料率算出機構のWebサイトで保険料率クラスを確認してみることをおすすめします。

車両保険金額が1,000万円を超える高級車

車両保険金額が1,000万円を超える高級車は、車両保険の加入を断られる可能性があります。

車両保険金額とは、車両保険に加入した車が事故に遭った際に支払われる保険金の限度額です。車両保険では、基本的に損害額の実費が補償されますが、無制限に支払ってもらえるわけではありません。契約する車両の時価をもとに上限が決められており、契約者がその限度内で希望する補償額を選択します。補償額が高ければ保険料も高くなり、補償を抑えれば保険料も低くできます。

高級車の場合、車両保険金額の上限が高くなりがちです。車両保険金額が高いと、万一の事態が起きた際に、保険会社が負うリスクが大きくなります。保険会社がリスクをとれないと判断した場合、車両保険への加入を断られるかもしれません。

特に高級車は、盗難リスクなども高くなります。車両保険では盗難被害にも備えることができるため、どうしても高級車は保険会社にとってハイリスクになってしまいます。
とはいえ、すべての保険会社で断られるとは限りません。判断は各保険会社が行うため、高級車を車両保険に入れたい場合は、複数の保険会社に問い合わせてみましょう。

高級車の車両保険は保険料が高くやりやすい

車両保険の保険料は、型式別料率クラスをもとに決まります。型式別料率クラスが高いほど保険料が高くなりやすく、加入を断られやすくなります。

型式別料率クラスは、対人賠償、対物賠償、人身損害、車両保険のカテゴリー別に定められており、高級車の車両保険は型式別料率クラスが高めです。その分、保険料も高くなりやすい傾向があります。

実際の保険料は、型式別料率クラスをもとに、保険会社ごとに設定されます。同じ車でも保険会社によって保険料が異なるため、加入前に比較してみるのがおすすめです。

高級車で車両保険に加入する際は、十分な保険金額に設定する

高級車で車両保険に加入する際は、十分な保険金額に設定する

高級車で車両保険に加入する際は、十分な保険金額に設定することが大切です。車両保険の保険金額には、ある程度の幅が設定されています。通常は、設定範囲の中で保険料とのバランスが良い金額を設定することになりますが、高級車で車両保険に加入する場合は、全損時の買い替えを想定して、十分な保険金額を設定しておくのがおすすめです。

高級車は、盗難リスクも高くなります。盗難に遭った場合、車両保険では全損と同じ扱いになるため、保険金額を高めに設定しておくと、買い替え時の負担を最小限に抑えられるでしょう。

万一の事態に備え、高級車も車両保険に加入しよう

高級車は、車両保険への加入を断られるケースがあります。しかし、必ず入れないというわけではなく、近年では加入できるケースも増えてきています。高級車は修理代金が高額になりやすく、盗難リスクも高いため、万一の事態に備え車両保険に入っておくことが大切です。

なお、高級車で車両保険に加入できるかどうかや、車両保険を含む自動車保険の保険料は、保険会社によって異なります。加入する際は複数の保険会社で確認し、比較検討した上で決めることをおすすめします。

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